2016年 12月 13日 ( 3 )

辺野古裁判沖縄県敗訴を考える。

 琉球新報は2016年12月12日、「名護市辺野古の新基地建設を巡り、石井啓一国土交通相が翁長雄志知事を訴えた「辺野古違法確認訴訟」で最高裁は12日までに、上告審判決を今月20日午後3時に言い渡すことを決めた。辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消しを違法とし、知事が敗訴した福岡高裁那覇支部の判決の見直しに必要な弁論を開かないため、県側敗訴が確定する見通し。」、と報じた。
今回の「辺野古裁判沖縄県敗訴」を考える

 このことに関して、沖縄タイムスは、2016年12月12日、「辺野古裁判県敗訴へ:『沖縄をばかにしている』 識者4人に聞いた」、との記事を掲載した。
 沖縄タイムスは次のように伝えた。


Ⅰ.新城和博さん(53)ボーダーインク編集者

(1)辺野古違法確認訴訟や20年前にあった大田昌秀元知事の代理署名訴訟も見てきたが、今回の裁判は空気感というか、当時とどこか感触が似ている。
(2)「県敗訴」が報じられたが、司法が国側の主張に沿わない判決を出すのは難しい。これは沖縄に限った話ではない。地域住民の主張や訴えが認められないというケースは多々あり、そういう中で、厳しい判決になるとある程度予想はしていた。しかし、最高裁が弁論を開かないという決定を下したことは「どうせ結果は変わらない」と司法の責任を丸投げにし、沖縄をばかにしているような印象を受けた。今後の司法のあり方に禍根を残すのではないかと不安が残る。また弁論が開かれないということは、県が国と同じ土俵にすら上げてもらえなかったということ。その点について言えば、県側が追い詰められているようにも感じた。
(3)今後、県はこれまでと違った対応をしていかないといけないだろう。翁長雄志知事はあらゆる手段で移設を阻止するとしているが、発言と行動が一体となった、社会に一石を投じるような何らかの動きに期待したい。


Ⅱ.宮城晴美さん(67)沖縄女性史家、大学非常勤講師-「沖縄支配の強化」を懸念

(1)司法が政府の追認機関に堕落した。予測はしていたが、現実を突き付けられると衝撃も大きい。もはやレームダック(死に体)で、もっと強い言葉があれば教えてほしい。それほど失望している。戦後71年、いや1870年代の琉球処分から、日本側が沖縄を植民地扱いしてきたことの延長だ。判決を盾に政府は今後、さらに強硬姿勢に出るだろう。司法、立法、行政の三権を挙げて沖縄への差別を強めるのではないか。
(2)訴訟の期間中には、米大統領選という節目もあった。だが、一時は米軍駐留費の負担増を迫り、米軍撤退も口にしたトランプ次期大統領は当選するや、安倍晋三首相との間で「日米同盟の強化」を確認したという。私にはそれが「沖縄支配の強化」にしか聞こえない。今はもう、どんな形で悪くなっていくのか不安が募るばかりだ。
(3)しかし、私たちは諦めてはいけない。翁長雄志知事は、あらゆる手段で辺野古新基地を止める決意を繰り返し強調しており、知事権限を最大限に発揮してもらいたい。そして、その決断を県民が折れずに支えていくことが重要だ。これまでもこれからも、それに尽きると思う。


Ⅲ.大塚一郎さん(82)代理署名訴訟時の高裁裁判長-全国に届かなかった沖縄世論


(1)代理署名訴訟では米兵による暴行事件を背景に、大田昌秀知事が県民世論を代表して裁判に臨んだ。こうした動きは県内世論に限らず国民的な関心事として認識された。結果として最高裁で県側に弁論する場が設けられ、国民全体が沖縄の過重な基地負担の状況を知るきっかけとなった。
(2)一方で、辺野古違法確認訴訟は、全国的な問題として認知されていなかったと言える。それが県側に弁論の場が与えられなかった大きな要因の一つだ。訴訟自体の中身が理解しにくいことに加え、(翁長雄志知事と)前知事との政治闘争の中で出てきた問題であるという見方があったことは否めない。仲井真弘多前知事が認めた埋め立て承認を、同じ立場である翁長知事が取り消すという行為自体には法律上無理があり「県側敗訴の見通し」もある意味で想定されていた。
(3)米大統領選の結果や韓国政治の混乱による朝鮮半島問題など国際情勢は複雑化しており、安全保障環境にも変化の兆しがある。繰り返し指摘しているが、県と国の両者は膝を突き合わせて話し合い、信頼関係を構築した上で、沖縄の負担軽減に向け米国政府を納得させる方法を模索すべきだ。


