2016年 12月 23日 ( 2 )

沖縄-辺野古・高江から-2016年12月23日

 2016年12月22日は、日本にとって大きな分岐点となったのではないか。
 同じ日に開かれた「北部訓練場返還式典」(政府主催)と「欠陥機オスプレイ撤去を求める緊急抗議集会」(オール沖縄会議主催)、このことの違いの意味を正確に受け取ることができるかどうかが、日本は問われている。
 それは、例えば、「沖縄の基地負担は大きく進む」と得意げに言い放つ輩と「政府は沖縄県民を日本国民とみていない」と苦渋の表情を浮かべながらも真摯な責任をにじませる人間との差である。
 この違いは、今の沖縄の姿が語る。
「ヘリパッド建設に反対する市民ら約30人は23日午前、東村高江の米軍北部訓練場メーンゲート前で抗議行動を続けた。この日は米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイがゲート付近で飛行訓練する様子が確認され、市民から『ひどい』『』沖縄を返せ』などと抗議の声が上がった。オスプレイは同訓練場のLZ地区のヘリパッドでホバリング訓練を行ったとみられ、ごう音を響かせながら低空飛行を繰り返した。訓練の様子を目撃した坂尾美知子さん=那覇市=は「抗議行動を威圧するかのような飛び方だ。県民への配慮が全くない」と憤っていた。」、と琉球新報。


 2016年12月22日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-米軍北部訓練場:翁長知事不在で返還式典 政府、負担減を強調-2016年12月23日 06:36


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「政府は22日、米軍北部訓練場の部分返還を記念した式典を沖縄県名護市の万国津梁館で開いた。返還の条件とされた、オスプレイが運用されるヘリパッドの建設に翁長雄志知事が反発し、知事が欠席する異例の式典となった。菅義偉官房長官は『本土復帰後、最大規模の返還だ。県内の米軍施設の約2割が減少し、沖縄の基地負担軽減に大きく資する』と意義を強調した。」
②「稲田朋美防衛相は、13日に名護市安部で起きたオスプレイの墜落事故に言及し『県民のみならず国民全体で安全性に大きな関心を持っている中、このような事故は大変、遺憾だ』と述べた。その上で『米側には、住宅地上空を避けるなど生活環境への配慮と、二度とこのような事故が起こらないよう再発防止の徹底を求めていく』と理解を求めた。」
③「ケネディ駐日米国大使は『返還式典は、日米同盟の節目を刻むものだ』と強調。『約4千ヘクタールの返還は、沖縄における米軍のプレゼンス(存在)による影響の軽減を目指し、私たちが持ち続けた決意を示すものだ』との見解を示した。」
④「在日米軍のマルティネス司令官(中将)は『返還により、軍事利用に限られていた美しい自然を次世代が享受することが可能になる。文化学的、生態学的に貴重な財産になると確信する』と位置づけた。」
⑤「沖縄からは北部訓練場を抱える東村の伊集盛久村長、国頭村の宮城久和村長らが出席した。」
⑥「式典会場の周辺には、ヘリパッド建設による基地負担増に抗議する市民が集結。動員された機動隊員が警備に当たり、緊迫した。」


(2)沖縄タイムス-辺野古入り口の看板、切り裂かれる 「アップルタウンの由来」-2016年12月23日 06:45


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の集落入り口にある『アプルタウンの由来』と題した看板が切り裂かれているのを21日、区民が発見した。看板は区が10年以上前に造ったもので、同区が『アップルタウン』と呼ばれる由来を記している。嘉陽宗克区長は『誰がやったか分からないが、こんなことはやめてほしい』と話した。」、と報じた。


(3)琉球新報-「寄り添う姿勢見えず」 翁長知事、式典開催の政府を批判-2016年12月23日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄県の翁長雄志知事は22日、米軍北部訓練場の過半返還を記念する式典開催に合わせて同県名護市で開かれた緊急県民集会『欠陥機オスプレイ撤去を求める緊急抗議集会』に参加した。13日のオスプレイ墜落事故を受けて『重大事故を起こしたオスプレイが東村高江に近い着陸帯で運用されるのは極めて問題』と述べ、オスプレイ配備撤回に向けた決意を改めて強調した。」
②「中止を求めていた北部訓練場過半返還の政府式典については『政府が式典を強行したのは県民に寄り添う姿勢が全く見えず、沖縄県は出席を取りやめた』と政府の姿勢を批判した。」
③「墜落事故に抗議した安慶田光男副知事に対しニコルソン在沖米四軍調整官が『操縦士に感謝すべき』と応じたことに言及し『これは良き隣人というわけにはいかない』と在沖米軍の在り方も厳しく非難した。」
④「北部訓練場の返還式で菅義偉官房長官が沖縄の負担軽減に資するとしたことについて、集会後の取材で『4千ヘクタール返ってくることで沖縄の基地問題が前に進んだと誤解を生じているのではないか。面積だけで物事を考えている。これはやはり機能強化とも考えられ、予定でなかったオスプレイが飛ぶことも考えられる』と反論した。今後の政府への取り組みについて集会後に『(政府と)話し合いは必要だろう』と述べ、政府との協議の場を早期に開きたい意向を示した。あいさつでは最高裁判決にも言及し『前知事の埋め立て承認の判断を最大限尊重しているが、逆に言えば、私の今後のさまざまな知事権限の行使について幅広い裁量権限を認めたことを意味している。法令にのっとり厳正に審査し、承認変更等の要件を判断していく』と今後の知事権限の行使に改めて意欲を示した。」


