2016年 10月 16日 ( 2 )

沖縄-辺野古・高江から-2016年10月15・16日

 例えば、「那覇市識名で不発弾処理 15日午前10時から」との沖縄タイムスの記事を、私たちがどのように受け止めることができるのか、思いを馳せることができるかに係っている。
 このことが、すべてに関わっているのだ。


 2016年10月15・16日、沖縄-辺野古・高江の今を、琉球新報、沖縄タイムスは次のように表した。


(1)琉球新報-普天間施設を最新化 米海兵隊トップ 移設遅れ理由に-2016年10月15日 10:47


 琉球新報は、海兵隊の動向について次のように報じた。


①「米海兵隊トップのネラー海兵隊総司令官は日本時間の13日、浦添市の牧港補給地区(キャンプ・キンザー)で在沖海兵隊員との対話集会を開き、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画が遅れているとの認識を改めて示した。その上で『今は日本政府と米国がいくつかの施設を最新化するためにお金を出す』と説明し、移設計画の遅れを理由に老朽化が進む普天間の施設を整備する考えを強調した。兵士からの質問に答えた。」
②「防衛省は8月に、普天間の格納庫や管理棟、兵舎など19施設を補修すると発表。ネラー氏の発言は、これまで移設を理由に補修や整備対象ではなかった施設についても今後、整備することを示したもので、早期閉鎖を求める県民からは、固定化につながるとして反発が高まるのは必至だ。ネラー氏は兵士らに対し、兵舎やそのほかの施設が整備される間、老朽化した施設で我慢し、間に合わせるよう求めた。ネラー氏は米軍準機関紙『星条旗』に対し、移設計画の遅れについて『海兵隊は適合させる』と述べ、同時に『われわれは年初の後に日本の裁判所が何を言うのか、沖縄県と日本政府、安倍晋三首相との間でどのような動きがあるか見極める。そしてそれに対し、対応し正式に言う』と述べた。」


(2)琉球新報-北部訓練場、違反ダンプで砂利搬入か 表示番号を無記載-2016年10月16日 08:30


 琉球新報は、次のように報じた。


①「米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設で、砂利の搬入に使われているダンプカーに複数の法令違反の疑いがあることが分かった。ダンプ規制法に基づいて荷台の背面や側面に表示が義務づけられているダンプ表示番号がない車両が、これまで砂利を搬入してきたのが写真記録から確認できる。過積載につながる懸念がある、荷台の枠を高くする板状の『さし枠』を取り付けて道路運送車両法に違反しているとみられる不正改造の車両などもあった。」
②「沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんや沖縄平和運動センターの大城悟事務局長らは14日、沖縄総合事務局陸運事務所(浦添市)を訪ね、ダンプカーの法令違反に関し写真などを使いながら指摘し、指導するよう要請した。陸運事務所は内容を確認した上で対応を検討したい意向を示したという。北上田さんらは18日にも再度、陸運事務所を訪ねて対応方針を確認し、指導を求める予定だ。」
③「ダンプカーは左折時の巻き込みを防止するために助手席ドアの低い位置に窓があるが、工事に使用されたダンプカーにはこの窓に装飾を施すなどの不正改造の疑いのある車両もあった。ヘリパッド建設で県警はこれまで、砂利を積んだダンプカーを基地内に入れるために警察車両で先導して抗議行動をする市民らを排除し、県道70号の通行を規制するなどの対応を続けてきた。県警関係者はダンプカーに関し「現在まで、法律違反は確認されていない」との見解を示している。」
①「北上田さんは過積載などの可能性が高いと指摘し『陸運事務所は(パンフレットで)不正改造は犯罪だとしている。重量オーバーも本来なら警察が取り締まるべきだ』と強調。陸運事務所は不正改造に対し整備命令を出す権限があるはずだとも指摘した。」


