2016年 06月 01日 ( 2 )

沖縄-沖縄県議選候補の全員が、「海兵隊撤退・縮小」を要求している。

 琉球新報は、2016年6月5日投開票の沖縄県議選に関連して、県議選立候補者に緊急アンケートを行い、その結果を公表した。
 このことについて、琉球新報は2016年6月1日、「米軍属女性遺棄事件を受けて琉球新報はこのほど、6月5日投開票の県議選立候補者71人に緊急アンケートを実施した。在沖米海兵隊について、候補者の60・6%に当たる43人が『全て撤去するべきだ』を選択した。『大幅削減するべきだ』を選んだ候補者は全体の31・0%の22人で、『整理縮小』などを理由として『その他』を選んだのは同9・9%の7人だった。『現状を維持するべきだ』の選択はなかった。」、と報じた。
 その内容について、「嘉手納飛行場などを含む全ての在沖米軍基地については『大幅に整理縮小するべきだ』(35人)、『一定程度、整理縮小するべきだ』(9人)を合わせると44人で全体の62・0%を占めた。『全て撤去するべきだ』を選んだ候補者は同38・0%の27人。『現状を維持するべきだ』の回答はなかった。
 日米地位協定については全体の93・0%の66人が『改定すべきだ』とした。ほか『運用改善するべきだ』は3人で、『その他』が2人だった。」、と伝えた。

琉球新報は、「海兵隊を巡っては、県議会が在沖米海兵隊の撤退を初めて盛り込んだ抗議決議と意見書を全会一致で可決するなど、撤退を求める声が高まっている。」、とこの記事をまとめている。
安倍晋三政権は、「『現状を維持するべきだ』の回答はなかった。」、との声の重みを正確に受け止めなけねばならない。


以下、琉球新報の引用。




More
by asyagi-df-2014 | 2016-06-01 17:12 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-沖縄タイムス特集【誤解だらけの沖縄基地】を読む(29)。

 沖縄タイムスの特集、「誤解だらけの沖縄基地」(29)を考える。
 第29回目は、「沖縄振興は基地の『見返りで莫大』なのか」について。
 今回の沖縄タイムスは、「基地の見返りに沖縄が膨大な予算を得ている-。こんな言説が広がっている。本当なのか。」、こんな問いかけで始まった。
 例えば、それは、「『沖縄は戦後、予算漬けだ』。2015年6月25日、自民党本部。作家の百田尚樹氏を招いた勉強会で、自民の若手国会議員はこう批判した。」、「『日本政府も、事実上は基地の存続とひきかえに、莫大(ばくだい)な振興資金を沖縄県に支出』している。帝国書院は社会科の教科書にこんな記述も載せ、訂正した。」、という類である。
 この問いについて、沖縄タイムスはこう説明する。


①「沖縄に予算を拠出しているのは、内閣府沖縄担当部局(旧沖縄開発庁)だ。」
②「1972年の本土復帰に伴い、戦後27年間の米軍統治下で社会資本整備が遅れたなどの『特殊事情』に配慮し、格差是正のため立法された沖縄振興開発特別措置法が、予算措置の根拠となった。法律には米軍基地があることが理由とは、一言も書かれていない。                ③「公共事業で高率補助(最大95%)の特例措置はあるが、沖縄だけに別枠で予算を措置しているわけではない。特例的な予算は沖縄振興一括交付金だが、基本的な特徴は予算使途の自由度を高めていることで、予算総額は一括交付金の導入前とほぼ変わっていない。               ④「本土との格差が縮小した近年は、沖縄振興の性格付けも変化している。政府は2012年5月、沖縄振興基本方針を策定し、序文にこう記した。『沖縄の持つ潜在力を存分に引き出すことが、日本再生の原動力にもなり得る』
⑤「沖縄経済の活性化が日本の経済成長を支えるエンジンになる-というのが振興の理由であり、ここにも『基地の見返り』という発想は見当たらない。」


 沖縄タイムスは、今とは違うかっての「償いの心」についても説明する。


①「県民への『償いの心』をもって、事に当たるべきである」。復帰前年の1971年。第67回臨時国会(通称・沖縄国会)で、沖縄開発庁初代長官の山中貞則衆院議員は、沖縄関係法案の趣旨をこんなふうに説明した。沖縄戦から復帰までに県民が歩んだ苦難の道のりに思いをはせ、沖縄振興に当たる-。これが戦中派議員の原点だった。
②「「おれは沖縄に行けないんだ。県民に申し訳なくてな…」。翁長雄志知事は後藤田正晴元官房長官から、こんな心情を吐露されたことがある。
③「山中氏、後藤田氏に加え、普天間飛行場の返還を決断した橋本龍太郎元首相と、橋本氏を支えた梶山静六元官房長官。沖縄サミットを決断した小渕恵三元首相。『償いの心』を持つ議員は次々と鬼籍に入った。