(4)琉球新報-オスプレイ墜落、政府に“誤算” 北部訓練場の過半返還 「復帰後最大」アピールも不発-2016年12月23日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「菅義偉官房長官やケネディ駐日米大使らがそろい、22日に沖縄県名護市で華々しく開かれた米軍北部訓練場(沖縄県東村・国頭村)の過半返還を記念する政府の式典。会場周辺では市民の抗議デモがあり、出席を拒んだ翁長雄志知事は、13日のオスプレイ墜落を受けて開かれた抗議集会で拳を上げた。」
②「沖縄県がオスプレイの配備撤回を重ねて求めてきたのに対し、式典で菅氏や稲田朋美防衛相が沖縄に配慮するように言及したのは、返還の条件として新たに建設されたヘリパッドで住宅地上空の飛行を避けることや安全管理だった。だがこれまでも米軍は常周経路を無視した飛行を繰り返し、日本側がそれを制御できず、被害防止策は形骸化してきた。返還で沖縄の基地面積は減少した一方、新たなヘリパッドや訓練道の建設で北部訓練場の機能は強化された。」
③「翁長知事は式典当日朝の報道各社とのインタビューで『県内では確かに米軍専用施設が17%も減るが、全国に占める割合は約74%から70%へと減るだけで、ある意味では変わらない』と、負担軽減を強調する政府をけん制した。」
④「式典に“待った”をかけたのは知事だけではなく、地元国頭村の宮城久和村長も同じだ。宮城村長はオスプレイ墜落を受け、政府に式典の延期を求めてきた。だが墜落から2日後に宮城村長と会談した若宮健嗣防衛副大臣は、日米関係を緊密にした年の重要な式典だと理解を求めた。式典は近く退任するケネディ駐日米大使への“はなむけ”でもあると、政府関係者は認めている。」
⑤「式典であいさつしたマルティネス在日米軍司令官は13日のオスプレイの墜落などには一切触れず、返還部分が県民の『貴重な財産になる』と強調。『同盟の強固さを再確認した。日本と合衆国の素晴らしい日だ』と喜んだ。ただ式典がオスプレイ墜落で水を差されたのは事実だ。事故直後、火消しに走る防衛省関係者からは、米軍への恨み節も多く聞かれた。県外メディアの報道でも、オスプレイに対する県民の不安に焦点を当てて式典を報じるものが多く、政府にとっては“誤算”だった。」 
 式典への出席を見送った知事の判断について、県幹部は「墜落という短期的な事象を捉えて決めたものではない」と説明する。「県民大会を開いてもオスプレイが強行配備され、最近では宜野座村城原区の民間地上空でつり下げ訓練をし、沖縄防衛局が抗議をしても米軍は訓練を続けた。こういうことがずっと続いてきた。日米地位協定の改定を含め、同盟の在り方を根本から考えてもらわないと、沖縄の現状は何も変わらない」。
⑥「式典後、知事の式典欠席を問われ、菅氏は不快感を隠さなかった。『基地負担の軽減を掲げる知事が出席しなかったのは極めて残念だ。年内返還を知事に申し上げた際には皆さんの前で【歓迎する】と知事は発言し、2日後にはその言葉を取り消された。返還はそんなに軽い話ではない』。
⑦「近く再開する米軍普天間飛行場の辺野古移設工事を前に、式典開催で『沖縄の負担軽減』をアピールしたかった政府。だがオスプレイ墜落と県民不在の式典で沖縄の基地負担の“実相”はより輪郭を現した。」


(5)琉球新報-オスプレイ撤去を 名護抗議集会4200人、知事と決意-2016年12月23日 05:00


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「】名護市安部海岸への米軍垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ墜落事故を受けた「欠陥機オスプレイ撤去を求める緊急抗議集会」(オール沖縄会議主催)が22日、名護市の21世紀の森屋内運動場で開かれ、約4200人(主催者発表)の県民が駆け付けた。集会では『翁長雄志知事と共に、次代に禍根を残さないために島ぐるみ、県民総ぐるみでオスプレイの撤去、普天間基地の閉鎖・撤去、辺野古新基地建設断念を成し遂げるまで奮闘し闘い抜く』などとするアピールを採択した。」
②「集会で翁長知事は一部、しまくとぅばであいさつし『新辺野古基地を造らせなければオスプレイも配備撤回できる。必ず造らせないよう頑張ろう』と呼び掛けた。米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設についても触れ、『オスプレイが東村高江に近い着陸帯で運用されるのは極めて問題だ。政府の返還式典強行は県民に寄り添う姿勢が全く見えない』と強く批判した。」
③「稲嶺進名護市長もしまくとうばで『辺野古の新基地、高江のヘリパッド。駄目なものは駄目だ』と述べ、米軍北部訓練場のヘリパッド建設についても反対の声を上げた。さらに墜落事故に関して米軍の説明をそのまま繰り返す沖縄防衛局に対して『当事者能力ゼロだ。いない方がいい』と痛烈に批判した。」
④「主催したオール沖縄会議の高里鈴代共同代表は『日本政府は厳しい追及をせず、飛行再開を許した。この事故は日本政府によって起こされたと言ってもいい』指摘した。」
⑤「その他の登壇者からは『保守も革新も一体となって辺野古新基地建設、オスプレイの飛行を止めよう』『県民の怒りは飽和状態で、我慢の限界だ。総ぐるみの力を結集して日米両政府に対峙(たいじ)していこう』『基地がある限り、闘い続ける』など、オスプレイの配備撤回や名護市辺野古の新基地建設阻止に向けた今後の闘いへの決意が示された。
集会には国政野党の県選出国会議員6氏も参加した。」
⑥「集会は名護市の万国津梁館で開かれた『北部訓練場返還式典』の開催に合わせて企画された。」


