2017年 02月 25日 ( 4 )

共謀罪-「準備行為」について、条文で「資金または物品の手配、関係場所の下見その他」と規定する方針を固めた。「その他」の文言で拡大解釈が際限なく広がる。

 東京新聞は2017年2月22日、標題について次のように報じた。


(1)「共謀罪」と趣旨が同じ「テロ等準備罪」を創設する組織犯罪処罰法改正案を巡り、政府は、犯罪の合意に加えて処罰に必要な要素として検討している「準備行為」について、条文で「資金または物品の手配、関係場所の下見その他」と規定する方針を固めた。「その他」の文言が盛り込まれることで拡大解釈が際限なく広がり、準備行為が歯止めとならないことが懸念される。」(山田祐一郎)
(2)共謀罪法案は、犯罪に合意しただけで罰するのは内心の処罰につながるといった批判を受け、過去三度も廃案になってきた。安倍晋三首相や金田勝年法相らは今回、新たな共謀罪法案について「準備行為があって初めて処罰の対象とする」と過去の法案よりも適用範囲を限定する方針を説明。一方でハイジャックテロや化学薬品テロでは、現行法の準備罪や予備罪よりも前段階での処罰が可能になるとして、テロ対策での必要性を強調してきた。新たに明らかになった条文では「犯罪を行うことを計画をした者のいずれか」によって「計画に基づき資金または物品の手配、関係場所の下見その他」の準備行為が行われた場合、処罰対象となる。ただ、準備行為はそれ自体が犯罪である必要がない。
(3)例えば、基地建設に反対する市民団体が工事車両を止めようと座り込みを決めた場合、捜査機関が裁量で組織的威力業務妨害が目的の組織的犯罪集団だと判断し、仲間への連絡が準備行為と認定される可能性がある。また、政府への抗議活動をしている労組が「社長の譲歩が得られるまで徹夜も辞さない」と決めれば、組織的強要を目的とする組織的犯罪集団と認定され、誰か一人が弁当の買い出しに行けば、それが準備行為とされる可能性がある。
(4)米国の共謀罪に詳しい小早川義則・名城大名誉教授(刑事訴訟法)は「米国では、顕示行為(準備行為)は非常に曖昧で、ほんのわずかな行為や状況証拠からの推認で共謀が立証される」と説明。「日本の法体系と全くの異質のものを取り入れる必要性があるのか」と疑問を呈した。
(5)また、「その他」は無制限に解釈が広がる恐れがある。新屋(しんや)達之・福岡大教授(刑事法)は「何でも当てはめることができ、限定にはならない。結局、犯罪計画と関係ある準備行為かどうかは、捜査側の判断になる」と述べた。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-25 20:14 | 共謀罪 | Comments(0)

沖縄-辺野古-高江-から-2017年2月25日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 「在沖縄米軍人による未成年への性犯罪が、基地内で相次いでいることが裁判資料や本紙の取材で分かった。2015年以降、暴行などの実行やおとり捜査で少なくとも計38人が有罪判決を受けた。4軍全てに該当者がおり、階級は下級兵から中佐まで幅広い。」、と沖縄タイムスは伝える。
 このことを日本という国はどのように捉えるのか。
 「県外移設」にどうしても頷かない人たちにとって、もしかしたら、合理的な数字、事実なのかもしれない。でも、それは、この数字、事実を沖縄に押しつけているということ。


