2017年 09月 04日 ( 2 )

沖縄-辺野古 高江-から-2017年9月4日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年9月4日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-辺野古工事、旧盆も続く 抗議行動はなし-2017年9月4日 12:36


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、沖縄防衛局は旧盆中日の4日も仮設道路の工事を続けた。辺野古崎西側のシュワブ沿岸部では『N5護岸』建設予定地付近の仮設道路工事で、網に入れた砕石を砂浜の道路先端部分に置く作業が確認された。「K1護岸」建設予定地付近でもブロックを砂浜に並べる作業が行われた。市民の抗議行動は米軍キャンプ・シュワブゲート前、海上ともに休みとなっている。午前11時までに工事車両用ゲートからの資材搬入はない。」、と報じた。


(2)琉球新報-辺野古新基地阻止 現状訴え「道開ける」 工事影響知るシンポ-2017年9月4日 06:20


(1)琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「辺野古新基地建設が周辺環境や世界自然遺産登録の評価に与える影響について考察するシンポジウムが3日、那覇市のパレット市民劇場であった。9・3シンポジウム実行委員会主催。パネリストとして登壇したジュゴン保護キャンペーンセンター国際担当の吉川秀樹さんは、米ジュゴン訴訟で判決の基準となった米国家歴史保存法(NHPA)は国の天然記念物ノグチゲラにも適用できると指摘。『新たな訴訟をしなくても米歴史保存諮問委員会に現状を訴えれば、道が開ける可能性はある』と期待を寄せた。歴史保存諮問委員会は米国の独立政府機関で、歴史的・文化的な遺産を保護するNHPAを管轄し、政府機関に助言を行う役割を担う。」
②「吉川さんは『言語の壁などもあるが、市民が沖縄の現状を国外のしかるべき機関に発信する方法は効果的だ』と述べ、米軍活動がやんばる地域の環境に与える悪影響を黙認し、遺産登録の申請を進める政府は当てにならないとして、市民自らが行動を起こす必要性を説いた。」
③「沖縄大名誉教授の桜井国俊さんは先月の訪米時に、米国の日系歴史家と辺野古新基地建設について意見交換したことを披露。遺骨収集が完全に終わっていない米軍キャンプ・シュワブ内の大浦崎収容所埋葬地で戦争をするための基地を造ることは、NHPA違反に当たる可能性があるとの助言を受けたことを報告した。『知恵を絞れば尽くせる手はある。あらゆる手段を講じ、辺野古新基地建設を阻止しよう』と会場に訴えた。」
④「シンポジウムでは稲嶺進名護市長があいさつしたほか、ジュゴン訴訟の原告でもある東恩納琢磨名護市議による特別報告や、海勢頭豊さんのコンサートもあった。」


(3)沖縄タイムス-沖縄ジュゴン訴訟、裁判やり直しへ 保護へ新基地停止求める【深堀り】-2017年9月4日 18:05


①-アメリカの「沖縄ジュゴン訴訟」って裁判が話題になっているけど何かな。:


 「沖縄防衛局が名護市辺野古の海を埋め立てて、新しい米軍基地を造ろうとしているけど、その周辺にはイルカやマナティーのように海に生息するほ乳類の『ジュゴン』が住んでいる。ジュゴンは日本の文化財保護法で定める天然記念物で数がとても少ないんだ」

 「海を埋め立てるとジュゴンの住む場所がなくなって困るから、日米の自然保護団体などが米国の国防総省という役所を訴え、ジュゴンを守りなさいと米国の裁判所に求めた。1回目の裁判では『訴える資格がない』と自然保護団体が負けたけど、『裁判所の言うことに納得できない』ともう一つ上の裁判所、いわゆる『控訴裁判所』に訴えた。すると、『訴える資格があるので、1回目の裁判所でやり直しなさい』という判決が8月21日に出たんだ」

②-工事は止まるの。:


