2016年 10月 30日 ( 4 )

水俣-公式確認から60年、水俣病の犠牲者慰霊式。「チッソは、主人に本当に『すまなかった』と思うなら、逃げたりしないで、水俣病のことをちゃんと伝えてほしい」、と。

 熊本日日新聞は2016年10月30日、標題について次のように報じた。


(1)公式確認から60年を迎えた水俣病の犠牲者慰霊式が29日、水俣市の水俣湾埋め立て地で営まれた。患者や遺族ら約750人が犠牲者を悼み、公害の原点とされる環境破壊と深刻な被害への反省を誓った。西田弘志市長は式辞で「水俣病の歴史をしっかりと受け止め、教訓を現在、将来に生かし、次の世代に引き継ぐ」と述べた。慰霊式は、市や被害者団体などでつくる実行委主催。これまで、水俣病が公式確認された5月1日に開かれてきたが、今年は熊本地震の影響で延期されていた。
(2)「水俣病慰霊の碑」前に、患者や市民、行政、原因企業チッソの関係者らが参列。黙とうして献花台に花を手向けた。亡くなった認定患者のうち、新たに申し出のあった8人の名簿を奉納。奉納者は計396人となった。行政が認定した患者は8月末現在、熊本、鹿児島両県で計2282人で、1886人が亡くなった。
(3)「祈りの言葉」では患者・遺族を代表し、公式確認された1956年に夫を亡くした認定患者の大矢ミツコさん(90)=水俣市=が「チッソは、主人に本当に『すまなかった』と思うなら、逃げたりしないで、水俣病のことをちゃんと伝えてほしい」と語った。
(4)今後の患者認定審査について、蒲島郁夫知事は「これまで申請している人の審査を(任期中の)4年間で完了できるように、審査業務を加速させたい」と強調。就任後初めて参列した山本公一環境相は式典後、チッソの事業を担う子会社JNCの株式売却について「認定申請中の人や裁判中の人が多く、救済が完了したとは言い難い。売却を承認できる環境にはない」と述べた。


 水俣病は、終わっていない。


 以下、熊本日日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-10-30 20:26 | 水俣から | Comments(0)

「土人」「シナ人」発言を考える。(9)

 大阪府警の機動隊員による「土人」「シナ人」発言を考える。
 「差別する側の意識が変わらないと問題は解決しない」、と識者は評する。
 つまり、差別する側の植民者の自覚がなされるのかどうかだ。
 人種差別撤廃条約に違反する問題なのだ。


 福井新聞は2016年10発22日、その論説で「機動隊『土人』発言 沖縄これ以上苦しめるな」。と論評した。
福井新聞は、「悲しい日本の現実がまた浮き彫りになった。」、と概観し、次のように主張した。


(1)米軍基地問題で苦しむ沖縄の現状を国民が共有することは簡単ではない。しょせん「人ごと」とみなす風潮が漂う中で、公務中の警察官までが県民の心を踏みにじってどうするのか。

(2)インターネット動画サイトに投稿された光景だが、ここまで汚い言葉でののしられるものなのか。「土人」も「シナ人」も差別用語である。デモ現場ではよく市民と警察官の衝突が起きるケースはある。警察官は危険な行為に発展しないよう、努めて冷静な対処が要求される。だがこれでは「官製」のヘイトスピーチ(憎悪表現)ではないか。県警の事情聴取に「思わず言ってしまった」などと答えているようだが、内側に潜む構造的な差別意識が「思わず出た」と非難されても仕方ないだろう。

(3)3年前、東京都心でオスプレイ配備反対のデモ行進を行っていた沖縄の全市町村長らが「非国民」「売国奴」「日本から出て行け」といった罵声を沿道から浴びせられたという。沖縄は歴史的にも、先の大戦後も苦難の道を歩み、地域の平和と人間の尊厳が損なわれてきた。今も米軍普天間飛行場の辺野古移設問題で苦しんでいる。民意を顧みない国の姿勢、ゆがんだナショナリズムを強める社会の意識構造が、こんな現場にも形を変えて顔を出すのではないのか。翁長雄志(おながたけし)知事は「言語道断だ。到底許されるものではない」と強い憤りをあらわにした。菅義偉官房長官は「発言は許すまじきこと」と述べ、坂口正芳警察庁長官も「不適切であり、極めて遺憾」と発言したのは当然であろう。

(4)大阪府の松井一郎知事が自身のツイッターで隊員をねぎらう書き込みをしたのには驚く。「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命職務を遂行しているのが分かった。出張ご苦労様」と隊員を擁護。記者団にも「混乱を引き起こしているのはどちらか」と正当化した。ネット上では、これに同調するいやな空気が広がっている。

(5)危惧されるのは、深刻化する民意の二極分化であり、対立と分断の構図だ。基地に揺れる沖縄をこれ以上孤立させてはならない。


 そうなのだ。
 今回の発言は、「『官製』のヘイトスピーチ」なのだ。
 特に、大阪府の松井一郎知事の書き込みは、人種差別発言の同調させる極めて悪質な役割を持つ。


 以下、福井新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-10-30 18:58 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年10月30日