 2017年2月24日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-山城議長釈放を要求 市民ら、那覇地裁構内でも-2017年2月25日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古での新基地建設に対する抗議行動で、威力業務妨害容疑などで逮捕・起訴され長期勾留されている沖縄平和運動センターの山城博治議長らの即時釈放を求める『山城博治さんたちの即時釈放を求める大集会』(実行委員会主催)が24日午後、那覇市の那覇地方裁判所前の城岳公園で開かれた。約800人が集まり『仲間を返せ』『不当弾圧を許すな』とシュプレヒコールを上げて抗議した。」
②「公園内での集会終了後、山城氏らの釈放を要求する、阿部正幸那覇地裁所長宛ての決議文は、阿部所長に直接手渡すことができなかった。決議文を渡す際、参加者の多くが裁判所敷地内になだれ込み、機動隊員らが玄関を封鎖する前で釈放を訴え、一時騒然となった。集会で登壇した『山城博治さんたちの即時釈放を求める会』の仲宗根勇共同代表は『沖縄の反基地闘争をつぶすために、裁判所が一役も二役も買っている』と批判した。玉城デニー衆院議員は『国民を守るはずの法と警察と司法が、なぜこんなばかげた現状を放置しているのか』と憤った。『基地の県内移設に反対する県民会議』の高里鈴代共同代表は『山城さんの拘束は(新基地建設に反対する)全体への弾圧だ』と声を強めた。週1回、山城氏と接見しているという弁護士の照屋寛徳衆院議員は山城氏の近況を報告。山城氏に健康状態を聞くと『【がんじゅー(元気)です】と言って拳を突き上げた』と話すと、会場から大きな拍手が湧いた。」
③「集会終盤には、山城氏らの逮捕と長期勾留の不当性を指摘し『裁判所が本来の人権、民主主義の砦(とりで)としての責務を全うし、山城さんたちを即時釈放するよう要求する』などとする決議文が読み上げられた。」


(2)沖縄タイムス-性犯罪、禁錮144年を言い渡された米軍人も… 沖縄基地内で多発 38人有罪 おとり捜査に批判も-2017年2月25日 06:43


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「在沖縄米軍人による未成年への性犯罪が、基地内で相次いでいることが裁判資料や本紙の取材で分かった。2015年以降、暴行などの実行やおとり捜査で少なくとも計38人が有罪判決を受けた。4軍全てに該当者がおり、階級は下級兵から中佐まで幅広い。」
②「海兵隊の上級准尉は15年1月、未成年に対する18もの性犯罪容疑を認めた。16歳以下に対する性的虐待、12歳以下を暴行する共謀などが含まれる。キャンプ瑞慶覧内で開かれた軍法会議で禁錮144年が言い渡され、司法取引で20年に減刑された。」
③「15年7月には嘉手納基地内の民間従業員で、軍人の家族である未成年が性的暴行で有罪となった。被害者も未成年で、携帯電話で暴行の様子を撮影していた。裁判は米国で開かれ、判決は禁錮5年だった。」
④「16年3月には、キャンプ・シュワブの二等軍曹が未成年への性犯罪で軍事刑務所での禁錮15年6月を言い渡され、司法取引で2年に減刑された。この軍曹は、米海軍犯罪捜査局(NCIS)による大規模なインターネットおとり捜査で逮捕されていた。」
⑤「複数の容疑者の代理人を務めた米国のティモシー・ビレッキ弁護士によると、14~15歳の少女を名乗り、性行為をする約束で待ち合わせをして逮捕するやり方だった。ビレッキ弁護士が調べた結果、少なくとも36人の軍人が有罪になり、ほとんどが海兵隊員。有罪は50人に上る可能性もあると指摘した。多くの場合、基地内の軍事刑務所で禁錮2~3年、不名誉除隊、帰国に際しての性犯罪者登録を課された。おとり捜査は米国では合法だが、ビレッキ弁護士は「孤独な軍人をわなに掛ける行為だ』と厳しく批判した。NCISは本紙の取材に対し、捜査中だとしてコメントしなかった。」


(3)琉球新報-ゲート前、約100台の渋滞 辺野古新基地建設-2017年2月25日 11:14


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で25日午前8時45分ごろ、大型トラックなど6台が米軍キャンプ・シュワブ内に入った。その際、県警が約15分間通行を規制し、ゲート前の国道329号は一般車両約100台を巻き込む渋滞となった。トラックが到着すると、交通規制と同時に機動隊がゲート前に座り込む約80人の市民を排除し、午前8時57分に最初のトラックがシュワブ内に入った。」
②「抗議をしていた泰真実(やすまこと)さん(51)は『トラックが入る10分前から機動隊が排除を始めている。警察は排除理由を【道路交通法】と言っていたが、往来妨害をしていないので、それは当てはまらない。私たちはゲート前に座っていただけだ』と話す。『いつも、機動隊による交通規制に疑問を持っていたが、今回は特にひどかった。交通渋滞を発生させているのは機動隊だ』と語った。」
①「一方、海上では移設に反対する市民らが抗議船3隻とカヌー11艇で工事を監視しているが、午前10時35分時点で作業をする様子はない。」


