2017年 02月 26日 ( 3 )

大阪府豊中市内の国有地が、「森友学園」に小学校用地として不当な価格で売却された問題。(5)-毎日新聞:差別者に教育の資格なし=青木理より-

 毎日新聞は2017年2月21日、青木理さん(以下、青木とする)の「差別者に教育の資格なし」を掲載しました。
 次のような記事でした。


(1)大阪市の学校法人・森友学園をめぐるいくつかの問題、本紙など一部メディアは追及していますが、もっと大きく報じられるべき社会的な病が横たわっていると僕は感じます。本紙読者は既にご存じの方も多いでしょうから、おさらいはごく簡単に。まず、大阪府豊中市内の国有地が小学校用地として同学園に“格安”で売却されたのではないか、という疑惑です。これまでの本紙記事などによると、当該の土地は9億円超の価値があると査定されましたが、地下にゴミなどの埋設物があったため、撤去費用などとして約8億円も割り引いて売却されました。
(2)しかも今春に開校予定の同小学校は、安倍晋三首相の妻昭恵さんが「名誉校長」に就き、一時は「安倍晋三記念小学校」という校名が検討されていたとか。安倍首相は国会で「私や妻が(売却に)関係したということになれば、首相も国会議員も辞める」と関与を強く否定しましたが、同学園のトップが熱烈な安倍政権支持者なのは間違いないでしょう。
(3)そしてもう一つ、学園が運営する大阪市淀川区の幼稚園をめぐる問題も発覚しました。園が保護者向けに「よこしまな考え方を持った在日韓国人や支那人」「日本人の顔をしてわが国に存在することが問題」などと記した文書を配布していた、というのです。
露骨な差別、偏見、明らかなヘイト文書です。この幼稚園、戦前の「教育勅語」を園児に暗唱させることなどで知られていましたが、歴史修正主義的な復古教育に他民族への差別、偏見がセットになったなら、そのような学校法人に教育を担う資格があるのか。
(4)国有地売却に首相や政権が関わったのかは現時点で不明です。ただ、学園のトップが政権を熱心に支持し、首相側も一定の“協力”をしていたのは事実。本来なら、疑惑への関与を否定するにとどまらず、学園の振る舞いが容認できないというメッセージを発することこそ為政者の役割でしょう。なのに首相は国会で「学園の教育への熱意は素晴らしいと聞いている」とも述べました。これでは差別やヘイト行為にお墨付きを与えかねない。国有地疑惑も重大ですが、こちらも相当に深刻だと僕は思います。(ジャーナリスト)


 確かに、「学園のトップが政権を熱心に支持し、首相側も一定の“協力”をしていたのは事実。本来なら、疑惑への関与を否定するにとどまらず、学園の振る舞いが容認できないというメッセージを発することこそ為政者の役割でしょう。なのに首相は国会で「学園の教育への熱意は素晴らしいと聞いている」とも述べました。これでは差別やヘイト行為にお墨付きを与えかねない。」、という指摘は、重要です。
 もちろん、当たり前のことですが、「差別者に教育の資格なし」。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-26 17:59 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

「教育勅語等の失効確認に関する決議」

 学校法人森友学園に関連して、ニュースでも、「教育勅語」が取りあげられるようになった。
このことについて、趙博さんのFBが、次のように指摘してくれた。


1948(昭和23)年6月19日、参議院「教育勅語等の失効確認に関する決議」は次の通り--
「われらは、さきに日本国憲法の人類普遍の原理に則り、教育基本法を制定して、わが国家及びわが民族を中心とする教育の誤りを徹底的に払拭し、真理と平和とを希求する人間を育成する民主主義的教育理念をおごそかに宣明した。その結果として、教育勅語は、軍人に賜はりたる勅諭、戊申詔書、青少年学徒に賜はりたる勅語その他の諸詔勅とともに、既に廃止せられその効力を失つている。しかし教育勅語等が、あるいは従来の如き効力を今日なお保有するかの疑いを懐く者あるをおもんばかり、われらはとくに、それらが既に効力を失つている事実を明確にするとともに、政府をして教育勅語その他の諸詔勅の謄本をもれなく回収せしめる。(以下略)」
なお、同日衆議院に於いても「教育勅語等排除に関する決議」がなされた。どちらも全会一致。


 確かに、森本学園の教育方針は、間違っている。
 明らかに、憲法違反である。
 「しかし教育勅語等が、あるいは従来の如き効力を今日なお保有するかの疑いを懐く者あるをおもんばかり、われらはとくに、それらが既に効力を失つている事実を明確にするとともに、政府をして教育勅語その他の諸詔勅の謄本をもれなく回収せしめる。
 われらはここに、教育の真の権威の確立と国民道徳の振興のために、全国民が一致して教育基本法の明示する新教育理念の普及徹底に努力をいたすべきことを期する。」、との叡知を確認しよう。


 以下、教育勅語等の失効確認に関する決議の引用。






More
by asyagi-df-2014 | 2017-02-26 12:37 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