 このことについて、「基地問題の戦後史に詳しい沖縄国際大学の前泊博盛教授は、こうした経緯を踏まえて指摘する。『安倍晋三首相、菅義偉官房長官ら現政権の幹部は【償いの心】どころか、沖縄への愛情のかけらもない。戦中・戦後からの歴史認識が決定的に欠如している』」、と厳しく指摘する。


 沖縄タイムスは、この問いに真正面から答える。
 まずは、「沖縄は他の都道府県に比べ、国からの財政配分で優遇されているのか。」、ということについて次のように答える。

①「県の2014年度決算の歳入をみると、総額7385億8775万円のうち、自主的に徴収でき、使い道が限定されない地方税収入は1118億9535万円だった。歳入全体に占める割合は15・1%で、全国平均の26・8%を下回る。全国平均を100として人口1人当たりの税収額を都道府県別に比べると、沖縄は65・1で全国最小。最大の東京都166・5と約2・6倍の格差がある。」
②「こうした税収差があっても、自治体が全国で一定水準の行政サービスを提供できるように国が支出するのが地方交付税だ。県の資料によると、13年度決算ベースで県の地方交付税は3593億円。多くの復興予算が投じられた岩手、宮城、福島の3県をのぞく都道府県で15位となる。
③「国からは他に、生活保護や公共事業など使い道が決められている国庫支出金も交付される。沖縄関係予算の一部を含めた国庫支出金は3737億円で全国11位。地方交付税と国庫支出金を合わせると7330億円で、全国14位だ。人口1人当たりに換算すると51万8千円で全国6位となる。1位の島根県は69万3千円、2位高知県は64万円、3位鳥取県は57万5千円で、国の予算が沖縄だけに過分に配分されているわけではないことが分かる。一方、国税として国に納めた額は、人口1人当たり19万1千円で全国30位。沖縄への予算配分と国税収納額の全国順をみても、沖縄がバランスを欠いて必要以上に優遇されているとはいえない。


 次は、「沖縄関係予算、一括計上で誤解」、ということについて。

①「沖縄関係予算は、国から県への補助金や那覇空港の第2滑走路整備などの国直轄事業の総額で、年末に次年度の額が決まる。他の都道府県分の予算は各省庁の予算に組み込まれるが、沖縄関係予算は内閣府が一括計上するため、全体を把握しやすい。一方で、他と同じように予算をもらった上で、さらに沖縄分を上乗せしているといった誤解を招くことがある。
②「沖縄振興特別措置法(沖振法)で予算の配分方法や高率補助などを定めている。2016年度の総額は約3350億円。そのうち、自主的な選択に基づいて事業を実施できる「沖縄振興一括交付金」に1613億円、社会資本の整備、学校施設の耐震化など公共事業関係費として1423億円を計上した。
③他の都道府県の場合、国土交通省や農林水産省などに要請し、各省庁が全体の予算を財務省に要望。その中から各都道府県に「個所付け(予算配分)」するのが特徴で、総額は公表されない。これに対し、沖縄の場合、内閣府に沖縄の予算を担当する部局があり、沖縄分の予算をまとめて一括計上する。
④「沖振法は本土との格差是正、沖縄の経済的自立が当初の目的で、『基地の見返りの振興策』という見方は当てはまらない。」


 最後に、「日本のフロントランナー」、ということについて。


①「安倍晋三首相が議長を務める経済財政諮問会議は2013年の経済政策の指針『骨太の方針』で初めて沖縄を取り上げ、『日本のフロントランナーとして21世紀の成長モデルとなり、日本経済活性化のけん引力となるよう国家戦略として沖縄振興策を総合的、積極的に推進する』と明記した。
 民主党政権だった前年5月策定の「沖縄振興基本方針」の序文で「沖縄の持つ潜在力を存分に引き出すことが、日本再生の原動力になり得る」と示しており、安倍政権でも踏襲したことになる。
②「日本とアジアの中心に位置する沖縄の地理的優位性や増加する県内人口、外国からの観光客や投資の伸びなど、沖縄がポテンシャル(潜在性)を生かし、経済発展することで日本経済の再生につながるという考え方で、県の目指す方向と重なる。
③「沖縄振興開発特別措置法は1972年5月15日の日本復帰に伴い、沖縄戦や米施政権下での遅れを取り戻し、本土との格差是正を実現することを目的にスタートした。また、国土面積の0・6%の沖縄に在日米軍専用施設面積の約74%が集中する特殊事情も考慮する内容だった。10年単位で延長、再延長を重ね、2002年4月、従来の名称から『開発』という言葉が消え、『沖縄振興特別措置法』に変わった。インフラ整備からソフト施策重視への転換を打ち出した。さらに10年以上をへて、沖縄関係予算は米軍基地の見返りではなく、『日本経済をけん引するためだ』という考えを県と政府は共有している。


 あらためて、私たちがきちんと把握する必要があるのは、「沖縄関係予算は米軍基地の見返りではなく、『日本経済をけん引するためだ』という考えを県と政府は共有している。」、ということである。

 以下、沖縄タイムスの引用。





More
by asyagi-df-2014 | 2016-06-01 05:52 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