(4)琉球新報-辺野古「他の解決策を」 ND、31MEU移転など提言-2017年2月25日 13:13


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「安全保障政策などを検証するシンクタンク『新外交イニシアティブ(ND)』が米軍普天間飛行場の辺野古移設問題に関して『今こそ辺野古に代わる選択を』と題した提言書をまとめ、24日、衆院第2議員会館で記者会見を開いた。」
②「提言は柳沢協二元官房副長官補、ジャーナリストの屋良朝博氏、半田滋東京新聞論説委員、佐道明広中京大教授の連名でまとめられた。県内に駐留する第31海兵遠征部隊(31MEU)の拠点を県外に移転すること、アジア地域での人道支援・災害救助に日米共同で当たり、安全保障の新たなアプローチとすることなど、4項目を挙げた。」
③「記者会見で猿田佐世事務局長は『民主主義、環境、人権の視点から(辺野古新基地建設は)認められないと沖縄の方々は言ってきたが、安全保障や防衛の視点から見ても、【辺野古が唯一の選択】とは裏付けられないのではないか。他に解決策があるのではないかと議論してきた』などと説明。近く米ワシントンでも提言する考えを示した。」





by asyagi-df-2014 | 2017-02-25 17:57 | 沖縄から | Comments(0)

大阪府豊中市内の国有地が、「森友学園」に小学校用地として不当な価格で売却された問題。(4)-弁護士渡辺輝人のナベテル法蕩記より-

 渡辺輝人さん(以下、渡辺とする)の「弁護士渡辺輝人のナベテル法蕩記」は2017年2月21日、「森友学園の国有地取得の収支」の続編を掲載しました。
 渡辺は、「しかし、いかんせん明らかになった報道が散発的で、経過がわかりにくいのが現状です。そこで、事実経過を表にまとめました。」、とありがたいことにこの事件を理解するために、今回も次のようにまとめてくれています。


Ⅰ.有益費の計算根拠が不明


(1)すでに、定期借地に関連して1億3000万円余の「有益費」が森友学園に「返還」されたことは述べました。この国から森友学園に支給された1億3000万円余の「有益費」の算定根拠自体が現状では不明瞭です。
(2)特に、8600万円余の地下埋設物撤去費用はどのような説明がつくのでしょうか。(3)森友学園の代表者は、地下のごみの撤去費用を「1億円くらい」と述べる一方、財務省は「理事長は『撤去費の額は他の工事と一体になっているので分からない』と答えている」と述べています(朝日新聞2017年2月14日「学園「ごみ撤去1億円」 国は8億円見積り 国有地購入」)。理事長は「掘削中に廃材や靴、タイヤといった生活ごみが地下で見つかり、くいを打つ場所のごみは適切に処理したと説明。全てのごみは撤去していないが、子どもの体への影響はない」(同記事)とも述べており、財務省が理事長の発言として述べたように、基礎杭や基礎の打設に伴う建設残土の撤去費用(これは建物の建設費用でしょう)と一体不可分の可能性はないでしょうか。
(4)そもそも、森友学園が購入時には異議申立できない可能性が高いものを、なぜ、賃貸の段階だと「有益費」として「返還」して貰えるのでしょうか。
(5)「有益費」は国の基準で検証することになっています(「国有財産有償貸付合意書」第6条)。国は「検証」結果の詳細を公表し、その正当性を証明すべきでしょう。
(6)また、「有益費」の額について合意した2016年3月30日の「合意書」は、国と森友学園の間のものなのに、甲(国・大阪財務局(=財務省))、乙(森友学園)に加えて丙(国・大阪航空局(=国交省))が登場する不思議なものになっています。国が右手と左手で森友学園と握手(合意)している、とでも例えられます。なにやら国交省-財務省間のせめぎ合いないし責任の押し付け合いのようなものを感じざるを得ません。


