2016年 09月 09日 ( 2 )

沖縄-辺野古・高江から-2016年9月9日

 2016年9月9日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


 琉球新報の記事は、「政府焦り〝最終手段〟 沖縄・北部訓練場、きょうにもヘリで重機空輸」、と踊った。
 防衛省は、給油という最終手段に踏みきった。
一方で、「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」のメンバ-は、「米軍の存在は地球、平和、環境の破壊にしかならないことを改めて実感した」、と語る。


(1)琉球新報-政府焦り〝最終手段〟 沖縄・北部訓練場、きょうにもヘリで重機空輸-2016年9月9日 05:01


 「政府焦り〝最終手段〟 沖縄・北部訓練場、きょうにもヘリで重機空輸」、と琉球新報は次のように報じた。


①「沖縄県の東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリパッド建設工事で、沖縄防衛局は9日にも工事用重機を民間の大型特殊ヘリで運搬する。防衛省は抗議する市民を排除した上で建設現場の「G地区」「H地区」に重機を運び入れることも検討していたが、東村から混乱を避けるために村道を使用しないよう求められたことも重なり、空輸という“最終手段”に踏み切る。来年3月からはノグチゲラの営巣期で6月末まで工事を中断しなければならず『なんとしても2月までには工事を終えたい』(防衛省関係者)との焦りが背景にある。市民の激しい抗議運動に直面する中で、工事の進捗(しんちょく)を左右する重機を空輸する政府の手法は、文字通り頭越しの対応となる。」
②「2年ぶりに再開した移設工事について、政府は県外から約500人の機動隊を投入し、反対運動に対峙(たいじ)してきた。ノグチゲラの営巣期に入る3月から6月末まで工事を再度停止した場合、『いったん県外に戻った機動隊をもう一度派遣するなど労力と費用の負担が大き過ぎる』(防衛省関係者)ため、一気に工事を進めたい考えだ。」
③「現場では政治的に中立を求められる警察が工事の作業員を基地内に輸送する事態も発生している。政府は重機の空輸に陸上自衛隊ヘリを投入することも検討しており、“本来業務”を逸脱するような形で、あらゆる機関が工事に投入される事態となっている。ただ自衛隊ヘリによる重機輸送は、当事者の自衛隊からも抵抗が強い。ある防衛省関係者は『陸自は沖縄に配備された当時は反対運動に直面したが、不発弾の撤去や急患輸送などで少しずつ支持を得てきた部分もある。工事に協力すれば【米軍との一体化】などと批判の矛先が向かいかねない』と吐露する。『陸自は宮古島と石垣への新たな配備も計画している』(同)中で、県民の反発が強い米軍施設建設に協力することで、批判が飛び火する政治的リスクを避けたいのが本音だ。」
④「県は北部訓練場の部分返還につながるとして、ヘリパッドの移設自体には反対していない。ただヘリパッドで県が配備に反対しているMV22オスプレイが運用されることや、機動隊を大量投入する形の工事は県民との対話を遮断するとして『政府の強引な手法には反対だ。オスプレイ運用の疑問も残り容認できない』(県幹部)と批判してきた。一方、ヘリによる重機輸送について県は『現段階でどのような影響が出るかは分からず、地元東村と国頭村の意見も参考にする必要がある』(別の県幹部)と静観の構えで、今後の成り行きを注視している。」


(2)琉球新報-沖縄の新基地建設阻止、米で呼び掛けへ 退役米軍人ら-2016年9月9日 05:02


 琉球新報は、「沖縄を訪れている退役米軍人らの平和団体『ベテランズ・フォー・ピース(VFP)』の6人が8日、沖縄県庁で会見し、『米軍の存在は地球、平和、環境の破壊にしかならないことを改めて実感した』などと語った。メンバーらは米国に帰国後は沖縄での体験や現状を積極的に伝え、沖縄での新基地建設阻止へ広く呼び掛けていく決意を語った。」、と報じた。
 また、会見での声を、「1959年から63年まで米陸軍のパラシュート部隊に所属していたタラク・カウフさんは『悲惨な戦地を見てきたからこそ、これ以上、米国の軍事拡張を許すわけにはいかない』と指摘した。その上で『今こそ、米軍は沖縄を去るべきだ』と語気を強めた。高江での抗議行動に参加した元米陸軍兵のウィル・グリフィンさんは『米軍基地の存在を懸けて沖縄県民と日本人の機動隊が火花を散らす光景は異様だった。日本がいまだ米国の植民地であることが如実に表れている』と振り返った。」、と伝えた。



