2016年 07月 15日 ( 2 )

沖縄-沖縄県は、「政府・沖縄県協議会」の下に設置した作業部会で、国地方係争処理委員会の結論を受け、地方自治法が定める期限の21日までに国を提訴しない考えを正式に伝えた。

 標題について、沖縄タイムスは2016年7月14日、「沖縄県と国は14日午前、名護市辺野古の新基地建設を巡る訴訟の和解条項に基づき『政府・沖縄県協議会』の下に設置した作業部会を県庁で開いた。安慶田光男副知事は国地方係争処理委員会の結論を受け、地方自治法が定める期限の21日までに国を提訴しない考えを正式に伝えた。」、と報じた。
 また、今後の国側に対応について、「政府側は、和解協議と訴訟を並行して進めることは問題ないとの認識を示した上で、22日以降の訴訟提起に関しては持ち帰って検討するとした。会合後、安慶田氏が記者団に明らかにした。」、と伝えた。
 さらに、「国側は、米軍北部訓練場の返還条件となっているヘリパッド建設へ県の協力を要請。安慶田副知事は抜き打ち的な政府の手法に不快感を示した上で、『手続きに行政上の瑕疵(かし)がないかなどを確認したい』と述べるにとどめた。さらに、国側は米軍キャンプ・シュワブ内で中断している兵舎解体など陸上部分の工事を再開したいとの意向も示した。安慶田氏は、弁護士などを含め県内部で方針を検討するとした。前回会合から県が求めていた辺野古沿岸部に設置しているブイやアンカーブロックの撤去には否定的な考えを示し、臨時制限区域の解除については持ち帰って検討するとした。会合は、午前9時50分から約40分間実施した。」、と報じた。


 なお、翁長雄志沖縄県知事は、会合に先立ち、翁長雄志知事は杉田和博官房副長官と約15分間会談を行った。、
この様子について、「知事は参院選の結果などに触れた上で、『新基地建設を認めないのが沖縄の民意だ』と基地建設に反対する考えをあらためて強調。参院選翌日に資機材などを搬入した政府の手法に対し、『信頼関係を築けない』と批判した。」、と伝えた。


 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-07-15 11:56 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第55回

沖縄の地で、体を張って新しい歴史を作ろうとしている人たちがいる。
そこには、その煌めきの記録を残そうとしているジャーナリストがいる。
だとしたら、その生きざまの瞬間を私たちは受け取る必要がある。
三上知恵の沖縄撮影日記。



 今回の報告は、「わずか9時間の歓喜」、と始まります。
 こういう時、文章表現のもどかしさを感じます。
 文章で怒りをどのように表現できるのか。

 三上さんは、その歓喜の模様を次のように伝えた。


「ヒロジさんの言葉に場がどっと沸いた。どの顔も明るかったが、とりわけヒロジさんは、はしゃいでいた。参院選の夜、辺野古の繁華街の一角にある店を貸し切ってゲート前の仲間たちが集まった。辺野古基地建設反対を訴える伊波洋一候補の勝利はまず間違いない。今回伊波候補が獲得する票は、ヒロジさん達の日々のゲート前の座りこみを応援してくれる県民の声の大きさに比例している。大差がつけばつくほど現場は勇気をもらえる。勝利の瞬間はみんなで味わいたいと、めったに酒席を持たないメンバーが珍しく店を予約したのだった。


 そして、こんな様子を。


「7時55分には当確が出るぞ!」
「そんなわけないだろ!」

「開票率ゼロの段階で当選速報を出すことを放送業界で『ゼロ当』といい、賛否両論ある手法なのだが、開票が始まる8時を待てないメンバーは、選挙対策事務所のネット中継を見ながら大騒ぎ。そして8時の時報と同時に『伊波候補当選確実』のスーパーが表示され、座は興奮のるつぼになった。カチャーシー、歌、踊り。全国の速報では自民党が着実に議席を伸ばしていたが、そんなテレビはもう消して宴会は続いた。これで、なんと沖縄選挙区は衆参共に自民党議員がゼロになった。自民圧勝のこの国の中にあって、さらなる基地の痛みを押しつける自民党政権に、沖縄県民は解釈の余地などないほどクリアに『NO』を突きつけたのだ。知事選、衆院選、参院選、全県民が意思表示をする選挙はすべて、基地建設を拒否する候補が圧倒的な勝利で民意を形にした。」