(3)琉球新報-Yナンバー車税7億損 沖縄県議会決算委 病院事務、「不適切」2割-2016年10月15日 10:49


 琉球新報は、次のように報じた。


①「県議会の決算特別委員会(狩俣信子委員長)は14日、2015年度県一般会計・特別会計歳入歳出決算について審議した。金良多恵子会計管理者は、自動車税の税率が県民よりも低く設定されている米軍人・軍属やその家族の私有車(Yナンバー)について、15年度の税収額が3億708万円で、県民と同じ税率で算出した場合より6億9896万円低くなっていると明らかにした。課税対象車は2万5019台だった。瀬長美佐雄氏(共産)への答弁。」
②「病院事業会計決算で監査委員の武村勲事務局長は、契約事務などで不適切な処理が多い点について『不適切な事務処理が14年度分の指摘が24件。部局全体の19・4%で、機関数の割合2・7%に比較して指摘事項が多くなっている』と説明した。病院事業局の不適切な処理で上原章氏(公明)が、高額な備品購入などの公平性を質問したのに対し、當間秀史代表監査委員は「指名競争入札にすべきものを随意契約にする事案はあるが、おおむね公平公正に発注されている」と答えた。決算審査意見書について上原氏が『会計処理について』の意見が4年間同じ文言が続いていると指摘し、改善されていない状況を『内部チェックが機能していないとしか思えない』と批判した。」
②「『会計処理』への意見で監査委員は、契約事務の不適正や支払い遅延により不経済支出が多く発生しているとし、適正な執行を求めていた。當間代表監査委員は『原因は職員の法令の不知や失念がまずあり、輪をかけて管理者のチェックがされていない』と述べた。金良会計管理者は、意識向上に努めるとし『限りなくゼロに近づけるよう努力したい』と述べた。公共工事の不落札を防止するため當間代表監査委員は、単価調査を従来より数を増やして年4回実施していると説明した。座喜味一幸氏(沖縄・自民)と糸洲朝則氏(公明)への答弁。」


(4)沖縄タイムス-<高江ヘリパッド>工事のダンプカーに法令違反 警察は「未確認」-2016年10月15日 10:31


 沖縄タイムスは、次のように報じた。


①「東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設工事で、砂利を運んでいるダンプカーに多くの法令違反があることが分かった。ダンプ表示番号がないなど、いずれも外見で把握できる違反。警察は車両や機動隊員を大量動員してダンプを護衛しているが、『違法行為はこれまでに確認されていない』と説明している。9月21日の本紙調査では、ダンプ10台のうち5台で表示番号がないか不鮮明、7台でリアバンパーの長さが不足していた。ダンプは工事受注業者の関連会社が運行。日曜日を除くほぼ連日、砂利をヘリパッド建設予定地に運び入れている。警察は一時ダンプ10台に対して車両20台を出して護衛していたほか、現在もダンプを通すため、県道70号を一般車両通行止めにしたり、機動隊員が抗議の市民を強制排除したりしている。」
②「県警は本紙の取材に『「交通危険防止のため、車両付近で必要な警備活動をしている。ダンプの警護はしていない』と強調。『今後、仮に法令違反が認められれば適切に対処していきたい』」と回答した。工事を発注した沖縄防衛局は受注業者に法令順守を課していると説明。会社に確認した結果として、『ダンプ表示番号は一部経年変化や汚れで見えづらい点があったが、きちんと表示しており、法令違反の事実はない』と主張した。一方、業者は取材に違反を認めた上で『早急に改善したい』と答えており、見解が食い違っている。」
③「沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんらは14日、沖縄総合事務局の陸運事務所(浦添市)を訪ね、違反車両の写真を提供。『早急に走行を止めるべきだ』と求めた。事務所側は『内容を確認して対応する』と述べた。過去の違反事例では、事実確認の往復はがきを使用者に送るなどの対応にとどまるという。」


(5)沖縄タイムス-<米軍ヘリパッド>抗議集会に市民ら200人以上-2016年10月15日 13:51


 沖縄タイムスは、「東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設に反対する市民らは15日も、N1地区表側出入り口付近で抗議集会を開いた。最大200人以上が参加した。同日午前、同出入り口から工事車両の資材などの搬入はなかったが、市民らによると午前11時ごろまでにトラック12台と、トレーラートラック12台分の土砂がメーンゲートから基地内に入った。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-沖縄防衛局、北部訓練場の返還計画素案提出 負担軽減アピールか-2016年10月15日 10:43