Ⅱ.本物件代金の約8億2200万円の減額根拠の不可解さ


(1)2月15日の衆議院財務金融委員会における宮本たけし議員(共産党)の質問からは、さらに不可解な事情が浮かび上がります。上記のように1億3000万円余の「有益費」の「返還」が「合意」された2016年3月30日(青い四角でマーク)をまたぐ前後1ヶ月ほどの間に、さらに、国が本物件の時価を査定した9億5600万円から8億2200万円の減額を行い、1億3400万円という廉価な土地代金が決定され、同年6月20日に森友学園に売却(代金は賃貸借の保証金をほぼ満額充当した頭金を除き10年分割)されたことです。
(2)8億2200万円の内訳は約8億1900万円強の「地下埋設物撤去及び処理費用」と、撤去尾する際の事業の長期化による土地の価格の2%減額約200万円の合計です。
(3)前者については、消費税分を除くと、撤去する土の47.1%が「埋設物」(ごみ)とされ、その処理費用(掘削、積み込み、運搬、埋め戻しは除く処理のみの費用)が1立方メートル当たり2万2500円と非常に高額です。この埋設物の処理費だけで4億3920万円。そして、共通仮設費、現場管理費、一般管理費で2億4400万円強を計上しています。これらだけで工事費用の85%にものぼります。これだけ巨額のごみの撤去・処理費用が計上されているのに、国は実際に撤去がされたか確認していない、と答弁しています。これは建物基礎部分以外、撤去はしていないという森友学園の理事長の証言とも矛盾はありません。
(4)はたして、これだけの量の埋設物(ごみ)が残留しているのかも不明であり、その算定根拠の妥当性は今後厳しくチェックされる必要があります。


Ⅲ.木質化の補助金


(1)本物件に建設中の建物は、国土交通省「平成27年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択され、6194万4000円の補助金支給が決定されています。国交省のホームページには採択時のものとして下記の構想図が公表されています。しかし、本物件上に建設中の建物は鉄骨造とされるところ、当初の「木質化」(建物の外装や内装の「木質化」をいうそうです)の概略図とは現状が少々異なるようにも思われます。下の写真は2017年2月15日時点での建物の現況です。
(2)2017年2月15日の時点では、構想図の右側の建物について金属質の部材が軒下から基礎まで貫かれています。体育館の南側と東側の軒下の高窓も設置されていません。なぜか右側建物の北側(高速道路側)には高窓があるのですが、そこから見えた建物の天井は鉄骨がむき出しのよくある普通の学校の体育館のようでした。
(3)また、写真の左側の建物も、出窓の部分が灰色の部材で作成されていますが、これは「木質化」に該当するのか、筆者の素人眼では確認できませんでした。
(4)もちろん、まだ、工事は続行中なので、今後、これらがどうなるか気になるところです。単なる建築確認の問題ではなく、「木質化」の先導事例として補助金を得ている事業なだけに、完成後は、そもそものプロジェクト採択時点の提出書類と現存する建物の異同は問題になり得ると考えます。


Ⅳ.政府は襟を正すべき


(1)2月17日の福島議員の国会での追及に対して、安倍首相は「私や妻が関係しているということなれば、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということは、はっきり申し上げておきたい。全く関係ない」(NHK2月17日「鑑定価格より低く売却の国有地 財務省は適正価格と説明」)と答弁したようです。
(2)しかし、2012年に5億8000万円で取得申出のあった物件を、2016年に1億3400万円の廉価で売ったことは隠しようのない事実です。
(3)また、森友学園の代表者が「安倍晋三記念小学校」の名称使用について安倍首相の内諾を得ていたと証言していること、実際に森友学園がその名義で寄附金を集めていたこと、そして安倍首相の妻(安倍昭恵氏)が「名誉校長」となっていることが判明しています。
(4)安倍首相が第二次政権就任前の自民党総裁選の時期に森友学園が経営する「塚本幼稚園」で講演する予定(のちに総裁選の日程でキャンセル)だったとの報道もされています。
(5)安倍首相や妻が、直接、廉価売却の指示をしていなければ問題なし、とする姿勢は、それ自体が問題のすり替えに映ります。問題ないというのなら、疑惑に対する追及に応えて情報を徹底的に開示して、国有財産が不当な廉価で処分された疑惑を払拭し、襟を正すべきでしょう。


