2016年 06月 03日 ( 2 )

水俣-新潟地裁西森政一裁判長は、新潟水俣病の訴訟で、7人について市の判断を取り消して患者と認めるよう新潟市に命じ、2人は訴えを退けた。

 標題について、朝日新聞は2016年5月31日、「水俣病の症状があるのに患者と認めなかった新潟市の判断は不当だとして、新潟市内の男女9人(うち1人は故人)が、市に患者と認めるよう求めた訴訟の判決が30日、新潟地裁であった。西森政一裁判長は、7人について市の判断を取り消して患者と認めるよう新潟市に命じ、2人は訴えを退けた。原告側は控訴を検討するという。」、と報じた。
 この訴訟について、「最高裁判決後、行政訴訟で水俣病の患者認定について判決が出たのは初めて。原告は最高裁判決前に申請を退けられており、今回の訴訟で新潟市が患者認定をしなかった判断の取り消しを求めていた。西森裁判長はこの日の判決で、最高裁の判断を踏襲し、感覚障害だけでも患者と認定できるとした。その上で、7人は公健法で患者と認められた同居家族がいたことや、毛髪から検出された水銀の値などから、川魚を食べたことで『高度のメチル水銀曝露(ばくろ)を受けた』とし、患者と認めるよう新潟市に命じた。一方、残る2人は『魚介類を多食した的確な証拠がない』と退け、症状が他の原因による可能性が否定できないとした。」、と伝えた。
 朝日新聞は、この件に関して、次のようにまとめた。


①「この日の新潟地裁の判断が、認定から漏れた多くの水俣病の症状を訴える人たちに与える影響は小さくない。新潟水俣病では、現在も162人が結果待ちの状況で、すでに棄却された延べ1388人の中からも、改めて認定申請する人が出てくる可能性もある。」
②「熊本で水俣病の認定を求める人たちも判決の行方を見守ってきた。熊本学園大の水俣学研究センター長を務める花田昌宣教授は、『熊本地裁で審理中の訴訟も、新潟の判決を踏まえた結論になるのではないだろうか』とみる。」
③「この日の判決は同居家族に認定患者がいるかどうかで判断が分かれた。原告弁護団は記者会見で、患者認定のあり方を変えるべきだと主張した。」


 以下、朝日新聞の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2016-06-03 17:32 | 水俣から | Comments(0)

沖縄-上野千鶴子さん。「女を、沖縄を、なめるな」。

 琉球新報は、2016年5月31日、「女を、沖縄を、なめるな」、と上野千鶴子さんの記事を掲載した。
上野さんは、こう始める。


「米政府の統治下にあったときから、沖縄県民は、米軍にひき逃げされ、殴打され、暴行され、殺されてきた。わけても、もっとも弱く抵抗力のない若い女性が、犠牲になってきた。米兵の罪は問われず、容疑者はいつのまにか出国し、あるいは地位協定のもとで軽微な処罰で済んだ。なぜか。沖縄県民の生命が、それほど軽いからだ。またか…。何にも変わっていない、という沖縄県民の絶望は深いだろう。」

「今回の容疑者は軍属だが、公務外の犯罪だから地位協定が適用されず、日本の法廷で裁かれることになるだろう。だが、地位協定が適用されなくても、容疑者が沖縄女性の生命を、どのようにもてあそんでもよいくらい、軽いものと見なしていた事実は消えない。容疑者は元海兵隊員だという。殺人の訓練を重ねてきたプロフェッショナルだ。」

「つい最近、ソウルでは30代の男性が面識のない20代の女性を『女性が嫌いだ、無視されてきた』という理由で殺すという、女性嫌悪殺人が起きた。徴兵制のある韓国の男性たちもまた、軍隊で暴力を学ぶ。」


 上野さんは、男社会のどうしようもなさに明快に駄目を出す。


①「女性が暗い夜道を、ひとりでウオーキングしていたのが悪いのか? 少女がひとりで、人気のない道を下校したのが迂闊なのか? 勝手に送りつけられた腕時計を、ファンだという男に送り返したのが問題なのか?」
②「少女は拉致され、監禁され、女性は殴られ、暴行され、殺され、アイドルはつきまとわれ、脅迫され、刺される。愛や性欲からではない。どうにでもなるはずの相手を、恐怖でコントロールしたいという、支配の欲望からだ。コントロールできないことがわかると、逆ギレする。」
③「男のお守りはもうたくさんだ。女に甘え、女に依存し、女につけこみ、女をなめきり、それができないと逆ギレする。いいかげんにしろ、と言いたい。」


 そして、それは、日本政府への弾劾となる。


「同じことを、男女を日本政府と沖縄に入れ替えて、言いたくなる。沖縄に甘え、沖縄に依存し、沖縄につけこみ、沖縄をなめきり、それができないと逆ギレする。いいかげんにしろ、と言いたい。日本政府と米軍への『思いやり』はもうたくさんだ、と沖縄は言いたいだろう。その怒りは本土の私たちに向けられている。」


 私たちは、沖縄からの「No」は、日本人自身に向けられていることを、もういいかげん気づかなくてはならない。


 以下、琉球新報の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2016-06-03 05:34 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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