2017年 08月 30日 ( 2 )

沖縄-辺野古 高江-から-2017年8月30日

 「日本語分かりますか。」。 
この言葉は差別発言以外の何ものでもない。
ゲート前の抗議がどれくらい続けられてきたのか。その時間の長さは、こうした発言を許す余地を生まない。それとも、ネットで流された悪意あるでデマに、乗ってみたと言うのか。



 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年8月30日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-防衛局が暴言「日本語分かるか」 辺野古反対派に、沖縄反発-2017年8月29日 19:22


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設先、沖縄県名護市辺野古の米軍基地前の抗議活動で、基地ゲートをふさいでいた市民らに、移動を求める防衛省沖縄防衛局の職員が『日本語分かりますか』と発言していたことが29日、防衛局などへの取材で分かった。反対派は『方言差別があった沖縄の歴史を理解していない暴言だ』と反発している。」、と報じた。
 また、「防衛局は『警告に全く応じていただけない状況からそうした発言に至った。侮蔑的なニュアンスを含んだものではない』と主張。移設に反対する沖縄県統一連の瀬長和男事務局長(54)は『沖縄は歴史的に方言差別や米国統治に苦しめられてきた。許し難い発言だ』と批判している。」、と報じた。


(2)琉球新報-工事車両67台がゲート入り 市民ら強制排除 雨の中仮設道路工事続く-2017年8月30日 13:21


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で30日午後0時30分ごろ、資材を積んだ工事車両67台が次々とゲートから米軍キャンプ・シュワブ内に入った。当時、新基地建設に反対する市民ら約60人が座り込んでいたが、搬入前に機動隊員訳70人が市民らを強制的に排除した。シュワブ沿岸では辺野古崎西の『K1護岸』建設予定地付近で仮設道路の工事が行われた。時折雨が降り付ける中、重機で砂浜にブロックを積む作業などが確認された。」、と報じた。


(3)琉球新報-大分緊急着陸のオスプレイ「計器に異常」 小野寺防衛相 安全確保を要望-2017年8月30日 13:03


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが29日夜、大分空港に緊急着陸した事故を巡り、小野寺五典防衛相は30日午前、記者団に対し『計器に異常があったので予防着陸で大分空港に着陸した』と米側から連絡があったと説明した。」
②「防衛省によると、大分空港に防衛省職員を派遣し現場の状況を確認している。米軍からは点検した上で普天間飛行場に戻ると連絡を受けたという。緊急着陸した機体は11日から岩国基地に駐機し、29日にも白煙を上げる様子が確認されていた。同省は米軍に対しこの機体のトラブルについて確認している。」
③「普天間所属のオスプレイは昨年12月に名護で墜落、今月5日に豪州で墜落するなど事故が相次ぎ、今年6月には2度緊急着陸するなどトラブルも相次いでいる。小野寺氏は『オスプレイの事故が続いているので、しっかりとした安全の確保をした上で飛行していただきたい』と指摘した。」


(4)琉球新報-津堅沖で午後4時からパラシュート訓練 ことし6度目 常態化に反発の声-2017年8月30日 14:14


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米連邦航空局は30日までに、うるま市の津堅島訓練場水域で同日午後4~7時に、パラシュート降下訓練を実施するとの航空情報(ノータム)を発表した。実施されれば、ことしに入り6回目となる。市議会や市は、同水域で相次ぐ降下訓練に抗議し、即座の中止などを求めているが、米軍側は地元の意見を無視し、強行的に訓練を続けている。」
②「ノータムによると、米軍が午後1~11時まで同水域を使用することも明記されていた。」
③「市には18日、沖縄防衛局を通じてファクスで津堅島訓練場水域を使用する通知があったが、訓練の内容や詳細な時刻については明かされていなかった。防衛局が29日になって『ノータムに接した』と、降下訓練の情報を追加して通知した。」
④「市議会は28日に臨時会を開き、同水域で相次ぐパラシュート降下訓練の中止などを求め、抗議決議と意見書を全会一致で可決したばかりだ。津堅沖での訓練が常態化していることに、市議からは反発の声が上がっている。」


(5)沖縄タイムス-辺野古、抗議の市民130人排除 国道40分間渋滞-2017年8月30日 14:06


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブの工事車両用ゲート前で30日、新基地建設に反対する市民ら約130人が座り込む中、機動隊が排除し資材を積んだ工事車両67台が基地内に入った。午前11時50分ごろ、座り込む市民らが『違法工事は止めろ』と声を上げる中、機動隊が市民らを排除。国道329号は約40分間の交通渋滞が発生した。」、と報じた。
 また、「シュワブ沿岸部では、辺野古崎西の『K1護岸』建設予定地付近で仮設道路の設置作業が進められた。市民らは抗議船4隻とカヌー11艇で抗議した。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-ハワイで亡くなった沖縄戦捕虜の名簿、厚労省が確認 102人記載-2017年8月30日 07:41


