2017年 08月 29日 ( 2 )

沖縄-辺野古 高江-から-2017年8月29日

「米軍普天間飛行場所属MV22オスプレイのオーストラリア沖墜落に対する県議会要請議員団(新垣清涼団長)は29日午前、北中城村石平の米軍キャンプ瑞慶覧と嘉手納町の沖縄防衛局を訪れ、28日に可決した抗議決議と意見書を提出した。」、と琉球新報。
 いつものことだが、米軍は「運用上必要なものは除いて自粛を求められた」とし、日本政府は「条件を付けずに飛行自粛を求めた」となる。
 だが実際の運用は、米軍の運用がそのまま行われている。
 これを、主権国家の主体性の喪失と言わずに言うのだろう。



 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年8月29日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-嘉手納「緊密連携」一致も 防衛相、在日米軍司令官と面談-2017年8月28日 17:14


 【東京】小野寺五典防衛相は28日午後、在日米軍のマルティネス司令官と防衛省で会談した。小野寺氏は米軍嘉手納基地の運用問題について取り上げた。防衛省によると、嘉手納基地で課題となる事象があった場合、日米間で緊密にコミュニケーションを取りながら解決を図ることで一致した。ただマルティネス氏の発言は明らかにしておらず、具体的な対策などの提示はなかった。

 嘉手納基地を巡っては米軍がSACO最終報告に違反する形で旧海軍駐機場を運用し、パラシュート降下訓練を実施しているとして、県や嘉手納町などは政府に米側と協議するよう求めていた。小野寺氏は17日の日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)でも言及していた。

 小野寺氏は米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが5日の豪州での墜落事故で3人が死亡したことなどに対し、弔意を伝えた。

 会談は冒頭のみ報道陣に公開された。嘉手納基地の運用に関しては非公開の場で発言があったという。


(2)琉球新報-「飛行自粛」日米の認識差露呈 県議会が米軍、防衛局に抗議-2017年8月29日 13:25


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場所属MV22オスプレイのオーストラリア沖墜落に対する県議会要請議員団(新垣清涼団長)は29日午前、北中城村石平の米軍キャンプ瑞慶覧と嘉手納町の沖縄防衛局を訪れ、28日に可決した抗議決議と意見書を提出した。対応した在沖米海兵隊の政務外交部長のダリン・クラーク大佐は日本政府から米側への『自粛要請』について『運用上必要なものは除いて自粛を求められた』という認識を示した。」、と報じた、一方、防衛局で対応した高木健司次長らは条件を付けずに飛行自粛を求めたという日本政府の見解を繰り返した。」、と報じた。
 また、「県議会は両方にオスプレイ配備撤回や普天間飛行場の『5年以内の運用停止』、在沖米海兵隊の撤退を求めた。」、と報じた。


(3)琉球新報-工事用車両69台が資材搬入 沿岸部では仮設道路工事-2017年8月29日 12:56


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で29日、午前9時前ごろから砕石や砂など資材を積んだダンプ車や、クレーン車など合計69台が基地内に入った。約20人の市民が米軍キャンプ・シュワブのゲート前に座り込み、抗議の意志を示したが、県警機動隊員らが強制排除した。市民らは『沖縄の未来を壊すな』と口々に訴え、ゲート内に入る車両に向かって『辺野古新基地NO』と書かれたプラカードを高く掲げた。」、と報じた。
 また、「シュワブ内の沿岸部では沖縄防衛局が仮設道路の工事を継続している。『N5護岸』建設予定地付近の仮設道路の工事現場では、クレーンが砕石の入った袋を並べている様子が確認された。市民らは抗議船3隻、カヌー9艇で抗議を続けている。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-辺野古新基地:抗議の30人を強制排除 仮設道路の工事続く-2017年8月29日 12:08


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で29日午前、新基地建設に反対して座り込みをする市民約30人を機動隊員が強制排除した。その後、トラックなど工事関係車両69台が基地内に入った。」、と報じた。
 また、「シュワブ沿岸部では、『K1』『N5』護岸建設予定地で仮設道路の工事が続けられた。市民らが船3隻、カヌー10艇で抗議した。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-沖縄関係予算に3190億円計上 17年度予算比、40億増も一括交付金105億減-2017年8月29日 14:50


 沖縄タイムスは、「内閣府は29日、自民・公明の与党に、2018年度の沖縄関係予算の概算要求額を3190億円とする方針を伝えた。17年度予算より40億円増えたが、沖縄振興一括交付金は105億円減った。観光や情報通信分野の専門学校に進学した生徒に対する沖縄独自の給付型奨学金など人材育成の費用として3億5千万円を新規で計上。子どもの貧困緊急対策事業も本年度比1億円増の12億円になった。」、と報じた。
 また、「一方で、県は大型MICE施設建設の所要額の確保を求めていたが、別枠で盛り込まれることはなく、一括交付金も削減され厳しい対応を迫られる。鉄軌道も事業化にかかる費用ではなく、導入課題の調査費1億5千万円にとどまった。」、と報じた。




by asyagi-df-2014 | 2017-08-29 18:35 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第72回