(6)琉球新報-【速報】オスプレイ撤退を 県民の怒り頂点 名護市で緊急抗議集会-2016年12月22日 18:39



 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「名護市安部の海岸に米軍垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが墜落した事故を受けた「欠陥機オスプレイ撤去を求める緊急抗議集会」が22日午後6時30分から名護市の21世紀の森屋内運動場で始まった。主催は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する政党や市民団体でつくる「オール沖縄会議」。」
②「県民が多数参加し、オスプレイの墜落やわずか6日後の飛行再開など、沖縄に寄り添わない政府の姿勢に抗議した。集会には翁長雄志知事や稲嶺進名護市長、国政野党の県選出国会議員6氏が出席。オスプレイの撤去や新基地建設の断念などを求める。集会は、22日午後に名護市の万国津梁館で開かれた「北部訓練場返還式典」に合わせて企画された。
 返還式典の会場周辺にも式典開始前から、ヘリパッド建設に反対する市民らが多く集まり、開催を批判するシュプレヒコールを繰り返した。一方、東村高江の米軍北部訓練場のメインゲート前には午前8時ごろから市民らが集まり、『露骨なアメとムチの政策で返還をアピールし、辺野古の新基地建設を強行する政府は許せない』などと怒りの声を上げた。」


(7)琉球新報-高江で抗議続く オスプレイが飛行-2016年12月23日 13:23


 琉球新報は、「ヘリパッド建設に反対する市民ら約30人は23日午前、東村高江の米軍北部訓練場メーンゲート前で抗議行動を続けた。この日は米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイがゲート付近で飛行訓練する様子が確認され、市民から『ひどい』『』沖縄を返せ』などと抗議の声が上がった。オスプレイは同訓練場のLZ地区のヘリパッドでホバリング訓練を行ったとみられ、ごう音を響かせながら低空飛行を繰り返した。訓練の様子を目撃した坂尾美知子さん=那覇市=は「抗議行動を威圧するかのような飛び方だ。県民への配慮が全くない」と憤っていた。」


(8)沖縄タイムス-北部訓練場:稲田防衛相、地元負担減で米側と調整へ 実効性は言及せず-2016年12月23日 09:49


 沖縄タイムスは、「稲田朋美防衛相は、米軍北部訓練場のヘリパッド運用に当たり、東、国頭村などの地元が求めている早朝、深夜の飛行回避などに関し『地元の負担、影響が最小限になるよう米側と調整していきたい』と述べた。一方、実効性や具体的な調整状況などに関しては言及しなかった。23日午前、那覇市内で記者団に語った。」、と報じた。
また、「名護市辺野古の新基地建設にあたり、工事再開前に県が事前協議などを求める考えを示していることに関しては、まだ知事が承認取り消し処分を取り消していないとして回答を避けた。その上で、代執行訴訟の和解にのっとり、知事が取り消し処分を取り消すことに期待するとした。知事は、最高裁判決に従い、26日にも取り消す方針を示している。」、と伝えた。


(9)沖縄タイムス-翁長知事、「新たな闘い」へ幕開け 対決姿勢強め新基地阻止の支持狙う-2016年12月23日 10:49


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「翁長雄志知事がオスプレイの配備撤回を求める抗議集会に参加し、政府との対決姿勢を鮮明にした。名護市辺野古の新基地建設で法廷闘争に敗れ、闘いの『新たなステージ』の幕開けに抗議集会を選んだ形だ。政府との対峙(たいじ)を明確にすることで辺野古阻止への県民の支持固めにも目を向ける。」
②「『沖縄の基地負担は大きく進む』。名護市内で開かれた米軍北部訓練場の返還式典で、菅義偉官房長官は誇らしげに語った。その約3時間後。同じ名護市内で、翁長知事はオスプレイの飛行再開を批判し、こう叫んだ。『政府は沖縄県民を日本国民とみていない』。政府を厳しく批判し対決姿勢を打ちだした。」

 知事周辺によると抗議集会への参加を決めたのは知事自身だという。背景にあるのは裁判の終結と、新たな闘いへの移行だ。

 知事は敗訴が決まった20日の記者会見で「新たな展開を思い、みんなで心を一つに頑張っていこう」と呼び掛けた。県幹部は「知事は新たな闘いのステージに踏み出した」と語る。

