2017年 05月 11日 ( 2 )

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年5月10・11日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


①「県には、10日午後2時15分ごろ防衛局を通じて、米軍が降下訓練を実施する意向であることが伝えられた。」。
②「沖縄県の嘉手納基地でパラシュート降下訓練を計画している問題で、県基地対策課の金城典和課長は10日午後、沖縄防衛局と外務省沖縄事務所へ、訓練の中止を求めた。」。
③「米軍は10日午後7時半ごろ、嘉手納基地でパラシュート降下訓練を実施した。」。
 こう並べてみると、日本政府の「沖縄の基地負担軽減」のまやかしが見えてくる。


 2017年5月10・11日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-パラシュート降下訓練、また強行 嘉手納基地で夜間初-2017年5月10日 20:45


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍は10日午後7時半ごろ、嘉手納基地でパラシュート降下訓練を実施した。町によると、同基地で夜間のパラシュート降下訓練が実施されるのは少なくとも日米特別行動委員会(SACO)合意以降初めて。嘉手納基地でのパラシュート訓練は2011年以来実施された4月24日に続き、行われた。嘉手納町、沖縄市、北谷町でつくる『嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会』(三連協)が『さらなる基地負担の増大を招く』などと抗議したばかりで、住民の反発がさらに強まることは必至だ。」
②「訓練は15分ごとに数人ずつ計3回、約10人の兵員が高度約2千メートル上空の嘉手納基地所属MC130特殊作戦機から降り、パラシュートを開いて基地内の滑走路間の緑地帯に着地した。物資の投下はなかった。」
③「パラシュート訓練をめぐっては、日米両政府は96年のSACO合意で、読谷補助飛行場から伊江島補助飛行場に移転することで合意している。」


(2)琉球新報-普天間高の西普天間移転検討 翁長知事が自民調査会で表明-2017年5月10日 15:47


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「翁長雄志知事は10日午前、自民党本部で開かれた党沖縄振興調査会などの合同会議に出席し、米軍キャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区跡地の医療拠点化などの沖縄振興に関し、政府が6月にも策定する経済財政運営の指針『骨太方針』に反映することを求めた。出席者によると、翁長知事は西普天間跡地への県立普天間高校の移転について『(県庁内で)前向きに検討するよう指示した』と述べ、県教育委員会と共に移転を進める考えを示した。」
②「会議には宜野湾市の佐喜真淳市長、琉球大の大城肇学長、自民党県連の島袋大政調会長も同席した。県、宜野湾市、琉球大の3者は連名で、西普天間跡地の国際健康医療拠点の形成に向けた支援を要請した。県連も普天間高校移転を念頭に教育環境整備の必要性を盛り込んだ跡地利用推進を求めた。」
③「普天間高校を巡っては、県教委が昨年11月に西普天間跡地への移転を『困難だ』との考えを宜野湾市に伝えていたが、ここにきて県や県教委が方針を一転させた格好だ。県、宜野湾市、琉大の3者は10日午前、自民党の二階俊博幹事長ら党関係者にも同様に協力を要請した。午後には内閣府や文科省など関係省庁も訪れる予定。」


(3)琉球新報-「普天間」5年以内の運用停止要求 公明党基地調査WTが提言-2017年5月10日 15:42


 琉球新報は、「公明党の在沖米軍基地調査ワーキングチームは10日、普天間飛行場の5年以内の運用停止や日米地位協定の改定、那覇軍港の移設推進と軍民共同使用などを求める提言書をまとめた。11日に首相官邸で菅義偉官房長官らに要請する。名護市辺野古への新基地建設問題を巡っては、提言の前文で『普天間飛行場の県外国外移設を求める立場を堅持』としたが、政府への要求項目には盛り込まなかった。」、と報じた。
 また、「要求項目は①普天間飛行場の5年以内(2014年2月18日起点)の運用停止の実現②日米地位協定の改定③那覇軍港の移設推進と軍民共同使用等④キャンプ・キンザー(米軍牧港補給地区)の繰り上げ返還│の4項目。」