 「訴える資格があると認められただけ。今後は裁判所が、自然保護団体と国防総省の言い分を聞き、ジュゴンを保護するために工事の一時停止が必要と判断すれば、裁判所が国防総省に命令する。工事が止まる可能性が少し出てきたので、話題になっているんだ」

③-いつ始まったの。:


 「2003年に米国の国家歴史保存法(NHPA)という法律に基づき、ジュゴンの保護を求めて、米サンフランシスコ地裁に訴えたのが始まりだよ」


④-日本で工事しているのに、アメリカで裁判するのはなぜなの。:


 「NHPAは米国政府に文化財の保護を求める法律だけど、その402条で自国のみならず、他国の文化財の保護も定める。自然保護団体は、日本の文化財保護法はNHPAと同等の意義を持つため、米政府の活動から日本のジュゴンを守るために米国で裁判するのも可能と主張してきた」


⑤-裁判はどう進んだの。:


 「国防総省側は『新基地建設は日本政府の行為で米政府は関係ない』『ジュゴンは生物なので文化財ではない』と反論した」

 「裁判所は05年3月、NHPAが米国以外でも適用されることを認めた。つまり、国防総省がジュゴンを保護しているか、という中身の議論に移った。08年1月には、新基地建設はNHPA402条に違反するという趣旨の判断が示された。ところが日本の政権が代わり、当時の民主党政権が新基地建設の見直しを模索したことで、12年2月、裁判所は話し合いを止めたんだ」


⑥-裁判は終わったの。:


 「終わったわけではない。13年12月に仲井真弘多前知事が辺野古の海の埋め立てを認め、自民党が政権に返り咲き、新基地建設が動きだした。国防総省は14年4月、自分たちはジュゴンを保護していますよ、という内容の報告書を裁判所に提出。休んでいた裁判は再開し、自然保護団体側は14年7月、実際に始まった工事の中断を命令するよう、追加で求めた」


⑦-でも負けたの。:


 「1回目の裁判の判決は15年2月に出た。新基地建設は米国と日本の国同士の問題だから、裁判所が工事中断を命じることはできない。だから自然保護団体には訴える資格がないという内容だった」


⑧-今後はどうなるの。:


 「国防総省側がさらに上の裁判所、すなわち最高裁に『納得できない』と訴える可能性もある。サンフランシスコ地裁に戻れば、中身の議論に入る」

 「大浦湾周辺でジュゴンの生息が確認できなければ、訴える意味がないと判断され、裁判が終わることもある。自然保護団体側が求めているのはジュゴンの保護策と、保護策が示されるまでの工事停止なので、勝訴しても工事が完全に止まるわけでもないんだ」


⑨-ジュゴンを守ろうよ。:


 「ジュゴンは浅い場所の海草を餌にしている。だから開発工事の影響を受けやすい。沖縄のジュゴンは世界で最も北に住んでいて、沖縄の生物多様性の象徴でもある。もともとは身近な存在で、肉を保存食にしたり、安産のおまじないで食べたりしたみたい。今では沖縄防衛局の調査で、沖縄本島北部周辺の3頭を確認するだけになった。寂しいよね。新基地建設が良いか、悪いかは別として、日本のジュゴンの絶滅につながるので、早急な保護策が必要なことに変わりない」(政経部・福元大輔)


(4)沖縄タイムス-辺野古新基地:サンゴの着床調査「今からでも」 沖縄防衛局、県に回答-2017年9月4日 07:15


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が6月21日付で県に提出した公共用財産使用協議書を巡り、防衛局は3日までに、幼サンゴの着床状況調査の開始時期について『継続的な調査のためにも今からでも始めたい』と県に回答した。協議書について県は、提出時期が産卵の終了時期になっていると指摘していた。回答を受けた県は、今後の対応について『検討する』としている。」
②「県海岸防災課によると、防衛局はサンゴの着床具を設置後、3カ月ごとに調査を実施する予定。着床具の設置場所については『(サンゴ類や藻場への)影響がなるべく小さくなるよう置く』回答した。調査の終了時期については『サンゴの加入(着床)状況を見て判断したい』と明言しなかった。」
③「県は7月25日、サンゴの調査時期やジュゴン、ウミガメ類への配慮などを防衛局に照会。8月28日、防衛局が文書で回答した」。




by asyagi-df-2014 | 2017-09-04 18:41 | 沖縄から | Comments(0)