 このブログを受けてあらためて確認できること。


Ⅰ.2012年に5億8000万円で取得申出のあった物件を、2016年に1億340  0万円の廉価で売った事実。
Ⅱ.森友学園の代表者が「安倍晋三記念小学校」の名称使用について安倍首相の内諾を得ていたと証言している事実。
Ⅲ.実際に森友学園がその名義(「安倍晋三記念小学校」)で寄附金を集めている事実。
Ⅳ.安倍首相の妻(安倍昭恵氏)が「名誉校長」となっていることが判明している事実。


 このことに加えて、このブログは指摘する次の3点の問題点を明確にする必要があります。


Ⅰ.有益費の計算根拠が不明
Ⅱ.本物件代金の約8億2200万円の減額根拠の不可解さ
Ⅲ.木質化の補助金


 やはり、渡辺弁護士の次の指摘が重要になります。


 安倍首相や妻が、直接、廉価売却の指示をしていなければ問題なし、とする姿勢は、それ自体が問題のすり替えに映ります。問題ないというのなら、疑惑に対する追及に応えて情報を徹底的に開示して、国有財産が不当な廉価で処分された疑惑を払拭し、襟を正すべきでしょう。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-25 12:05 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

法務省は、ヘイトスピーチの典型を例示した文書を、地方自治体に提供。

 標題の意味について、あらためて考えてみます。
 標題について、毎日新聞は2017年2月6日、次のように報じました。


(1)特定の人種や民族などへの憎悪をあおるヘイトスピーチについて法務省は、公共施設の使用許可の判断基準やヘイトスピーチの典型を例示した文書を、地方自治体に提供している。昨年6月のヘイトスピーチ対策法施行を踏まえた「参考情報」の位置づけで、「ヘイトスピーチ対策プロジェクトチーム」が作成した。法務省人権擁護局は「積極的にヘイトスピーチを解消する取り組みを進めてほしい」と話す。
(2)公共施設の使用許可について、地方自治法は「正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない」と規定している。このため今回の文書は、事前に判明している集会などの内容・実施方法や主催者が過去に行った同種イベントから「諸事情を総合的に勘案して判断する」とした。
(3)不許可とする場合は、表現行為の事前規制となり、表現や集会の自由を保障した憲法との関係が問題になる。このため文書は、不許可とする要件や、自治体側の判断の手続きを公表するよう推奨している。
(4)ヘイトスピーチの典型例としては、「○○人は殺せ」などの脅迫的言動や、ゴキブリに例えるなど著しく侮蔑する言動を挙げた。地域社会からの排除を扇動する言動も該当し、「○○人は強制送還すべきだ」などの言動を例示。その上で、背景や前後の文脈などの諸事情によって「どのような意味が含まれる言動か考慮する必要がある」としている。(5)法務省は昨年末、全国の法務局を通じて自治体への文書提供を開始。3日現在で、23都道府県の68自治体に提供したという。【鈴木一生】


 法務省は、「ヘイトスピーチに焦点を当てた啓発活動」の中で、次のように指摘しています。


 近年,特定の民族や国籍の人々を排斥する差別的言動がいわゆるヘイトスピーチであるとして社会的関心を集めています。こうした言動は,人々に不安感や嫌悪感を与えるだけでなく,人としての尊厳を傷つけたり,差別意識を生じさせることになりかねません。
 近時,このヘイトスピーチが,マスメディアやインターネット等で大きく報道されるなど,更に社会的な関心が高まっている上,平成26年7月の国連自由権規約委員会による日本政府報告審査における最終見解【PDF】※及び同年8月の国連人種差別撤廃委員会による同審査における最終見解【PDF】※で,政府に対してヘイトスピーチへの対処が勧告されています。
 また,このような情勢の中,国会において,「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」が成立し,平成28年6月3日(金)に施行されました。
 こうした中,法務省の人権擁護機関では,これまでの「外国人の人権」をテーマにした啓発(「外国人の人権を尊重しましょう」)に加え,下記の手法により,こうしたヘイトスピーチがあってはならないということを,御理解いただきやすい形で表した,より効果的な各種啓発・広報活動等に積極的に取り組んでいます。