 高江では、「機動隊による沖縄を侮辱する暴言を許さない緊急抗議集会」が開催された。
闘いは続けられる。


 2016年10月29日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報次のように表した。


(1)沖縄タイムス-歩道の市民にダンプ急接近 沖縄・ヘリパッド抗議中-2016年10月29日 08:20


 沖縄タイムスは、「28日午前7時すぎ、沖縄県国頭村の奥間交差点付近で、東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設現場に向かうとみられるダンプカー1台が、建設に抗議しようとプラカードを掲げていた歩道上の市民5人に急接近した。吉浜覚大宜味村議ら現場にいた市民によると、ダンプは国道58号を南下。市民らの手前で加速、歩道側に接近しバンパーが市民らに接触しそうになったという。市民らが名護署に被害相談をしている。」、と報じた。


(2)琉球新報-機動隊差別発言で抗議集会 東村高江-2016年10月29日 15:04
ヘリパッド


 琉球新報は、「東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設を巡り、29日正午からN1地区ゲート前で『機動隊による沖縄を侮辱する暴言を許さない緊急抗議集会』が開かれた。大阪府警の機動隊員による『土人』『シナ人』発言を受け、約180人が座り込んで『暴言許さんぞ』『機動隊は帰れ』と抗議の声を上げた。沖縄平和運動センターの大城悟事務局長は『憲法で保障されたわれわれの権利を侵害することを許してはいけない』と強調した。この日、工事に反対する人たちは工事車両の搬入を阻止しようと、午前8時ころから座り込んだ。正午時現在で工事車両の搬入は確認されていない。」、と報じた。


(3)琉球新報-訓練道の伐採 大幅増 着陸帯建設巡り 防衛局が県に変更届け-2016年10月29日 07:30


琉球新報は、「米軍北部訓練場のヘリパッド工事に絡み、沖縄防衛局は28日、『G地区』に建設を予定するヘリパッドと国頭村の宇嘉川河口部を結ぶ訓練道路について、整備方法を変更すると県環境部に届け出た。ヘリパッド工事の年内完了を目指す方針に沿って、全長約2キロの訓練道路のうち約半分以上を、手作業による伐採から、重機を使う方法に変更した。これにより樹木の伐採規模は大幅に増えることになる。」、と報じた。
また、「同訓練道は米側に追加提供された宇嘉川河口部近くの訓練区域で、沿岸・河口部と連動した新たな訓練が加わる機能強化が指摘されてきた。28日午後4時ごろ、防衛局職員が県環境政策課を訪れ、環境影響評価(アセス)検討図書を提出。県は書類の収受を保留した。県側はこれまで工事について、環境保全への最大限の配慮を求めており、収受した場合も重機伐採を避けるよう求めるとみられる。ただ防衛局はアセス手続きに法的義務はなく、あくまで『自主的対応』で行っていると主張し、これまでも県の要求に従わずに工事を進めてきたため、そのまま作業に踏み切るとみられる。防衛局は週明けにも沖縄森林管理署に伐採許可を申請する見込み。許可が出れば、来週にも着工する予定。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-米海軍兵を逮捕 沖縄署 村職員に暴行容疑-2016年10月30日 12:22


 沖縄タイムスは、「歩道を歩いていた北中城村の臨時職員男性(21)を背後から押し倒し、暴行を加えたとして、沖縄署は30日、在沖米軍キャンプフォスター所属の米海軍兵三等兵曹(22)を暴行の疑いで現行犯逮捕した。同署によると、2人に面識はない。調べに対し、『間違いありません』と容疑を認めている。同署によると29日午後11時40分ごろから30日午前0時ごろまでの間、北谷町北谷の県道の歩道上で、買い物帰りに歩いていた男性を背後から押し倒し、首を絞めたり羽交い締めにするなどの暴行を複数回加えた疑い。男性と一緒に歩いていた友人らが110番通報した。事件当時、容疑者から酒の臭いがしたため、警察官が任意の呼気検査を実施しようとしたが、容疑者は拒否した。被害に遭った男性は『全く見ず知らずの人。ちゃんと罰してほしい』と憤っていたという。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-「土人」発言に怒り 300人が緊急集会 東村高江-2016年10月30日 10:30


 沖縄タイムスは、「米軍ヘリパッド建設に反対する市民に大阪府警機動隊員が『土人』『シナ人』と発言したことに抗議する緊急集会が29日、沖縄県東村高江の米軍北部訓練場N1ゲート前で開かれた。約300人が『沖縄を侮辱する暴言を許さない』と声を上げた。」、と報じた。
 また、「沖縄平和運動センターの大城悟事務局長は『この暴言は、構造的な差別の意識の中で出た言葉。一個人ではなく県民全体に向けられたもので、許し難い』と批判。集会中、県外ナンバーの機動隊車両が通過すると『帰れ』の声が響いた。北中城村の男性(76)は『琉球処分から続く蔑視、差別の表れ。沖縄の人を野蛮人扱いするからそんな言葉が出る』と指摘。沖縄市の女性(70)は『こんな発言が出るほど機動隊の人間性を壊している責任は、ヘリパッド建設を強行する日米両政府にあると思う』と話した。」、と報じた。


