2017年 03月 31日 ( 3 )

ハンセン病隔離法廷、検察は謝罪したが、再審請求などはしない方針。弁護団は、国家賠償請求訴訟を起こす考えを明らかにした。

ハンセン病隔離法廷、検察は謝罪したが、再審請求などはしない方針。弁護団は、国家賠償請求訴訟を起こす考えを明らかにした。


 朝日新聞は2017年3月31日、標題について次のように報じた。


(1)ハンセン病患者の刑事裁判が隔離された「特別法廷」で開かれていた問題で、最高検検事が31日、特別法廷で裁かれた患者の死刑が執行された「菊池事件」の弁護団と熊本市内で面会した。検察は差別的に運用された法廷に関わった責任を認め、謝罪した。
(2)一方で検察は「冤罪(えんざい)」を訴える弁護団が求めていた再審請求などはしない方針。弁護団は「患者が差別によって受けた被害を回復する機会を奪われた」として、国家賠償請求訴訟を起こす考えを明らかにした。
(3)弁護団によると、検察側は「再審事由があるとは認められない」などと説明。確定判決に誤りがあった際に検事総長が最高裁に是正を申し立てる「非常上告」についても、「最高裁に指定された場所で行われた訴訟手続き自体が直ちに違法だったとは認められない」として手続きしない考えを示したという。
(4)面会後の記者会見で、弁護団の徳田靖之代表は「明らかに憲法違反の手続きで行われた裁判。到底承服できない結論だ」と憤りを見せた。弁護団の八尋光秀弁護士は「ハンセン病患者に対する差別が刑事司法にどれだけ影響を及ぼしたのかを検討しない形式的な判断だ」と話した。
(5)菊池事件では、熊本県内で起きた殺人事件で起訴された男性患者が、国立療養所菊池恵楓園(けいふうえん)(熊本県合志市)に設けた特別法廷で裁かれた。男性は無実を訴えたが、1957年に死刑判決が確定。3度の再審請求が退けられ、62年に死刑が執行された。男性の家族が差別や偏見を恐れて再審請求に消極的なため、弁護団などは2012年、検察に再審請求を求めていた。
(6)「特別法廷」は被告が伝染病に罹患(りかん)している場合などに、裁判所以外の場所で開かれる。ハンセン病を理由とした特別法廷は1948~72年に95件あった。
最高裁は昨年、「差別や偏見の助長につながった」と謝罪したが、憲法が保障する「裁判の公開原則」に反するとは認めなかった。(池上桃子、小原智恵)


 この問題については、弁護団の怒り、憤りの次の指摘が物語っている。


「患者が差別によって受けた被害を回復する機会を奪われた」
「明らかに憲法違反の手続きで行われた裁判。到底承服できない結論だ」
「ハンセン病患者に対する差別が刑事司法にどれだけ影響を及ぼしたのかを検討しない形式的な判断だ」





by asyagi-df-2014 | 2017-03-31 20:59 | 特定秘密保護法 | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年3月31日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 沖縄県公文書館は、「沖縄戦に参加した米陸軍や米海兵隊の作戦報告書類約58万4千ページを31日から一般公開する」(琉球新報)。
 「日本軍関連の資料の大半が焼失し、不明な部分も多い沖縄戦の全容を解明する上で貴重な記録となりそうだ。」(琉球新報)、と。
 このことが伝えることは、沖縄戦の比類無き悲惨さの大きさと歴史資料としての重要性である。



