2016年 04月 28日 ( 2 )

原発問題-佐賀県玄海町の岸本英雄町長は、「高レベル放射性廃棄物」(核のごみ)の最終処分場受け入れに前向きな意向を明らかにした。

 標題について、毎日新聞は2016年4月27日、「九州電力玄海原発が立地する佐賀県玄海町の岸本英雄町長(62)が26日、毎日新聞のインタビューに応じ、原発から出る『高レベル放射性廃棄物』(核のごみ)の最終処分場受け入れに前向きな意向を明らかにした。国は年内に処分場の適地を示す方針で、岸本町長は『町が適地と示されれば町民説明会を開き、国とも協議したい』と述べた。最終処分場の候補地を巡っては、2007年に高知県東洋町長が応募したが、反対運動で白紙に戻った。それ以来、表立って前向きな姿勢を示した自治体や首長はなく、波紋を呼ぶのは必至だ。」、と報じた。
 また、「『日本国内にも造るべきだとひそかに考えてきた。東日本大震災前から町議会とも非公式に議論をしてきて同じ考えが広がっていると思う』とし、『将来の日本のエネルギー政策を成り立たせていく責任が立地地域としてある』と続けた。」、と 処分場受け入れを「選択肢の一つ」と岸本英雄町長のインタビューを伝えた。
 このなかで、岸本英雄町長は、「処分場受け入れを『選択肢の一つ』」、と明言した。


 以下、毎日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-04-28 19:08 | 書くことから-原発 | Comments(0)

ハンセン病-隔離された「特別法廷」について、最高裁の責任は果たされたのか。

 このことについて、2016年4月26日付けの社説から、事実を拾い出してみた。


①ハンセン病隔離政策は違憲として国に元患者への賠償を命じた2001年の熊本地裁判決を受けて政府は謝罪、国会も補償金を支給する法律を制定した。だが裁判所は動かず、元患者らの団体などは「司法は責任を明らかにしていない」と批判。13年に「特別法廷は裁判の公開を定めた憲法に違反している」とし、最高裁に検証を求めた。
②最高裁は一昨年5月、元患者らの強い要請を受け、特別法廷の調査を始めた。最高裁の外部有識者委員会は先月、特別法廷が「憲法に定められた法の下の平等・裁判公開の原則に反し違憲だった疑いがある」と指摘していた。 
③報告書は「病状や感染の可能性などを具体的に検討せず、ハンセン病に罹患(りかん)していることが確認できれば開廷の必要性を認定した」と指摘。「遅くとも1960年以降は合理性を欠く差別的な扱いであったことが強く疑われ、違法」とした。
④「ハンセン病患者の裁判がかつて、隔離された『特別法廷』で開かれていたことをめぐり、最高裁はきのう、元患者らに『患者の人格と尊厳を傷つけたことを深く反省し、お詫(わ)びする』と謝罪した。」
⑤「裁判を隔離した判断のあり方は差別的だった疑いが強く、裁判所法に違反すると認めた。最高裁が司法手続き上の判断の誤りを認めて謝罪するのは極めて異例であり、検証作業をしたこと自体は評価できるだろう。」
⑥「だが、注目された違憲性の判断に関しては、憲法上の『裁判の公開』の原則には反しない、と結論づけた。」


 2016年4月236日付けで確認した社説・論説は10社でであり、その見出しは次のようになっている。


(1)朝日新聞社説-ハンセン病 司法の差別、決着せぬ
(2)読売新聞社説-ハンセン病法廷 差別的運用が偏見を助長した
(3)東京新聞社説-ハンセン病 遅すぎた司法の反省
(4)北海道新聞社説-ハンセン病法廷 これで謝罪と言えるか
(5)信濃毎日新聞社説-ハンセン病法廷 司法の責任 なお検証を
(6)山陰中央新報論説-ハンセン病問題調査/真相の解明に期待したい
(7)徳島新聞社説-ハンセン病法廷 謝罪の言葉は届くのか
(8)高知新聞社説-【最高裁の謝罪】人権のとりでに値するか
(9)西日本新聞社説-ハンセン病差別 最高裁謝罪では終わらぬ
(10)沖縄タイムス社説-[ハンセン病特別法廷]違憲の疑いは拭えない

 これから推察すると、今回の最高裁による謝罪は、「『遅すぎた司法の反省』が『差別的運用が偏見を助長した』。『違憲の疑いは拭えない』ことから『 司法の差別、決着せぬ』し、『最高裁謝罪では終わらぬ』。最高裁が『人権のとりでに値する』ために、『真相の解明』につとめ、『司法の責任なお検証を』する必要がある。真の『謝罪の言葉』を届けるために。」、ということになる。