Ⅳ.大田昌秀さん(91)元県知事-司法と立法 行政に従属


(1)率直に言って、最高裁に訴えても負けると思っていた。どうしてかというと、以前最高裁では「日米安保条約は日本国憲法の上位に位置しているから『統治行為論』で関知はできない」とはっきり言っている。残念ながら今の日本は、司法も立法も行政に従属しており、三権分立は成り立っていない。
(2)沖縄側が声を大にして訴えても、圧倒的多数を占める本土出身の国会議員が、沖縄の問題を自らの問題として考えない限り解決できない。今のままではらちが明かない。20年前の訴訟の時と、政府の沖縄に対する姿勢に違いはない。これまで日本政府は自衛隊だけではだめで在日米軍が必要とする考えに閉じこもっており、本土が嫌がる基地を沖縄に押し付けてきた。
(3)沖縄県民の83%の人たちが辺野古に基地を造るのに反対している。辺野古への移設を強行したら、血が流れる事件・事故が起きる恐れがある。最近では独立論もはやっており、日本離れが進んでいる。これから県政は、本土や米国の中で沖縄の実情を理解する人たちを増やし、問題解決に向けて世論を喚起していく動きが必要だ。


 さて、この4人の識者の発言から、受け止めることは多い。
この沖縄県側の敗訴の背景を、大塚一郎さんと大田昌秀さんの二人の識者はこう説明する。


(1)「辺野古違法確認訴訟は、全国的な問題として認知されていなかったと言える。それが県側に弁論の場が与えられなかった大きな要因の一つだ。訴訟自体の中身が理解しにくいことに加え、(翁長雄志知事と)前知事との政治闘争の中で出てきた問題であるという見方があったことは否めない。」(大塚一郎さん)
(2)「率直に言って、最高裁に訴えても負けると思っていた。どうしてかというと、以前最高裁では『日米安保条約は日本国憲法の上位に位置しているから【統治行為論】で関知はできない』とはっきり言っている。残念ながら今の日本は、司法も立法も行政に従属しており、三権分立は成り立っていない大田。」(大田昌秀)


 そして、その根本的背景について宮城晴美さんは次のように指摘する。
 

「戦後71年、いや1870年代の琉球処分から、日本側が沖縄を植民地扱いしてきたことの延長だ。判決を盾に政府は今後、さらに強硬姿勢に出るだろう。司法、立法、行政の三権を挙げて沖縄への差別を強めるのではないか。」(宮城晴美)


 この敗訴の意向を受けて、沖縄をを新城和宏さんは、このように映し出す。


「最高裁が弁論を開かないという決定を下したことは「どうせ結果は変わらない」と司法の責任を丸投げにし、沖縄をばかにしているような印象を受けた。今後の司法のあり方に禍根を残すのではないかと不安が残る。また弁論が開かれないということは、県が国と同じ土俵にすら上げてもらえなかったということ。その点について言えば、県側が追い詰められているようにも感じた。」(新城和博)


 しかし、これからのこともこう語ってくれている。
 これからの沖縄の方法論については、「これから県政は、本土や米国の中で沖縄の実情を理解する人たちを増やし、問題解決に向けて世論を喚起していく動きが必要だ。」(大田昌秀)。と。
 また、「県と国の両者は膝を突き合わせて話し合い、信頼関係を構築した上で、沖縄の負担軽減に向け米国政府を納得させる方法を模索すべきだ。」(大塚一郎)、と。
 その場合のリーダーのあり方については、「今後、県はこれまでと違った対応をしていかないといけないだろう。翁長雄志知事はあらゆる手段で移設を阻止するとしているが、発言と行動が一体となった、社会に一石を投じるような何らかの動きに期待したい。」(新城和博)、と。
 「そして、その決断を県民が折れずに支えていくことが重要だ。これまでもこれからも、それに尽きると思う。」(宮城晴美)、との決意も。