(4)琉球新報-米環境法、海外米軍も対象 オスプレイ訓練是正 ヘンキン弁護士に聞く(ワシントン発)-2017年5月10日 11:10


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「ハワイ島ウポル空港での米海兵隊輸送機MV22オスプレイの訓練で米海兵隊が環境保護団体から環境影響評価に反する過剰な訓練の違法性を指摘され是正した。「沖縄の住民も同様に米政府に訴訟を起こせる」と訴える環境保護法律団体アースジャスティスのデビット・ヘンキン弁護士に8日、話を聞いた。」
②デビット・ヘンキン弁護士(アースジャスティス提供)
③ ―ウポル空港の過剰訓練を確認したきっかけは。
④「2016年末頃、住民から連絡を受けた。住民は米軍の空港使用、特にオスプレイ訓練を懸念し、海兵隊が11年に提案した訓練の実施に反対した。12年の環境影響評価最終報告書で軍は同空港で訓練を行わないと結論づけた一方、主に緊急着陸や悪天候の場合に限り、空港の使用を年約25回に限定すると約束した」。「だが、住民の監視で今年1~3月で最終報告書の数字をはるかに上回る800回超の訓練を確認した。3月28日にハワイの海兵隊に書面を送り、軍が過剰な訓練の影響を明らかにせず、環境に悪影響を及ぼさない代替案を考慮していないことは国家環境政策法(NEPA)に違反していると指摘した」
⑤―今回の結果をどう受け止めているか。
⑥「アースジャスティスの各支部はこれまで米軍に対し、環境法の順守を求めて訴訟を起こしてきた。今回は軍が4月28日の回答で違法行為をすぐに認め、訴訟を起こすことなく是正した。非常に幸運で驚くべきことだ。政府機関が間違いを認め、自発的に修正することは一般的ではない」
⑦―沖縄では住民の反対を押し切り訓練を強行している。
⑧「米国の環境法の多くは海外米軍の活動にも適用され、沖縄の住民も米国民と同様に、米連邦裁判所に訴えを起こすことができる。基地の騒音や環境問題に対処するよう米国に圧力をかけるため、住民は国や県の支援を求め、国や県は米軍が国民や環境に害を及ぼさないよう米軍に対し積極的に働き掛けるべきだ」。「アースジャスティスは国家歴史保存法の下、辺野古の新基地建設に関するジュゴン訴訟も担当している。裁判所が軍に対し、法の順守を求める憲法上の役割を果たすと確信している」


(5)沖縄タイムス-沖縄県、パラシュート降下訓練の中止求める 「地元の抗議 無視しないで」-2017年5月10日 17:10


 沖縄タイムスは、「米軍が10日夜、沖縄県の嘉手納基地でパラシュート降下訓練を計画している問題で、県基地対策課の金城典和課長は10日午後、沖縄防衛局と外務省沖縄事務所へ、訓練の中止を求めた。金城氏は、米軍が計画している訓練は、4月24日の降下訓練に対する県や県議会、地元の抗議を無視するもので『誠に遺憾だ』と指摘した。電話で申し入れた。」、と報じた。

