2017年 02月 08日 ( 3 )

沖縄-辺野古-高江-から-2017年2月8日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 「思えば遠くに来た。」
 沖縄タイムスの阿部岳は、こう印す。
 また、「政府は名護市辺野古沖にコンクリートブロックを沈め、新基地建設の進展を宣伝した。三つのメッセージがある。県民に『諦めてください』。本土に『忘れてください』。米国に『任せてください』。」、とも。
 よくぞ言い当てている。
 では、なにを・・・。


 2017年2月7日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「憤りでいっぱい」 辺野古沖ブロック投下で翁長知事が政府批判-2017年2月7日 17:41


 琉球新報は、「翁長雄志知事は7日午後、米軍普天間飛行場の移設に向け、沖縄防衛局が名護市辺野古沖で県の中止要請にもかかわらずコンクリートブロックを投下したことについて『投入しないよう申し入れているが、事前協議などなかなか実質が伴わない中、このような行為が行われたことは憤りでいっぱいだ』と述べ、政府の姿勢を強く批判した。その上で再度、ブロック投下を中止し、汚濁防止膜の敷設計画の資料提出を求める文書を防衛局に出す考えを明らかにした。」、と報じた。
 また、「さらに『このまま工事を強行するなら、反対する県民の感情的な高まりが米軍全体への抗議に変わり、在沖米軍基地の運用は難しくなるだろうことは容易に想像され、ひいては日米安保体制に大きな禍根を残す事態を招くのではないかと危惧している』と述べた。」、と報じた。


(2)琉球新報-辺野古新基地でブロック投下-2017年2月8日 06:30


①「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設で沖縄防衛局は7日、大型コンクリートブロックを大浦湾の臨時制限区域内に投下する作業を開始した。同日午前9時25分ごろに1個目を投下したのを皮切りに、大型クレーン船2隻が計4個の大型コンクリートブロックを午後2時40分ごろまでに投下した。昨年3月から中断していた海底ボーリング(掘削)調査も大型特殊船『ポセイドン1』(4015トン)を使って同日午後3時55分に再開した。掘削調査は従来の計画より数十地点増えることが明らかになった。」
②「防衛局はブロックを計228個投下して固定用アンカーに使い、4~5月ごろまでに汚濁防止膜を敷設する予定。県は防衛局に対し、2014年の当初計画からブロックの大きさや個数が二転三転した経緯が明らかでないとし説明を求め、説明を終えるまではブロックを投下しないよう要請していた。要請に反してブロックが投下されたことを受け、翁長雄志知事は『憤りでいっぱいだ。(新基地阻止を)あらゆる手法でと言っている。撤回に限らず、それ以外も含めやっていきたい』と述べた。」
③「@」掘削調査は今後、工事の『実施設計』作成に向けた全24地点中残り1地点で実施するのに加え、実際の工事施工で必要な数十地点で行う予定。このうち実施設計用の残り1地点と施工用の十数地点については、今回投入した大型特殊船『ポセイドン1』を使う。」
④「海上では新基地建設に反対する市民らが抗議船3隻、カヌー17艇で抗議した。カヌーが浮具(フロート)の内側に突入した際、正午前に4人、午後3時ごろに6人の延べ10人が海上保安庁のゴムボートによって数十分間拘束された。米軍キャンプ・シュワブゲート前では同日、新基地建設に反対する市民ら最大約80人が早朝から集まり、ブロック投入に「サンゴを壊すな」と抗議の声を上げた。午前9時ごろ、基地内への資材搬入を阻止しようとゲート前に座り込んだ市民らと機動隊員がもみ合いになり、男性1人が道路に頭をぶつけてけがをした。」
⑤「市民が機動隊員に排除されている間に大型トレーラー4台と機材を積んだとみられる大型トラック1台が基地内に入った。」


(3)沖縄タイムス-「沖縄の了解十分でない」「対立深めず慎重に」 辺野古工事で二階幹事長-2017年2月8日 05:01


 沖縄タイムスは、「自民党の二階俊博幹事長は6日の会見で、沖縄県名護市の辺野古新基地建設の海上工事が始まったことについて『政府は時間的なこともあり、早期再開を願っての行動だと思う。沖縄の了解が十分に得られていない状況での出発。慎重の上にも慎重にやり、対立を深めることがないように期待する』と述べた。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-政府の狙い、賛否の声… 辺野古本体工事着手、東京の新聞はどう報じたか-2017年2月8日 05:05


