2017年 09月 16日 ( 2 )

沖縄-辺野 高江-から-2017年9月16日

「2008年1月に沖縄市で発生した米軍人2人によるタクシー強盗致傷事件で、丸9年以上たった現在もまだ被害者側への補償がされていないことが15日までに分かった。」、と琉球新報。
 被害者は、補償が果たされないまま、12年に病気で亡くなった。遺族は、「父は最後まで補償されていないことを気にしていた。いつまで待てばいいのか」、と。
 これは、日本政府の不作為が問われる。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2017年9月16日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。

(1)琉球新報-米兵タクシー強盗9年未補償 いまだ日本側審査 沖縄市発生-2017年9月16日 06:20

 琉球新報は、表題について次のように報じた。

①「2008年1月に沖縄市で発生した米軍人2人によるタクシー強盗致傷事件で、丸9年以上たった現在もまだ被害者側への補償がされていないことが15日までに分かった。沖縄防衛局によると、日本側の補償審査が終わっていないため。被害者側代理人の新垣勉弁護士は『あまりにも遅過ぎる。防衛局は被害者救済の意識が欠けている』」と批判した。今後、米軍人に対する民事訴訟も検討しているという。」
②「事件は08年1月7日、沖縄市美原で発生した。米海兵隊伍長=当時(20)=と、1等兵の少年=当時(19)=が、現金を奪おうとタクシー運転手の男性を酒瓶で殴るなどの暴行を加え頭部裂傷や頸椎(けいつい)捻挫などの重傷を負わせた。2人は強盗致傷容疑で逮捕、起訴され、共に実刑判決を受けた。」
③「男性の長男の宇良宗之さん(32)によると、男性はPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しめられた。補償が果たされないまま、12年に病気で亡くなった。宗之さんは9月12日に沖縄防衛局に質問状を出した。15日の回答によると、男性の当時の代理人は09年5月から14年10月まで、5回にわたり損害賠償請求書を提出した。損害額の合計は約2250万円という。」
④「公務外の米軍人らによる事件では、加害者との間で示談ができない場合、被害者の請求を受けた防衛局が審査し、報告書を作成。米国側が報告書を審査して慰謝料額を決める。
米国側の慰謝料額と日本国内の民事裁判で決定した賠償額に差がある場合は、日本政府が差額を支払うことが1996年のSACO(日米特別行動委員会)合意で定められている。
しかし男性のケースでは、防衛局は宗之さんへの回答で『損害額の算定のために症状の固定確認が必要で、医療機関の診断を待っていた。また各種証明書について、不足しているところを(当時の)弁護士に指摘し、提出を依頼していた』と、日本側での審査が終わっていないと説明した。」
⑤「新垣弁護士は、自身が関わってきた請求事例から『通常2年以内には支払われてきた』とし『治療中ならまだしも、被害者が亡くなった時点で防衛局は自ら調査する必要があった』と疑問視した。」
⑥「宗之さんは『父は最後まで補償されていないことを気にしていた。いつまで待てばいいのか』と話した。」

(2)琉球新報-広島、京都の退職教員と学生が抗議に参加 辺野古新基地建設-2017年9月16日 11:54

 琉球新報は、表題について次のように報じた。

①「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、キャンプ・シュワブゲート前には16日午前、台風18号の通過に伴う悪天候にもかかわらず、市民や議員ら約150人が集まり、新基地建設に抗議の声を上げた。」
②「午前11時現在、工事車両による資材搬入は確認されていない。大浦湾海上や米軍キャンプ・シュワブ沿岸での作業も行われていない。ゲート前で抗議行動をしていた参加者は午前10時ごろ、雨が強くなったことを受け、テントに移動した。京都府の立命館大学から授業の一環で来県している大学生5人があいさつした。3年生の男子学生は『ニュースで見るのと現場で見る米軍基地の規模の違いに驚いている。報道で分からない現実を知ることができた』と話した。3年生の女子学生は『実際に来てみると威圧感がある。怖いという感情を持った。ここに来て知ることのできる感情を大切にしたい』と話した。」
③「広島県尾道市からは『退職女性教職員の会』の女性10人が参加した。山本直美さん(63)=広島県尾道市=は『広島県民として核兵器廃絶や戦争反対への強い気持ちを抱いている』と語り『私たちも辺野古の海を守りたい。日米両政府による、こんな暴挙は許されない』と連帯の気持ちを示した。」

