2016年 11月 03日 ( 3 )

最高裁第三小法廷は、在特会側の上告を退ける。徳島県教職員組合への人種差別に対しての判決が確定。

 朝日新聞は2016年11月2日、標題について次のように報じた。


(1)「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の会員らが徳島県教職員組合(徳島市)で人種差別的な罵声を浴びせたとして、県教組側が慰謝料など約2千万円を在特会側に求めた訴訟で、436万円の賠償を在特会側に命じた二審・高松高裁判決が確定した。最高裁第三小法廷(大谷剛彦裁判長)が、1日付の決定で在特会側の上告を退けた。
(2)一、二審判決によると、在特会の会員ら十数人は2010年、日本教職員組合が集めた募金の一部を県教組が四国朝鮮初中級学校(松山市)に寄付したことを攻撃するため、県教組の事務所に乱入。女性書記長に拡声機で「朝鮮の犬」「非国民」などと怒鳴ったり手首をつかんだりし、その動画をインターネットで公開した。
(3)二審判決は、会員らの行動は「人種差別的思想の表れで強い非難に値する」「リンチ行為としか言いようがない」と指摘。日本も加入する人種差別撤廃条約上の「人種差別」にあたるとして、賠償額を一審・徳島地裁が命じた約230万円から436万円に増額。支払い命令の対象も一審より2人増やして10人とした。


 以下、朝日新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-11-03 16:37 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

「土人」「シナ人」発言を考える。(13)

 大阪府警の機動隊員による「土人」「シナ人」発言を考える。
 「差別する側の意識が変わらないと問題は解決しない」、と識者は評する。
 つまり、差別する側の植民者の自覚がなされるのかどうかだ。
 人種差別撤廃条約に違反する問題なのだ。


 沖縄タイムスは2016年10月24日、「差別の歴史受け止めて 第3次嘉手納爆音訴訟原告団長・新川秀清さん【インタビュー「土人」発言・4】」との「土人」発言を受けてのインタビュー記事を次のように掲載した。


(1)ヤマトから来た若い警察官たちがウチナーンチュを見下す発言をしたが、この「土人」発言を聞いて50年以上前の忘れかけていた屈辱が思い起こされ、したたかワジワジーした。


(2)1959年暮れに全国の社会福祉の研修で東京に行った時、私たち沖縄から参加した4人に対して「琉球の野郎ども」と言った男がいた。この男は私たちより年上で、後で聞くと軍隊帰りの人だった。軍隊ではウチナーンチュがヤマトグチが上手じゃないといっていじめを受けた。


(3)今回も単に若い人が口を滑らせたわけではない。沖縄を差別してきたヤマトがあり、今日まで歩んできた日本の歴史が背景にあることを、私たちはしっかり受け止めないといけない。


(4)琉球処分、ウチナーンチュを見せ物にした人類館事件、そして沖縄戦。ヤマトを守るために沖縄を犠牲にし、戦に負けたら今度は自分たちの独立のために27年間、私たちを米軍統治下に放り込んだ。
 復帰から44年たち、名護市辺野古や東村高江で今やられていることは、ヤマトが米国にべったりくっついて抑止力というユクシムニーで沖縄への基地押しつけである。こうした本質に私たちはワジワジーしている。


 確かに。
 「復帰から44年たち、名護市辺野古や東村高江で今やられていることは、ヤマトが米国にべったりくっついて抑止力というユクシムニーで沖縄への基地押しつけである。こうした本質に私たちはワジワジーしている。」。


 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-11-03 12:01 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄県議会は臨時会を開き、抗議決議と意見書を与党などの賛成多数で可決。

 沖縄県議会は、米軍北部訓練場へのヘリパッド建設に反対する市民に向かって大阪府警機動隊員が「土人」「シナ人」などと暴言を吐いたことに対し、2016年10月28日、臨時会を開き、抗議決議と意見書を与党などの賛成多数で可決した。
 沖縄県議会は、この決議で、次のようにこの事件の問題点を明確にした、


 「土人」という言葉は、「未開・非文明」といった意味の侮蔑的な差別用語であり、「シナ」とは戦前の中国に対する侵略に結びついて使われてきた蔑称である。この発言は、沖縄県民の誇りと尊厳を踏みにじり、県民の心に癒やしがたい深い傷を与えた。沖縄戦では本土防衛の捨て石にされ、戦後27年間は本土から切り離され米軍占領下に置かれ、そして今なお全国の米軍占用施設面積の約74%が集中しているもとで沖縄県民は基地あるがゆえの事件事故に苦しめられ続けて来た。
 今回の発言は、沖縄県民の苦難の歴史を否定し、平和な沖縄を願って歩んできた県民の思いを一瞬のうちに打ち砕いたものと言わざるを得ない。


 この上で、次のように指摘し、決議を結んでいる。


 今回の発言は、沖縄県民の苦難の歴史を否定し、平和な沖縄を願って歩んできた県民の思いを一瞬のうちに打ち砕いたものと言わざるを得ない。
 法を守り、市民および県民の人権を守る先頭に立つべき警察官である機動隊員による抗議参加者に対する一連の発言に対し、県内外から多数の非難が出ており、不信感が広がっている事実を警察関係者は真摯(しんし)に受け止めるべきである。
 よって、本県議会は、市民および県民の生命および尊厳を守る立場から、沖縄に派遣されている機動隊員らによる沖縄県民に対する侮辱発言に厳重に抗議するとともに、このようなことが繰り返されないよう強く要請する。