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還に伴う名護市辺野古の新基地建設で、政府が6日にキャンプ・シュワブ沿岸部で埋め立て本体工事に着手したことについて、在京の全国紙、ブロック紙は、同日夕刊と7日朝刊で大きく扱った。」
②「朝日、毎日、読売、東京、産経は朝刊1面で扱い、日経は2面で報じた。10日の日米首脳会談で「辺野古推進」をアピールすることを念頭に、海上作業に着手した政府の狙いや、沖縄防衛局に中止要請した県側の今後の対抗手段などを報じた。」
③「社説で扱ったのは3紙。『沖縄より米国優先か』(朝日)、『民意軽視では続かない』(毎日)、『民意は置き去りなのか』(東京)との見出しで、多くの県民の民意を顧みず工事を強行する政府の姿勢を批判した。」
④「社会面にも関連記事を掲載した朝日、毎日、読売、東京の4紙は、抗議行動の参加者や地元住民らの賛否の声を取り上げた。6日夕刊では朝日、毎日、読売、東京が1面で、日経が中面で報じた。大型コンクリートブロックを積んだ台船の写真とともに、埋め立て工事に向けた海上作業の動きなどを報じた。」


(5)琉球新報-150人以上が抗議 辺野古新基地建設-2017年2月8日 10:55


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設で沖縄防衛局は8日午前、大型コンクリートブロックを大浦湾の臨時制限区域内に投下する作業を実施した。基地建設に反対するカヌー14艇、抗議船2隻、ゴムボート1隻は『ブロック投下やめろ』『海を壊すな』と抗議の声をあげた。」、と報じた。
 また、「一方、米軍キャンプ・シュワブゲート前では、新基地建設に反対する市民ら約150人以上が集まり座り込んで抗議した。コンクリートブロックが海に投下されたことについて、ヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は『この闘いはどんなことがあっても持続していくことが必要だ。抵抗するからこそ変化の兆しがみられる』と語った。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-辺野古工事 「あきらめムード」狙う政府 県は「次の一手」見えず-2017年2月8日 11:37


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄防衛局は7日、沖縄県名護市辺野古の新基地建設に向けキャンプ・シュワブの海底に大型コンクリートブロック4個を沈めた。昨年12月の辺野古違法確認訴訟の最高裁判決を受け、翁長雄志知事が埋め立て承認取り消し処分を取り消してから約6週間。国が工事を急ぐ背景には、来年1月の名護市長選と今後の県の権限行使を見据え、後戻りできないとの認識を広く浸透させるための『既成事実化』を急ぐ狙いがある。(政経部・大野亨恭、東京報道部・上地一姫)」
②「国は、昨年12月の作業再開以降、市民が臨時制限区域内に立ち入らないよう、フロート(浮具)にネットを設置。天候に関係なくボーリング調査を実施できるよう国内最大規模の大型掘削調査船『ポセイドン1』を大浦湾に投入するなど強行的な姿勢を強めてきた。『できるところから進める。後戻りできないとの虚脱感を県内に浸透させるためだ』。防衛省関係者は、急ぐ理由をこう明かす。
③「政府の念頭にあるのは、2018年1月の名護市長選だ。市長選までに埋め立てをできるだけ進めることで、『あきらめムード』の醸成を狙う。政権関係者は『辺野古はやむを得ないと思い、地域振興策などで市長を選ぶ人が出てくるだろう』と期待を寄せる。さらに、防衛局は今後、知事や稲嶺進名護市長が許認可権を持つサンゴの特別採捕許可や美謝川の水路変更などの申請を控える。県や市の権限行使で工事が中断する可能性があり、『今できるところから進めておく必要がある』(関係者)との事情もある。」
■撤回の時期
④「一方、一気呵成に工事を進める姿勢を打ち出す政府に対し、県は有効な『次の一手』を明示できないでいる。知事は7日、記者団に、工事強行により県民感情が米軍全体への抗議につながると日米両政府をけん制した。だが、工事を止める具体的な方法に関しては明言を避けた。知事周辺の一人は、最大の切り札とされる撤回に関し、『工事に着手したばかりで明らかな違法行為や環境悪化はみられない。現状で撤回に踏み切っても、その後の訴訟に耐えられない』と漏らす。」
⑤「県は、撤回の時期や、国が4月以降、岩礁破砕許可を得ないまま工事を継続した場合には訴訟なども視野に対抗策を慎重に検討する。幹部の一人は『県の権限で工事を止めることは可能だ』と断言した上で、こう不安を口にした。『慎重な判断を下すまでには時間がかかる。その間、翁長県政の【命】である民意が離れないような工夫が不可欠だ』」