 2017年3月31日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-沖縄戦究明へ58万ページ公開 県公文書館収集の米軍作戦書類-2017年3月31日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「県公文書館は、沖縄戦に参加した米陸軍や米海兵隊の作戦報告書類約58万4千ページを31日から一般公開する。米国国立公文書館などが所蔵し、日本の国立国会図書館が集めた資料から収集した。県公文書館が一斉公開する米軍の沖縄戦関連資料としては最も多い。従来研究者が米国や東京で個別に収集していた貴重な資料が、県内でまとめて一般公開されることで、沖縄戦研究の進展が期待される。」
②「公開資料の中には、米軍が戦時中に押収した日本軍の文書や捕虜となった日本軍兵士の尋問調書もある。日本軍関連の資料の大半が焼失し、不明な部分も多い沖縄戦の全容を解明する上で貴重な記録となりそうだ。
③「公開されるのは、米陸軍の『第2次世界大戦作戦報告書』と米海兵隊の『地理ファイル』の沖縄関連資料。米陸軍の報告書は、太平洋戦争中から1947年ごろまでに陸軍の地域軍、軍、軍団、師団などで作成された作戦計画書、作戦指令、戦闘報告書、占領活動報告書、敵状報告書、諜報(ちょうほう)報告書などが含まれる。太平洋戦域、第10軍、第24軍団、第7歩兵師団、第27歩兵師団、第77歩兵師団、第96歩兵師団、第441防諜分遣隊のシリーズごとに公開する。米海兵隊の地理ファイルには、作戦計画書、作戦指令、戦闘報告書、諜報報告書、捕虜尋問書などがあり、機動部隊、第3水陸両用軍団、第1海兵師団、第2海兵師団、第6海兵師団など師団ごとに公開する。」
③「これらの資料を含む太平洋での米軍の作戦資料は70年代に米国国立公文書館で公開され、日本の国立国会図書館が収集した。昨年11月から、県文化振興会が国立国会図書館の収集資料から沖縄に関連するキーワードや年代、部隊を手掛かりに収集し、県に寄贈した。」
④「資料は、和訳を付けたタイトル以外は全て英語の原文のままで、マイクロフィッシュで収録している。館内で専門の機械を使用して読むことができる。県文化振興会公文書専門員の仲本和彦さんは『沖縄戦の証言を検証・補完し、より真実に迫る資料の一つだ。多くの人が記録を見て沖縄戦の歴史をひもといてほしい』と話した。」


(2)琉球新報-川田沖縄大使「辺野古、県民のため」 沖縄県議会の普天間停止要請に-2017年3月31日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「川田司外務省沖縄担当大使は30日、米軍普天間飛行場の5年内運用停止を要請するため訪れた県議団に対し、政府が対米交渉をしたかは『私も知らない』とし、『(辺野古移設が)県民のためになると思っている』と述べた。沖縄の基地負担については『沖縄経済の4兆円の所得のうち2兆円は本土からの移転経費だ』と、基地負担の見返りに経費が入っているかのように反論した。1995年の米兵による少女乱暴事件を受け、基地問題で『地元の意見を聞く』ために設置された沖縄担当大使の対応に、県議会の仲宗根悟米軍基地関係特別委員長は要請後、『歴代大使の中でも最も無責任な発言ではないか。自らの役割を認識してほしい』と述べた。」
②「要請は県議会が29日に可決した米軍普天間飛行場の5年以内の運用停止を求める意見書を手交するために行われた。意見書は野党自民や中立の維新や公明を含む全会一致で可決した。」
③「運用停止について川田氏は見解を問われ、『これは私の役目ではない。私の役目は皆さんの要望を外務大臣に伝えることだ』と応じた。政府は5年以内の運用停止で米国と交渉したのか問われ、『私も知らない』と述べた。県議団が『沖縄の重大な政治案件だ。あなたの役目ではないのか』と質問したのに対し、『なんであなたが決めるんですか』『そういう議論をしても仕方ない』と述べた。」
④「2013年12月に名護市辺野古の埋め立て承認をした仲井真弘多前知事自身が当時、政府は普天間の5年以内運用停止と辺野古移設の進捗(しんちょく)を切り離して進めると理解していると説明していた点を指摘され、川田氏は『いや、それは全部一緒だ』と述べた。その上で『当時の仲井真さんの話にしても、SACO(日米特別行動委員会)合意を基本にした話だ。それ以上のことはできない』と言い切った。」
⑤「政府は当初、知事選を控えた仲井真氏と歩調をそろえ、辺野古移設の進捗とは切り離し、『全国の協力』を得て普天間の運用停止を目指すと説明していた。だが辺野古移設に反対する翁長雄志県政の発足後、『県の協力』がなければ運用停止は難しいとの見解に転じている。」