(3)沖縄タイムス-チビチリガマ損壊:「肝試し」と容疑少年ら 警察、政治的動機「全くない」-2017年9月16日 13:09

 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。

①「72年前の沖縄戦で『集団自決(強制集団死)』が起き、85人が犠牲になった読谷村波平のチビチリガマが荒らされ、本島中部に住む少年4人が器物損壊容疑で逮捕された事件で、一部の少年がガマへ入った理由を『肝試し』とし、10日の夜明け後に現場を訪れたと供述していることが16日、分かった。政治的な動機の有無について嘉手納署は『現在のところ全くない』としている。『肝試し』が器物損壊の行為につながった経緯を慎重に調べている。」
②「同署によると、逮捕された4人はバイクで現場を訪れ、棒などを使って損壊行為に及んだと供述。4人以外に少年数人が現場に居合わせ、犯行を制止したとの供述もある。被害報道のあった13日以降に、『チビチリガマを荒らした少年がいる』との情報提供を端緒に少年を特定した。」
③「少年らがチビチリガマの歴史的背景について認識があったかどうかは分かっていない。
 同署によると、4人は友人関係で『やったことは間違いありません』と容疑を認めているという。」
④「逮捕容疑は5日正午ごろから12日午前11時ごろまでの間、チビチリガマの看板2枚や額1枚、千羽鶴4束を損壊した疑い。壕の中にある瓶や陶器などの損壊については遺族会が近く被害届を提出する予定。」

(4)沖縄タイムス-オスプレイ被害を共有 高江-城原の住民、飛行阻止へ連携-2017年9月16日 12:17

 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。

①「米軍ヘリパッド建設で6カ所に取り囲まれた沖縄県東村高江の住民が15日、同じくヘリパッドを使った激しい訓練が続く宜野座村城原の住民を訪ねた。オスプレイが民家上空で物資をつり下げたまま飛行する実態に触れ、『今後高江もこうなる。情報を共有したい』と話した。」
②「高江区民の石原理絵さん(53)らが雑誌『けーし風』の企画で城原を訪れた。石原さんは『民家の上空で物資をつり下げるなんてあり得ない』、騒音測定データを見た夫の岳さん(46)は『午後10時~午前7時が結構あった』と驚いた。」
③「自宅からわずか約380メートルの場所にヘリパッドがある城原区民の泉忠信さん(87)は『私たちの生活は戦争中と変わらない。アメリカにこれだけやられている』と訴えた。低周波音が大きいオスプレイが飛来して以来コウモリの姿が見えなくなったこと、抗議に対する沖縄防衛局の冷淡な対応など、双方の住民が『そうそう』とうなずき合う場面も。城原区の崎濱秀正区長は『集落内道路の米軍車両通行は要請したら止まった。オスプレイの問題も、諦めずに何回でも行きたい』と語った。」
④「行政委員会の雨宮節副委員長は『飛行場周辺の騒音は離着陸の時だけだが、ここは訓練地。2分に1回、回ってくる』と指摘。県内各地で米軍機の騒音を調査する琉球大の渡嘉敷健准教授は『訓練地に適した騒音測定の在り方を考える必要がある』と提起した。」
⑤「座談会を進行した琉球大の阿部小涼教授は『防衛局がなるべく隠そうとする米軍の訓練実態は、下にいる住民が一番知っている。一緒にできることがたくさんあるのではないか』と語った。」
⑥「座談会の様子は今月下旬以降刊行の『けーし風』第96号に掲載される。」