 知事はあらゆる手段で新基地建設を阻止すると強調する。念頭にあるのは複数ある知事権限の行使だが、その時に絶対的に欠かせないのは県民の「支持」だ。

 政府主催の式典を突っぱね、市民が主催する抗議集会に出るのは「シンプルで分かりやすいメッセージ」(県関係者)。知事は政府との対決姿勢をさらに強め、市民集会にも積極的に参加する意向だ。

 県幹部はその背景を「知事は行政長の立場から政治家、翁長雄志に軸足を移すということだ」と解説する。今回の抗議集会は、その「皮切り」との位置付けだ。

 一方、政府側は冷ややかにみる。政府関係者はオスプレイの事故直後で返還式典に参加できないことに理解を示しつつ、抗議集会に出たことを「もう少し行政の長としての顔も持った方がいいんじゃないか」と指摘。防衛省関係者は「知事は革新勢力の顔になった」と切り捨てた。


(10)沖縄タイムス-仲井真前知事、辺野古埋め立て承認の正当性を強調 「判決の通りだ」-2016年12月23日 16:40


 沖縄タイムスは、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、仲井真弘多前知事は22日、自身が行った辺野古の埋め立て承認を翁長雄志知事が取り消したのは違法とした最高裁判決について『あの通りだ。あれ以上でもあれ以下でもない』と述べた。『当然、自信を持ってしっかりやった仕事だ』とも話し、埋め立て承認の正当性を強調した。」、と報じた。



by asyagi-df-2014 | 2016-12-23 17:07 | 沖縄から | Comments(0)

辺野古訴訟県敗訴を、沖縄以外の地方紙及び中央紙で考える。(3)

 最高裁は2016年12月20日、翁長雄志沖縄知事の名護市辺野古埋め立て承認取り消し処分を違法とする判断を下した。
この「辺野古訴訟沖縄県敗訴」について、沖縄の二紙以外の地方紙及び全国紙で考える。
まず、各紙の社説等の見出しは、次のとおりである。


(1)北海道新聞社説-「辺野古」県敗訴 最高裁の姿勢問われる
(2)河北新報社説-辺野古訴訟 沖縄県敗訴/「北風」では解決が遠のく
(3)東奥日報社説-政府は事態打開へ動け/辺野古訴訟 県敗訴確定
(4)岩手日報論説-辺野古最高裁判決 法律論で解決できるか
(5)新潟日報社説-沖縄県敗訴確定 工事再開より話し合いだ
(6)中日新聞社説-辺野古判決 沖縄の声を聞かぬとは
(7)京都新聞社説-沖縄と基地  県民の安全を誰が守る
(8)神戸新聞社説-辺野古判決/沖縄の声は届かないのか
(9)山陽新聞社説-沖縄の基地問題 事態打開へ対話が必要だ
(10)徳島新聞社説- 辺野古最高裁判決 司法の限界が見えてきた
(11)高知新聞社説-【辺野古訴訟判決】誠実に対話し局面打開を
(12)宮崎日日新聞社説-辺野古沖縄敗訴
(13)佐賀新聞論説-沖縄の米軍基地訴訟 県民の思い、再び無視された
(14)西日本新聞社説-「辺野古」国勝訴 司法判断でも解決しない
(15)朝日新聞社説-(社説)辺野古訴訟 民意を封じ込める判決
(16)毎日新聞社説-辺野古で県敗訴 政治的な解決に努力を
(17)東京新聞社説-辺野古判決 沖縄の声を聞かぬとは
(18)読売新聞社説-辺野古判決確定 翁長氏は徹底抗戦続けるのか


 この見出しから見えるものは、やはり、特定の新聞社以外は、主張の内容に違いはあったとしても、司法・最高裁のあり方や政府の行政手法に対して、いささかの疑問を呈しているということである。
もちろん、特定の新聞社とは「翁長氏は徹底抗戦続けるのか」とする読売新聞であるが、「翁長氏は徹底抗戦続けるのか」、とまで言い切ってしまっている。読売には、沖縄県民の姿は考慮しなくてもいいことになってしまっている。
さて、今回の沖縄訴訟沖縄県敗訴に関して、「司法・最高裁への批判」、「安倍晋三政権への疑問や今後の政権への提起」、という二点に絞って各紙の主張をまとめてみた。