 県には、10日午後2時15分ごろ防衛局を通じて、米軍が降下訓練を実施する意向であることが伝えられた。


(6)沖縄タイムス-夜間降下訓練「明確な説明なかった」 沖縄防衛局長、米軍対応に強い不快感-2017年5月11日 13:49


 沖縄タイムスは、「沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長は11日午前、米軍嘉手納基地上空で10日夜に強行された米軍のパラシュート降下訓練について『事前に日米で認識の共有に至らぬまま訓練が行われたことは、非常に遺憾である』と述べ、沖縄防衛局の照会まで米軍から連絡がなかったことを批判した。嘉手納町議会の徳里直樹議長らの抗議に対し、沖縄防衛局で答えた。中嶋局長によると、沖縄防衛局がパラシュート降下訓練を把握したのは11日朝。米連邦航空局の航空情報(ノータム)をチェックし判明した。中嶋局長は『何も聞いていないということで米軍に確認したが、明確な説明がなかった』と、米軍側の対応に強い不快感を示した。」、と報じた。
 また、「一方で、町議会が全面禁止を求めたパラシュート降下訓練への言及はなかった。徳里議長は降下訓練について『絶対に容認できるものではない。特に夜間訓練は危険が伴う』と指摘。米側からの連絡体制や住民への影響の軽減化に向け『地元の意見が反映できるよう、政府はしっかり米側と話し合いを持っていただきたい』とした。」、と報じた。


(7)沖縄タイムス-「日米安保へ影響しかねない」沖縄県の富川副知事、国に抗議 嘉手納基地・夜間降下訓練-2017年5月11日 14:51


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「米軍が10日夜、嘉手納基地でパラシュート降下訓練を実施した問題で、沖縄県の富川盛武副知事は11日午後、県庁に沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長と外務省沖縄事務所の井関至康副所長を呼び、抗議した。米側へ嘉手納での降下訓練を二度と実施しないよう、申し入れることを求めた。富川氏は、4月24日の降下訓練に対する県や県議会、地元の抗議を無視する形で訓練を実施したことに『強い憤りを禁じ得ない』」と批判。訓練による県民の不安は『日米安保へ影響しかねない』懸念を示した。」
②「また、降下訓練は伊江島で実施するとした日米特別行動委員会(SACO)最終報告にも反するとし、嘉手納での訓練が常態化することは『断じて許すことができない』と指摘した。」
③「一方、米空軍が公式サイトで、訓練の写真とともに『嘉手納基地は訓練に適している』と記載していることにも触れ、『嘉手納で訓練が繰り返されることはあってはならない』と強く要請した。」
④「中嶋局長は、米側からの訓練情報が防衛局には当日しかなかったと明かした上で、『なぜ例外的に嘉手納基地を使うのか十分な説明がない』と米側の姿勢を問題視。SACO合意に沿ったパラシュート訓練を実施するよう引き続き求める考えを示した。」


(8)琉球新報-「嘉手納は降下訓練に適している」 米軍がHPでアピール-2017年5月11日 16:01


 琉球新報は、「米空軍が公式ホームページ上で、4月に嘉手納基地で実施した降下訓練について写真付きで『嘉手納は降下訓練に適している』と記した記事を掲載した。沖縄県の謝花喜一郎知事公室長は11日午後、沖縄防衛局などへの抗議の席上で同記事を示しながら『SACO合意を何と思っているのか』と厳しく指摘した。SACO合意では、パラシュート降下訓練は伊江島で実施するよう定められており、嘉手納基地での実施は例外であるべきとされている。」、と報じた。


(9)琉球新報-パラシュート降下訓練、全面禁止を要求 嘉手納町議会、抗議決議を可決-2017年5月11日 12:58


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「嘉手納町議会(徳里直樹議長)は11日午前、10日夜に実施された嘉手納基地でのパラシュート降下訓練の全面禁止と、4日から暫定配備されたF16戦闘機の即時撤退を求める二つの意見書と抗議決議を可決した。徳里議長らは同日、沖縄防衛局に中嶋浩一郎局長を訪ねて意見書を手渡し『強い怒りを持って抗議する』と述べた。パラシュート降下訓練に対しては、4月にも全面禁止を求めて抗議決議をしていた。嘉手納基地の機能強化が懸念されることから訓練翌日の決議となった。」
②「パラシュート降下訓練について意見書では、訓練の全面禁止や、政府が嘉手納基地の使用を認めている『例外的措置』を撤廃することなどを求めた。」
③「中嶋局長は10日夜の訓練について、ホアキン・マラヴェット米海兵隊太平洋基地司令官に10日午後に抗議したと説明し『米軍から明確な説明がなく、日米で認識を共有することなく訓練が行われた。遺憾だ』と述べた。」
④「F16の配備に反対する意見書では飛行訓練の即時撤退、外来機の飛来禁止などを求めたのに対し、中嶋局長は『外来機の飛来禁止は難しい』と述べるにとどめた。」
②「基地対策特別委員会の當山均委員長は『負担軽減を求めている嘉手納町として即時撤退を求める。騒音が激化しないよう防衛局としても取り組んでほしい』と要望した。」





by asyagi-df-2014 | 2017-05-11 20:28 | 沖縄から | Comments(0)