(5)沖縄タイムス-【解説】米軍パラシュート訓練:日本政府は「懸念の伝達」だけではなく…-2017年9月16日 12:28

 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。

①「在沖米軍が再び、県や地元3首長が禁止を求めている嘉手納基地でのパラシュート降下訓練の実施を日本側に通告してきた。小野寺五典防衛相は、日米安全保障協議委員会(2プラス2)で米国のマティス国防長官に『懸念を伝えた』などと強調してきた。だが、訓練の通告は、嘉手納使用についての日米合意の解釈を巡る問題が、根本的な解決には至っていないことの証左といえる。」(東京報道部・大城大輔)
②「同訓練に対しては今年6月、稲田朋美前防衛相が米軍に中止を求めるなど、従来より踏み込んだ対応をしてきた。日米合同委員会で嘉手納での訓練は『例外』と確認されているものの、なぜ例外なのか米側から十分な説明がなかったためだ。」
③「今年に入り、事前に通知がなく、防衛省は一般に公開される米連邦航空局の航空情報(ノータム)で把握することも度々あり、米側の対応に不満もあった。翁長雄志知事や地元3首長の抗議を受け、小野寺氏は米側要人と面談する度に、地元の懸念を伝えてきた。だが米側から明確な回答はなく、『例外』の明確な基準も不明なままだ。小野寺氏は15日の記者会見で『例外的とする十分な説明がない』」と話したが、仮に説明がなされた場合、何を基準に判断するのか疑問も残る。」
④「防衛省が中止を求めた6月は結局、米軍は『天候不良』で訓練を取りやめたが、中止要請は受け入れなかった。今回も米軍が訓練を中止するかは分からない。小野寺氏が強調する米側への『懸念の伝達』だけではなく、根本的な解決に向けた取り組みが求められる。」



by asyagi-df-2014 | 2017-09-16 17:57 | 沖縄から | Comments(0)

防衛戦略の南西シフトがもたらす南西諸島の「戦場化」は許されない。

 八重山毎日新聞(以下、八重山)は2017年9月9日、「軍拡は平和への道ではない」、と社説で説いた。
 この八重山の社説で考える。
 八重山は、「南西シフトのきな臭さ」と指摘する中で、Ⅰ.「防衛予算編成への懸念」、Ⅱ.「島の『戦場化』想定を憂う」、Ⅲ.「オスプレイが島を飛ぶ日」、の三点からこの結論を導き出す。
八重山は、具体的に次のように指摘する。


Ⅰ.「防衛予算編成への懸念」


(1)防衛省はこのほど、18年防衛予算の概算要求を決定した。17年比2.5%増、6年連続増となる5兆2551億円。過去最大の軍拡路線だ。報道によれば北朝鮮ミサイル防衛(MD)など地上配備型の「イージス・アショア」の関連経費を含んでいないため、要求額はさらに膨れ上がることになる。
(2)このうち南西諸島への自衛隊配備計画は総額552億円で、駐屯地整備が始まる宮古島が260億円、用地取得を見込む石垣島で136億円を計上している。いずれも配備計画に多くの住民が反対する中、なし崩しに進めようとしているのが実態ではないか。
(3)宮古では未解決だった弾薬保管庫について、地対空、地対艦ミサイルの弾薬庫や射撃訓練場等の配備先を城辺保良の採石場とする方向で年内にも決定するという。また、施設整備に合わせ18年度末に宮古警備隊約380人を配備することも決定した。