 沖縄タイムスは、次のように報じた。


①「米軍北部訓練場の部分返還を巡り、沖縄防衛局は14日、返還後の早期引き渡しに向け土壌汚染調査などを盛り込んだ返還実施計画の素案を県と東、国頭両村へ提出した。不発弾や汚染物質などの除去期間を通常の2~3年より短い『1年から1年半』としており、地元2村が求める『やんばる国立公園』への編入作業を早期に進めることで負担軽減をアピールする狙いがある。」
②「県はかねて求めていた事前調整を防衛局が実施していないことから受理を拒否している。書類は14日午後、防衛局職員が県庁で職員に提出した。文書には、土壌汚染調査のほか、不発弾や廃棄物の有無に関する調査方法などが盛り込まれているという。返還実施計画の策定は跡地利用特措法で定められている返還手続きの一環で、計画決定の前に知事と関係市町村長の意見を聴くことを求めている。跡地法では受理から30日以内に知事意見を提出することを定めているが、県は『受理していないので【30日以内】の期限がいつかは明確ではない』としている。県幹部は『1年から1年半との期限ありきではなく、あくまでも丁寧な支障除去が必要だ』と指摘した。」
③「北部訓練場を巡っては、8日に来県し、翁長雄志知事と会談した菅義偉官房長官が年内の返還を目指すことを明言。返還の条件である残り4カ所のヘリパッド建設工事も年内に終える見通しを示していた。一方、知事はオスプレイが使用するヘリパッドの建設は『容認できない』としている。」


(7)沖縄タイムス-日米の思惑一致 北部訓練場の陸自使用検討-2016年10月16日 10:24


 沖縄タイムスは、次のように報じた。


①「政府が年内の完成を目指し工事を進めている東村高江周辺の米軍北部訓練場へのヘリパッド建設事業。政府は6カ所のヘリパッド新設で4千ヘクタールの訓練場が日本へ返還されることから『負担軽減』だと強調する。だが米側は、使用不可能な土地を返還する代わりに、より機能的な訓練場が設置される-との認識だ。さらに防衛省は陸上自衛隊の共同使用による訓練も検討しており、北部一帯の基地負担増に強い懸念が出ている。(政経部・大野亨恭)」
②「共同使用計画は、日米の“利害”が一致する。米側には、日本の自衛隊が米軍基地を使用することで、『沖縄で訓練をしている米側への理解が進むのでは』(在沖米軍幹部)との期待感がある。一方、日本側も、自衛隊が沖縄で訓練できる場所は『あまりにも狭あい』(陸自幹部)で、広大な北部訓練場や新たに導入した水陸両用車を使って上陸訓練ができるキャンプ・シュワブなどは魅力的に映る。事実、14年12月に河野克俊統合幕僚長が米軍幹部と会談した際の報告書とされる文書で、河野氏はキャンプ・ハンセン、シュワブを日米共同で使用する方針を米側に伝え、その理由を「(日米の)相互運用性を向上させるために非常に有益だ」としている。」
③「米海兵隊はアジア太平洋地域における戦略や基地運用計画についてまとめた『戦略展望2025』の中で、北部訓練場に関し『使用不可能な訓練場を日本に返還し、新たな訓練場の新設で土地の最大限の活用が可能になる』記載。『普天間代替施設建設が進行しているキャンプ・シュワブなど北部は目覚ましい変化を遂げる』と期待を示している。かねて、名護市辺野古の新基地と一体的に北部地域の「軍事拠点化」が指摘されてきた。安慶田光男副知事は『米軍でも自衛隊でも、これ以上県民に基地負担を増大させるわけにはいかない』と訴える。日本政府が喧伝(けんでん)する『負担軽減』とは程遠い基地機能強化が、北部地域で進められようとしている。」


 以下、琉球新報、沖縄タイムスの引用。






More
by asyagi-df-2014 | 2016-10-16 17:27 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄の人々は「先住民族」を考える。-奄美大島から与那国島まで話されているしまくとぅばは、「方言」ではなく「琉球語」。-

 あらためて、沖縄の人々は「先住民族」、ということを考える。
 沖縄タイムスは2016年10月9日、「『琉球語と日本語は別』 新垣友子氏、復興へ行政の後押し求め」、と次のように報じた。


(1)「琉球諸語復興のための言語計画-現状と課題」特別講演会(主催・沖縄キリスト教平和研究所)が8日、西原町の沖縄キリスト教学院大学であり、しまくとぅばの現状と課題が報告された。同学院大学の新垣友子准教授(言語学)は、ユネスコの基準では奄美大島から与那国島まで話されているしまくとぅばは、日本語とは別の独立した言語として識別されているとし、「方言」ではなく「琉球語」として認識を改めるよう呼び掛けた。
(2)また、言語継承の危機状態にあった英国のウェールズでは、ウェールズ語と英語を同等とする「言語法」を制定したり、ウェールズ語教育を義務化するなど、復興政策を開始して以来、全人口の2割にまで激減していた話者が、徐々に増えてきていることを紹介。「琉球諸語の復興には、行政にも強く働きかける必要がある」と訴えた。
(3)琉球大学の島袋純教授(政治学)はしまくとぅばの保存・普及・継承に向けた県の施策を説明。しまくとぅばを使う人を2022年までに県民の88%に増やす目標を掲げているが、学校教育での取り組みが弱く、施策効果に疑問があると指摘した。次世代に継承するには、しまくとぅば学習の推進のため条例を制定し、「学校教育で習得する機会を設けるべきだ」と語った。