「沖縄でよかった。」から「声なんて届かなくていい。」までを痛切に考えます。

 安部晋三首相による5月3日のメッセ-ジをどのように真摯に対峙できたのか。
 実は、このところ、安部晋三が引き起こすことから、煽られるだけでどこか正面から向き合うことをら避けている気がします。安部晋三の顔の画像が流れるだけで嫌なおもいをするからという理屈をつけて。このままではそれだけでは済まされない状況になるとわかっているのにです。
 どうやら、トランプや「北朝鮮」問題についても、同じように処しがちです。

 今回、「沖縄でよかった。」と「声なんて届かなくていい。」の記事に、心を揺すぶられました。
 あらためて、「これから」を考えます。安部晋三政権に真摯に対峙していくために。


Ⅰ.沖縄タイムスは2017年5月4日、【金平茂紀の新・ワジワジー通信(25)】として、「辺野古唯一=『沖縄でよかった』 持続する差別の構造」を掲載しました。
 金平は、次のように今を描き出しています。


(1)よりによって東日本大震災と福島第1原発過酷事故からの復旧・復興を担当する今村雅弘復興大臣兼福島原発事故再生総括担当が、東日本大震災の被害に関して「まだ東北で、あっちの方だったから良かった。首都圏に近かったりすると莫大(ばくだい)な、甚大な額になった」などと発言したことが引き金となって、発言当日の4月25日に大臣辞任の意向を表明した。翌日付で辞表は受理されたが、辞任と言うよりは事実上の更迭だった。政権の反応はすばやかった。これ以上は守りきれないとでも言うかのように。今村大臣の場合、この失言に先立つ「前科」があった。今回の失言の3週間前にも記者会見で、原発事故の自主避難者への住宅無償支援打ち切りをめぐって、記者との間で激しいやりとりがあり「(自主避難者)本人の責任でしょう」「裁判でも何でもやればいいじゃない」「(記者に対して)二度と来ないでください」などと発言し批判を浴びていた。
(2)〈東北で良かった〉はいくら何でもひどい。メディアは今村復興大臣の辞任に至る言動を大々的に報じた。