 以下、沖縄タイムスの引用。




沖縄タイムス-辺野古裁判県敗訴へ:「沖縄をばかにしている」 識者4人に聞いた-2016年12月13日 08:00


 名護市辺野古の新基地建設を巡る違法確認訴訟で、県が敗訴する方向となったことについて4人の識者に聞いた。

新城和博さん(53)ボーダーインク編集者

 辺野古違法確認訴訟や20年前にあった大田昌秀元知事の代理署名訴訟も見てきたが、今回の裁判は空気感というか、当時とどこか感触が似ている。

 「県敗訴」が報じられたが、司法が国側の主張に沿わない判決を出すのは難しい。これは沖縄に限った話ではない。地域住民の主張や訴えが認められないというケースは多々あり、そういう中で、厳しい判決になるとある程度予想はしていた。

 しかし、最高裁が弁論を開かないという決定を下したことは「どうせ結果は変わらない」と司法の責任を丸投げにし、沖縄をばかにしているような印象を受けた。今後の司法のあり方に禍根を残すのではないかと不安が残る。

 また弁論が開かれないということは、県が国と同じ土俵にすら上げてもらえなかったということ。その点について言えば、県側が追い詰められているようにも感じた。

 今後、県はこれまでと違った対応をしていかないといけないだろう。翁長雄志知事はあらゆる手段で移設を阻止するとしているが、発言と行動が一体となった、社会に一石を投じるような何らかの動きに期待したい。

「沖縄支配の強化」を懸念

宮城晴美さん(67)沖縄女性史家、大学非常勤講師

 司法が政府の追認機関に堕落した。予測はしていたが、現実を突き付けられると衝撃も大きい。もはやレームダック(死に体)で、もっと強い言葉があれば教えてほしい。それほど失望している。戦後71年、いや1870年代の琉球処分から、日本側が沖縄を植民地扱いしてきたことの延長だ。判決を盾に政府は今後、さらに強硬姿勢に出るだろう。司法、立法、行政の三権を挙げて沖縄への差別を強めるのではないか。

 訴訟の期間中には、米大統領選という節目もあった。だが、一時は米軍駐留費の負担増を迫り、米軍撤退も口にしたトランプ次期大統領は当選するや、安倍晋三首相との間で「日米同盟の強化」を確認したという。私にはそれが「沖縄支配の強化」にしか聞こえない。今はもう、どんな形で悪くなっていくのか不安が募るばかりだ。

 しかし、私たちは諦めてはいけない。翁長雄志知事は、あらゆる手段で辺野古新基地を止める決意を繰り返し強調しており、知事権限を最大限に発揮してもらいたい。そして、その決断を県民が折れずに支えていくことが重要だ。これまでもこれからも、それに尽きると思う。

全国に届かなかった沖縄世論

大塚一郎さん(82)代理署名訴訟時の高裁裁判長

 代理署名訴訟では米兵による暴行事件を背景に、大田昌秀知事が県民世論を代表して裁判に臨んだ。こうした動きは県内世論に限らず国民的な関心事として認識された。結果として最高裁で県側に弁論する場が設けられ、国民全体が沖縄の過重な基地負担の状況を知るきっかけとなった。

 一方で、辺野古違法確認訴訟は、全国的な問題として認知されていなかったと言える。それが県側に弁論の場が与えられなかった大きな要因の一つだ。訴訟自体の中身が理解しにくいことに加え、(翁長雄志知事と)前知事との政治闘争の中で出てきた問題であるという見方があったことは否めない。

 仲井真弘多前知事が認めた埋め立て承認を、同じ立場である翁長知事が取り消すという行為自体には法律上無理があり「県側敗訴の見通し」もある意味で想定されていた。

 米大統領選の結果や韓国政治の混乱による朝鮮半島問題など国際情勢は複雑化しており、安全保障環境にも変化の兆しがある。繰り返し指摘しているが、県と国の両者は膝を突き合わせて話し合い、信頼関係を構築した上で、沖縄の負担軽減に向け米国政府を納得させる方法を模索すべきだ。

司法と立法 行政に従属

大田昌秀さん(91)元県知事

 率直に言って、最高裁に訴えても負けると思っていた。どうしてかというと、以前最高裁では「日米安保条約は日本国憲法の上位に位置しているから『統治行為論』で関知はできない」とはっきり言っている。残念ながら今の日本は、司法も立法も行政に従属しており、三権分立は成り立っていない。

