2017年 09月 17日 ( 2 )

沖縄-辺野 高江-から-2017年9月17日

 「怒りを通り越して悲しくなった。土足で足を踏み入れる場所ではない。沖縄戦の風化がそうさせているのか」、「歴史や意味を知らないで行為に及んだのだろう。教育の中で、小さい頃からチビチリガマのことを教えていきたい」、との石嶺伝実読谷村長の発言が、チビチリガマ事件の顛末を表す。
 「うち」に課せられたこれからの重たい現実なのか。



(1)琉球新報-「少年らの気持ち分からぬ」 チビチリガマ遺族、言葉詰まらせ-2017年9月17日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄戦の際に住民が『集団自決』(強制集団死)に追い込まれた沖縄県読谷村波平の自然壕チビチリガマを荒らしたとして沖縄県警嘉手納署が少年4人を逮捕した翌日の16日、遺族らは朝からガマ周辺を掃除し、立て看板や歌碑を元の状態に戻した。逮捕を受け、遺族からは『【肝試し】とはショックだ』『チビチリガマの悲劇を知っていたら、できるはずがない』と悲痛な声が漏れた。事件を知って、花を手向けに訪れる人の姿もあった。」
②「『誰が指示したんだろう。どうして。遺品は壊さないでしょう』。遺族会の与那覇徳雄会長(63)は引きちぎられた千羽鶴を一束一束つり下げ直し、つぶやいた。『少年たちの気持ちが分からない。肝試しで遺品を壊すなんて、どう受け止めたらいいのか』と言葉を詰まらせた。」
③「遺族と共に『世代を結ぶ平和の像』を制作した金城実さん(79)もこの日、ガマを訪れて崩された石垣を直した。『なぜここまで破壊したのか。遺族は重い苦しみを背負わされた』と怒りをにじませた。県警に『肝試しというのは詭弁(きべん)では。ほかに関係した人がいないのか、明らかにしてほしい』と望んだ。」
④「朝刊を見て逮捕を知ったという地元の波平自治会の知花安友会長(59)は、少年たちの動機が肝試しだったことに『地域の子どもたちは親と来る。これまで肝試しが行われていると聞いたことがない』と語る。今後は『公民館で子どもたちを集めて、戦争体験を伝えていきたい』と話した。」
⑤「石嶺伝実読谷村長は『怒りを通り越して悲しくなった。土足で足を踏み入れる場所ではない。沖縄戦の風化がそうさせているのか』と懸念。『歴史や意味を知らないで行為に及んだのだろう。教育の中で、小さい頃からチビチリガマのことを教えていきたい』と話した。」


(2)琉球新報-沖縄戦跡の認識が希薄に チビチリガマ荒らし 逮捕の少年ら「肝試し」の動画撮影-2017年9月17日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①沖縄戦で住民が『集団自決』(強制集団死)に追い込まれた沖縄県読谷村の自然壕チビチリガマが荒らされ、沖縄本島中部に住む16歳から19歳の少年4人が逮捕された事件で、沖縄県警嘉手納署は16日、少年4人のうちの一部が『「心霊スポットへ肝試しに行こうと思った』などと供述していることを明らかにした。捜査関係者によると、少年たちは肝試しの様子を動画で撮影していたという。専門家は事件の背景として、戦跡への認識が薄れていると指摘している。」
②「捜査関係者によると、少年たちは被害届の出されていない瓶や遺品なども壊したと供述している。取り調べでは、損壊行為を反省する供述もしているという。少年らは居住地や年齢が違うため、関係性についても捜査している。動画のインターネットへの投稿は確認されていない。」
③「嘉手納署によると、少年らは10日の午前中の明るい時間帯に、他の少年らと共に合計7、8人でチビチリガマを訪れたと供述している。4人以外の少年は、損壊行為に対して『やるな』と制止したため、器物損壊容疑には加わっていないとみられる。現場にはバイクで訪れていた。」
④「事件発覚後、少年たちの関係者から『少年がガマを荒らしたのが分かった』と連絡があり、嘉手納署は15日に遺族会から被害届が提出された後、少年たちから任意で事情を聞いていた。」
⑤「新城俊昭沖縄大学客員教授(琉球・沖縄史教育)は、少年たちがチビチリガマを訪れた理由が肝試しだったことについて『戦跡の意義が少し薄れてきている。県内の学校では戦跡そのものに行くことが少なくなっている』と指摘し『戦争遺跡の意義を子どもたちに感じてもらえるように、伝えていくことが重要だ』」と話した。」