(3)まさにその4月25日のことだった。午前9時20分、沖縄防衛局が名護市辺野古で、米軍キャンプ・シュワブ沿岸部を埋め立てる護岸工事に着手した。埋め立て工事は環境を激変させる決定的な動きだ。大量のコンクリートブロックや土砂などが大量に海に投下されれば、原状回復はほとんど絶望的となる。本紙は〈1996年の普天間飛行場返還合意から21年、重大な局面を迎えた〉と報じていた。
(4)翁長雄志知事は「暴挙」という言葉を5回も使ってこの護岸工事着工を強く批判していた。一方、菅義偉官房長官は記者会見で「埋め立て本体の工事開始は、多くの人々が望んできた普天間飛行場の全面返還を実現する確かな一歩だ」と普段よりも語気を強めて用意されたステートメントを読み上げていた。冷徹な事実がある。4月26日付の東京の新聞各紙の1面トップ記事は、横並びで〈今村復興相、辞任〉だった。沖縄の県紙2紙は当然ながら〈辺野古の護岸工事着工〉がトップ記事だった。
(5)東京と沖縄の新聞を並べて読みながら、僕には心の中に抑えがたい憤りが湧いてくるのを感じた。「この政権はこれまでずっと〈辺野古が唯一の選択肢〉と言い続けてきた。これは結局、今村前復興相ふうに言えば、〈辺野古でよかった〉と言っているのと同じじゃないのか」と。その根元には、米軍基地は、本土ではなく沖縄でよかった、という本音があるのではないか、と。
(6)やがて沖縄慰霊の日が今年もやって来る。歴史家たちの詳細な研究が述べるところによれば、太平洋戦争全体の中で沖縄戦の占める位置づけは、はるかにむごい。沖縄は本土をまもるための「捨て石」にされたのではなかったか。〈沖縄でよかった。本土ではなくて〉。あまりにもむごい。仮に、その考え方が今現在に至るまで脈々と生き続けているとしたら、僕らは誰に向かって何を言えばいいのだろうか。すでに沖縄県民は国政選挙や知事選挙を通じて、これ以上の基地建設はノーだと意思表示してきているのだから。
(7)司法に救済を求めたいわゆる辺野古訴訟は最高裁で沖縄県側の敗訴が確定した。政府は「決着がついたと思っている」との姿勢だ。つまりもはや聴く耳を持たないと言っているのだ。1月の宮古島市長選、2月の浦添市長選、4月のうるま市長選と、このところ政府与党の推す候補が連勝してきている。翁長知事を支える「オール沖縄」が苦境に陥っていることは否定できない。沖縄は一体どこへ向かっていくのだろうか。


金平は、日本という国の、「本土」と言われる日本人の心象風景を、「『この政権はこれまでずっと〈辺野古が唯一の選択肢〉と言い続けてきた。これは結局、今村前復興相ふうに言えば、〈辺野古でよかった〉と言っているのと同じじゃないのか』と。その根元には、米軍基地は、本土ではなく沖縄でよかった、という本音があるのではないか、と。」、と言い当てます。
 だから、金平は、こんな寓話を示して見せます。


 (以降の記述はフィクションです。念のため-金平)
 20××年×月×日午前9時23分。沖縄の在日米軍××××基地に、巡航ミサイル59発が撃ち込まれた。寝耳に水のことだった。一体なぜなんだ? 被害は基地のみならず、近隣の住宅地も甚大な被害を受けた。基地内の死傷者に加え、沖縄県民に多数の死傷者が出てしまった。政府はただちに非常事態宣言を発令し、国家安全保障会議が緊急招集された。

 参加者の間で冒頭から激しい口論となった。「だから言わんこっちゃないんだ。沖縄に基地が集中しすぎていることに何の手も打たなかったことの報いだ」「何を言っとる。貴君だって基地反対運動を潰(つぶ)してきた張本人じゃないか」「そうだ、そうだ、あんたは共謀罪を適用して沖縄基地反対運動を壊滅させたことを忘れたようだな」「いや、少なくとも同盟国内からこんな攻撃が起きてしまうなんて想像もできなかった」「現場の軍人は常に極度の緊張にさらされているんだ。何があってもおかしくはないさ」「それにしてもどうする。国民に対してどう説明するんだ」「沖縄勤務経験のある米軍兵士が錯乱してミサイルを誤射したなんて何の説明にもならんぞ」「でも事実だ」。

 その時、普段から寡黙でほとんど会議でも発言したことがない閣僚の一人がこうつぶやいた。「ミサイルが沖縄でよかった。本土や原発立地県ならもっと甚大な被害になっていたな。本土でなくてよかった」。すると突然、部屋中に鋭い金属質の警報音が鳴りだした。ピピピピピピピピ。閣議決定で導入が決まった「失言探知アラート・システム」が作動したのだ。


 この寓話をじっくり考えてみると、なんと真実実のある話であるかに気づかされます。
 金平は、この話の最後に後にこう綴っています。


 「以上は、もちろん架空のフィクションである。けれども、『「本土でなくてよかった』という台詞は何だか異様なリアリティーを帯びていないか? 悲しみと憤りがミックスされたカクテルをこれ以上飲み続けるのは、僕はもうごめんこうむりたい。」