 沖縄側が声を大にして訴えても、圧倒的多数を占める本土出身の国会議員が、沖縄の問題を自らの問題として考えない限り解決できない。今のままではらちが明かない。

 20年前の訴訟の時と、政府の沖縄に対する姿勢に違いはない。これまで日本政府は自衛隊だけではだめで在日米軍が必要とする考えに閉じこもっており、本土が嫌がる基地を沖縄に押し付けてきた。

 沖縄県民の83%の人たちが辺野古に基地を造るのに反対している。辺野古への移設を強行したら、血が流れる事件・事故が起きる恐れがある。最近では独立論もはやっており、日本離れが進んでいる。

 これから県政は、本土や米国の中で沖縄の実情を理解する人たちを増やし、問題解決に向けて世論を喚起していく動きが必要だ。



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by asyagi-df-2014 | 2016-12-13 20:14 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年12月13日

 翁長雄志沖縄県知事は、2016年12月12日、「県としては出席については見合わせることにした」、と発表した。
 「苦渋の選択」の記者会見以来、このことで揺れていた沖縄がゆっくりまとまることができるのではないか。
 「東村高江周辺でもこのようなことが起こり得ることが容易に予想され、県としては到底容認できない。北部訓練場の返還には私のみならず、多くの県民が理不尽な思いを抱いている」との指摘は、重要な思いである。


 2016年12月13日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-北部訓練場返還式、知事は欠席 「沖縄県民が理不尽な思い」 オスプレイのつり下げ訓練指摘-2016年12月12日 19:55


 琉球新報は、「沖縄県の翁長雄志知事は12日夜、県庁で会見し、22日の米軍北部訓練場の返還式と祝賀会について『県としては出席については見合わせることにした』と発表した。」、と報じた。
 また、「欠席の理由について、訓練場内のヘリパッド建設の拙速な進め方に加え、宜野座村城原区で県などの抗議にもかかわらずオスプレイつり下げ訓練が継続されていることなどを列挙。『東村高江周辺でもこのようなことが起こり得ることが容易に予想され、県としては到底容認できない。北部訓練場の返還には私のみならず、多くの県民が理不尽な思いを抱いている』と指摘した。」、と報じた。
 さらに、「会見では併せて、辺野古違法確認訴訟で上告した最高裁が弁論を開かず判決期日を伝えてきたことについて『弁論が開かれないことは極めて残念だが、判決言い渡しを待って報告する機会を持ちたい』と述べるにとどめた。」、と伝えた。


(2)琉球新報-国、年明け工事再開か 辺野古訴訟で沖縄県敗訴へ 最高裁、弁論開かず20日判決言い渡し-2016年12月13日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設計画で、沖縄県の翁長雄志知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡り、国が県を相手に提起した不作為の違法確認訴訟で最高裁第2小法廷は12日、口頭弁論を開かずに判決を今月20日に言い渡すことなどを県に伝えた。高裁判決の変更に必要とされる弁論を開かずに最高裁が上告審の判決期日を指定したことにより、福岡高裁那覇支部が言い渡した県の敗訴が事実上確定した。辺野古の新基地建設阻止を掲げる翁長県政にとって厳しい結果となり、今後の議論に大きな影響を与えるのは確実。国は判決を受けて、年明けにも埋め立て工事を再開する構えだ。」 
②「最高裁は12日、憲法違反を問う上告については棄却し、判例や法令違反を問う上告受理申し立ての一部についてのみ、20日に判決を言い渡すと伝えた。
 不作為の違法確認訴訟について翁長知事は『確定判決には従う』と明言しており、最高裁判決後にも埋め立て承認取り消しを『取り消す』見通しで、国が工事を再開する法的根拠が“復活”する。一方、翁長知事は敗訴した場合でも『あらゆる手法』で新基地建設を阻止する姿勢は変わらないとしている。県は仲井真弘多前知事による埋め立て承認後に発生した公益違反の事由に基づく『撤回』なども検討しており、米軍普天間飛行場の移設問題の行方は不透明な情勢が続く。」 
③「 不作為の違法確認訴訟の一審・高裁那覇支部は9月16日、翁長知事による承認取り消しは違法だとして、同取り消しの違法性の確認を求めていた国の主張を全面的に認める判決を出した。県は判決を不服として、同23日に上告していた。普天間飛行場の辺野古移設を巡っては、仲井真前知事が2013年12月27日に沖縄防衛局による埋め立て申請を承認。辺野古新基地建設阻止を公約に当選した翁長知事が15年10月13日に承認を取り消した。代執行訴訟での和解を経て、国は16年7月22日に不作為の違法確認訴訟を高裁那覇支部に提起した。」


