2017年 08月 10日 ( 2 )

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年8月10日

 沖縄国際大に米軍ヘリの墜落事故を起こしてから、13年が経過する。
佐喜真淳宜野湾市長は10日、記者会見で、「今も普天間飛行場の返還は実現せず、市民の負担は限界を超えている」(琉球新報)、と述べた。
また、政府と沖縄県に向けて、「原点である普天間飛行場の返還に向けた議論は聞こえてこない。解決しなければならない問題に双方とも責任を放棄していると言わざるを得ず、極めて遺憾だ」、と当該市長としての一方では当たり前の批判した。



 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年8月10日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-オスプレイの自粛求める 防衛相、10日飛行は不明-2017年8月10日 00:40


 琉球新報は、「小野寺五典防衛相は9日、北海道で実施される陸上自衛隊と米海兵隊の共同訓練に関し、米軍の新型輸送機オスプレイが10日に飛行するかどうかについて『分からない。引き続き(米側に)自粛を求める』と述べた。オスプレイを巡っては『事務レベルでさまざまなやりとりをしていると聞いている』と話した。」、と報じた。
 また、「共同訓練は10~28日に北海道大演習場などで実施する。期間中、オスプレイ6機が米軍三沢基地に展開し、両演習場に飛来する予定。日米共同訓練では初の夜間飛行も検討している。オーストラリア沖でのオスプレイ墜落事故を受け、日本政府は飛行自粛を要請したが、米側は事実上拒否した。」、と報じた。


(2)琉球新報-「市民の負担は限界」 佐喜真市長、沖国大墜落13年で会見-2017年8月10日 15:55


 琉球新報は、「13日で沖縄国際大米軍ヘリ墜落事故から13年が経過するのを前に、佐喜真淳宜野湾市長は10日、記者会見を開き『今も普天間飛行場の返還は実現せず、市民の負担は限界を超えている』と述べ、米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還を訴えた。」、と報じた。
 また、「名護市辺野古移設を巡る政府と県の法廷闘争に触れ「原点である普天間飛行場の返還に向けた議論は聞こえてこない。解決しなければならない問題に双方とも責任を放棄していると言わざるを得ず、極めて遺憾だ』と批判した。」、と報じた。


(3)琉球新報-墜落事故決議案は15日に再度協議 県議会軍特委-2017年8月10日 13:21


 琉球新報は、「県議会米軍基地関係特別委員会(仲宗根悟委員長)は10日午前、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイがオーストラリア沖で墜落した事故について対応を協議した。意見書案、抗議決議案の提出について結論が出ず、15日に再度委員会を開くことを決めた。自民会派が提出の可否についての結論が出ていないとして、持ち帰りを要望した。さらに委員長案として文案を示すことにも難色を示したため、委員会での文案提示は見送られた。」、と報じた。


(4)琉球新報-米「訓練制限しない」 日本防衛に必要と強調-2017年8月9日 10:42


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米国防総省のデービス報道部長は7日、豪州東海岸で起きた米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ墜落事故について、『詳しくは海兵隊に確認してほしいが、現時点では訓練の制限はない。われわれはこれまで同様、日本政府と安全について協議している』と述べ、オスプレイの飛行を続ける姿勢を示した。」
②「デービス報道部長は『われわれはMV22に限らず、全ての訓練、運用で安全を最も重視している』と説明。オスプレイについて、『日本の防衛や地域の安定にとって必要な機能、装備だ』と述べ、安全面を最重要視した上で日本政府と今後も密接に協議していくと強調した。」
③「同事故は通常の訓練中に発生し、原因は現在も調査中。同省のローガン・アジア太平洋担当報道官は詳細について『調査結果が分かり次第、公表するが、どの程度の期間がかかるかは分からない』と述べた。」