 例えば、日本軍慰安婦の問題では、世界基準ではなく、日本の「歴史」として捉えて一方的に解釈することが、大きな混乱をもたらしている。
 では、沖縄の人々の先住民族の規定とは、どのような意味をもつのかと言うことである。
ここでは、言語学の観点から、新垣友子沖縄キリスト教学院大学准教授〈以下、新垣とする〉は、「ユネスコの基準では奄美大島から与那国島まで話されているしまくとぅばは、日本語とは別の独立した言語として識別されているとし、『方言』ではなく『琉球語』として認識を改めるよう」、と呼び掛けたと言う。また、そのために、「琉球諸語の復興には、行政にも強く働きかける必要がある」、「学校教育で習得する機会を設けるべきだ」、と語ったと言う。
ここで指摘された、世界基準について確認する。
 2014年8月29日の国連人種差別撤廃委員会は「日本の第7回・第8回・第9回定期報告に関する最終見解」を採択した。
ここでは、次のように勧告されている。


琉球/沖縄の状況
21.委員会は,ユネスコによる独特な民族性,歴史,文化及び伝統の承認にもかかわらず,琉球/沖縄を先住民族として承認しない締約国の立場を遺憾に思う。委員会は,沖縄振興特別措置法及び沖縄振興計画に基づく,琉球に関して締約国によってとられ実施された措置に留意するものの,彼らの権利の保護に関する琉球の代表との協議のために十分な措置がとられてこなかったことを懸念する。委員会はまた,消滅する危険がある琉球の言語を振興し保護するために十分なことが行われていないとの情報,及び教科書が適切に琉球の人々の歴史及び文化を反映していないとの情報を懸念する(第5条)。
委員会は,締約国が,その立場を見直し,琉球を先住民族として承認することを検討し,また彼らの権利を保護するための具体的な措置をとることを勧告する。委員会はまた,締約国が,琉球の権利の促進及び保護に関連する問題について,琉球の代表との協議を強化することを勧告する。委員会はさらに,締約国が,琉球の言語を消滅の危険から保護するために採用された措置の実施を加速させ,彼ら自身の言語による琉球の人々の教育を促進し,学校カリキュラムにおいて用いられる教科書に彼らの歴史及び文化を含めることを勧告する。


マイノリティ言語及び教科書
24.委員会は,締約国から提供された情報に留意するものの,締約国が,マイノリティあるいは先住民族に属する児童に対し,マイノリティ言語による,またマイノリティ言語の教育を振興するための適切な措置をとっていないことを遺憾に思う。委員会は,条約によって保護される日本の諸グループの歴史,文化及び貢献を適切に反映するための,既存の教科書を修正するためにとられた措置に関する情報の欠如について懸念する(第5条)。
委員会は,締約国が,アイヌ及び琉球の人々を含む,マイノリティ及び先住民族に属する児童に対し,マイノリティ言語によってマイノリティ言語を教える教育を促進するよう勧告する。委員会は,締約国に対し,条約によって保護される日本の諸グループの歴史,文化及び貢献を反映しない教科書を修正することを勧告する。


 国連人種差別撤廃委員会は、日本国に対して、次の四点の勧告を突きつけ、その改善を求めているのである。まさに、このことが日本に求められている世界基準なのである。

(1)締約国〈ここでは、日本〉が,その立場を見直し,琉球を先住民族として承認することを検討し,また彼らの権利を保護するための具体的な措置をとることを勧告する。
(2)締約国が,琉球の権利の促進及び保護に関連する問題について,琉球の代表との協議を強化することを勧告する。
(3)締約国が,琉球の言語を消滅の危険から保護するために採用された措置の実施を加速させ,彼ら自身の言語による琉球の人々の教育を促進し,学校カリキュラムにおいて用いられる教科書に彼らの歴史及び文化を含めることを勧告する。
(4)委員会は,締約国に対し,条約によって保護される日本の諸グループの歴史,文化及び貢献を反映しない教科書を修正することを勧告する。