(3)沖縄タイムス-辺野古新基地:岩礁破砕許可、あす4月1日で期限切れ 国は工事進める方針-2017年3月31日 07:24


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡り、工事で海底の地形を変える際に必要な県の岩礁破砕許可が31日、期限を迎える。沖縄防衛局は埋め立て海域の漁業権が放棄されたとして4月1日以降、新たな許可申請は出さないことを明言しており、許可を得ないまま工事を進める方針だ。県は岩礁破砕行為を確認次第、検察庁への刑事告発や工事差し止め訴訟などの対抗策に出る構えだ。」
②「県は許可が切れた1日以降、工事海域近くに職員を派遣し、漁業取締船や陸上から目視で工事の状況を確認する。作業内容などを防衛局へ照会することも検討している。」
③「翁長雄志知事は16日の会見で工事差し止め訴訟に言及。関係部署と県の顧問弁護士が訴訟要件を満たしているかどうか協議しており、護岸工事が始まる前に提訴したい考えだ。知事は埋め立て承認を撤回する意向も示しており、今後、撤回の時期が焦点になる。」


(4)沖縄タイムス-沖縄県庁での「集団自決」展、県教育庁が許可せず 政治的中立理由に-2017年3月31日 07:17


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「高校日本史教科書の沖縄戦『集団自決(強制集団死)』の記述から『軍命』を削除させた検定意見に抗議する2007年の県民大会から10周年を記念し、当時の呼び掛け団体などが準備を進めている展示会が宙に浮いている。開催場所は沖縄県庁1階ロビーを想定していたが、『政治的に中立か判断が難しい』として、県教育庁の許可が下りないためだ。企画団体は『県民大会は当時の県議会議長が実行委員長を務め、知事も出席する超党派の取り組みだった。ぜひ許可してほしい』と訴えている。」
②「企画しているのは、当時の呼び掛け団体などで作る9・29県民大会決議を実現させる会(仲西春雅世話人)。県民大会後も毎年、教科書会社に記述復活を要請するなど活動を続けている。」
③「展示会の開催は、『慰霊の日』の6月23日や、県民大会から10年となる9月29日の前後1週間ほどを希望している。県民大会やその後の取り組みについて写真やパネルで紹介するほか、教科書問題の発端となった『集団自決』の体験者を撮影してきた写真家の山城博明さんの作品を展示する予定という。県庁内で展示するには、県や県教育庁が共催や後援としてかかわっていることが条件。同会や、構成団体である高教組が今年に入ってから複数回にわたり教育庁に後援を要請したが、政治的な中立性や公平性を理由に許可を得られなかった。」
④「仲西さんは『多くの人に目にしてもらうには県庁がふさわしい。約11万人が集まった県民ぐるみの運動であり、再考してもらいたい』と話している。(社会部・鈴木実)」


(5)沖縄タイムス-辺野古新基地:コンクリートブロックの投下、きょうにも完了か-2017年3月31日 11:43


 沖縄タイムスは、「沖縄防衛局は31日午前10時半ごろ、米軍キャンプ・シュワブ沖で汚濁防止膜を固定するコンクリートブロックの投下を始めた。ブロックは残り10個程度とみられ、全て投下されれば2月7日の開始から計228個が大浦湾に沈められたことになる。岩礁破砕許可の期限が今月末で切れることから、防衛局はきょう中に投下作業を終えるものとみられる。」、と報じた。
 また、「シュワブゲート前では、市民20人余が座り込んで抗議。県警が市民を排除した後、午前9時前に栗石を積んだ工事車両30台が基地内へ入った。」、と報じた。




by asyagi-df-2014 | 2017-03-31 17:00 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄の「決断」。「撤回」を考える。-琉球新報20170326-(2)

 琉球新報電子版は2017年3月25日、翁長雄志沖縄県知事による「撤回」発言について、次のように報じた。


 「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に伴う新基地建設計画に反対する「違法な埋め立て工事の即時中止・辺野古新基地建設断念を求める県民集会」(辺野古に新基地を造らせないオール沖縄会議主催)が25日、米軍キャンプ・シュワブゲート前で開かれ、主催者発表で3500人超が参加した。
 出席した翁長雄志知事は新基地建設に必要な辺野古沖の埋め立て承認について「撤回を力強く、必ずやる」と述べ、埋め立て承認の撤回を初めて明言した。翁長知事が辺野古での市民集会に参加するのは就任以来初めて。」