 ところがである。「夜8時の歓喜の瞬間からわずか9時間後の朝5時過ぎに、激震が走った。」。
 次がその様子である。


(1)大型工事車両と機動隊が隊列を組んで高江に向かっているという情報が入った。辺野古が和解している間に高江のヘリパッドを造ってしまおうという動きは進行していたので、参院選後が要注意だという覚悟はあった。しかし、まるで喜んでいる県民をあざ笑うかのように、勝利の感激に酔う頭を下から蹴り上げるようなやり方で、工事に突入した。
(2)国は用意周到に、参院選あけの11日早朝に向けて高江の工事再開の準備を進めていたのだ。沖縄防衛局は11日付で赤土防止条例に基づく工事の通知書を県に提出。同じ日、合わせて不法占拠している車の撤去を求める勧告をメールで県に送りつけ、それに先んじる形で早朝から高江で機動隊による制圧体制を敷きながら、トレーラーにプレハブ施設や簡易トイレを載せたものを始め、大型工事車両を米軍北部訓練場のメインゲートに搬入した。
(3)「これが国のやり方か! 選挙結果を踏みにじって、こんなやり方で基地建設を強行するのか!」
 高江に駆けつけたヒロジさんに、数時間前までの笑顔はなかった。
 「大丈夫。こんなやり方をしたら県民全体を敵に回します。全基地封鎖になります。絶対に工事はさせません」
 ヒロジさんが私に丁寧語で「大丈夫です」、と言うときは、いつも相当な怒りに燃えているときだ。ヒロジさんと言えば激高しているような場面の印象が強いかも知れないが、追い詰められるほどに冷静になり、本気で怒ったときは穏やかに笑ってみせる。私は心臓がヒリヒリする思いだった。
(4)2014年にN4地区の2つのヘリパッドが完成し、オスプレイの訓練が始まってしまっているが、そのほか4箇所は工事には入れないまま2年が経過していた。しかしこの再開は、国はどうやら本気のようだ。
(5)先月18日、 沖縄県に駐留する米海兵隊のトップ、ニコルソン中将は、北部訓練場の一部を来年初めに日本へ返還すると語った。相次ぐ米軍の不祥事に対して高まる不信感を払拭する狙いなのだろう、沖縄の本土復帰後、最大の返還面積になると強調した。そのためには年内に残り4箇所のヘリパッドを完成させなければならない。着手すれば工事は2ヶ月で完成するともいわれている。防衛局のメンツに懸けて秋までに必ず着工まで持ち込もうという構えだ。
(6)それは両政府の都合なのだろうが、先週も連日連夜、オスプレイが複数編隊で飛び回って、子ども達が不眠で学校に行けない事態になっていた高江では、あと4つも集落近くにヘリパッドを造ります、という話を「そうですか」と受け入れられるはずもない。
(7)北部訓練場を半分も返してやるんだから、ヘリパッドの移設くらい協力しろ、と米軍と日本政府は言っている。そして北部の市町村長は基地の返還を歓迎し、「返還に伴うヘリパッドの移動なのだ」という解釈の元に、明確にはヘリパッド建設に反対していない。
(8)しかし、これは何重にもおかしな話だ。県民から奪ったやんばるの森を返すのに、なぜ上から目線で条件を付けられるのか。しかも返還されない南側の訓練場内にはほとんど使っていないヘリパッドがいくつもある。もしも返還区域にあるヘリパッドと同じ数をどうしても新しくつくるというなら、集落から最も遠い迷惑にならないところに造るのが当たり前なのに、なぜ高江を囲むような陣形に造るのか。集落を含む山あいの地形を利用しながら、オスプレイが離発着できる新たなヘリパッドを拠点に山の稜線ギリギリに飛ぶ訓練をする、それが目的で有ることは明らかだ。これもまた、返還を口実に恩着せがましく振る舞い、より便利な訓練場を日本の税金で用意して頂こうというアメリカ軍の常套手段だ。
(8)「返還すると言っているのに、なぜ反対派はわあわあ騒ぐの?」と言っている人は、政府に都合のいい報道しか見ていない。映画『標的の村』を是非見て欲しい。本当に現行計画通りにヘリパッドができてしまったら、「負担増」どころではない。高江は人が住める村ではなくなってしまう。あなたの家から400メートルの地点に、突然オスプレイ用のヘリパッドを造りますと言われたらどうするか、想像してみて欲しい。
(9)「戦後70年、日本の安全保障を背負ってきた沖縄県民に対してこういうやり方をするのか。到底容認できない」
 翁長知事も、工事再開の夜に異例の会見を開いて苛立ちをあらわにした。
 「これだけ安全保障に貢献し、これからも背負い続ける県民に対して、民意が示された数時間後に用意周到に手続きを始めることは、県知事として容認しがたい」。ヘリパッド建設そのものの是非については言及を避けてきた翁長知事だが、このタイミングとこの手法に怒りを覚えない県民はいないだろう。
(10)しかし昨日12日、中谷防衛庁長官が建設資材の搬入について「地元とのやりとりは丁寧に数を増やしながら行ってきた」と耳を疑うコメントを出した。彼が「丁寧に行った」というのは、「不法占拠の車の移動を求める勧告の紙を9回高江に持って来た」そのことを指すらしい。片腹痛い。さかのぼれば、1996年のSACO合意の年に防衛局の高見沢氏は「オスプレイについて沖縄県民に説明しますか? 隠しておきますか?」とアメリカにお伺いを立てていたことが、メールによって暴露されている。96年の段階で普天間代替施設にオスプレイが来ることを知りながら、あらゆる公式な場でも、環境アセスメントでも、最後まで配備を隠し続けた事実を消せはしない。
 高江の住民説明会では「オスプレイ配備は聞いていない」「配備されるならあらためて説明をする」と明言した。それから説明会も何もなく工事を強行し、年間1200回というオスプレイの高江での訓練はもう始まってしまった。これは確信犯のごまかしだ。もし民間なら詐欺罪の上に莫大な損害賠償が課されるはずだ。この過程のどこに丁寧さがあったのか。いつも夜中や早朝に闇討ち工事で進めてきた防衛局の、どこが丁寧なのか。7歳の子どもまで通行妨害で訴えた前代未聞のスラップ裁判を妙案として採用した国は、本当に高江に住む人々を国民として対等に扱ってきたと言えるのか。こういう防衛大臣を、日本国民は一体どんな感覚で放置するのか?
(11)高江は那覇から片道3時間。工事を進める側も通うには相当遠い。だから住民が入れない北部訓練場の中に資材を搬入し、プレハブを立て、トイレも設置して寝泊まりをして作業に入るのだろう。遠隔操作ができる監視カメラらしきものも設置していた。ゲート前の人数が少ない時を画面で確認して、現場に向かうのだろう。