Ⅰ.司法・最高裁への批判
(北海道新聞)
(1)強大な権限を持つ行政機関の行き過ぎに歯止めをかけるのが三権分立の下での司法の役割であり、最高裁は最後のとりでのはずだ。だが、今回も過去の基地問題の判決と同様、あるべき姿からはほど遠い内容だった。
(2)高裁判決見直しに必要な弁論は開かれず、基地が集中する沖縄の歴史や現状を審理を尽くして直視しようとしなかった。これでは存在意義が問われよう。
(3)判決は前知事の埋め立て承認が違法かどうかという手続きの問題に論点を絞り、県側の違憲の主張は門前払いされた。
(4)最高裁は移設の是非には踏み込んでおらず、「辺野古」にお墨付きを与えたわけではない。だが、国と県をかつての「主従」関係とみなすような高裁判決の是正すべき点は是正するのが、最低限の役割だった。
(河北新報)
 今回は大法廷ではなく小法廷で審議された。県側が民意に反した辺野古移設強行は「憲法が保障する地方自治の侵害」と主張したのに、なぜ憲法判断を避けたのか。小法廷でも弁論は開き、「沖縄差別論」に耳を傾けるべきだった。政治判断に全てを委ね、難題から逃げていると言わざるを得ない。最高裁の存在意義が問われよう。
(東奥日報)
 弁論を開かず、承認手続きの法律論に限定した最高裁の判決は、沖縄県民が納得するものではなかろう。
(岩手日報)
 米軍新型輸送機オスプレイが沖縄県名護市沿岸で起こした事故から1週間足らずで米軍が飛行再開したタイミングで、最高裁は20日、名護市辺野古への米軍新基地建設をめぐる国と県の争いに県側敗訴の断を下した。原審判決の見直しに必要な弁論が開かれなかったことから、県敗訴は既定路線。沖縄県民のみならず、二つの事案から国の姿勢をかぎ取った国民は多いのではないか。
(中日新聞)
(1)沖縄県側は「民意に反する新基地建設の強行は憲法が保障する地方自治権の侵害だ」と憲法違反を訴え上告していた。この観点からすれば、最高裁は大法廷に回付し、十分に審理したうえで、憲法判断に踏み込むべきだったと考える。だが翁長雄志(おながたけし)知事の言い分を聞く弁論さえ開かず、「国の指示に従わないのは不作為で違法」と退けた。
 米軍基地という政治的・外交的な問題には、確かに国の裁量が働くであろう。だが、全面的に国の政策の前に地方が従順であるだけなら、地方自治の精神は機能しない。当然、米軍基地の大半を沖縄に押しつける理由にもならない。
(2)別の問題点もある。基地の辺野古移設に伴う海の埋め立て承認が今回の訴訟のテーマだった。つまり前知事による埋め立て承認の判断に違法性がなければ、現知事はそれを取り消すことができないのかというポイントだ。
 選挙という「民意」が現知事の主張を支持すれば、政策を変更できるのは当然ではないか。この点について、最高裁は「前知事の承認を審理判断すべきだ」「(現知事が)職権により承認を取り消すことは許されず、違法となる」と述べた。大いに疑問を抱く判断である。それでは選挙で民意に問うた意味がなくなってしまうからだ。県民の合意がないまま埋め立てを強行しては「民意より米軍優先」そのものにもなる。
(3)高裁は「辺野古しかない」と言い切った。その言葉はなくとも、最高裁の思考回路も「辺野古ありき」だったのではなかろうか。
(京都新聞)
 県側は環境や県民生活を守るため埋め立て承認を取り消すのは地方自治の本旨とし、国の対応は憲法違反と主張していた。なのに1回の弁論も開かず、いわば手続き論で県側の上告を棄却した。県民の基地被害は具体的かつ日常的だ。それでも安保が優先されるなら憲法が保障する生存権や地方自治は成り立たない。最高裁は憲法に踏み込んで判断基準を示すべきではなかったか。
(山陽新聞)
(1)1999年の地方自治法改正で地方自治体と国は対等な関係となった。その後、自治体が国の是正指示に従わない時に国が訴訟を起こせるようになり、今回が初の訴訟だった。最高裁は行政手続きに欠陥がなかったかどうかだけを淡々と審理し、前知事の埋め立て承認は違法とはいえず、翁長知事が取り消したのは違法とした。
(2)沖縄県は国の対応が地方自治を侵害し、憲法違反であるとも主張していたが、最高裁はこうした県側の訴えを審理の対象とせず、憲法判断には踏み込まなかった。9月の高裁判決が「辺野古が唯一の解決策」とする国の主張を全面的に認めたのに対し、最高裁は移設先が辺野古である必要性などには触れなかった。司法が政治的な場になることを避ける判断とみられる。
(3)基地問題は司法では解決できないということだろう。
(徳島新聞)
 高裁支部判決は、米軍基地を沖縄に置く「地理的優位性」にまで踏み込み、普天間の被害除去には「辺野古沿岸部を埋め立てるしかない」と断じていた。国策を追認した内容に、法律の専門家からも批判が出されていた。最高裁はそうした部分に触れず、行政手続きの欠陥など法律問題に絞って審理した。ただ、普天間よりも辺野古の方が基地の面積が狭いことや、国の環境保全策を肯定的に捉えた点は疑問である。多くの県民は、県内移設により、将来にわたって基地負担を強いられ続けることに反発している。環境破壊への懸念も強い。
(宮崎日日新聞)
 最高裁判決は、前知事が行った埋め立て承認について、辺野古移設によって米軍施設面積が縮小されることや環境保全対策などを挙げて「不合理な点はない」と認定した。また国が地方自治体に是正を指示できることも認めた。一方、国の対応が地方自治を侵害し、憲法違反だと福岡高裁那覇支部で主張した県側の訴えは審理の対象となっていない。安全保障上、米軍基地を沖縄に置く「地理的優位性」を認めて、県外移設の実現の見込みがない以上、普天間飛行場の危険性を除去するには辺野古以外ないとした支部判断には触れなかった。弁論を開かず、承認手続きの法律論に限定した今回の判決は、沖縄県民が納得するものではなかろう。
(佐賀新聞)
 普天間飛行場の返還について日米が合意し、20年がたつ。沖縄の米軍基地移設は国政の重要問題であり続けているが、司法は積極的に基地の「県内移設」を是認する形となった。
(西日本新聞)
(1)この裁判の実質的な焦点は、国が進める政策に対し、地方自治体が民意を背負って抵抗した場合、地方の意思はどこまで尊重されるべきか-という点だった。
(2)最高裁は地方自治における「民意の実現」の意義には踏み込まず手続き論に絞ることで、結果的に地方の反対を押し切って国策を推進する政府を後押しする判断を下した、といえるのではないか。
(朝日新聞)
(1)役所がいったんこうすると決めたら、それを役所が自ら覆すことは難しい。たとえ多くの人の思いと違っても、当初の決定に違法な点がなければ裁判所は取り消しを認めない――。沖縄・米軍普天間飛行場の辺野古沖への移設計画をめぐる訴訟で、裁判所が示した判断を一言でいえばそうなる。12ページの判決全文から浮かびあがるのは、民主主義の理念と地方自治の精神をない
(2)判決が及ぼす影響は辺野古問題にとどまらない。動き出したら止まらない公共工事など、この国が抱える病を、行政自身、さらに司法が正すことの難しさをうかがわせる。その観点からも疑問の残る判決といえよう。
(毎日新聞)
 今回の訴訟では、国防・外交にかかわる問題で国と地方の意見が対立した場合の判断や、沖縄県が辺野古新基地建設は地方自治を保障した憲法92条に反すると訴えたことについての憲法判断が注目された。だが、最高裁はこうした点にはいっさい言及せず、行政手続きとしての適否の判断に終始したと言える。
(東京新聞)
(1)沖縄の声を聞かずに結論を出すとは…。米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐる最高裁判決は「沖縄敗訴」だった。国と地方は対等という地方自治の精神を踏みにじる判断と言うべきである。
(2)最高裁は大法廷に回付し、十分に審理したうえで、憲法判断に踏み込むべきだったと考える。だが翁長雄志(おながたけし)知事の言い分を聞く弁論さえ開かず、「国の指示に従わないのは不作為で違法」と退けた。米軍基地という政治的・外交的な問題には、確かに国の裁量が働くであろう。だが、全面的に国の政策の前に地方が従順であるだけなら、地方自治の精神は機能しない。当然、米軍基地の大半を沖縄に押しつける理由にもならない。
(3)別の問題点もある。基地の辺野古移設に伴う海の埋め立て承認が今回の訴訟のテーマだった。つまり前知事による埋め立て承認の判断に違法性がなければ、現知事はそれを取り消すことができないのかというポイントだ。選挙という「民意」が現知事の主張を支持すれば、政策を変更できるのは当然ではないか。
(4)この点について、最高裁は「前知事の承認を審理判断すべきだ」「(現知事が)職権により承認を取り消すことは許されず、違法となる」と述べた。大いに疑問を抱く判断である。それでは選挙で民意に問うた意味がなくなってしまうからだ。県民の合意がないまま埋め立てを強行しては「民意より米軍優先」そのものにもなる。
(5)高裁は「辺野古しかない」と言い切った。その言葉はなくとも、最高裁の思考回路も「辺野古ありき」だったのではなかろうか。
(読売新聞)