(3)沖縄タイムス-外来機増が明らかに 嘉手納・普天間飛行調査 沖縄県は実効性ある規制要請へ-2017年9月17日 13:31


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄防衛局による米軍嘉手納基地、普天間飛行場での全機種を対象とした24時間の飛行調査で、日米の騒音規制措置(騒音防止協定)に反する飛行の実態の一端が明らかになった。防衛局は今後も調査を継続する方針で、来年4月には年間を通した運用実態が数字で示される。県は騒音被害のデータを基に、実効性ある規制措置に向け、政府へ騒音防止協定の見直しを求めていく考えだ。」(政経部・大野亨恭、中部報道部・溝井洋輔、勝浦大輔)
②「『外来機が負担を増加させていることがはっきりした』。県関係者は、調査結果をこう評した。今年4月から7月までの4カ月間で、協定で飛行が制限されている午後10時から午前6時までの飛行は、嘉手納で647回、普天間で224回に上った。嘉手納ではこのうち、外来機が336回と半数を超えた。基地周辺市町村は負担軽減に逆行する外来機の飛来に強く反発し、騒音防止協定の順守を求めているが守られていないのが現状だ。」
③「嘉手納町の當山宏町長は外来機の増加の背景には北朝鮮情勢が影響しているとの見方を示し『今後もこの緊張が続けば運用は激しさを増し、住民の被害の増加が懸念される』と訴える。」
④「これまで、県や宜野湾市は24時間の全機種調査を求めてきたが、防衛局は応じてこなかった。今回、調査に踏み切った理由を防衛省関係者は『基地負担軽減のためには運用の実態を把握する必要がある。地元の要望も大きい』と明かす。宜野湾市基地渉外課の担当者は『これまで負担軽減の有無は騒音調査や肌感覚でしか分からなかった。全機種調査で、より正確に実態が分かる』と評価する。」
⑤「一方、防衛局にとっては『自縄自縛』に陥る可能性もある。調査により深夜、早朝の飛行実態が明示されれば基地周辺市町村からの反発が強まり、負担軽減を求める声が一層強くなることが予想される。『調査は大切だが、結果が出れば負担軽減に取り組む責任はより重くなる』とジレンマを語る。また、防衛省幹部は『米軍は調査自体、よく思っていない』とも話す。24時間、全機種の調査結果を分析すれば基地の運用が丸裸になるからだ。幹部は、『一度、全機種調査に踏み切ったからには、基地があり続ける限り続けないといけないだろう。調査結果を見るのは正直、怖い』と懸念を口にした。」


(4)沖縄タイムス-チビチリガマ:沖縄戦の痛み伝わらず 平和教育関係者に懸念広がる-2017年9月17日 15:35


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「器物損壊の疑いで県内の少年4人が逮捕されたこと受け、沖縄戦の平和教育に携わる人たちにも衝撃が広がった。戦後72年。体験者が少なくなり、『沖縄戦で亡くなった方々を身内のこととして捉えず、痛みが伝わっていない状況が若い世代にあるのではないか』と懸念した。」
②「元高校社会科教諭で沖縄大学客員教授の新城俊昭さんは『【肝試し】という言葉に表れているように、戦後70年以上経過して痛みを伴わない知識だけでは戦跡がただの【心霊スポット】になってしまう』と語る。20年ほど前までは家庭で戦争体験を聞き、肉親の痛みとして沖縄戦を捉えることができていたという。県内高校生を対象にした平和教育のアンケートでは2015年、『身近に沖縄戦について話してくれる人はいるか』の設問で初めて『いない』が多数を占めた。体験者が少なくなるにつれて、戦跡や資料館に語らせるという平和教育に移行していったが十分でないと感じている。『戦跡や資料館は語り部から話を聞き、身をもって感じる場所であるべきだ。体験者が少なくなっている今、節目を迎えていて、語り部の育成を含めた平和教育を考えなければならない』と課題を挙げた。」
③「沖縄女性史家の宮城晴美さんは『大変な衝撃』と言葉にならない様子。『地元では戦跡の重要性や歴史的背景が認識されていると感じるが、沖縄戦をどう一般化していくか。自分に限界を突きつけられたような気持ちになった』と声を落とした。」