(5)沖縄タイムス-辺野古の海上作業ヤード、防衛局「取りやめ」 市民ら「工法変更なら知事承認を」-2017年8月10日 16:35


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局が埋め立て用の大型ケーソン(コンクリート製の箱)の仮置き場として設置を予定していた海上作業ヤードの施工を取りやめたことが9日、分かった。工法の大幅な変更も予想され、防衛局は今後、知事の承認が必要な設計概要変更を迫られる可能性がある。」
②「沖縄平和市民連絡会の北上田毅氏が防衛局から情報公開請求で入手した資料で明らかになった。防衛局が2016年12月と17年3月に作成した設計変更書で、海上に設置予定だった3基の作業ヤードがいずれも『とりやめ』となっている。」
③「防衛局は本紙の取材に、取りやめを認めた上で『今後については検討中』と回答した。」
④「北上田さんは『「追加調査で地質や地盤の強度が当初の想定とは異なり、大型ケーソンではなく、別の護岸構造になったことも考えられる』と推察。ケーソン工法を変更する場合は『設計概要の変更を申請し、知事の承認を得なければならない』と指摘した。」
⑤「防衛局は計38基のケーソンを設置する予定で、すでに高さ24メートル、幅22メートル、長さ52メートルの大型ケーソンの新設を発注。県外で製造し、船で運搬した後、辺野古沿岸に設置する前に海上作業ヤードで仮置きする予定だった。」


(6)沖縄タイムス-オスプレイ事故の死亡米兵に黙とう 辺野古ゲート前-2017年8月10日 13:49


 沖縄タイムスは、「米軍キャンプ・シュワブゲート前で10日午前、辺野古新基地建設に反対する市民100人余りが集会を開いた。墜落事故で死亡した米兵3人を悼み黙とうをささげた。」、と報じた。
 また、「墜落事故後も訓練を続ける米軍オスプレイの運用や、同機種を配備予定の新基地建設に抗議。ヘリ基地反対協の安次富浩共同代表は『政府は自粛を求めると言っているが、実際は飛行を許している。黙認しているのと変わらない』と批判した。」、と報じた。
 さらに、「沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんは、新基地建設を進める沖縄防衛局が海上作業ヤードの整備計画を取りやめたとして『計画変更には知事の許可が必要。防衛局は埋め立て着手で後戻りできないとの印象づけをしているが、行き詰まりをみせている』と強調した。」、と伝えた。


(7)沖縄タイムス-「恐ろしい」 昼夜問わぬ訓練頻発に住民不安募る 沖縄・津堅-
2017年8月10日 13:45


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県やうるま市が中止を求める中、米軍は9日夜、津堅島訓練場水域でパラシュート降下訓練を強行した。同水域の降下訓練は、ことし確認されているだけで5回目。午後9時半まで実施され、津堅島の住民は『暗闇の中での降下訓練は記憶がない』と、昼夜を問わず頻発する訓練に不安の声を上げた。」
②「津堅自治会の玉城盛哲会長は『例年、降下訓練は年1、2回程度だが、今年はもう5回目。夜間の降下訓練も記憶がなく、周囲が見えない中で何かが落ちてくるのは恐ろしい』と懸念した。」
③「津堅島では集落近くのビーチが『津堅島訓練場』に設定されており、近年、米側が『一般演習』の実施を通告している。『実際に訓練を見たとの目撃情報はなく、夜間に実施しているかもしれない。訓練が頻発し心配だ』と声を落とした。」
④「津堅島周辺を漁場とする勝連漁協と与那城町漁協によると、現在は養殖モズクの収穫が終わり、片付け作業が中心で『訓練の影響はさほどない』という。一方、与那城町漁協の北野健治組合長は『訓練が日常的になり、安全面が気になる。市とも連携し、米軍側への問い合わせを検討したい』と語った。」
⑤「オーストラリア沖でのオスプレイ墜落事故直後の訓練に批判の声も上がる。12日の『新基地建設中止を訴える県民大会』で共同代表を務める高良鉄美琉球大法科大学院教授は『日本政府が米軍に弱腰な姿勢を続けてきた結果、県民の訴えは無視され、人権がないがしろにされている。日本政府が本気で抗議しない限り、やりたい放題の運用が優先され続ける』と批判した。」




by asyagi-df-2014 | 2017-08-10 17:54 | 沖縄から | Comments(0)