(3)沖縄タイムス-元軍人ら「基地撤去を支持」 米総領事に要請-2016年9月9日 14:57


 沖縄タイムスは、「米国の元軍人らでつくる平和団体の『ベテランズ・フォー・ピース』のメンバーが8日、浦添市の米国総領事館のジョエル・エレンライク総領事を訪ね、沖縄からアメリカ軍基地を撤去するよう求めた。 タラック・カウフ共同代表(74)は『県民が求める米軍基地の撤去をわれわれも支持している』と、米国総領事に伝えた。」、と報じた。
 また、あわせて、次の声を伝えた。


「タラック・カウフ共同代表(74)は『県民が求める米軍基地の撤去をわれわれも支持していると、米国総領事に伝えた。高江での抗議活動は非暴力で美しい。民主主義を生きる沖縄の現状をアメリカで多くの人に伝えたい』と語った。メンバーは、ベトナムやイラク・アフガン戦争などに参加した経験を持つ。過ちを繰り返したくないと平和活動を続け、5日には東村高江のヘリパッド建設現場で抗議行動にも参加した。キャンプ・シュワブの第3海兵師団戦闘強襲大隊で大尉を務めたマシュー・ホウさん(43)は県庁での会見で、『戦争で沖縄の美しい土地と海が破壊されること以上の凶器は存在しない。沖縄の抵抗運動は孤独ではない』と力を込めた。」


(4)沖縄タイムス-米軍ヘリパッド工事 ヘリで重機搬入-2016年9月9日 17:27


 沖縄タイムスは、「沖縄県東村高江周辺の米軍北部訓練場のヘリパッド建設で、9日午後2時半ごろ、ヘリコプターで重機などを搬入する様子が確認された。ヘリコプターは複数回往復した。」、と報じた。


(5)琉球新報-米軍北部訓練場で赤土流出 N1裏、北部保健所が確認-2016年9月9日 13:54


 琉球新報は、「米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設に反対する市民らが座り込んでいる国頭村安波の通称「N1裏」に9日、県北部保健所の職員が訪れ、赤土が流出していることを確認した。現場では雨水が赤土色に染まっている。職員がN1裏テントを視察するのは今回が初めて。市民らによると、赤土の流出は6日から確認されており、それ以前までは流出がなかったという。市民らはヘリパッド建設と赤土流出の関連性の調査を保健所職員に要請した。現場を視察した保健所職員は『赤土の流出は確認できたが、ヘリパッド建設の関連性は現段階で確認できていない。県環境保全課にこれから報告する』と話した。9日午前に大型トラック10台がN1ゲートに資材を、5台が重機をメインゲートに搬入した。」、と報じた。


(6)琉球新報-北部訓練場、重機空輸を開始 防衛局、民間ヘリでワイヤつり下げ-2016年9月9日 17:11


 琉球新報は、「沖縄防衛局は9日午後2時半ごろ、東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設で民間の大型特殊ヘリを投入し、工事用重機の空輸を始めた。午後3時すぎまでの約40分間に、N1ゲートから搬入した重機や資材を、建設予定地のG、Hの両地区近辺に空輸する様子が少なくとも5回確認された。特殊ヘリは、初めにG・H地区付近でワイヤを装着した後、約5分間隔でN1地区とG、H地区を往復。ワイヤに機材や重機をつり下げ、森林上空を低空飛行で空輸した。」、と報じた。


 以下、沖縄タイムス及び琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-09-09 22:07 | 沖縄から | Comments(0)

「辺野古・高江、目覆う無法状態 『傍観』が助長 司法機能せず」、と金平茂紀の新・ワジワジー通信。

 2016年9月2日の新・ワジワジー通信は、「沖縄で目を覆いたくなるような無法状態が横行している。」、で始まる。
 また、「僕は、遠く離れた本土(東京)から、時折、現地に取材に向かうとはいえ、基本的にはそのひどい状況を手をこまねくように眺めているに過ぎない。だから、沖縄の地元紙にこんな文章を書いていることがつらくなる。無法状態はどこで起きているのか。実は、沖縄の米軍基地の存在そのものが、無法状態を招いている根源的な問題としてある。だが、ここではそれについては触れない。紙面が足りなくなるから。」、とも。