沖縄の地で、体を張って新しい歴史を作ろうとしている人たちがいる。
そこには、その煌めきの記録を残そうとしているジャーナリストがいる。
だとしたら、その生きざまの瞬間を私たちは受け取る必要がある。
三上知恵の沖縄撮影日記。



 今回の報告は、「『日本一の反戦おばあ』の涙~島袋文子さん国会前へ」です。
今回の三上さんの想いは、次の言葉に詰まっています。


 今の日本で一番、身体を張って安倍政権と対峙しているのは88歳の島袋文子さんだろう。政府が今さらに沖縄に押しつけようとしている軍事的な負担は、72年前から戦争と共に生きる苦しみを強いられてきた県民にとってどれほど残酷なことなのか。それを文子さんは直接政府に訴えたいと思い続けてきた。国会の中で10分でいい、彼女こそ全国民の中で誰よりも意見を言う機会を与えられるべき人だと思う。しかしそれが叶わない。ならば官邸前で、議員会館で、我々が聞こうじゃないか、発言してもらってみんなの力で政府に届けようじゃないかという、このうねりの一部にみなさんにも参画して欲しいのだ。映像を見ることでその場にいなかったみなさんにも共有してもらい、共謀し共犯者になってもらいたいのだ。それは大それた望みだろうか?


 島袋文子おばーの話です。


(1)おばあのやりたかったこと。「国会の前に行って総理大臣に直接訴えたい」。彼女は10年以上前から、そう私に言っていた。辺野古に暮らす彼女が基地反対を表明して20年、ころころと総理大臣の顔は変わった。鳩山総理の時のことは前にもここに書いた。県外移設を掲げながら辺野古案に回帰したことを撤回して欲しいと、文子さんは来沖中の総理一行の黒塗りの車列を命がけで止めて直訴しようとした。その後、辺野古に数度通い、謝罪をしてくれた鳩山さんとおばあは、今では並んでテントに座る仲になっている。
(2)そんな風に、彼女にとって総理大臣というのは常に、真っ向から勝負する相手だ。戦中戦後の哀れを耐え、復帰の希望は打ち砕かれて戦争の島を返上できず、さらにまた防波堤になれと言われる今の状況を命がけで変えようとするおばあは、「命は惜しくない」「総理大臣と刺し違えても」という覚悟で、日々憤まんやるかたない思いを抱えてゲートに通っているのだ。
(3)「刺し違えても」。今の世の中では、共謀罪でお縄になりそうな表現だ。でもおばあが主人公の前作『戦場ぬ止み』でも、文子さんの台詞にこういうくだりがあった。「ダイナマイト持ってこい、と私はいつも言うのよ。そんなものどうするの? って、もう、座り込んでも止められないなら、ダイナマイト抱いて国会前に行った方が早いんじゃないか」


 三上さんは、このことに関してこう続けます。


 この台詞を入れることで彼女の身に何か降りかかるかも知れないことについて、議論になった。90歳近い老女をも過激派に仕立て上げかねない国のなりふり構わぬやり方は、警戒しなければならない。しかし、壮絶な戦争体験から基地闘争真っ只中の現在の生活まで、一直線に戦場を生き続ける文子おばあの半生をたどるドキュメンタリーで、命がけのその覚悟を表現しておかなければ、平和に関してどうにも鈍いアンテナしか持ち合わせない大半の日本人に、沖縄の苦しみが響かないのではないか。