 また、沖縄タイムス及び琉球新報は2016年10月29日に、沖縄タイムスは「【「土人」発言で抗議決議】喧嘩両成敗ではすまぬ」と、琉球新報は「土人発言抗議決議 沖縄差別の政策やめよ 国民と県民の分断強める」、と主張した。
 ここで、両紙の主張を要約する。


(1)法務省人権擁護局が中心になって、インターネットを悪用した人権侵害や街頭でのヘイトスピーチ(憎悪表現)をなくすキャンペーンに取り組んでいるその足元で、人権擁護の番人であるべき警察官が、公務中に、「土人」「シナ人」という差別用語を使って、市民をののしった。それがことの本質だ。弁解の余地はない。決して喧嘩両成敗(せいばい)で処理できるような軽いものではない。問われているのは人権感覚であり、足元における人権教育である。〈沖縄タイムス〉
(2)この一件は憲法違反、警察法違反の疑いがある。憲法は集会・結社・表現の自由を保障し、差別を禁じている。立憲主義の立場に立って大臣や国会議員、公務員などに対し、憲法を尊重し擁護する義務を課している。警察法第2条2項はこの法律の中でもとりわけ重要だ。「その責務の遂行に当たっては、不偏不党かつ公平中正を旨とし、いやしくも日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用(らんよう)することがあってはならない」〈沖縄タイムス〉
(3)辺野古問題で県と政府が対立する構図が続いており、ネット上では「沖縄ヘイト」とも言うべき露骨な沖縄たたきや事実に基づかないデマ情報が飛び交っている。街頭でのヘイトスピーチやネット上の罵詈(ばり)雑言に接した機動隊員が、知らず知らずのうちに影響を受け、そのような考えを内面化しているとすれば、日本の人権擁護の取り組みは極めて危うい。政府が話し合いに応じ、県との妥協点を真剣に模索しない限り、沖縄の状況は良くならない。それを放棄し、話し合いにも応じず、工事だけを強行すれば、市民の反対が強まり、沖縄ヘイトも過熱するだろう。政府が沖縄ヘイトを助長することになるのだ。〈沖縄タイムス〉
(4)県議会の会派が分断され、決議が全会一致とならなかったことを政府は内心、喜んでいることだろう。しかしそれは大きな間違いだ。今回の差別発言問題は県議会、県民の間だけでなく、国民と県民にも大きな分断と亀裂を生じさせたからだ。〈琉球新報〉
(5)機動隊員の「土人」発言に県民は激怒した。だが「シナ人」発言に戸惑った県民も多かったのではないか。20代の機動隊員が、死語に近い「土人・シナ人」の言葉を発したことも不思議だった。ネット上で国策の基地建設に反対する県民が「土人・シナ人」呼ばわりされ、県民を異端視し偏見を助長する言説が流布されていることが背景にある。
 政府の沖縄への基地集中政策と、これに抗(あらが)う県民の対立が県民に対する偏見を助長し、若い世代の差別感を再生産しているのだ。公人たる松井一郎大阪府知事の機動隊員を擁護する発言が、さらに差別と偏見の再生産を強めた。〈琉球新報〉
(6)基地建設を巡る政府と沖縄の対立だけでなく、「日本」対「沖縄」の対立構図が深まりつつあることを危惧する。日本復帰前の米軍占領から復帰後の日本政府に引き続く沖縄統治政策は、県民を分断する歴史でもあった。日本復帰運動に対しては「イモはだし論」で反対する主張があった。復帰後も基地問題を中心に保革対立の政治は続いた。
 県民世論が反対する辺野古新基地建設を巡り政府と県が対立を深める中で、政府の「基地と振興のリンク」が公然化した。沖縄担当相の「選挙と振興のリンク」など、沖縄に対する「アメとムチ」の政策が、県民分断の背景にある。
 政治学の用語に「分断統治政策」がある。「支配される側を分断し、統治者への反発を抑える」統治法で、植民地政策の常套(じょうとう)手法だ。沖縄の歴史は日米両政府による分断統治の歴史と言っていい。〈琉球新報〉
(7)辺野古新基地もヘリパッドも米軍基地建設なのに、そこに米軍の姿は見えない。「沖縄の負担軽減」を名目に、日本政府が経費を負担し、建設を進めているからだ。米軍は背後に隠れ、政府と県民の対立、現場での機動隊と県民の対立が激化しているのである。〈琉球新報〉
(8)ヘリパッド建設では米軍北部訓練場内の抗議行動で反対運動のリーダーが逮捕された。本来、平和的で非暴力の基地反対運動が、言論の訴えが顧みられない状況下で市民を物理的行動に駆り立てているのである。現場の対立は先鋭化し、臨界点を迎えつつある。
 差別発言を契機に、「自治権確立」、さらに「琉球独立」の声すら高まりつつあるように思われる。独立論の高まりは「日本」対「沖縄」の対立をさらに深めることになるだろう。日米両政府は沖縄への差別政策をやめるべきだ。沖縄に基地を集中する「構造的差別」が続く限り、県民の分断、「日本」対「沖縄」の亀裂は埋まらない。〈琉球新報〉


 以下、沖縄タイムス及び琉球新報、沖縄県議会抗議決議の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-11-03 08:57 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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