2017年 02月 04日 ( 2 )

VAWWRAC(「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクション・センター)は、NHK(NHK番組「韓国 過熱する“少女像”問題~初めて語った元慰安婦~」)に、抗議文。

 「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクション・センター(Violence Against Women in War Research Action Center)-通称VAWW RAC(バウラック)-は、2017年1月31日、NHKに対して、「NHK番組『韓国 過熱する“少女像”問題~初めて語った元慰安婦~』 の偏向報道に抗議する」、とする「抗議文」を提出した。
 この「抗議文」の内容は次のものである。


Ⅰ.番組の実像


 番組は、「政治的に公平であること」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」という放送法の趣旨に反して、少女像設置に反対し日韓「合意」履行を韓国に迫る日本政府の言い分だけに迎合し、視聴者・世論を誘導した悪質な偏向報道・御用放送でした。これまでもNHKは「慰安婦」問題の報道に関して萎縮し、政府の意向を忖度し、自主規制してきましたが、今回ほどそれらが露骨に現れた番組はありません。


Ⅱ.番組の問題点


ⅰ.第一に、番組は、「当事者の多様な声」に関して、日韓「合意」に基づく支給を受け入れ少女像設置に批判的な、すなわち日本政府の意向に沿った「元慰安婦」・家族のインタビューしか放映せず、これに反対する「多様な声」を伝えていません。
ⅱ.一方の当事者の声に基づき、番組は、韓国の世論や運動に対して偏向に満ちた情報操作をして、韓国への偏見をつくりだしています。


Ⅲ.番組の具体的な問題連


ⅰ.(第一に、番組は、「当事者の多様な声」に関して、日韓「合意」に基づく支給を受け入れ少女像設置に批判的な、すなわち日本政府の意向に沿った「元慰安婦」・家族のインタビューしか放映せず、これに反対する「多様な声」を伝えていません。)


(1)番組は日韓「合意」による「和解・癒やし財団」(以下、財団)から当事者「7割、34人」が支給を受入れ、「31人への支給が完了した」とナレーションを流しました。しかしこの「支給完了」に関しては、重大な疑惑が判明しています。先日100歳を迎え元「慰安婦」キム・ボクトゥクさんは入院していましたが、本人が知らない間に財団から現金が支給されたことが判明し(1月18日聯合ニュース)、本人が「返金してほしい」という肉声録音が公開されました。また財団が発足した際も、韓国政府関係者が被害者や家族に電話をかけ、食事や支援金をちらつかせて発足式に誘おうとしました。しかし番組放映前に判明したこれらの事実を番組は無視しました。
(2)被害当事者が高齢で判断が困難になっている現状を考えれば、「支給」受入がどこまで当事者の意志なのかは、まったく不明です。むしろ財団は、キム・ボクトゥクさんの事例が示すように、こうした現状や家族の困惑・窮状につけこんで支給を強行し、実績を誇示している可能性さえあります。
(3)番組が「多様な声」を伝えるのであれば、日韓合意に反対し少女像設置に賛同する被害女性の声も伝えるべきですが、この番組に限らずNHKはこうした声を一貫して無視してきました。これでは、NHKは報道機関として「政治的に公平」とは言えません。


ⅱ.(一方の当事者の声に基づき、番組は、韓国の世論や運動に対して偏向に満ちた情報操作をして、韓国への偏見をつくりだしています。)

(1)一方の当事者の声に基づき、番組は「韓国ではこうした元慰安婦たちの声が伝えられないまま、日韓合意の破棄を求める世論が強まっている」としただけではなく、韓国の少女像設置運動や日韓「合意」に反対する運動に対しても「当事者の声が置き去りにされている」とか、「決して多数ではない反対の声だけがクローズアップ」「野党も世論に迎合」「(大統領選挙で)慰安婦問題で日本を叩くポピュリズムに走っている」などと、ナレーション・ゲストの解説・司会・ソウル特派員を総動員して決めつける。
(2)例えば、韓国世論は日韓「合意」に対し直後から「50.7%」と過半数が反対でしたが、番組ではこれを伝えず、評価は「43%に上りました」と肯定的な評価を強調するナレーションを流しました。またゲストは「日本側は法的に解決済みなんだけども、……当事者の人々を実質的にどう救済するかということを重視する立場」、一方「韓国から見たときの正義にこだわって、それを求めるところに重点を置いているのが韓国側の考え方」だと解説、これを受け司会者が「韓国側が考える正義の名に置いて、当事者の声が置き去りにされている?」と質問し、ゲストがこれを肯定するという構成でした。即ち、「被害者を救済する日本」対「被害者を置き去りにする韓国」という虚構の図式を意図的に創りだし、日本の世論を誘導しています。
(3)しかも韓国内部の「冷静さを呼びかける論調」として日韓「合意」に肯定的なメディアと「財団」理事の声を取り上げ、一方の多数を占める韓国の世論や運動が「冷静でない」というイメージ操作をして、日本の視聴者の韓国社会への偏見を助長しました。
(4)このような報道が、日本政府の意向に忠実だったことは言うまでもありません。