(5)沖縄タイムス-猛暑の沖縄、牛乳ピンチ 製造休止の商品も-2017年9月17日 06:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県内の生乳生産量が落ち込み、学校給食や食卓への影響が懸念されている。8月の記録的な猛暑により、暑さに弱い乳牛が体力を消耗、同月の生産量は前年同月比で1割減少した。ニーズが高い牛乳は、生産量が1割減るだけでも影響が大きい。離農などで生産量の減少に歯止めがかからない中、本年度の生産量は2万トンを切り、統計上過去最低となる恐れも。県内消費の5割を占める学校給食が始まる9月も回復せず、牛乳メーカーは一部商品の製造を休止し、スーパーは県外産の確保に追われている。」(政経部・久高愛、照屋剛志
②「乳牛は暑さに弱い。飼育の適正気温は20度前後のため、夏場は体力を消耗し、他の季節に比べ、生乳生産が減少する。8月は真夏日が続き平均気温も過去最高となり、生産量は1489トンと、統計のある1974年以降で最も少なかった。県酪農農業協同組合によると、農家の高齢化や農家数の減少などから、県内の生乳生産は年々減っている。本年度は4月から毎月、前年の生産量を下回り、4~7月では2・3%減となった。8月の落ち込みが追い打ちを掛け、年間でも2万トンを割り込むと懸念する声もある。」
③「農家は、大型扇風機の24時間稼働やミスト散布などで、牛舎の室温の上昇を抑えようと懸命だが、目立った効果は出ていない。一方、夏休みが明け小中学校で給食が始まり、需要は急拡大。市場に出回る量がさらに減少している。」
④「宮平乳業は、夏休み時期に製造していた一部商品の生産ラインを止めている。担当者は『給食が始まってから、生乳の入荷が2割減り、手の打ちようがない』と嘆く。」
⑤「スーパーでは県外産生乳を取り寄せ補っているが、担当者は『「なんとか足りているぎりぎりの状況』と訴える。県産品は人気があるため、来店客から入荷時期の問い合わせもあるといい、『安定的に生産できる体制を』と求めた。」






by asyagi-df-2014 | 2017-09-17 18:15 | 沖縄から | Comments(0)

名護市安部の海岸に墜落したMV22オスプレイの事故調査報告書は、「困難な気象条件下で空中給油訓練を行った際の操縦士のミス」と公表。

 沖縄タイムスは2017年9月11日、「防衛省は11日、昨年12月13日に名護市安部の海岸に墜落した米軍普天間飛行場所属MV22オスプレイの事故調査報告書の概要を公表した。『困難な気象条件下で空中給油訓練を行った際のパイロットのミス』と結論づけ、機体の不具合は否定した。」、と報じた。
このことについて、琉球新報と沖縄タイムスの社説で考える。
両紙は、琉球新報が「オスプレイ報告書 不安はますます高まった」、沖縄タイムスが
「[オスプレイ墜落報告書]本当に操縦ミスなのか」、と深刻な疑問を呈した。なお、この日に、この問題に触れた新聞はなかった。
両紙の主張と報告書からの疑問をまとめると、次のようになる。


Ⅰ.主張
(琉球新報)
(1)米軍は2015年にも空中給油機の給油口に接触した事故を米国内で起こしていた。日本政府は安部の墜落後、空中給油再開を容認した際に「空中給油でこのような接触が発生したのは初めて」と説明したが、覆された。事故原因も曖昧で、再発防止につながらない報告書で事故に幕引きをするのは許されない。
(2)安部の墜落は危険性が指摘されていた空中給油中に発生した、バランスの取りづらいオスプレイ特有の事故だったことが裏付けられた。しかし、報告書は機体の安全性を強調する内容に終始している。これでは県民の不安解消には程遠い。オスプレイが危険な機体であることを直視し、住民地域に近い県内への配備を撤回すべきだ。
(沖縄タイムス)
(1)米軍は機体の欠陥ではなく、操縦ミスが原因とするが、それは本当なのか。米軍が言うように操縦ミスが原因ならば多発する背景に何があるかを究明すべきだ。

 米軍は機体の欠陥ではなく、操縦ミスが原因とするが、それは本当なのか。米軍が言うように操縦ミスが原因ならば多発する背景に何があるかを究明すべきだ。

(2)オスプレイは海兵隊の特殊作戦に投入される。夜間の空中給油をはじめ、物資つり下げ、パラシュート降下、低空飛行など訓練は危険性の高いものにならざるを得ない。今後も同じ事故が起こる可能性が高いのである。米軍は再発防止策として、空中給油の専門家が暗視ゴーグルを装着しての空中給油、低高度飛行、空母などへの着艦、狭小な区域への着陸などの教育を行ったという。パイロットの軍事的能力維持を目的とした対策と県民の安全確保とは相いれず、これらを再発防止策と呼ぶことはとてもできない。