 実は、日本という国は、2016年8月の「国連人種差別撤廃委員会による同審査における最終見解」で国連から勧告されていました。
 この勧告についてまとめてみます。


Ⅰ.委員会は,締約国内において,外国人やマイノリティ,とりわけ韓国・朝鮮人に対し,人種差別的デモ・集会を行う右翼運動や団体により,差し迫った暴力の扇動を含むヘイトスピーチが広がっているという報告を懸念する。
Ⅱ.また,委員会は公人や政治家による発言がヘイトスピーチや憎悪の扇動になっているという報告にも懸念する。
Ⅲ.委員会は,ヘイトスピーチの広がりや,デモ・集会やインターネットを含むメディアにおける人種差別的暴力と憎悪の扇動の広がりについても懸念する。
Ⅳ.さらに,委員会は,これらの行動が必ずしも適切に捜査及び起訴されていないことを懸念する(第4条)。
Ⅴ.人種差別的ヘイトスピーチへの対処に関する一般的勧告35(2013年)を想起し,委員会は,人種差別的スピーチを監視し対処する措置は,抗議の表現を奪う口実として使われるべきではないことを想起する。しかしながら,委員会は,締約国に人種差別的ヘイトスピーチやヘイトクライムから保護する必要のある社会的弱者の権利を擁護する重要性を喚起する。それゆえ,委員会は,締約国に以下の適切な措置をとるよう勧告する。


 この上で、「委員会は,締約国に以下の適切な措置をとるよう勧告」を受けていました。 適切な処置とは次のものでした。


(a) 憎悪及び人種差別の表明,デモ・集会における人種差別的暴力及び憎悪の扇動にしっかりと対処すること。
(b) インターネットを含むメディアにおいて,ヘイトスピーチに対処する適切な措置をとること。
(c) そのような行動について責任ある個人や団体を捜査し,必要な場合には,起訴すること。
(d) ヘイトスピーチを広めたり,憎悪を扇動した公人や政治家に対して適切な制裁措置をとることを追求すること。
(e) 人種差別につながる偏見に対処し,また国家間及び人種的あるいは民族的団体間の理解,寛容,友情を促進するため,人種差別的ヘイトスピーチの原因に対処し,教授法,教育,文化及び情報に関する措置を強化すること。


 つまり、ヘイトスピーチへの対応は、日本国にとって緊急に取り組まなければならない国際的課題だったわけです。
こうした中での「法務省は昨年末、全国の法務局を通じて自治体への文書提供を開始。3日現在で、23都道府県の68自治体に提供したという。」、という対応だったわけです。
「法務省人権擁護局は『積極的にヘイトスピーチを解消する取り組みを進めてほしい』と話す。」、との対応は、あたり前の姿なのです。
したがって、法務省は、次のような典型的はヘイトスピーチ「例」を示しました。


※法務省作成-典型的なヘイトスピーチ
▽脅迫的言動
「○まる人は殺せ」
「○○人を海に投げ入れろ」
▽著しく侮蔑する言動
 特定の国・地域の出身者について「ゴキブリ」などの昆虫、動物、物に例える。 このほか、隠語や略語が用いられたり、一部を伏せ字にしたりするケースもある。
▽地域社会から排除することを扇動する言動
「○○人はこの町から出て行け」
「○○人は祖国へ帰れ!」
「○○人は強制送還すべきだ」


 これからは、これがヘイトスピーチ解消に向けた一つの規範となるわけです。
 私たちはあらためて、2016年8月の「国連人種差別撤廃委員会による同審査における最終見解」という勧告をじっくり咀嚼する必要があります。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-25 07:05 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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