 確かに、「辺野古が唯一」の背景には、「沖縄でよかった」という構造的沖縄差別が横たわっています。
 だとしたら、やはり、「辺野古が唯一」には「否」しかありません。
さらに、それは、日米両政府及び本土の日本人の「植民地主義」に対して、「否」を突きつけることにも。


Ⅱ.琉球新報は2017年5月5日、白充弁護士による「<南風>声は届かない」との記事を掲載しました。
 白充弁護士からの「声なんて届かなくていい。」との「声」は、「朝鮮半島はいつまで、『中心』に消費されなければならないのでしょうか。」という「声」として、沖縄から日本本土への「声」と重なります。
 だから、白充弁護士の「どうせ殺し合うのは半島人」は、「沖縄でよかった。」と聞こえてきます。
 この白充弁護士の「声」を琉球新報は次のように伝えています。


(1)朝鮮半島はいつまで、「中心」に消費されなければならないのでしょうか。
(2)日本では毎日のように「北朝鮮危機」が報道されていますが、韓国は、大統領選挙が近いくらいで、全くもって平穏とのことです。
(3)そもそも、広島や長崎に原爆を投下し、今なお何千発もの核兵器を持つ米国は危険ではないのに、なぜ「北朝鮮は危険」なのでしょうか。なぜ、韓国では地下鉄が止まることは無いのに、日本では止まるのでしょうか。なぜ、米国からわざわざ空母が来るのでしょうか。朝鮮半島から離れている国ほど、意気揚々と戦争の準備をしているように見えます。
(4)しかし、それもそのはずかもしれません。もし戦争が始まっても、「どうせ殺し合うのは半島人」です。自分さえ死ななければ、必死に止める必要はありません。最近70歳になった日本国憲法が、どのように定めているかなんて、考えない方が楽です。
(5)沖縄に来て分かったんです。「朝鮮人の声なんて届かない」ということ。同じ日本人、しかも選挙権がある沖縄の声ですら届かない。若い女性が殺されても、心ともいうべき海が潰(つぶ)されても、その苦しみは届かない。中心にとって都合の良いことだけを「真実」と呼び、周辺の歴史や心になんて、向き合おうともしない。
(6)「問題は本土の無関心だ」。そうだとも思います。でもこのままで、「本土」が関心を持ってくれる日は来ますか? このままで、日本の世論が「朝鮮半島での戦争は終わらせるべきだ」と盛り上がる日は来ますか?
(7)もう待てないんです。誰一人として、殺されたくないんです。人としての誇りを、踏みにじられたくないんです。
 だから、声なんて届かなくていい。私は、夢に向かって進もうと思います。悲しくても、悔しくても。


 白充弁護士の次の言葉の向こう側にあるももを感じ取ることが、重要になってくると言えます。


・「朝鮮半島から離れている国ほど、意気揚々と戦争の準備をしているように見えます。」
・「どうせ殺し合うのは半島人」
・「中心にとって都合の良いことだけを『真実』と呼び、周辺の歴史や心になんて、向き合おうともしない。」


 それは、こんな姿なのかもしれません。


 本土防衛のための、また、天皇制維持のためのしずめ石としての役割が、再び米国のエア-シ-バトル構想に寄り添う日本政府の防衛政策として強行される島。そこで強いられるのは、日本国の大義のためには、日本政府の寄り添うということが、実は、一方的に我慢するということであることの理解。それを支えるのは、暴力と恫喝。


 でも、こんな状況の中でも、白充弁護士は、「だから、声なんて届かなくていい。私は、夢に向かって進もうと思います。悲しくても、悔しくても。」、と結びます。
 白充弁護士からの「だから、声なんて届かなくていい。」は、良心「宣言」とも聞こえてきます。


 私たちが、「沖縄でよかった。」と「声なんて届かなくていい。」を真摯に受け取るということは、ひとり一人が 良心「宣言」を発信するということなのかもしれません。




by asyagi-df-2014 | 2017-05-11 07:13 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