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄戦で米軍の捕虜となり、移送先のハワイで亡くなった102人の名簿が1950年8月に米陸軍から引揚援護庁(現厚生労働省)に届いていたことが29日、分かった。県出身者12人の遺骨返還などを求めて上京した浦崎唯昭副知事に厚労省の担当者が説明した。102人の名簿の中には12人の氏名も含まれていた。さらに46年12月にハワイを出港した引き揚げ船で約100人分の遺骨が日本側に返還されたことも復員庁(現厚労省)の記録から明らかになった。今後、厚労省は遺骨の行方を詳しく調べる方針。」
②「ハワイで亡くなった捕虜の日本政府資料が明らかになるのは初めてとみられる。米陸軍の名簿102人と、引き揚げ船に載せられた遺骨『約100人分』はほぼ一致する。このため厚労省は、県が遺骨返還を求める12人の遺骨が日本側に既に引き渡された可能性があるとみており、遺族の元に届けられたか、身元不明の取り扱いとなって国立戦没者墓苑に納められたかなど遺骨の行方を詳しく調べる方針だ。」
③「ハワイで6月に開かれた戦没者慰霊祭や県からの要請の動きを受けて、厚労省が資料を探したところ、省内の書庫から見つかった。明らかになった資料は、米陸軍が引揚援護庁に送った50年8月4日付の書簡。9枚の氏名リストが添付され、この中にハワイの捕虜で亡くなった102人分がアルファベットで記されている。出身地や死因などの情報はないという。もう一つの資料は46年12月12日にハワイを出港した引き揚げ船が到着した浦賀港(神奈川)で、復員庁が作成した書類。亡くなった捕虜の遺骨『約100人分』が載せられていることを記している。」
④「遺骨が日本側に帰還したとする日本側資料の存在が明らかになったことに、慰霊祭実行委員会共同代表の渡口彦信さん(91)は『遺骨が日本政府に引き渡されたとしても遺骨は遺族の元に届いておらず、まだ謎のままだ。遺族に戻るまで見届けないといけない』と話した。」
⑤「厚労省の担当者は『生年月日や本籍などの記録を県の協力を得ながら特定に向けて調査していく』と述べた。59年に造られた国立千鳥ケ淵戦没者墓苑(東京)に納められた可能性も調べるという。」




by asyagi-df-2014 | 2017-08-30 17:11 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄ジュゴン訴訟控訴審判決を見る。

 沖縄タイムスは、2017年8月23日、標題について、次のように報じた。


(1)沖縄県名護市辺野古の新基地建設は米文化財保護法(NHPA)に違反するとして、日米の自然保護団体などが米国防総省に同法を順守するまでの工事停止を求めた『沖縄ジュゴン訴訟』の控訴審判決が21日(現地時間)、米サンフランシスコ第9巡回区控訴裁判所であった。同裁判所は『原告には訴訟を起こす資格(原告適格)があり、主張は政治的ではない』と指摘。原告側の主張を一部認めて一審の同連邦地裁判決を破棄し、審理を地裁に差し戻した。
(2)原告側によると、同省は連邦地裁での審理に応じるか、判決を不服として連邦最高裁に上告することができるという。今後の裁判所の審理によっては、工事が一時的に停止する可能性がある。
(3)判決で同控訴裁判所は、原告には米国防総省に対し、①ジュゴンの保護措置をせずに埋め立て工事をすることは違法だと確認する、②日本政府へ出す辺野古沿岸部への立ち入り許可の事前差し止めを求める―両利益があると判示。埋め立て工事の一時停止につながる差し止め請求ついては、「政治的な問題ではない」と指摘した。


 この沖縄ジュゴン訴訟について、 沖縄タイムスは2017年8月23日に、「[ジュゴン訴訟差し戻し]米世論をかき立てたい」、琉球新報は2017年8月24日に「米ジュゴン訴訟 差し戻しは賢明な判断」、とそれぞれ社説で論評した。
 残念ながら、2017年8月24日以前に、沖縄県の2紙紙以外に沖縄ジュゴン訴訟を社説で扱った新聞社はない。
 したがって、沖縄ジュゴン訴訟を、この2紙から考える。
この沖縄ジュゴン訴訟控訴審判決の意味を2紙は、次のように押さえる。