(3)琉球新報-「移設阻止」貫く 翁長知事、権限行使を強調-2016年12月13日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄県の翁長雄志知事は12日夜、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画を巡る訴訟で最高裁の通知を受けて県庁で記者会見し『辺野古基地は造らせないことを公約に掲げてきた。これからもその信念をしっかり持ちつつ思いを遂げていきたい』と語った。政府側が埋め立て工事を強行してくることが予想されることには『承認の取り消しの取り消しで原点に戻っている。原点をしっかり踏まえて岩礁破砕許可など一つ一つ検証していくことになる』と話し、各種知事権限を行使していく姿勢を改めて強調した。」
②「敗訴判決の後、名護市辺野古の埋め立て承認の取り消しをいつ取り消すのかについては『弁護士と相談してしかるべき時期に判断する』と述べたが、明言はしなかった。」
③「最高裁の通知については『弁論が開かれないことは極めて残念だ』と語った。20日に出る判決の評価については「厳しいとは分かるが、判決を待ってから話をすべきだろう」と述べた。判決内容については『今日まで判決に従うと申し上げており、今まで通りだ』と繰り返した。」
④「辺野古代執行訴訟の和解条項9項で県と国は確定判決の『趣旨に従い協力し、誠実に対応する』と規定されていることに触れ『岩礁破砕許可申請などが法規上の要件を充足していない場合でも許可しなればならないことを定めたものではない』と述べ、新たな申請など今後の判断は判決には縛られない考えを強調した。」


(4)琉球新報-損害賠償請求を検討 国、抵抗想定し代執行も-2016年12月13日 10:50


 琉球新報は、「名護市辺野古の新基地建設を巡る違法確認訴訟で県の敗訴が事実上確定する見通しとなり、政府は翁長雄志知事が判決に従わずに対抗手段を取るとみて、知事の「埋め立て承認取り消し」を取り消すための代執行訴訟や工事を阻止する対抗手段に対応するために損害賠償請求を検討している。」、と報じた。
 また、「防衛省幹部は判決後『1週間くらいは様子を見て対応を決める』としている。違法確認訴訟の判決後も知事が『埋め立て承認取り消し』の取り消しの手続きを取らない場合、政府は県に対して是正の指示を行い、それでも従わなければ代執行訴訟に踏み切る方向だ。」、と報じた。
 さらに、「知事は11月、判決確定後も岩礁破砕や設計変更、サンゴ礁移植などで、知事権限を行使して移設を阻止する考えを示した。そのため政府は、和解条項や違法確認訴訟の最高裁判決に県が従わず、さらなる対抗手段を取ることで工事が遅れることになった場合は『不当な阻止になる』などと主張して損害賠償請求を行うことも可能だとしている。」、と伝えた。


(5)琉球新報-「運動への圧力」山城議長が陳述 那覇簡裁で開示手続き-2016年12月13日 11:00


 琉球新報は、「名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前でコンクリート製ブロックを積み上げて沖縄防衛局などの業務を妨害したとして、威力業務妨害容疑で逮捕された沖縄平和運動センターの山城博治議長ら4人の勾留理由開示手続きが12日、那覇簡裁で行われた。山城議長は意見陳述で『(発生から)10カ月も経過した事案であり、政治的な捜査であることを勘ぐってしまう。運動への圧力ではないか』と述べた。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-菅氏「返還歓迎しないなら極めて残念」 翁長知事欠席で-2016年12月13日 11:33


 沖縄タイムス-「翁長雄志知事が22日に予定されている米軍北部訓練場の返還式典に欠席する考えを表明したことについて、菅義偉官房長官は13日午前の会見で『基地負担軽減を訴えている沖縄県が(返還を)歓迎しないということであれば極めて残念』と述べた。」、と報じた。
 また、「翁長知事は欠席の理由として、新型輸送機オスプレイの提供施設・区域外での訓練などを挙げた。稲田朋美防衛相は閣議後会見で『オスプレイの問題に関しては、地元の皆さんに意見を聞きながらしっかりと対策は講じていきたい。返還は20年越しの課題であり、県内の米軍施設区域の約2割、本土復帰後最大の返還となることを返還式で地元に報告したい』と述べ、知事への出席を促した。」、と報じた。