連合の迷走を憂う。

 連合は、一部の専門職を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」を含む労働基準法改正案について、条件付きで容認する方針を撤回した。
この撤回までの連合の迷走ぶりは、一強の天下を誇っていた安倍晋三政権に露骨にすり寄った結果と映るもので、労働組合の団結を傷つけるものとなった。
 この問題について、2017年7月29日から31日の間に、山陰中央新報、琉球新報、茨城新聞、北海道新聞の四紙が社説・論説を掲げた。
 まずは、連合迷走の経過と各紙の主張を要約する。


Ⅰ.経過


経過1:連合は「残業代ゼロ」で労働者を働かせる制度だとして新制度に反対してきたが、神津里季生会長が安倍晋三首相に健康確保措置を拡充する修正案を示し、7月中に政労使のトップ会談で修正に合意する方向となっていた。しかし、傘下の労働組合などから反対の声が続出したため、27日の中央執行委員会で方針を転換した。(山陰中央新報)
経過2:神津会長は組織内に混乱を招いたとして謝罪した。経緯を丁寧に説明し信頼を回復する努力が欠かせないが、果たして納得が得られるだろうか。何らかのけじめをつけるよう求める声が高まるかもしれない。(山陰中央新報)
経過3:「安倍1強」の中で、原案通り成立するよりは妥協して修正案を出す方が得策との考えが働いたようだ。だが、支持率が低下して屋台骨がぐらついている安倍政権に、結果的に助け船を出した形になっていた。(琉球新報)
経過4:連合の修正案では、新制度が定めている健康確保措置を強化し、年間104日の休日の確保を義務付けることなどを盛り込んだ。しかし、修正案は企業に対する要求が緩やかで、働き過ぎを防止する効果は極めて疑わしい。「新制度には反対」と言いながら政府に修正を求めるやり方そのものが分かりにくく、批判が起きたのは当然である。執行部が政府と水面下で折衝し、修正を要請する直前まで組織内に説明しなかったことも、独走だとして不信感を高めている。修正提案は、新制度の導入が阻止できないなら少しでもましな制度にする方がよいという判断ゆえだろう。(茨城新聞)
経過5:改正案の国会審議が2年以上も先送りされている状況で、政府を助けるような提案をするのは理解できない。連合は安倍政権に接近し過ぎているとの批判がある。政権との距離感に問題はないか顧みるべきだ。(茨城新聞)
経過6: 神津会長は組織内に混乱を招いたとして謝罪した。経緯を丁寧に説明し信頼を回復する努力が欠かせないが、果たして納得が得られるだろうか。何らかのけじめをつけるよう求める声が高まるかもしれない。(茨城新聞)
経過7:高度プロフェッショナル制度は、第1次安倍晋三政権が導入しようとして果たせなかった「ホワイトカラー・エグゼンプション」の焼き直しである。「残業代ゼロ」で際限なく働かされかねないとして、労働界が強く抵抗してきた。しかも、いったん導入されれば、対象が拡大する恐れがあり、第2次安倍政権でも、国会で2年以上たなざらしとなってきた。(北海道新聞)
経過8:政府は、残業時間の上限規制と抱き合わせにして、秋の臨時国会に提案する方針だ。連合執行部は、上限規制の「実を取る」ため、歩み寄ったとされるが、理解に苦しむ。
残業上限の「月100時間未満」は、国の過労死ラインと変わらない。論外の緩さだ。連合が提案した修正案の中身も実効性が疑わしい。健康確保措置として「年104日以上の休日取得」を義務付け、「2週間連続の休日取得」「臨時の健康診断」などの条件の中から労使に選ばせる内容だ。多くの企業が、臨時の健康診断を選ぶとみられる。これでは、過労を食い止めるどころか、長時間労働の「免罪符」に利用される懸念もある。(北海道新聞)