 また、その主張を要約すると次のようになる。


(1)朝日新聞社説
①「人権の砦(とりで)」たる最高裁として、これで問題が決着したといえるのだろうか。
②今回の最高裁の検証では、「裁判官の独立」を理由に、個別の事件の判断は避けられた。だが、手続きに問題があれば、裁判そのものに疑いが生じかねない。本来なら個別事件も検証し、被害救済や名誉回復まで考慮すべきだろう。今後、再審請求があれば、裁判所は真剣に対応すべきだ。
③差別や偏見のない社会に少しでも近づけるために、今回の検証をどう役立てるのか。謝罪を超え、最高裁はさらにその責任を負い続けなくてはならない。
(2)読売新聞社説
①人権侵害を正すべき裁判所が、ハンセン病患者への差別を助長した。司法の汚点である。
②社会と隔絶された施設で開廷することが公開の要請を満たしていると言えるのか、疑問である。
③裁判官の独立を尊重するため、特別法廷で審理された判決内容の是非については、検証の対象外となった。それはやむを得ないとしても、特別法廷という異例の場で公正な裁判が行われたのか、元患者らの疑念は根強い。
④差別的運用により、裁判への信頼が損なわれた。そのことに対する最高裁の責任も重い
(3)東京新聞社説
①「人格と尊厳を傷つけ、お詫(わ)び申し上げる」。かつてハンセン病患者の裁判を隔離先の療養所などの「特別法廷」で開いた問題で、最高裁が謝罪した。あまりに遅い司法の反省と言わざるを得ない。
②公開の原則、平等の原則が貫かれていたか。最高裁には今後も徹底的な検証を求めたい。つまり、最高裁が誤りを認めているのは、六〇年以降も特別法廷を開き続けていたことだ。その時点では既に確実に治癒する病気であったし、国内外で強制隔離の必要性が否定されていた。だから、裁判所法に反するとしたのだ。
③だが六〇年以前の特別法廷に問題はなかったのだろうか。もっと早い時点で特別法廷の問題に気づけなかっただろうか。それが悔やまれる。何より謝罪まで時間がかかりすぎている。
④二〇〇一年には熊本地裁がハンセン病の強制隔離政策を違憲と判断し、首相や衆参両院も反省と責任を認めた。最高裁もその時点で調査を開始できたはずだ。司法は人権の砦(とりで)でなければならない。あらためて、自覚を促したい。
(4)北海道新聞社説
①ハンセン病隔離政策をめぐる政府と国会の謝罪から15年。最高裁が自ら検証し、誤りを認めたことは評価されるが、遅きに失した。一方、憲法が保障する「裁判の公開」には反していないとした。形式的には公開の要件が満たされていたと判断したためだ。
②元患者やその家族たちはこの結論に納得するだろうか。偏見と差別に満ちた特別法廷を認めてきた責任に正面から向き合うことこそ、「憲法の番人」である最高裁の責務のはずだ。
③最高裁は、特別法廷設置について「合理性を欠く差別的な取り扱いであったことが強く疑われる」として謝罪した。当然である。
④理解できないのは、開廷時に開廷の張り紙が正門に出されていたことなどから、裁判は公開されていたと判断したことだ。普段、人があまり訪れない療養所に張り紙をしただけで、公開されていたとするのは無理がある。
⑤この問題を調べてきた最高裁の有識者委員会も、一般法廷と比較し実質的に公開されていたかが重要だとして、違憲の疑いを指摘した。事実上の非公開とみるのが市民感覚だろう。
⑥形が整っているから良しとするのが、最も人権感覚に敏感なはずの司法の判断なのか。残念な結論と言わざるを得ない。
⑦国の隔離政策で患者らは長年、言葉に言い表せない苦しみを味わってきた。その人たちの名誉を回復するためにも、最高裁は真摯(しんし)な反省の姿勢を示すべきだ。それこそが、現在も根強い偏見を解消する方策の一つになる。
(5)信濃毎日新聞社説
①ハンセン病患者らを強制隔離し続けた差別政策に、「人権のとりで」であるべき司法までが加担した。その責任の重大さに正面から向き合った検証結果とは言いがたい。
②遅きに失した謝罪の言葉だけでは、不信感は拭いようもない。違憲性に関して、さらに徹底した検証が欠かせない。
③熊本の男性が無実を訴えながら殺人罪で死刑判決を受け、執行された「菊池事件」について、弁護団などが再審を求めている。個々の裁判のやり直しも、遺族らの要望に応じて認めるべきだ。
(6)山陰中央新報論説
①殺人罪で死刑判決が言い渡され、執行された「菊池事件」を巡っては再審請求の動きがあり、司法による過去の償いはまだ終わらない。