(7)沖縄タイムス-沖縄に「諦めて」 本土に「忘れて」 米国には「任せて」… 政府が発したメッセージとどう向き合うのか-2017年2月8日 12:47


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「政府は名護市辺野古沖にコンクリートブロックを沈め、新基地建設の進展を宣伝した。三つのメッセージがある。県民に『諦めてください』。本土に『忘れてください』。米国に『任せてください』。」
②「思えば遠くに来た。新基地反対の知事と名護市長がそろった2014年、工事がここまで進むと考えた県民は少なかっただろう。選挙でも運動でも十分に努力して、民意を示してきた。小泉政権が一つ前の基地建設案を断念した05年当時をはるかに上回るレベルに達している。」
③「あらためて、安倍政権は常軌を逸している。法解釈を曲げ、警察や海保を使って、偏執的なまでに米国の意向に沿った工事を進めてきた。沖縄側は強く対抗せざるを得ない。『危ない基地はいらない』という最低限の主張である。命を守る正当防衛と言ってもいい。」
④「行政の権限を使い尽くしても終わりではない。翁長雄志知事の妻、樹子さんはキャンプ・シュワブゲート前で『万策尽きたら夫婦で座り込むと約束している』と語ったことがある。戦後史を振り返れば、恩納村では村長が先頭に立って都市型戦闘訓練施設を建設させなかった。うるま市昆布の住民は復帰前、絶対権力者の米軍と直接対峙(たいじ)して土地接収を阻止した。」
⑤「政府の期待通りに諦めるか。やりきれないながらも、本土や米国に届くまで声を上げ続けるか。今また、歴史の岐路に立っている。(北部報道部・阿部岳)」


(8)沖縄タイムス-「このままでは大浦湾が破壊される」300人抗議 辺野古ブロック投下続く-2017年2月8日 12:50


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の新基地建設に反対する市民らは8日午前、米軍キャンプ・シュワブゲート前で座り込みを続けた。同日午前までに、工事関係車両のシュワブ内への進入はない。午前中は最大約300人が集まった。市民らは、沖縄防衛局が7日からコンクリートブロックの投下を始めたことに『このまま続けば大浦湾は無残に破壊される』『今が踏ん張りどころだ』と声を上げた。シュワブ沖では午前中、大型作業船が少なくとも4回、コンクリートブロックを海中に沈めた。建設に反対する市民らは船やカヌーを出して『海を壊すな』と抗議したが、カヌーに乗った合わせて17人が海上保安官に一時拘束された。」、と報じた。


(9)沖縄タイムス-「危険が移るだけ」「返還につながる」 辺野古工事本格化、普天間周辺の住民は…-2017年2月8日 08:26


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設に向けた海上工事着手に対し、米軍普天間飛行場がある宜野湾市民から賛否の声が聞かれた。」
②「宜野湾市野嵩の花城清文さん(80)は『怒りの思いしかない。政府の【沖縄に寄り添う】との言葉は何だったのか』と憤った。『【危険性の除去】の実態は、わずか数十キロ離れた県内への移転でしかない』と強調。昨年末以来のオスプレイ墜落やAH1ヘリ不時着などに触れ、『基地撤去しか安全を確保できない』と訴えた。」
③「一方、宜野湾市伊佐の柏田吉美さん(83)は『基地への反対・賛成より日米間の合意を守って、より安全な街づくりを優先すべきだ』と話した。時間がかかるとしても工事の進展は普天間返還につながると説明した上で『西普天間住宅地区の例を見ても、返還後の街づくりには準備が必要』と指摘。跡地利用に向け県民が結束するべきだと強調した。」


(10)沖縄タイムス-最新鋭ステルス戦闘機F35、沖縄周辺で訓練開始-2017年2月8日 10:50


 沖縄タイムスは、「在沖米海兵隊は8日、米軍岩国基地(山口県)に配備された最新鋭ステルス戦闘機F35Bが今週から沖縄周辺での訓練を開始したと発表した。米軍普天間飛行場と嘉手納基地を使用する。運用上、訓練の時間や場所などは公表できないとしている。」、と報じた。
 また、「F35BはFA18戦闘攻撃機、AV8ハリアー垂直離着陸機の後継機。米軍は1月末までに岩国基地へ10機の配備を終え、8月に到着する6機と合わせ、岩国基地には計16機が配備される予定。米軍は今年1月、本紙にF35Bが一時的に普天間飛行場を使用することがあると明らかにしている。また、沖縄防衛局はF35Bの嘉手納基地への飛来をすでに県や基地周辺市町村に報告している。海兵隊は、県内では嘉手納基地を中心に、普天間や伊江島補助飛行場などの既存施設を使用、周辺の空域や射爆撃場などで訓練するとしている。」、と報じた。



by asyagi-df-2014 | 2017-02-08 16:56 | 沖縄から | Comments(0)