Ⅱ.報告書からの疑問
(琉球新報)
(1)乗員らは当日の飛行全体のリスクは低いと評価した。風速10~15メートルとやや強い程度。操縦士らに疲労やストレスの兆候は見られず、任務遂行能力や専門技術に対する懸念が全くない、有効な資格を有していた-と記す。
(2)事故について、空中給油訓練でオスプレイがMC130の給油口への接続を試みた際、パイロットが出力を上げ過ぎ、MC130と近づき過ぎて給油口がオスプレイの右プロペラに接触し、バランスを崩したと説明する。当時、回転翼を垂直にする固定翼モードで飛行していたが、機体が不安定になってヘリモードに変更できず、「制御された緊急着水を行った」という。
(3)機体が不安定になった際に着陸用のヘリモードに変更できなかったことなど、操縦の難しさが浮かび上がる。能力や技術力に問題のない操縦士でも事故を起こす可能性がある。
(4)しかし再発防止策としては訓練や教育の再確認を挙げるにとどめる。
(5)さらにオスプレイは構造的な欠陥も指摘されている。国防研究所(IDA)でオスプレイの主任分析官を務めたレックス・リボロ氏は、オスプレイが回転翼を垂直にした固定翼モードでしか空中給油が受けられないことを挙げ、「ヘリモードで補給ができないという事実は、予期されなかった欠陥」と指摘している。
(6)オスプレイは安部の墜落以降も、今年6月に伊江島や奄美で不時着し、8月にはオーストラリア沖で墜落して3人が死亡した。伊江島で不時着した機体は大分空港に緊急着陸した。
(沖縄タイムス)
(1)墜落事故は午後9時半ごろに発生。雲が確認されるなど秒速10~15メートルの風が吹く気象条件だった。MC130空中給油機の給油ホースが揺れ、空中給油は何度か失敗。事故は最後の給油を試みた際に起きた。パイロットがオスプレイのエンジン出力を上げ近づきすぎたため、右のプロペラに給油ホースが接触。機体が大きく振動し「安全な飛行を継続することが困難となった」
(2)報告書でパイロットについて「飛行訓練や空中給油活動を行う有効な資格を有していた」と強調する。在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官も墜落直後「民間地を避けたパイロットの判断が乗組員や沖縄県民の命を救った」とたたえた。このような「優秀な」パイロットが操縦ミスを引き起こしたのである。
(3)新たに、2015年に米カリフォルニア州の基地所属のオスプレイが日本国外で同じ事故を起こしていることが明らかになった。オスプレイの操縦の難しさを示すものだ。
(3)報告書は「機体の不具合または整備不良の兆候はなかった」と言っている。そもそも機体自体に問題はないのか。名護市安部の墜落事故後も、オーストラリア沖での墜落事故や緊急着陸が連続して発生しているからだ。
(4)オスプレイはヘリコプターの垂直離着陸と固定翼の両方の機能を備えている。構造の複雑さは、開発段階から多数の死者を出していることからもわかる。15年に米ハワイ州で着陸に失敗し炎上、2人が死亡した事故で、米海兵隊は原因を「ローターによる下降気流により、埃(ほこり)や砂を吸い込んだ結果、エンジンのタービン翼に物質が固着し、それが揚力を失わせ、着陸失敗に至った」と発表している。今回の安部の事故でも後方乱気流が事故の一因だったことが明らかになっている。オスプレイの構造的欠陥である。


 確かに、次のことが言える。


Ⅰ.報告書では、「墜落事故は午後9時半ごろに発生。雲が確認されるなど秒速10~15メートルの風が吹く気象条件だった。MC130空中給油機の給油ホースが揺れ、空中給油は何度か失敗。事故は最後の給油を試みた際に起きた。パイロットがオスプレイのエンジン出力を上げ近づきすぎたため、右のプロペラに給油ホースが接触。機体が大きく振動し『安全な飛行を継続することが困難となった』との状況下で、「優秀な」パイロットが操縦ミスを引き起こした、ことが明確になった。
Ⅱ.また、報告書では、「機体の不具合または整備不良の兆候はなかった」とされている。。
Ⅲ.であるならば、「機体自体に問題はないのか。」「オスプレイの構造的欠陥が原因ではないのか。」、ということが検証されなければならない。何故なら、名護市安部の墜落事故後も、オーストラリア沖での墜落事故や緊急着陸が連続して発生しているから
Ⅳ.米軍が言うように操縦ミスが原因ならば多発する背景に何があるかを検証しなければならない。それは、人智では及ばない操縦ミスが多発するというオスプレイの構造的欠陥に原因があるのかもしれないから。




by asyagi-df-2014 | 2017-09-17 08:05 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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