(7)沖縄タイムス-<米軍ヘリパッド>「高江を壊すな」抗議 車両60台がゲート内へ-2016年12月13日 13:35


 沖縄タイムスは、「東村高江周辺の米軍北部訓練場ヘリパッド建設に反対する市民ら約70人が13日午前、同訓練場N1ゲート前で座り込んだ。砂利などの資材を積んだダンプ60台が正午までにゲート内へ入るのが確認された。市民らは『高江を壊すな』『人殺しの基地は造らせない』など抗議の声を上げた。」、と報じた。


 以下、琉球新報、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-13 15:57 | 沖縄から | Comments(0)

アメリカ合衆国大統領宛の「緊急公開書簡」を読む。

 琉球新報は2016年12月8日、「東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場の過半返還に伴うヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設を巡り、国会議員や学者、文化人、市民団体など27団体100人以上が7日、オバマ米大統領宛てに環境負荷や民意を無視して強行される工事の中止を求める緊急公開書簡を提出した。書簡では『高江には時間が残されていない。誇りある仕事の締めくくりに一刻も早い栄誉ある決断を願う』などと工事の即時中止を訴えた。」、と報じていた。
 この「緊急公開書簡」を読む。
「緊急公開書簡」の要約は次のとおりである。


Ⅰ.市民としての立場
私たちは、日本の南に位置する沖縄県の北部にあるやんばるの森を壊して強行されている、沖縄県国頭村と東村にまたがる米軍北部訓練場でのヘリパッド建設(北部訓練場ヘリコプター着陸帯移設工事)に反対するとともに、日米両政府にこの建設からの早期撤退を求める市民です。


Ⅱ.問題の所在
(1)このヘリパッド建設区域では、日本政府によって県の内外から500人近くの機動隊が集められ、「二度と沖縄を戦場にしない」と言う決意で行動するおじいやおばあたちに対して、人権を無視した差別的言辞を投げつけ、暴力的な排除を繰り返しています。その様子が一部報道され、ヘリパッド建設に反対する沖縄県民のみならず一般の県民からも日本国民として理不尽に差別されているという強い非難の声が上がっています。それは貴国との約束を果たすためであり、日本国内での報道によると12月20日に日米の返還の式が予定されていることから、日本政府が工事の完成を急ぐあまり、世界的に見ても重要な環境保全への配慮が失われていることはもちろんのこと、このヘリパッド建設に反対する市民を排除する行為がより暴力的で性急になっているのです。
(2)米国政府は、在日米軍に対して日本環境管理基準JEGS(JAPAN ENVIROMENTAL GOVERNING STANDARDS)の第13章「自然資源及び絶滅危惧種」で米軍基地内の絶滅危惧種や希少種とその生息地を保護することを義務付けていますが、このヘリパッド建設予定地は、絶滅危惧種や希少種の宝庫であり、特にH地区とG地区には特別天然記念物のノグチゲラの営巣木が29箇所も確認されています。
 昼夜を問わない強い騒音や低周波音、着陸時の高熱の下降気流によって、この森に生息し、絶滅の危惧されるヤンバルクイナ、ノグチゲラ、アカヒゲ、アマミヤマシギなどの固有種、希少種の繁殖や生息を妨げることは確実で、生物多様性の劣化を避けることはできません。やんばるの森は、生物多様性の豊かな自然林で、スダジイが多く、その形状から「ブロッコリーの森」と呼ばれ人々に愛されていますが、既に数万本の樹木が伐採され、その植生も危うくなっており、十分な環境アセスメントもないもと、さらに数千本の樹木が伐採されようとしています。
 このような貴重な希少種の生息域にヘリパッドが建設されるのは、在沖海兵隊の強い要求に基づいたものですが、JEGSにも指定されている希少種の生息域を保護せず、ヘリパッドを建設してオスプレイの訓練を行うことは、JEGSに違反する行為でもあり、許されないことなのではないでしょうか。
(3)また当初予定されていた工期を1年1カ月から6カ月に短縮するという安倍首相の方針により、手抜き、突貫工事になっており、H地区ヘリパッド現場では、赤土が流出し、さらなる環境・安全対策面での不備も確認されています。環境省は今年の9月、周辺の陸域・海域の計1万7千ヘクタールをやんばる国立公園に指定しました。世界自然遺産への登録を目指していますが、ユネスコは登録条件として対象地域の法規制による自然保護の強化を求めています。ヘリパッド建設が進むにつれ、この自然環境は破壊され、世界に類を見ない素晴らしい自然も失われてしまうでしょう。
(4)高江の住民は、事故発生率の多いオスプレイのための離発着訓練場であるとの説明を受けていません。既に工事が完成し供用を開始された2か所は、住宅からわずか400メートルしか離れておらず、オスプレイの低空飛行や22時以降の夜間訓練が頻繁に行われているため、この強い騒音や低周波によって住民への健康被害が出ています。子どもは不眠と不安で学校へ行けなくなり、家族と離れての避難生活を余儀なくされることがありました。また、この完成した2か所に加え、7月から工事の始まった4カ所を合わせた計6か所の離発着場は、高江の村を取り囲む形で作られることからも住民は普通の暮らしを奪われる不安を抱き、一部の住民はベトナム戦争時に強いられた訓練の再現を危惧しています。