②報告書は特別法廷の問題点を一通り示し、裁判所の誤りも認めている。記者会見した最高裁事務総長は「法の下の平等に反していたと強く疑われる」と、報告書にはない違憲の疑いまで指摘した。しかし個別の事件の審理にどのような影響があったかは明らかにはなっていない。
③菊池事件では、被告が無罪を主張したのに弁護人は検察側提出の全証拠に同意したり、裁判官がゴム手袋をして調書をめくったりといった異様な裁判の光景が語り伝えられている。弁護団は刑事訴訟法に基づき検察に再審請求を求めるなど手を尽くしており、真相解明につながることを期待したい。
(7)徳島新聞社説
①憲法の番人が差別意識を持っていたのでは、公正な司法など期待できようか。最高裁は恥ずべき過ちを犯したことを重く受け止めるべきだ。
②ハンセン病患者への強い偏見があったのは明白である。報告書では「誤った運用が偏見と差別を助長した。深く反省し、おわびする」とした。謝罪は異例だが、それで済むものではない。
③今回の報告では、「司法が人権侵害を行った」との批判は収まらないだろう。検証も不十分だ。
④三権の一翼を担う最高裁が重い腰を上げて調査を始めたのは、入所者協などの要請を受けた後の一昨年5月だ。対応が遅きに失したのが極めて残念だ。亡くなった元患者に謝罪の言葉は届かない。最高裁には、さらに患者側の理解を得る努力を求めたい。
(8)高知新聞社説
①「謝罪になっていない」―。長年にわたっていわれのない差別、偏見を強いられてきた元患者や家族が憤るのも無理はないだろう。
②憲法が定める裁判の公開原則に関し、最高裁は療養所に開廷を知らせる「告示」を出していたことを挙げて、「公開されていなかったとは認定できない」と結論付けた。だとしても、実質的には「公開」とは程遠く、あまりに外形的な判断といわざるを得ない。
③社会の差別や偏見を助長した責任を直視しないままなら、「人権のとりで」という国民の信頼に自ら傷をつけたといわなければならない。
(9)西日本新聞社説
①最高裁はまず違法性について、特別法廷は災害など例外に限るとされる裁判所法に違反していたと認めた。一方で特別法廷は「傍聴を許していたと推認できる」などを理由に、憲法の「裁判の公開」には反しないと結論付けた。こうした判断は問題を矮小(わいしょう)化していると言わざるを得ない。
②最高裁は報告書の末尾で外部有識者委から「最高裁は人権のとりでたれ」と叱咤(しった)されたことを自ら記している。国民の人権を巡って司法までが厳しく指弾された意味は極めて重い。
③国の補償など元患者らの救済は進む一方、最近では耐え難い偏見から家族らが国を提訴するなどハンセン病問題は依然深刻だ。
④改めて私たち一人一人に問われる人権問題と捉えたい。
(10)沖縄タイムス社説
①今回の調査報告書は、療養所の正門に開廷を知らせる「告示」を出していたことをあげ、「公開されていなかったとは認定できない」と違憲性を否定する。違憲性を認めた場合の影響を懸念するあまり腰が引け、形式論をかざして逃げ込んだ印象が強い。実際のところはどうだったのか。
②熊本県の国立療養所「菊池恵楓園」入所者自治会の志村康会長(83)は指摘する。「告示に気付く人はおらず、知らない間に裁判は開かれていた」。50年代に「特別法廷」を目撃したという菊池恵楓園の入所者は「白黒の幕の中で裁判が開かれ、全然見えなかった」と証言する。
③最高裁が謝罪したことで行政・立法・司法の三権が隔離政策について謝罪したことになるが、ハンセン病に対する差別や偏見は解消されていない。司法による過去の償いも終わっていない。


 今、私たちにとって何よりにも増して必要なことは、「療養所で暮らす人の平均年齢は80歳を超す。尊厳が回復されたとはいえないまま年老いる元患者らの現状に向き合い、差別をどう克服していくか。司法の責任とともに、社会が問われていることもあらためて認識したい。」(信濃毎日新聞)、ということだ。
 それも緊急な具体的な対応の中で。


 以下、各社社説等の引用。(また、長くなります。)





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by asyagi-df-2014 | 2016-04-28 06:07 | ハンセン病 | Comments(0)

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