 三上さんは、今回の最後に、日本人に、突きつける。


「予定地周辺の林道が崩壊していることなどから、米軍機で重機をつり下げて山に入れる計画がささやかれている。重機をつり下げると言えば、沖縄県民の心に甦るのは米軍がトレーラーを落下させて幼女を圧死させてしまったむごい事件だ(棚原隆子ちゃん事件・1965年)。そこまで残酷な仕打ちを、現政権ならやりかねないとさえ思う。そうなったら沖縄はどうなるのか。国民はどうするのか。」


 だから、日本人としての責任を問うのである。


「今回の選挙で沖縄を圧迫する自民党政権を圧勝させた人たちは、これから高江で起きることについて目をそらしてはならない。自分の一票が支える権力がどこかで暴走していないか監視する義務があるはずだ。大手メディアが伝えなくても、必ず私たちが伝えるから、知らなかったとは言わせない。全国で自公政権を支持した人たちは、今後沖縄で起きることを必ず、しっかりと見て欲しい。」


 
三上智恵監督新作製作のための製作協力金カンパのお願い

『戦場ぬ止み』のその後――沖縄の基地問題を伝え続ける三上智恵監督が、年内の公開を目標に新作製作取り組んでいます。製作費確保のため、皆様のお力を貸してください。

■振込先
郵便振替口座:00190-4-673027
加入者名:沖縄記録映画製作を応援する会

◎銀行からの振込の場合は、
・ 銀行名:ゆうちょ銀行
・ 金融機関コード:9900
・ 店番 :019
・ 預金種目:当座
・ 店名:〇一九 店(ゼロイチキユウ店)
・口座番号:0673027
・加入者名:沖縄記録映画製作を応援する会


 以下、三上智恵の沖縄(辺野古・高江)撮影日記第55回の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-07-15 05:54 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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