2.安倍晋三政権への疑問や今後の提起
(北海道新聞)
 政府が強硬姿勢で突き進めば、沖縄との対立は後戻りのできないところまで先鋭化するだろう。司法判断だけで基地問題は解決できない。県と対話を続けるべきだ。
(河北新報)
(1)安倍政権が安全保障や外交上の国益を大上段から振りかざすだけでは、この問題は一歩も動かないだろう。沖縄県にも住民の安全、生活、人権を守る自治体としての責務があるからだ。国が上位に立ち、地方に隷属を強いる思考はもう通じないのではないか。
(2)国際情勢も変わりつつある。海兵隊は沖縄以外に長崎県・佐世保基地やグアム、オーストラリアなど国内外に分散配置が進んでおり、政府が強調する「一体的運用論」や「地理的優位論」は、今や説得力を失ってきている。
(3)加えて次期米大統領のトランプ氏の登場である。選挙期間中に日本への米軍駐留経費の負担増を唱える一方、撤退も示唆している。沖縄県に追い風が吹く可能性すらあり、先行きは不透明だ。
(4)いずれにしても、複雑に絡み合った糸をほぐすには、理詰めで押し切ろうとしても無理がある。強硬姿勢一辺倒の「北風」路線には限界があり、粘り強い対話でしか解決する道がないことを、安倍政権は肝に銘じるべきだ。
(東奥日報)
(1)背景には、沖縄の過重な基地負担に政府が真正面から向き合っているとは言い難い現状がある。重大事故を起こした米軍新型輸送機オスプレイの飛行再開は事故後わずか6日で認めた。基地の安定的な運用には住民の理解が必要だが、一連の動きは沖縄の民意を踏みにじるものと言わざるを得ない。
(2)政府は工事再開という強硬姿勢ではなく事態打開に向け沖縄県と誠実に協議するとともに、解決策を見いだすよう米政府に働き掛けるべきだ。
(3)大統領選中に在日米軍基地の費用負担増を求めたトランプ次期米大統領の今後の対応はまだ分からない。しかし変化の可能性がある時だからこそ、日本政府も固定化した発想を脱するべきだ。
(岩手日報)
(1)翁長氏は今後も、あらゆる手段で抵抗する意向を示す。もとより法律論で解決するべき問題ではないことは、辺野古案が日米合意となってはや20年の歳月が物語る。事の大小を問わず、政府が力ずくで国策を推し進める状況が許されるなら、地方に生きる意味はゆがむだろう。
(2)日米同盟が転換期にある今だからこそ、政府は沖縄の感情に向き合い、国として米側に主張すべきを主張しなければならない。オスプレイの事故対応に垣間見える政府の及び腰は、同盟関係に横たわる最大の懸案ではないか。
(新潟日報)
(1)国が沖縄県の意思を力ずくでねじ伏せるように辺野古移設を進めることは、決して許されない。改めて、対話を通じて打開策を探るよう求めたい。
(2)そもそも工事を再開できる状況にないことは明らかである。沖縄県では13日、米軍の新型輸送機オスプレイが浅瀬で大破したり、普天間飛行場に胴体着陸したりする事故が相次いで発生した。米軍は事故からわずか6日後の19日、「機体の安全性は確認できた」として飛行を再開した。日本政府は米国の対応を追認した。翁長知事をはじめ沖縄県民が日米両政府に猛反発するのは当然だ。大破事故は、一つ間違えれば人家への墜落という最悪の事態を招きかねなかった。しかも在日米軍の法的な地位を定めた日米地位協定が壁になって、海上保安庁の捜査は一向に進んでいない。
(3)日本政府がやらなければならないのは、米国に改めて飛行中止を求め、主体的に事故原因を究明することであろう。
(4)抑止力として日本の安全に寄与すべきオスプレイが、かえって国民の安全を脅かしている現実を深刻に受け止めるべきである。
(5)オスプレイは、沖縄県だけではなく、日本全体の問題として捉える必要がある。米空軍が2017年から東京都の横田基地に配備すると、本県を含む10都県、80市町村の空域で訓練が行われる可能性があるのだ。今回の飛行再開を認めれば、今後も米軍が同様の対応を繰り返す懸念は拭えない。
(中日新聞)
 沖縄の声を聞かずに結論を出すとは…。米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐる最高裁判決は「沖縄敗訴」だった。国と地方は対等という地方自治の精神を踏みにじる判断と言うべきである。
(京都新聞)
(1)沖縄の人々の命と暮らしをいったい誰が守ると言うのだろうか。
(2)政府は、中断していた埋め立て工事の早期再開を目指すが、翁長氏は反対の民意を背景に徹底抗戦する構えだ。そもそも司法で決着をつける問題でなく、双方の話し合いで新たな打開策を探るのが本筋だ。重い基地負担を押し付けている国民全体に向けられた問いでもあることを忘れてはなるまい。
(神戸新聞)
(1)最高裁で示されたのは一つの行政手続きについての判断にすぎない。国が高圧的な態度を改めない限り、知事を中心に抵抗は続く。それを多くの県民が支持している。国はこの事実を軽く見ていないか。
(2)これまでの経緯を見ると、民意を背に対話を進めようとする知事側に対し、国はまともに応じようとしなかった。歩み寄る姿勢を見せないのは不誠実と言うしかない。
(3)沖縄には米軍基地の集中によってもたらされた苦しみの歴史がある。その怒りを受け止めることなく、基地問題の解決を図ることは無理だろう。国の誠実な対応を求めたい。