 次に、「東村高江の米軍ヘリパッド建設現場周辺で起きている無法状態」について。


(1)これは一体何なのか。島尻安伊子・沖縄担当大臣が落選した7月10日の参議院選挙の投票締め切りからわずか9時間後、夜明けとともに高江N1ゲートからの資材搬入が始まった。周到に準備されていた動きだ。沖縄県民の民意が選挙を通じてどのように示されようが、そんなことは知ったことか、米軍ヘリパッド建設は至上命令だ、とでも言わんばかりの露骨なタイミング。島尻氏を大差で破った陣営は祝勝気分も吹っ飛んだことだろう。こういうことを狙いすましたように実行する冷厳さは、戦後歴代政権の中でも突出しているのではないか。
(2)7月22日には、N1ゲート付近にあった反対派住民のテントや車両等を、機動隊を導入して強制排除した。その機動隊員は約500人が、東京の警視庁、千葉県警、神奈川県警、愛知県警、大阪府警、福岡県警から派遣されてきている。通常は、沖縄県公安委員会からの援助要求という形式だけでもつけるものだが、今回の場合、県公安委の会議は全く開かれていない。そのことを市民団体などから追及されると、県公安委は「持ち回りで決めた」と釈明するありさまだ。
(3)「持ち回り」の証左として、7月12日付県公安委の「警察職員の援助要求について」なる文書が存在するが、何とその前日の11日付で、警察庁から、警視庁や各県警本部あてに「沖縄県警察への特別派遣について(通知)」という文書が出されていたことがわかっている。「沖縄県公安委員会から関係都道府県公安委員会あて要請が行われる予定であるが、派遣期間及び派遣部隊については次のとおりであるから、派遣態勢に誤りなきを期されたい」。これはどういうことか。
(4)県公安委の要請に基づくどころか、実際は警察庁=国が主導して派遣を決めてしまっているということだ。警察法第60条にはこう定められている。〈都道府県公安委員会は、警察庁又は他の都道府県警察に対して援助の要求をすることができる。2 前項の規定により都道府県公安委員会が他の都道府県警察に対して援助の要求をしようとするときは、あらかじめ(やむを得ない場合においては事後に)必要な事項を警察庁に連絡しなければならない。〉一体どこに警察庁が先回りして援助の要求を前提に準備してもよいなどと記されているか。県公安委など警察庁の出先機関みたいのものということか。法の趣旨を逸脱していないか。
(5)そのようにして派遣された機動隊員らのヘリパッド建設現場付近での警備活動のありようが酷い。
(6)何の根拠も示さずに生活道路である県道70号線を閉鎖し、通行止めにしている。反対派市民らに対する物理的な力による規制のありよう(老人や女性にけが人も出ている)に加えて、取材活動にあたっていた本紙・沖縄タイムスの記者や琉球新報の記者らを強制排除し一時的に身柄を拘束した。由々しい取材妨害である。その際の動きは動画でも撮影されている。
(7)新聞労連は「現場で何が起きているのかを目撃し伝えることは、地元紙はもとより沖縄で取材活動を続けている全ての報道機関にとって大切な使命だと考える。実力行使で報道を妨害する行為は、絶対に認めるわけにはいかない」として抗議声明を出した。
(8)反対派の中から逮捕者も出ているが、その逮捕自体が違法性を疑われている。7月22日の強制排除では、ある機動隊員が反対派の顔面を正拳で殴っていた。同じことを反対派が機動隊員に対して行えば公務執行妨害で確実に逮捕される。つまり「上から」お墨付きをもらった「物理的な力の行使」はやりたい放題ということか。これでは組織暴力団員と変わらないではないか。
(9)誰がそれを指示して、そのようにやってもよいと黙認しているのか。最近アメリカでは、無抵抗な黒人男性を警察官が射殺したことなどから各地で暴動が発生した。警察の活動のありように国民の側からチェックが働くのだ。No Justice No Peace.(正義のないところに平和は来ない)。アメリカ社会には辛うじてそれがコンセンサスとしてある。高江には、ない。


 新・ワジワジー通信は、「司法が機能しない国は無法がはびこる。」、と締める。
 金平茂紀は、「無法状態にある沖縄を僕らは遠くから傍観しているだけでよいはずはない。」、と決意表明する。


 この新・ワジワジー通信は、「沖縄の米軍基地の存在そのものが、無法状態を招いている根源的な問題」であるのに、これを容易に受け取る安倍晋三政権の強権な無法ぶりとこれを容認する日本社会への告発、であるように読める。
 もちろん、私も「無法状態にある沖縄を僕らは遠くから傍観しているだけでよいはずはない。」、との地平に立つ。


 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-09-09 05:39 | 沖縄から | Comments(0)

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