Ⅱ.主張


(山陰中央新報)
(1)執行部が政府と水面下で折衝し、修正を要請する直前まで組織内に説明しなかったことも、独走だとして不信感を高めている。修正提案は、新制度の導入が阻止できないなら少しでも良い制度にするという判断だろう。しかし、改正案の国会審議が2年以上も先送りされている状況で、判断は正しかったのか。野党側からは、連合は安倍政権に接近し過ぎているとの批判がある。政権との距離感に問題はなかったかチェックも必要だ。
(2)新制度の内容を再検討すると、政府は時間に縛られない効率的な働き方ができると説明するが、違法なサービス残業がはびこる現状では、新制度は長時間労働を助長する懸念が強い。政策の順番として、長時間労働の抑制を先行させるべきではないか。
(3)年収要件が引き下げられ、適用対象が拡大される可能性も否定できない。経団連はしばしば年収要件の引き下げに言及してきた。新制度をアリの一穴として、残業代ゼロの働き方を広げるのが経営側の本音ではないかと疑われても仕方ない。
(4)これほど働く人に影響の大きい制度を十分に議論しないまま導入するようなことがあってはならない。連合はあらためて新制度の問題点を厳しく指摘すべきであり、政府も労基法改正案の成立を急いではならない。まず徹底的に議論することが必要だ。


(琉球新報)
(1)働く人を守る労働組合として当然の結論だ。
(2)一方で政府は、連合が要請した休日確保措置などを盛り込んで修正する方針だ。残業規制を含む働き方改革関連法案とセットでの成立をもくろんでいる。水と油のような両法案を切り離し、過重労働や残業時間の規制を優先して徹底審議するよう強く求める。
(3)労働者を守る組織として存在意義を見失った独断は、厳しく非難されるべきだ。目を向けるべきは、政権にすり寄ることではなく、働く者の健康と権利を守ることだ。
(4)連合が要請した条件は、年収1075万円以上の専門職に、「年間104日の休日」を義務化した上で「連続2週間の休暇取得」「勤務間インターバルの確保」「臨時の健康診断」など4項目から労使に選ばせる内容だった。しかし、新制度導入を推進する経団連は、第1次安倍政権時代に「年収400万円以上」と主張していた。一度、新制度が成立してしまうと、アリの一穴で制限は緩和され、長時間労働が増えていくのは火を見るより明らかだ。
(5)政府は連合の主張を取り込み、秋の臨時国会に提案する構えだ。2015年に提案後2年以上一度も審議されてこなかったので、まずは審議入りを目指す狙いなのだろう。
政府が狡猾(こうかつ)なのは、残業時間の上限規制を盛り込んだ「働き方改革法案」と、新制度を導入する「労働基準法改正案」を一本化して一括審議を図る点だ。残業規制を人質にしているとしか思えない。
(6)最優先すべきは長時間労働の抑制だ。法案を切り離して別個に審議した方がいい。
 過重労働の改善は喫緊の課題であり、時代の要請である。県内484企業を対象にした調査でも56%が働き方改革に取り組んでいると答えた。
 働く者の健康や生命に関わる残業時間抑制の法案を優先して早期に成立させ、残業代ゼロ法案は廃案にすべきだ。


(茨城新聞)
(1)新制度の内容を再検討すると、あらためて問題が多い制度だと言わざるを得ない。政府は時間に縛られない効率的な働き方ができると説明するが、違法なサービス残業がはびこる現状では、新制度は長時間労働を助長する懸念が強い。順番として、長時間労働の抑制を先行させるべきではないか。
(2)年収要件が引き下げられ、適用対象が拡大される可能性も否定できない。経団連はしばしば年収要件の引き下げに言及してきた。新制度をアリの一穴として、残業代ゼロの働き方を広げるのが経営側の本音ではないかと疑われても仕方ない。
(3)これほど働く人に影響の大きい制度を十分に議論しないまま導入するようなことがあってはならない。連合はあらためて新制度の問題点を厳しく指摘すべきであり、政府も労基法改正案の成立を急いではならない。まず徹底的に議論することが必要だ。


(北海道新聞)
(1)容認方針の撤回は当然である。傘下の組織に十分な説明もなく、政府や経団連と水面下で調整し、結果的に大きな混乱を招いた執行部の責任は重い。労働者の権利を守る組織という原点に立ち、信頼の回復に全力を尽くさねばならない。
(2)連合が修正合意を見送っても、政府は、労基法改正案に連合の修正案を反映させるようだ。残業時間の上限規制を柱とした働き方改革関連法案の成立を急ぐ姿勢も変えていない。あまりに乱暴なやり方だ。労働側の言い分も一応聞いたという体裁だけ繕って、明確な歯止めを欠いたまま、長時間労働を助長しかねない制度を法制化するのは言語道断である。