(山陽新聞)
(1)折しもきょうは沖縄本島北部の米軍訓練場の部分返還の式典も予定されているが、沖縄では歓迎ムードはないようだ。返還条件として集落を囲むようにヘリコプター離着陸帯が新設され、オスプレイが運用される予定で、県民の基地負担感は増している。
(2)反基地感情が高まれば基地の安定的な運用は難しくなり、日米同盟の土台も揺らぎかねない。沖縄の声を、政府はしっかり受け止めることが必要だ。これまでの強硬姿勢を改め、対話による解決を真摯(しんし)に目指してもらいたい。
(徳島新聞)
(1)政府に求められるのは、過重な基地負担に苦しんでいる沖縄の現状を直視し、県民の思いに寄り添うことである。誠実に県と話し合いを始めるべきだ。
(2)法廷闘争の泥沼化を誰も望んではいない。政府は係争委の見解に、改めて耳を傾けてほしい。
(高知新聞)
(1)気掛かりなのは沖縄の民意を顧みずに、政府や米軍が意向を押し通していく点である。
(2)沖縄側と政府、米軍の間の溝は広がる一方というしかない。司法判断をお墨付きに、政府が強引に辺野古移設を進めれば、さらに混迷しかねない。局面打開には双方が誠実に話し合うことだ。政府には沖縄の民意に向き合い、丁寧に理解を求める姿勢が欠かせない。(宮崎日日新聞)
(1)背景には、沖縄の過重な基地負担に政府が真正面から向き合っているとは言い難い現状がある。重大事故を起こした米軍新型輸送機オスプレイの飛行再開を、事故後わずか6日で認めた。本島北部の米軍訓練場の返還も、政府は「沖縄復帰後、最大の返還」と強調するが、返還条件として集落を囲むように建設されたヘリコプター離着陸帯ではオスプレイが運用される。辺野古移設などと連動し、事実上は米軍基地の機能強化と言うべきだろう。一連の動きは沖縄の民意を踏みにじるものだ。政府は工事再開という強硬姿勢ではなく、事態打開に向けて沖縄県と誠実に協議するとともに、解決策を見いだすよう米政府に働き掛けるべきである。
(2)トランプ次期米大統領の方針はまだ分からない。しかし変化の可能性がある時だからこそ、日本政府は固定化した発想を脱するべきだ。普天間返還と辺野古移設は「二者択一」ではない。第3の解決策はないのか。米側との交渉を放棄するような政府の姿勢に、沖縄の反発が強まるのは当然だ。
(佐賀新聞)
(1)沖縄県民は選挙を通じ、「基地反対」の民意を示し続けていることをあわせて考えれば、やり場のない憤りをどこにぶつけたらいいのかという思いだろう。
(2)沖縄県に集中する基地問題は、日本全体で考える必要がある。一方で、一度引き受ければ、後戻りはできない。基地問題に直面する県はそれだけの覚悟が必要だと自覚すべきだろう。
(西日本新聞)
 今回の最高裁判決は埋め立ての手続きを法律的に追認したにすぎない。「辺野古移設が政策として最も正しいか」というのは全く別の問題である。ここに立ち戻って国と県とが真剣に話し合わない限り、本質的な解決はない。政府が勝訴を「お墨付き」にして強引に移設へ突き進めば、かえって対立を深めるばかりだ。
(朝日新聞)
(1)沖縄の人びとの目には、国家権力が一体となって沖縄の声を封じ込めようとしているとしか映らないのではないか。
(2)沖縄県側の敗訴が確定し、政府は埋め立て工事にお墨付きを得たことになる。だが、事態が収束に向かうわけではない。移設までにはなお多くの手続きがあり、民意を背負う翁長知事は与えられた権限をフルに使って抵抗する構えだ。それを知りつつ、政府が工事再開に突き進むのは賢明とはいえない。沖縄の声を政策決定過程に反映させることにこそ、力を注ぐべきだ。
(3)訴訟に先立つ6月、国と地方との争いの解決にあたる第三者委員会は、普天間の返還という共通の目標の実現にむけた真摯(しんし)な協議を、政府と県の双方に求めた。政府はこれに前向きとは言いがたいが、「辺野古が唯一の解決策」と唱え続けても、展望が開けないのはこの間の経緯から明らかだ。
(4)安倍首相は「沖縄の気持ちに真に寄り添う」大切さを説く。自らの言葉を実践し、この小さな島が抱える負担を少しでも軽くする道を示さねばならない。
(毎日新聞)
(1)司法の最終判断は下ったが、政治的な解決にはほど遠い。
(2)辺野古移設の問題は、法律論をいくら戦わせても解決できないだろう。国と県が泥沼の法廷対立をしても、お互いの利益にならない。この問題は、前知事が県外移設の公約をひるがえして埋め立てを承認したことに県民が猛反発し、翌年の知事選で、移設反対派の翁長県政を誕生させたことに始まる。移設反対の民意が何度も示されながら、政府が前知事の承認を錦の御旗(みはた)のようにして移設を強行するのが、民主主義や地方自治の精神に照らして適切かが問われている。本質は行政手続きではなく、政治のあり方だ。政府は自らの手で解決を主導すべきだ。
(3)政府は、話し合いで解決できないから裁判に持ち込んだと考えているようだが、形だけの対話姿勢を示していただけではないか。回り道のようでも国と県が再度、真摯(しんし)に話し合いをすることを求めたい。
(東京新聞)
 高裁は「辺野古しかない」と言い切った。その言葉はなくとも、最高裁の思考回路も「辺野古ありき」だったのではなかろうか。