日本弁護士連合会の「いわゆる共謀罪を創設する法案を国会に上程することに反対する意見書」を読む。

 日本弁護士連合会(以下、日弁連とする)は2017年2月17日、「いわゆる共謀罪を創設する法案を国会に上程することに反対する意見書」を発表した。
 また、「2017年2月17日付けで「いわゆる共謀罪を創設する法案を国会に上程することに反対する意見書」を取りまとめ、同年2月23日付けで法務大臣および外務大臣に提出しました。」、とホームページに掲載した。
 日弁連は、「日本弁護士連合会は、いわゆる共謀罪を創設する法案を国会に上程することに反対する。」、とこの意見書の趣旨を説明している。
 「いわゆる共謀罪を創設する法案を国会に上程することに反対する意見書」の要約は次のものである。


Ⅰ.共謀罪法案の概要
 現行の「組織的な犯罪の 処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」(以下「組織的犯罪処罰法」という。) の第6条の2に「テロ等準備罪」を創設し、織的犯罪集団の活動として、組 織により行われる重大な犯罪の遂行を2名以上で計画した場合で、計画に係る 犯罪の実行のための資金又は物品の取得等の準備行為が行われたときに処罰するとされている。そして、共謀罪法案は、3つの厳しい要件(①犯罪主体を「組織的犯罪集団」 に限定、②「計画」の存在、「準備行為」を処罰条件とする)を規定してお り、人権の侵害や恣意的な取締りにはつながらず、これまでの批判は回避されているとしている。

Ⅱ.共謀罪法案の基本的な問題
 ⅰ.共謀罪法案は、現行刑法の体系を根底から変容させるものとなること
 ⅱ.共謀罪法案においても、犯罪を共同して実行しようとする意志を処罰の対象とする基本的性格は変わらないと見るべきこと
(理由)
   ①「組織的犯罪集団」と規定しても犯罪主体が適切に限定されないこと
   ②「計画」の要件が存在しても犯罪の成立が適切に限定されないこと
   ③「準備行為」の要件は適切に機能しないこと
   ④構成要件の人権保障機能が阻害される恐れがあること
   ⑤まとめ:共謀罪法案において3つの要件が付加されたとしても従前の共謀罪法案と同じく、犯罪を実行しようとする意志を処罰の対象とす
        る姿勢に変化はないものと見るべきである。
 ⅲ.罪名を「テロ等準備罪」と改めても、監視社会を招くおそれがあること
   ①共謀罪法案の構成要件は上述のとおりであるところ、この構成要件から、共謀罪法案がテロ等に対してのみ適用される犯罪類型であること
    は読み取れない
   ②犯罪の成否を明確にし、人権保障を担っている構成要件が機能せず、検挙しようとする捜査機関の恣意的な判断を入れる余地が出てくる
   ③市民団体や労働組合等の活動を警察が日常的に監視し、行き過ぎた行動に対して、共謀罪であるとして立件するおそれもあり、市民の人権に少なからぬ影響を及ぼしかねない
Ⅲ.国連越境組織犯罪防止条約との関係
   境組織犯罪防止条約の締結について反対するものではないが、我が国においては国連越境組織犯罪防止条約との関係でも当然に共謀罪の創設
   を必要とするものではない
(理由)
 ⅰ.「予備」、「陰謀」、「準備」の段階の処罰立法がすでになされていること  
 ⅱ.テロ対策のための立法がなされてきたこと
 ⅲ.条約の一部保留を行う余地があること
 ⅳ.テロ対策等の必要性があれば、個別具体的な立法で対応すべきことであること

Ⅳ.結論
 ⅰ.テロ対策自体についても既に十分国内法上の手当はなされており、テロ対策のために政府・与党が検討・提案していたような広範な共謀罪
   の新設が必要なわけではない。
 ⅱ.また、国内法の整備状況を踏まえると、共 謀罪法案を立法することなく、国連越境組織犯罪防止条約について一部留保し て締結することは
   可能である。
 ⅲ.もし、テロ対策や組織犯罪対策のために新たな立法が必要であるとしても、政府は個別の立法事実を明らかにした上で、個別に、未遂以前
   の行為の処罰をすることが必要なのかという点を踏まえて、それに対する個別立法の可否を検討すべきである、個別の立法事実を一切問わず
   に、法定刑で一律に多数の共謀罪を新設する共謀罪法案を立法すべきでない。
 ⅳ.いわゆる共謀罪を創設する法案を国会に上程することに反対する。



 日弁連の「いわゆる共謀罪を創設する法案を国会に上程することに反対する。」の意見書の論理は、明確である。
この意見書の指摘する「共謀罪法案の基本的な問題」と「結論」によって、いわゆる共謀罪法案の問題点の指摘は正鵠を射ている。
 もしかしたら、反対する側の本気度が問われているのかもしれない。




by asyagi-df-2014 | 2017-02-26 07:52 | 共謀罪 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