 また、このことに対応して、琉球新報は2017年3月26日、「『辺野古』反対集会 屈しない決意の表明だ 知事の撤回明言を評価する」、と社説を掲載した。
 これを基に、沖縄の「決断」、この「撤回」を考える。
琉球新報は、集会の様子と知事発言に対しての琉球新報としての見解を、まずは、次のように伝える。


 時折小雨が降る中、主催者発表で3500人を超す人々が集まった。米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に反対し、工事の即時中止と建設の断念を求める米軍キャンプ・シュワブゲート前の集会は熱気に包まれた。
 知事就任後、初めて辺野古の集会に参加した翁長雄志知事はあいさつで、埋め立て承認について「撤回を力強く、必ずやる」と述べ、撤回することを初めて明言した。工事を止めるための行政決断に踏み切ることの表明である。高く評価したい。


 また、なぜ「撤回」なのかについて、次のように記す。


Ⅰ.「民意に背く基地建設」という意味での安倍晋三政権への反論


(1)沖縄からどんなに反対の意思を示しても、国は一顧だにすることなく、新基地建設の方針を変えない。その強硬な姿勢は強大な権力の横暴さを如実に示すものだ。恐怖すら感じる。
(2)集会で翁長知事は現在の国の姿勢について「占領下の銃剣とブルドーザーとまったく同じ手法で、あの美しい大浦湾を埋め立てようとしている」と批判した。米統治下の沖縄では米軍が住民を銃剣で脅し、ブルドーザーで家屋を押しつぶして基地建設を強行した。
知事が当時の米軍と現在の政府の姿を重ねたのは極めて妥当だ。集会に多くの人々が集まったのも、国の姿勢に対する強い危機感の表れだ。繰り返し集会を重ねなければ、反対の声はなかったことにされてしまう。こうした切迫した思いで各地から人々が集まったはずだ。
(3)この1年、国は沖縄の民意にまったく耳を傾けることなく、やみくもに基地建設へと突き進んできた。昨年3月4日、辺野古代執行訴訟の和解が成立し、県と国が「円満解決に向けた協議を行う」ことになり、工事はいったん中断した。しかし国はその3日後、知事の埋め立て承認取り消しを取り消すよう求める是正指示の文書を県宛てに発送した。
協議を始めることなく、工事再開に向けた手続きを優先させたのだ。明らかに和解に背く行為だった。
④その後、国は県が是正指示に応じないとして不作為の違法確認訴訟を提起した。そして最高裁が12月20日に県敗訴の判決を下した。敗訴確定を受けて県は同26日、埋め立て承認取り消しを取り消した。判決に従うため、苦渋の選択をせざるを得なかった。すると国は翌27日に工事再開に踏み切った。これまでにコンクリートブロック247個を海底に投下した。汚濁防止膜の設置も進め、4月にも護岸工事に着手することにしている。


Ⅱ.「踏みにじられる人権」という意味での安倍晋三政権への反論


(1)新基地建設だけではない。この1年だけでもさまざまな米軍基地に起因する事件事故が起きている。昨年4月、元海兵隊員で米軍属の男が女性を乱暴目的で暴行を加えて殺害する事件が起きた。
(2)12月には米海兵隊垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが名護市安部集落の海岸に墜落した。今年3月には米軍ヘリがつり下げていたタイヤが落下する事故が起きている。これで県民がどうやって安心して暮らせるというのか。
 集会決議文にはこうある。
 「私たち県民は強く訴える。国民の当然の権利である生存する権利を、自由および幸福追求の権利を、そして法の下の平等を」
(3)米軍基地の存在が国民としての当然の権利を踏むにじってきた。そしてさらに新たな基地が造られようとしている。



 さて、琉球新報は、このように結論づける。


 大多数の県民が辺野古移設を受け入れられないと思うのは当然ではないか。
 約5カ月の長期勾留を経て保釈された沖縄平和運動センターの山城博治議長がこう述べた。
 「どんなに権力が襲ってきても、われわれは屈しない。県民は屈しない」
 参加者は盛大な拍手で呼応した。今後も県民挙げての「屈しない」取り組みは続く。正義は県民の側にある。


 この琉球新報の結論に解説はいらない。
 「撤回」は、沖縄ができるの判断だから。





by asyagi-df-2014 | 2017-03-31 07:39 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