 一方、日本政府〈外務省〉は、この「勧告」について次のように反論している。


(1)そもそも本条約の適用対象となる「人種差別」とは、本条約第1条1において、「人種、皮膚の色、世系又は民族的若しくは種族的出身に基づくあらゆる区別・・・」と規定している。このことから、本条約は、社会通念上、生物学的諸特徴を共有するとされている人々の集団、及び社会通念上、文化的諸特徴を共有するとされている人々の集団並びにこれらの集団に属する個人につき、これらの諸特徴を有していることに基づく差別を対象とするものであると解される。沖縄県に居住する人あるいは沖縄県の出身者は日本民族であり、一般に、他県出身者と同様、社会通念上、生物学的又は文化的諸特徴を共有している人々の集団であると考えられておらず、したがって、本条約の対象とはならないものと考えている。
(2)沖縄の住民が日本民族とは別の民族であると主張する人々がいることは承知しているが、それが沖縄の人々の多数意志を代表したものであるとは承知していない。また、上記(1)のとおり、沖縄県に居住する人あるいは沖縄県の出身者は日本民族であり、社会通念上、日本民族と異なる生物学的または文化的諸特徴を共有している人々であるとは考えられていない。


 このことについて、琉球新報は、2016年4月28日の社説で、明確に次のように反論している。
 


Ⅰ.国連が沖縄の人々を日本の「先住民族」と認識していることに対し、外務省が否定しているのは、歴史認識の違いによるものが大きい。それは1879年の琉球併合(「琉球処分」)まで琉球王国が独立王国として存在していたかどうかへの評価に深く関わっている。
(1)国連が規定する「先住民族」は、他者によって土地を奪われた、もともとその土地に住んでいた人々を指す。血統や言語といった人種や民族的同一性や違いも指標にはなるが、最も重要なポイントは、そこの土地はそもそも誰のものだったかという「土地の権利」だ。
(2)国連が沖縄の人々を「先住民族」と認めたのは①琉球王国が1850年代に米国、フランス、オランダと修好条約を結び、国際法上の主体=主権国家として存在していた②79年に日本によって併合され沖縄県が設置された③その後日本に支配され差別の対象とされた―主にこの3点を事実として認定したからだ。
Ⅱ.日本政府側は琉球王国が国際法上の主体としての独立国家だったかどうかについて「『琉球王国』をめぐる当時の状況が必ずしも明らかでなく、確定的なことを述べるのは「困難」という判断を避ける答弁を繰り返してきた。つまり公式には琉球王国の存在を確定的なものとして認めていない。
(1)今回の国会答弁のように日本の先住民族は「アイヌの人々以外にいない」ということであれば、少なくとも1879年以前、琉球人は存在せず、琉球王国の国民は日本人だったことになる。琉球王国の存在を認めた場合、先住民族論に最も重要な根拠を与えることもあり、判断を避けているとみられる。
(2)2007年に国連で採択された先住民族権利宣言は、先住民族の合意がない限り先住民族の土地を軍事に利用することを禁じている。日本政府が沖縄の人々を先住民族として認めると、日本政府は米軍基地問題などこれまでの沖縄政策で多くの「不正」を是正せざるを得なくなることも、認めたくない理由の一つだろう。


 外務書と琉球新報のどちらに理があるかは、明らかである。
 特に、「2007年に国連で採択された先住民族権利宣言は、先住民族の合意がない限り先住民族の土地を軍事に利用することを禁じている。日本政府が沖縄の人々を先住民族として認めると、日本政府は米軍基地問題などこれまでの沖縄政策で多くの『不正』を是正せざるを得なくなることも、認めたくない理由の一つ」、との指摘は、まさに、日本政府の心胆を抉るものである。
 さて、今回の記事のような言語から先住民族の問題を考える時、どうしても「言語」と「方言」の定義のあり方が問われる。なぜなら、国は言語を支配する関係にあるからである。
 逆に言えば、国の思惑が、少数民族の自己決定権を認めないかからこそ、国連に人種撤廃委員会が置かれている所以にもなる。
 今、「先住民族」を捉える視点として、この「言語」と「方言」について捉え直す必要がある。
 その意味で、日本国には、「方言」ではなく言語としての「琉球語」として認識を改め、具体的な施策として、「学校教育で習得する機会を設けるべきだ」という新垣友子准教授の指摘が、生きてくる。


 以下、沖縄タイムス、琉球新報、その他の資料の引用。






More
by asyagi-df-2014 | 2016-10-16 14:41 | 自由権 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