 島袋文子おばーの話の続きです。


(1)子や孫のために身体を張ってきた多くの先輩たちの溢れる思いを、まさに今、体中で体現していらっしゃるのが島袋文子さんだと私は思う。だから東海岸のおばあたちの声を、文子さんの台詞で代弁してもらいたかった。彼女にばかり負荷がかかるのは申し訳ない。が、彼女にはそれをはねのけて余りある力がある。
(2)「ダイナマイトを持って国会へ」は物騒だが「言葉の爆弾を抱いて国会の前へ」行けたら、おばあの積年の思いは少しでも晴れるだろうか。政治家も国民も、彼女の声を直に聞いたらもっと変わるかも知れない。辺野古の埋め立てが進み、日々逮捕者が出ていても全く全国ニュースにならない現状に、一石を投じられるのでは。そんなことを悶々と考えていた私は、大月書店の岩下結さんに相談した。岩下さんも、文子おばあの思いは痛いほどよく知っていらっしゃるので、何か形にしたいと早速仲間たちに呼びかけて、文子おばあを迎える有志の会を結成してくれた。そして短期間のうちに、参議院議員会館でのおばあの講演と、官邸前でのアピールが実現した。議員会館の講堂はみるみる溢れ、念のためにモニターを置いた別室もあっという間に埋まり、控え室まで開放して、500人を超える人々が文子おばあと同じ空間で彼女の話を聞こうと集まってくれた。企画は大成功だった。
(3)そこで彼女が何を話したか、20分弱にまとめたのでこれは是非、冒頭の動画を見て欲しい。前半は笑顔を交えて、努めて冷静に戦争や基地のことを話し、さらなる支援を呼びかけて聴衆に手を振った文子さん。私はマイクの音が聞きづらい彼女のお手伝いと聞き役として隣に座ったが、戦争体験の話になると心が不安定になってしまう場面を何度も見て来たので、今日は頑張って落ち着きを保っているのだなあと半ば安心していた。様子が変わったのは、後半の高校生との対話の場面だった。
(4)壇上に上がってくれたのは、これまでも沖縄に足を運び、沖縄戦や基地のことを熱心に学習していた自由の森学園の生徒二人。自分の学習体験を話し、率直な質問をぶつけた。
(5)「戦争体験の話の中で、アメリカが命の恩人とおっしゃってましたが、心からそう思うのですか?」
 それに応えようとする文子さんは、やがて目が左右に揺れ、時空が歪んで魂があの阿鼻叫喚の地獄に吸い寄せられたのか、堰を切ったように言葉を吐き出し始めた。ああ、始まってしまった、と私は覚悟をした。どこで止めよう? いや、一度ここに辿り着いてしまったら、あとの苦しさは一緒なんだから、最後まで話して聴衆に伝えた方がいいのか? 私だけは冷静にコントロールしないと会場も高校生も不安になってしまう。経験値があるお前が考えろ!と自分に何度も言い聞かせるのだが、おばあの悔しさや深い悲しみが隣からびんびん伝わってくるので、やはり私も泣いてしまう。司会者失格だ。
(6)その内容。ここは活字にしたくないので、どうか20分、時間を作って見て欲しい。こういう場をわざわざ永田町でつくり、高齢の女性をはるか南の島から招いて辛い話をしてもらい、そして撮影して、大事なところを時間をかけて編集して、こうしてパソコンや携帯で無料で見られる形にまで私たちがしているのはなぜなのか。少しでも思いを致して下さるなら、20分くらい作って欲しい。


 三上さんは、島袋文子さんに語りかけるように、報告を結びます。


(1)今の日本で一番、身体を張って安倍政権と対峙しているのは88歳の島袋文子さんだろう。政府が今さらに沖縄に押しつけようとしている軍事的な負担は、72年前から戦争と共に生きる苦しみを強いられてきた県民にとってどれほど残酷なことなのか。それを文子さんは直接政府に訴えたいと思い続けてきた。国会の中で10分でいい、彼女こそ全国民の中で誰よりも意見を言う機会を与えられるべき人だと思う。しかしそれが叶わない。ならば官邸前で、議員会館で、我々が聞こうじゃないか、発言してもらってみんなの力で政府に届けようじゃないかという、このうねりの一部にみなさんにも参画して欲しいのだ。映像を見ることでその場にいなかったみなさんにも共有してもらい、共謀し共犯者になってもらいたいのだ。それは大それた望みだろうか?
(2)沖縄のおばあらしいユーモアで笑いを誘い、真正面から切なる思いを永田町の空に響かせた。かっこよかったよ、おばあ。いつもまっすぐで正義感の強い少女のようなその感性が大好きです。あなたのそんな姿に、目の見えない母と10歳の弟の手を引いて砲弾をかいくぐって進む責任感の強い15歳の少女の影が重なって、わたしはあなたを抱きしめたいほど愛おしいと思うのです。


三上智恵監督・継続した取材を行うために製作協力金カンパのお願い

 皆さまのご支援により『標的の島 風かたか』を製作することが出来ました。三上智恵監督をはじめ製作者一同、心より御礼申し上げます。
 『標的の島 風かたか』の完成につき、エンドロール及びHPへの掲載での製作協力金カンパの募集は終了させていただきます。ただ、今後も沖縄・先島諸島の継続した取材を行うために、製作協力金については、引き続きご協力をお願いします。取材費確保のため、皆様のお力を貸してください。
 次回作については、すでに撮影を継続しつつ準備に入っています。引き続きみなさまからの応援を得ながら制作にあたり、今回と同様に次回作のエンドロールへの掲載などを行うようにしていきたいと考えております。しかし完成時期の目処につきましても詳細はまだ決まっておりませんので、お名前掲載の確約は今の時点では出来ないことをあらかじめご了承下さい。

■振込先
郵便振替口座:00190-4-673027
加入者名:沖縄記録映画製作を応援する会

◎銀行からの振込の場合は、
銀行名:ゆうちょ銀行
金融機関コード:9900
店番 :019
預金種目:当座
店名:〇一九 店(ゼロイチキユウ店)
口座番号:0673027
加入者名:沖縄記録映画製作を応援する会




by asyagi-df-2014 | 2017-08-29 05:52 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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