2017年1月2日の「TOKYO-MXTV」の番組「ニュース女子」。(11)-沖縄タイムス木村草太の憲法の新手(49)「ニュース女子」問題を考える」さんより-

 沖縄タイムスは2017年2月5日、この問題について、「木村草太の憲法の新手(49)『ニュース女子』問題を考える」の記事を掲載した。
 木村草太さんは、次のように発言している。


(1)1月2日、東京メトロポリタンテレビジョンは、『ニュース女子』という番組で、沖縄の基地建設反対運動について放送し、①二見杉田トンネルの先は高江ヘリパット反対派の過激デモのせいで、取材ができないほど危険だ、②普天間基地周辺の反対派は2万円の日当をもらっている可能性がある、③高江では反対派の妨害で救急車の交通が阻止された、などと指摘した。この放送内容に批判が殺到すると、番組制作会社のDHCシアターは20日、反論文書を公表した。
(2)放送法4条は、放送事業者に対し、「事実をまげない」こと、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」など、番組編集基準の順守を義務付けている。今回の番組は、これらの基準に適合していたか。
(3)①について、制作会社の反論文書には、過激行動の証言は番組で使用できないと判断した旨の記述がある。それならば、トンネルの先は危険だなどと指摘するのはおかしい。「諸事情で取材を断念した」などの表現に止めるべきだったろう。
(4)②は謎の茶封筒を根拠とするが、それだけで高額日当の証拠とするのは無理がある。この点、反論文書は、「『可能性を指摘する』ものとし『2万円の日当』を断定するものではない」から、「表現上問題」はないという。しかし、可能性の指摘は、その事実の存在を印象付ける。十分な根拠がないなら、報道は控えるべきだろう。
(5)③については、各種メディアの取材を受けた現地消防本部が、事実を否定したようだ。
(6)こうしてみると、今回の放送内容では、どう考えても、「事実をまげない」との基準が順守されたとは言い難い。また、番組は、反対運動の関係者や、沖縄県外から市民特派員を派遣した団体に取材しておらず、彼らの主張・言い分を放送することもなかった。この点、制作会社は反論文で、「法治国家である日本において」「数々の犯罪や不法行為を行っている集団を内包し、容認している基地反対派の言い分を聞く必要はない」と開き直る。しかし、そもそも犯罪者を内包・容認しているかどうかは、言い分を聞かないと判断できない。また、たとえ犯罪者でも、不正確な情報で名誉を毀損(きそん)してはならない。基地反対運動を批判する報道をするにしても、彼らが基地に反対する理由を紹介しなければ、多角的に論点を解明したとは言えないだろう。
(7)番組では、外国人による反対運動支援を批判するコメントがなされた。これについて、制作会社の反論文書は、「マクリーン事件の最高裁判決」を引用し「外国人の政治活動の自由は全てが保障されているわけではなく例外がある」と述べる。しかし、マクリーン判決では、外国人にもベトナム戦争反対デモに参加する憲法上の権利があるとしており、素直に考えれば、外国人にも基地反対運動に参加する権利が保障されるはずだ。反論文書の判例の引用は、不適切だ。
(8)放送法4条の番組編集基準は、公権力の強制に依らず、各放送事業者が自発的に順守すべきものだ。今後の自浄作用に期待したい。


 木村さんは、『ニュース女子』での報道が、舗装法4条に明らかに違反していることを立証している。
 ただ、「今後の自浄作用に期待したい。」、という言葉で、締めくくっている。
 しかし、すでに自浄作用を期待するような段階ではないのが、実態ではないのか。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-08 12:09 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

2017年2月7日、沖縄タイムスの社説を読む。

 沖縄タイムスは2017年2月7日、「[辺野古から 博治さんへ]「沖縄は絶対諦めない」」との社説を掲げた。
この標題だけで、すべてが伝わる。
 その「決意」は、「真理」を突く。
 沖縄タイムスは、こう印している。