 さて、ここで、各紙を参考に、連合迷走の経過をまとめると次のようになる。


Ⅰ.連合は、「『残業代ゼロ』(高度プロフェッショナル制度)で労働者を働かせる制度だとして新制度に反対してきたが、神津里季生会長が安倍晋三首相に健康確保措置を拡充する修正案」を示した。つまり、『残業代ゼロ』を飲み込むことと組織の維持を天秤にかけ、自らの権力維持の方を選んだ。
Ⅱ.そもそも、この「残業代ゼロ」(高度プロフェッショナル制度)は、「第1次安倍晋三政権が導入しようとして果たせなかった『ホワイトカラー・エグゼンプション』の焼き直しである。『残業代ゼロ』で際限なく働かされかねないとして、労働界が強く抵抗してきた。しかも、いったん導入されれば、対象が拡大する恐れがあり、「第2次安倍政権でも、国会で2年以上たなざらしとなってきた。」、という代物であったにもかかわらずである。
Ⅲ.連合の修正案は、「新制度が定めている健康確保措置を強化し、年間104日の休日の確保を義務付けることなどを盛り込んだ。しかし、修正案は企業に対する要求が緩やかで、働き過ぎを防止する効果は極めて疑わしい。」というものであった。また、「『新制度には反対』と言いながら政府に修正を求めるやり方そのものが分かりにくい」、というものでもあった。
Ⅳ.この連合の修正案は、「残業上限の『月100時間未満』は、国の過労死ラインと変わらない。論外の緩さだ。連合が提案した修正案の中身も実効性が疑わしい。健康確保措置として『年104日以上の休日取得』を義務付け、『2週間連続の休日取得』『臨時の健康診断』などの条件の中から労使に選ばせる内容だ。多くの企業が、臨時の健康診断を選ぶとみられる。これでは、過労を食い止めるどころか、長時間労働の『免罪符』に利用される懸念もある。」、というものでしかない。
Ⅴ.連合が今回起こした問題は、「批判が起きたのは当然である。執行部が政府と水面下で折衝し、修正を要請する直前まで組織内に説明しなかったことも、独走だとして不信感を高めている。」、とマスコミに捉えられるものであった。
Ⅵ.さらに、一強の天下を誇っていた安倍晋三政権に露骨にすり寄った結果ではないかと、「改正案の国会審議が2年以上も先送りされている状況で、政府を助けるような提案をするのは理解できない。連合は安倍政権に接近し過ぎているとの批判がある。政権との距離感に問題はないか顧みるべきだ。」、とまでマスコミに批判されてしまっている。



 こうした連合迷走の経過からわかることの一つは、連合が深刻な内部課題を負ったということである。。
 連合のこれからは、連合という組織が、「労働者の権利を守る組織という原点に立ち、信頼の回復に全力を尽くさねばならない。」(北海道新聞)、との指摘を受け入れることができるかということにある。言はば、働く人を守る労働組合の立場を徹底的に貫くことができるかが問われている。
 何故なら、実は、「政府が狡猾(こうかつ)なのは、残業時間の上限規制を盛り込んだ『働き方改革法案』と、新制度を導入する『労働基準法改正案』を一本化して一括審議を図る点だ。残業規制を人質にしているとしか思えない。」、というのが当たり前の情勢分析であるはずなのに、連合は、意図的にこの情勢分析を否定したのである。
 もっと言えば、「最優先すべきは長時間労働の抑制だ。法案を切り離して別個に審議した方がいい。」(琉球新報)、との判断は市井に生きる労働者にとっては、生死の鍵を握るものであるはずなのにである。
 最後に、連合や安倍晋三政権に、山陰中央新報の次の訴えは、届くのか。
連合の役目は、まだ生きているのかということが問われている。


 これほど働く人に影響の大きい制度を十分に議論しないまま導入するようなことがあってはならない。連合はあらためて新制度の問題点を厳しく指摘すべきであり、政府も労基法改正案の成立を急いではならない。まず徹底的に議論することが必要だ。




by asyagi-df-2014 | 2017-08-10 05:36 | 書くことから-労働 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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