 以下、沖縄タイムス、琉球新報の引用。







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by asyagi-df-2014 | 2016-10-30 14:59 | 沖縄から | Comments(0)

「国境なき記者団の声明」を読む。

 国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(RSF)は2016年10月22日、沖縄における報道の自由侵害を懸念する声明を発表した。
 この声明を考える。


声明は、最初に、「国境なき記者団は、在沖米軍が日本の市民、NGO、ジャーナリストを広範囲に監視していることについて、米軍と日本政府に説明を求める。」、とその主張を明確にする。
声明は、この監視活動の実態を次のように告発する。


(1)監視活動は英国人ジャーナリスト、ジョン・ミッチェル氏が情報公開請求で入手した305ページの文書で明らかになった。ことし5~7月の在沖米海兵隊捜査当局による監視活動の日報、幹部が出した電子メール、ある基地の憲兵隊が回覧した報告書が含まれる。
(2)6月9日付の日報には、ミッチェル氏が米軍の環境汚染について講演したことが、写真や短いプロフィル付きで記述されている。ある電子メールはミッチェル氏を「敵対的」「協力関係を築く見込みがない。彼には方針があり、それを隠そうとしない」と表現している。
(3)沖縄の2つの日刊紙、沖縄タイムスと琉球新報についても日報で言及されている。
(4)米軍がミッチェル氏を監視するのは、沖縄における軍事活動、環境汚染、冷戦中の化学兵器投棄などを報じてきた結果だという。地元の平和運動、米軍基地や日本政府の政策への抗議行動も取材しており、ミッチェル氏はこれも監視下に置かれた理由になったと考えている。
(5)国境なき記者団は在沖米海兵隊が監視活動を説明すべきだと信じ、連絡したが返事がなかった。ミッチェル氏は米国防総省に監視活動の程度や、どのレベルで許可されたのかを照会したが、拒否された。
(6)国境なき記者団はテストを実施し、ミッチェル氏の自宅のIPアドレスがインターネット接続遮断の標的になっていることを突き止めた。嘉手納基地を含むいくつかの米軍ウェブサイトを閲覧することができなくなっている。


 この事実を受けて国境なき監視団は、次のように見解を表明する。


 国境なき記者団アジア太平洋事務所のベンジャミン・イズマイル所長は「ミッチェル氏が入手した文書は、米軍が彼の日本における全ての行動を注意深く監視していることを明確に示しており、非常に深い懸念を抱く。文書に照らし、米軍はこの監視活動の決定を説明すべきだ。在日米軍による監視活動は、報道の自由を保障する日本政府の責務を脅かしている。日本政府もこれらの活動に関与したかどうかを明確にする必要がある」と述べた。


 また、沖縄での抗議活動の取材に関連して次のように告発する。


 沖縄での抗議活動の取材に関連して、標的にされたジャーナリストはミッチェル氏だけではない。8月、県北部での米軍ヘリパッド建設に対する抗議行動を取材していた沖縄タイムスと琉球新報の記者を、機動隊員が拘束した。記者であることを警察に証明したにもかかわらず、現場から連れ去られた。両紙やマスメディアの労働組合は「国による報道の自由の深刻な侵害だ」と非難した。しかし、安倍晋三首相が率いる政府は警察のこうした行動を容認し、将来抗議行動を取材するジャーナリストにとって危険な先例を作った。


 
 さらに、日本の状況の悪化を告発する。


(1)与党自民党のメンバーは昨年、政府に批判的なメディアには財政的圧力を加えるべきだと言い、公共放送NHKの前経営委員は沖縄タイムスと琉球新報がつぶれるべきだと発言した。
(2)国境なき記者団は国連の表現の自由に関する特別報告者、デイビッド・ケイ氏が4月に日本を訪問する直前、日本における報道の自由を巡る状況が深刻だとの評価を発表した。


 結局、国境なき記者団は、「安倍氏が2012年12月に再び首相に就任して以来、報道の自由への配慮は大幅に後退している。16年の報道の自由度ランキングでは日本は180カ国中72位で、ランキングが02年に創設されて以来、過去最悪となった。」、と指摘する。


 国外からの「日本における報道の自由を巡る状況が深刻」との指摘によって、初めて問題の本質に気がつく状況は、日本がすでに、自らでは告発できないシステムに陥ってしまっているのではないか。
 安倍晋三政権の持つ危険性だけに寄りかかるのではなく、本旨的な問題に立ち向かう時が来ているのではないか。
 特に、この声明の次の指摘は、日本及び日本のマスコミにとって試金石である。


「米軍はこの監視活動の決定を説明すべきだ。在日米軍による監視活動は、報道の自由を保障する日本政府の責務を脅かしている。日本政府もこれらの活動に関与したかどうかを明確にする必要がある」


 以下、国境なき記者団の声明の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-10-30 06:17 | 自由権 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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