 なんと、沖縄タイムスは山城博治さんに社説で語りかけます。
 その語りはこう始まります。

 山城博治さん、あなたが辺野古・高江の反対運動に絡む三つの罪で逮捕・起訴され、名護署の留置場や那覇拘置所に長期勾留されてから、6日で113日が経ちました。病を抱える身でありながら、弁護士以外、家族さえ接見できないというあまりにも異常な状態が続いてます。


 語りは、今の沖縄を話し始めます。


 私たちはあなたから直接話を聞くことができず、あなたは身柄を拘束され辺野古に行くことができません。ならば、と、こういう手紙形式の社説を思いつきました。
 博治さん。政府は6日朝、名護市辺野古の新基地建設に向け、海上での工事に着手しました。最大で約14トンもある大型コンクリート製ブロックをクレーンで台船から作業船に積み替える作業です。
 翁長雄志知事や稲嶺進名護市長らが建設計画の撤回を求めて訪米した直後に、県と協議もせずに、一方的に作業に踏み切ったのです。
 自民党の二階俊博幹事長でさえ、「沖縄の理解を十分に得られていない状況」だということを認めざるを得ませんでした。
 ブロックは汚濁防止膜が強風などで流されないように固定するためのもので、7日以降、228個のブロックが海底に投下されることになっています。想像するだけで胸がえぐられる思いがします。
 沖縄の切実な声よりも米軍の都合と軍事上の要求が優先され、辺野古への「高機能基地」の建設が目的化してしまっているのです。あの美しい海は、埋め立てればもう元に戻りません。


 山城さんへの語りかけは続きます。


 新基地建設に反対する市民らは、工事車両が基地に入るのを阻止しようと、キャンプ・シュワブのゲート前に座り込み、精一杯の抵抗を試みました。
 博治さんの不在の穴をみんなで埋め合わせているような、決意と危機感の入り交じった空気と言えばいいのでしょうか。
 反対側の歩道で折りたたみ式の簡易イスに座って様子を見守っていたのは島袋文子さん(87)でした。「動悸がしてドクターストップがかかっている」というのに、居ても立ってもいられず、現場に駆け付けたのだそうです。
 機動隊員が一人一人を3、4人がかりでごぼう抜きし始めたため、現場は悲鳴と怒号が飛び交い、騒然とした雰囲気になりました。「暴力はやめろ」「海を壊すな」「沖縄は絶対諦めない」


 負けられない闘いの姿と愚かな国の姿をこうのように続けます。


 驚いたのは文子さんの行動でした。イスから立ち上がって道を渡り、付き添いの女性に両脇を抱えられながら、ひるむことなく機動隊の前に進み出て、抗議の声を上げたのです。「戦争の中から逃げるのはこんなもんじゃないよ」と文子さんは言います。
 沖縄の戦中・戦後の歴史体験に触れることなしに、新基地建設反対運動を深く理解することはできない。翁長知事が政府との協議の中で何度も強調してきたことですが、正面から受け止めることがありません。


 山城さんへの語りかけは、中野重治の言葉を借りて、今の沖縄を、いや日本を言い当てます。


 作家の中野重治は、日中戦争前の1928年に発表された「春さきの風」という小説の最後で、こんな言葉を書き付けています。「わたしらは侮辱のなかに生きています」。この言葉は今の沖縄にこそあてはまると言うべきでしょう。


 その社説の最後は、山城さんに届けと語りかけます。


 問題は、強権的な基地建設だけではありません。国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルは、博治さんの釈放を求める緊急行動を始めました。国連の「被拘禁者人権原則」は、「家族や弁護士との間のコミュニケーションは、数日間以上拒否されてはならない」とうたっています。
 かつて悪性リンパ腫の治療を受け、今も体調が万全でないにもかかわらず、3カ月余も勾留が続き、家族も接見できない状態になっているのです。
 政治的意図に基づく長期勾留であるのは明らかであり、人権侵害の疑いさえある、と言わなければなりません。
 博治さん。拘置所の狭い空間の中では一人ですが、外の世界では決して一人ではありません。県内や国内だけでなく海外からも、多くの励ましの声が届いていることをお伝えしたいと思います。


 体も精神も「老人化」して、なぜか涙してしまう自分がいます。
 それでも、日本という国の暗澹たる未来への恐怖や沖縄のどうしようもない怒りを見据えて、ともに生きていかなくては。
 まだ、会ったことのない山城さんへのエールとともに。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-08 07:47 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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