菊池事件の再審拒否に対して、元患者が熊本地裁に国賠提訴を起こす。(2)

 毎日新聞は2017年8月30日、「ハンセン病患者とされた熊本県の男性が殺人罪などに問われ、無実を訴えながら裁判所外の隔離された特別法廷で死刑判決を受けて執行された『菊池事件』で、元ハンセン病患者6人が29日、無罪となるべき男性について検察が再審請求しないため精神的苦痛を受けたとして、国を相手取って1人当たり10万円の慰謝料を求める国家賠償請求訴訟を熊本地裁に起こした。」、と報じた。
このことについて、西日本新聞は2017年8月30日、「ハンセン病差別 司法が加担した罪を問う」とその社説で論評した。
この家賠償請求訴訟の意味を西日本新聞の社説で考える。
西日本新聞は、この国家賠償請求訴訟を、「ハンセン病患者の誤った隔離政策に司法が加担し、差別を助長した歴史を踏まえ、国はこの訴えを重く受け止めるべきだ。」と位置づけ、「菊池事件が問うのは人権侵害に対する司法全体としての姿勢だ。真相を闇に葬ってはならない。」、と結論づける。
 また、西日本新聞は、国家賠償請求訴訟までの経過とこの問題の本質を次のように指摘する。


(1)訴えたのは熊本県でハンセン病患者とされた男性が殺人罪などで死刑判決を受け執行された「菊池事件」を巡り、裁判のやり直しを求めてきた支援者の元患者らだ。
(2)隔離施設内に設けられた「特別法廷」で裁かれた男性について、元患者らは差別的な扱いを受けた冤罪(えんざい)の疑いが強いとして、検察自らが刑事訴訟法に基づき「公益の代表者」として再審を請求すべきだと主張してきた。
(3)しかし、最高検は「再審の事由がない」とこれを拒み、元患者らは差別や偏見の被害回復を求める権利が侵害され、精神的苦痛を被ったと訴えている。再審の道が開かれない中で、国賠訴訟を通じて事件の真相に迫るのが狙いだ。
(4)熊本県の元役場職員を殺害するなどした罪に問われた男性は一貫して無罪を主張しながらも1962年、3度目の再審請求が棄却された翌日に死刑が執行された。最大の問題は、人権尊重や裁判の公開をうたった憲法に反した疑いが強い特別法廷である。最高裁が1948~72年に開廷を認めた事例は全国で95件に上る。
(5)最高検は今年3月、隔離法廷に関与したこと自体は認め、最高裁や日弁連に続き謝罪した。
(6)菊池事件は特別法廷で下された唯一の死刑事案とされる。元患者らの弁護団は冤罪の新証拠などを示すとともに、特別法廷の違憲性を明らかにしていく方針という。
(7)ハンセン病問題は、国の隔離政策を違憲とした2001年の熊本地裁判決(確定)後、元患者の救済策が進む一方、今も差別と偏見に苦しむ家族が国を集団提訴するなど、全面解決にはほど遠い。


 結局、この国家賠償請求訴訟は、次のことを明らかにする。


Ⅰ.この国家賠償請求訴訟の意味は、「再審の道が開かれない中で、国賠訴訟を通じて事件の真相に迫るのが狙い」ということ。
Ⅱ.この国家賠償請求訴訟が問うているのは、この特別法廷は、人権尊重や裁判の公開をうたった憲法に反した疑いが強く、日本国憲法に違反するものであったことということ。
Ⅲ. さらに、ハンセン病問題は、依然として全面解決には程遠い状況にあるということ。




by asyagi-df-2014 | 2017-09-04 05:57 | ハンセン病 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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