 八重山は、「防衛戦略の南西シフトが一段と進められる。南西諸島にきな臭さが漂う。」、と指摘する。


Ⅱ.「島の『戦場化』想定を憂う」


(1)さらに、恐るべき防衛戦略も明らかになっている。
(2)要求予算のうち目につくのが、初めて計上された「島しょ防衛用高速滑空弾」だ。外国軍に占領された島を奪還するために、標的に近い島から攻撃するための技術研究に100億円を計上している。すでに自衛隊が保有するミサイルよりも長い射程で超音速をめざし、飛行経路を予測しにくくするため滑空させるというもの。新型ミサイルである。
(3)その前提は、18年3月に発足する水陸機動団が担う離島奪還作戦だ。県内のほとんどの離島は住民避難計画が策定されておらず、住民に多大な犠牲がでることが懸念される。例えば石垣から与那国間は約250㌔。かみ砕いていえば、与那国が占領された場合、石垣島から高速滑空弾で攻撃し、水陸機動団が強襲上陸するシナリオになる公算が大きい。
宮古から石垣を攻撃する、あるいはその逆のシナリオも当然考えられる。南西諸島防衛計画には、私たち住民の存在がまったく配慮されていないとしかいいようがない。


 八重山は、「私たちの住む島が外国軍に占領され、しかも自衛隊によって攻撃される想定のおぞましさ。島々の『戦場化』を意味する。言語道断、声を上げる時だ。」、と訴える。


Ⅲ.「オスプレイが島を飛ぶ日」


(1)また予算要求には、これも「南西諸島への攻撃に備える」ため、水陸機動団と連動する垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ4機の取得経費457億円も含まれた。これにより中期防衛計画で定めた17機すべての取得費を確保したこととなる。
(2)先の離島奪還作戦は、水陸両用の機動団が海上から強襲上陸するとともに、オスプレイによる兵員輸送が確実視されている。墜落相次ぐ機体が島々の上空を飛ぶ日が刻々と近づいている。
(3)先月末、岩国基地から普天間基地に帰還するオスプレイがエンジンから出火、大分空港に緊急着陸しエンジン交換など修理しており、やはり欠陥機だ。


 八重山は、日本全土に向けても、「かつて日本の防衛戦略が北海道「局地戦」を想定した対ソ連シフトだったことを思えば、『南西諸島シフト』は、戦闘を日本本土から遠く離れた南西諸島、特に先島での『局地戦』に閉じ込めておきたい思惑が透けてみえる。その島々に住む私たちは、その存在を防衛戦略に無視されていいのか。」、と問いかける。


 八重山は、最後に、「予算編成にみる防衛戦略が指向するものは、「北の脅威」や「尖閣危機」など環境変化を利用した「島しょ防衛」の名のもとの軍拡である。軍拡は決して「平和への道」ではない。」、と結ぶ。


 この八重山の指摘を受けて、次のことが言える。


Ⅰ.予算編成にみる防衛戦略が指向するものは、「北の脅威」や「尖閣危機」など環境変化を利用した「島しょ防衛」の名のもとの軍拡であること。それは、自衛隊の拡大・強化である。
Ⅱ.こうした防衛戦略の南西シフトが一段と進められるなか、南西諸島には、かってないきな臭さが漂う。それは、この防衛戦略が、南西諸島が外国軍に占領され、しかも自衛隊によって攻撃されることを想定していることによる。このことによって、住民に多大な犠牲がでることが懸念されているにもかかわらず、住民の存在がまったく配慮されていない。
Ⅲ.結局、防衛戦略における南西諸島シフトとは、南西諸島が「戦場化」されることを意味する。
Ⅳ.また、そこには、沖縄戦がそうであったように、戦闘やその被害を日本本土から遠く離れた南西諸島、特に先島での「局地戦」に閉じ込めておくという日米両政府の強い意志が背景にある。
Ⅴ.今、日本人が問われていることは、南西諸島に住む人々が、再び、その存在を防衛戦略に無視されてもいいのか、ということである。それは、日本人ひとり一人が、「沖縄でよかった」と考えることをやめることができるかということでもある。


 確かに、軍拡は決して「平和への道」ではない。




by asyagi-df-2014 | 2017-09-16 12:29 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