Ⅰ.沖縄タイムス


(1)門前払いから一転、控訴審判決は審理を連邦地裁に差し戻した。原告側主張が認められた。意義は大きい。
(2)判決は「原告には訴訟を起こす資格(原告適格)があり、請求は政治的でない」として一審の連邦地裁判決を破棄、審理を地裁に差し戻した。原告が国防総省を訴える権利が認められ、地裁では新基地建設でジュゴン保護の義務が尽くされているか再検証を迫られる可能性が出てきた。
(3)「新基地建設計画は進んでいる」との国防総省の主張に対しても、判決は「これまでの歴史で何度も停止し、再開や計画の変更を繰り返してきた」と判示している。納得できる指摘だ。
(4)控訴審判決に関し、原告の米環境団体幹部は「現在の基地建設計画では、ジュゴンは生息できない」と断言する。気掛かりなのは、大浦湾を含む周辺海域に生息するジュゴン3頭のうち1頭が15年6月以来確認されていないことだ。音に敏感で、防衛省が大浦湾で海底の掘削調査を進めていた時期と重なるからだ。
(5)控訴審判決は米国の法廷で新基地建設の正当性を問う場ができたことを意味する。米国の世論をかき立てることにもつなげたい。


Ⅱ.琉球新報


(1)名護市辺野古の新基地建設を巡り当事国である米国で、司法が賢明な判断を下した。
(2)一審の連邦地裁は、外交や防衛問題には司法が介入できないとする「政治的問題の法理」を採用して実質審理を避けた。しかし、今回の連邦高裁は、原告には訴訟を起こす資格「原告適格」があると判断した。今後、ジュゴン保護の実質審理を通して、新基地建設の不条理を米国民に訴える意義は大きい。
(3)原告側が訴えの根拠としたのは米国の国家歴史保存法(文化財保護法、NHPA)だ。米政府に国内だけでなく他国の法で保護された文化財も保護対象とすると定めている。原告はこれまで、ジュゴンは日本の文化財保護法に基づく天然記念物であり、米政府は保護する義務があると主張してきた。
(4)一審の中間判決は、国防総省がジュゴンの保護計画を作成していないことは違法との判断を示していた。このため国防総省は「ジュゴンへの影響はない」と結論づけた報告を提出した。日本政府の環境アセスメントなどを踏襲した内容だが、日本のアセスは生物多様性への影響を十分考慮したものとは言えない。一方、連邦高裁は「環境分析を終え最終的な計画を策定した上で、普天間飛行場代替施設計画(FRF)に着手している」という日本政府の主張に納得していない。「一時停止や再開、計画変更を繰り返しているのが現状だ」と指摘しているからだ。
(5)指摘のように沖縄防衛局は新たな海上ボーリング調査を計画している。海上ヤードの設置も取りやめとなっており、今後、設計や工法など工事計画が大幅に変更される可能性が浮上している。変更するならNHPAに基づく新たな分析が必要になるだろう。連邦高裁からすれば「議論は収束していない」のである。差し戻し審で、ジュゴン保護に関する審理が尽くされることを期待する。


 今回の沖縄ジュゴン訴訟の控訴審判決から、沖縄の2紙をまとめると、次のことが言える。


Ⅰ.地裁では新基地建設でジュゴン保護の義務が尽くされているか再検証を迫られる可能性が出てきた。また、連邦高裁からすれば「議論は収束していない」のである。差し戻し審で、ジュゴン保護に関する審理が尽くされなければならない。
Ⅱ.今後、設計や工法など工事計画が大幅に変更される可能性が浮上している。変更するならNHPAに基づく新たな分析が必要になる。
Ⅲ.日本政府は、米国で差し戻し審の結果が出るまで、新基地建設工事を中止しなければならない。
Ⅳ.沖縄防衛局のジュゴン生息調査で、辺野古北側の嘉陽沖や西海岸の古宇利島沖などでジュゴン3頭を確認していた。しかし、3頭のうち1頭が2015年6月を最後に約2年間、同じ海域で確認できていない。ジュゴンが来ないのは、新基地建設工事に伴い大きな環境変化が生じ、ジュゴンの生息に影響を与えたことの証拠だ。環境は保全されていないのである。差し戻し審で、ジュゴンに影響なしとした国防総省の報告を、しっかり検証しなければならない。




by asyagi-df-2014 | 2017-08-30 07:05 | 持続可能な社会 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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