 さて、まずは、佐賀新聞の「今回の最高裁判決は埋め立ての手続きを法律的に追認したにすぎない。『辺野古移設が政策として最も正しいか』というのは全く別の問題である。ここに立ち戻って国と県とが真剣に話し合わない限り、本質的な解決はない。政府が勝訴を『お墨付き』にして強引に移設へ突き進めば、かえって対立を深めるばかりだ。」、という指摘を安倍晋三に送ろう。
 しかし、彼らは聞く耳を持たないだろう。
 やはり、神戸新聞の「沖縄には米軍基地の集中によってもたらされた苦しみの歴史がある。その怒りを受け止めることなく、基地問題の解決を図ることは無理だろう。国の誠実な対応を求めたい。」、新潟日報の「抑止力として日本の安全に寄与すべきオスプレイが、かえって国民の安全を脅かしている現実を深刻に受け止めるべきである。」「国が沖縄県の意思を力ずくでねじ伏せるように辺野古移設を進めることは、決して許されない。改めて、対話を通じて打開策を探るよう求めたい。」、との言葉を安倍晋三政権に突きつけなけねばならない。
 言わなければならないのは、、京都新聞のこのことである。


 「沖縄の人々の命と暮らしをいったい誰が守ると言うのだろうか。」



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by asyagi-df-2014 | 2016-12-23 07:43 | 沖縄から | Comments(0)

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