Ⅳ.主張


ⅰ.私たちVAWW RACは、NHKが女性国際戦犯法廷をめぐる「番組改変事件」をまったく反省していないばかりか、日本政府の意向を忖度する姿勢をさらに深化させたことに強く抗議します。
ⅱ.NHKが報道機関である以上、日本政府の姿勢・対抗措置をも批判的に検証するとともに、日韓「合意」に反対し少女像設置を推進する韓国の「多様な声」について、さらには「慰安婦」問題の報道に対しても、「公平に」伝えることを要請します。


 NHKは、VAWW RACの「NHKが報道機関である以上、日本政府の姿勢・対抗措置をも批判的に検証するとともに、日韓『合意』に反対し少女像設置を推進する韓国の『多様な声』について、さらには『慰安婦』問題の報道に対しても、『公平に』伝えることを要請」を自らの存在理由を捉え直す中で、真摯に受けとめなければならない。


 以下、VAWWRAC抗議文の引用。






More
by asyagi-df-2014 | 2017-02-04 16:20 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

原発問題-福島2号機、なんと530シーベルト。

 朝日新聞は2017年2月3日、標題について次のように報じた。


(1)炉心溶融事故を起こした東京電力福島第一原発2号機は、原子炉圧力容器の外側でも毎時530シーベルトという高い放射線量だった。人が近づくと死に至る強さで、調査用ロボットを入れる予定だった場所は高熱で穴が開いていた。想像を超える高い放射線量とひどい損傷で、廃炉作業の困難さが改めて浮かび上がった。
(2)2号機の内部では1月30日、溶け落ちた核燃料の可能性がある黒い塊が撮影された。東電がこの画像を調べた結果、内部の様子が明らかになってきた。原子炉圧力容器の底部には制御棒の駆動装置などの機器やケーブルが見える。機器や足場には、燃料や部品などが溶けて混じり合ったとみられる黒っぽい物質がこびりつき、水がしたたり落ちていた。
(3)東電によると、毎時530シーベルトという放射線量は運転中の原子炉圧力容器内と同程度の放射線量にあたるという。これまでは事故後の2012年、2号機の格納容器内で毎時73シーベルトが観測されたのが最高だった。
(4)専門家が注目するのは、530シーベルトという値が、原子炉圧力容器を支える円筒状のコンクリートの外側で推定された点だ。溶け落ちた燃料が原子炉圧力容器の直下だけでなく、広範囲に広がっているのではないかと危惧する。
(5)米スリーマイル島原発事故の解析をした、社会技術システム安全研究所の田辺文也所長は「溶けた燃料が原子炉圧力容器から落ち、大量に外に出ている可能性がある」と話す。
(6)東電は廃炉にかかる期間を30~40年とし、溶け落ちた燃料の取り出しを21年に始めるとしてきた。燃料の取り出し方法もまだ決まっていない。田辺さんは「溶けた燃料がどこにどれだけ、どんな形であるかも分からない。ロボット調査も見直す必要がある。廃炉の作業はさらに時間がかかる」と話す。(香取啓介、佐々木英輔)


 このことが意味するものは、次のことである。


Ⅰ.530シーベルトという値の意味するもの。それは、過酷事故の脅威と現在も汚染され続けているという現実、未来への不安。
Ⅱ.530シーベルトという値が、原子炉圧力容器を支える円筒状のコンクリートの外側で推定されるということ。それは、「溶け落ちた燃料が原子炉圧力容器の直下だけでなく、広範囲に広がっているのではないかと危惧する。」、ということ。




by asyagi-df-2014 | 2017-02-04 06:00 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