Ⅲ.書簡の主張
(1)この度の沖縄県国頭村と東村にまたがる米軍北部訓練場でのヘリパッド建設は、普天間基地の辺野古への移転に付随するものですが、辺野古基地建設自体が新基地の強要であり、いまや海兵隊基地は沖縄になくても良いことが明らかになっています。不要になった北部訓練場の返還は、見返りを求められないものであるはずです。
(2)日本政府は、高江を取り囲むヘリパッド建設ばかりではなく、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設工事をも合わせて、これまでに数々の市民の訴えや沖縄県側の申し入れを無視してきました。そこで私たちは、アメリカ合衆国大統領をはじめとするアメリカ政府とアメリカ市民に、緊急性を要する沖縄県国頭村と東村にまたがる米軍北部訓練場でのヘリパッド建設(北部訓練場ヘリコプター着陸帯移設工事)の中止に向けた強い関心と同意を求めています。立ち止まって、考えて下さい。
(3)あなたには、平和を愛する深い知性と理性があります。沖縄の市民に思いを巡らせる優しい心をお持ちです。70年前の戦争で、4人に1人が亡くなった島に、再び悲しい思いをさせないでください。かつて沖縄戦を体験した90歳にもなるおじいやおばあが、基地建設反対のために機動隊の前に体を投げ出し、プラカードを持って路上に立つ思いをどうかご理解ください。日本政府の理解が得られない今、高江を救えるのはアメリカ合衆国大統領である、あなたなのではないでしょうか。
(4)高江には時間が残されていません。ヘリパッド建設によって破壊が進められている地域は、やんばるの森の核心部分です。地球上でここだけに生きることが出来る生物の宝庫なのです。アメリカを代表するアメリカ合衆国大統領であるあなたの誇りある仕事の締めくくりに、一刻も早い栄誉あるご決断を願っています。


 この問題の根本の一つは、確かに、次のことが言える。


「この度の沖縄県国頭村と東村にまたがる米軍北部訓練場でのヘリパッド建設は、普天間基地の辺野古への移転に付随するものですが、辺野古基地建設自体が新基地の強要であり、いまや海兵隊基地は沖縄になくても良いことが明らかになっています。不要になった北部訓練場の返還は、見返りを求められないものであるはずです。」


 そして、こう訴えなけねばならないのが、悲しい日本の現状なのです。


「日本政府の理解が得られない今、高江を救えるのはアメリカ合衆国大統領である、あなたなのではないでしょうか。」


 そして、あえて同じようにこう訴えます。


「高江には時間が残されていません。ヘリパッド建設によって破壊が進められている地域は、やんばるの森の核心部分です。地球上でここだけに生きることが出来る生物の宝庫なのです。アメリカを代表するアメリカ合衆国大統領であるあなたの誇りある仕事の締めくくりに、一刻も早い栄誉あるご決断を願っています。」



 以下、「緊急公開書簡」の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-12-13 07:18 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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