2016年 03月 10日 ( 2 )

沖縄から-三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第44回

沖縄の地で、体を張って新しい歴史を作ろうとしている人たちがいる。
そこには、その煌めきの記録を残そうとしているジャーナリストがいる。
だとしたら、その生きざまの瞬間を私たちは受け取る必要がある。
三上知恵の沖縄撮影日記。

 
 今回の報告は「埋め立て工事中止」という和解、について。
三上さんは、3月4日の意味を、「埋め立て中止」を、「まずは、現場と共に狂喜乱舞を味わって欲しい」とこう報告する。


「ジュゴンを追いかけて撮影し、アオサンゴを見つけて世に出し、歩くサンゴの特ダネに期待して奔走した私の大浦湾に対する尽きることのない張り詰めた想いは『埋め立て中止』と聞いただけでもう本当に瓦解するほどだ。いつか『白紙撤回』という言葉を勝ち取った時には、そのままあの世に行って先に行ったみんなに報告してしまうかもしれない。ずっとこの問題に向き合ってきた人にとっては、3月4日はそんな日になった。まずは読者のみなさんにも、現場と共に狂喜乱舞を味わって欲しい。」


 三上さんは、続ける。


 「感慨に浸っている私たちに向かって、お願いだから簡単に、訳知り顔に『油断してはいけないよ』『選挙対策だ』『政府はきっと強行する』『ポーズだけで和解をする気なんてない』『これで終わると思ったら大間違いだ』などという言葉をすぐ投げかけないでもらいたい。国の作戦が失敗し、『中止』を含む和解にまで応じさせるほど、私たちは政府を追い込んだのだ。」、と。
 それは、「普天間基地を封鎖しても、ゲート前の道路に身を投げ出しても、何百というブロックを積み上げても、止むことがなかった建設工事。それが、裁判所の和解勧告で、国がそれ応じたことで『止まった』のだ。」、ということなのだと。
 だから、「このコトの大きさがわかるだろうか。夢にまで見た瞬間だ。いや、悲観的な私は夢に見ることさえできなかった。そんなことが起きるのか? 信じられないことに、実際に、本当に、工事は『止まった』。」、ことを「まずはヒイヒイ声を上げて泣くヒロジさんの姿を見て欲しい。」、と。


 三上さんは、今回の報告をさらに続ける。


「週が明けて7日月曜日、国は早々に知事に是正を指示する手続きに入ってしまった。今回和解の中で裁判所は『工事を中止して、本来はオールジャパンで話し合うべきだ』とまで踏み込んでいる。話し合いもなしに、是正の指示という手続きもすっ飛ばして、最も強権的な『行政代執行』という手段で臨んだ国のやり方に対し、裁判所は今回冷ややかな対応を見せた。裁判長は国と地方は対等な関係にあるとした地方自治の精神を尊重し、主に県側の主張を認めて話し合いによる解決を促し、少なくとも一つ前の手続きから国は順序を踏むべきだと示唆している。
 ところが、国は県との協議についてはまだ何も動かないうちから新たな法廷闘争へさっさとコマを進めてみせた。時間を取るつもりはない。次の裁判では勝つし、辺野古計画を考え直す気は毛頭無い、そう宣言した形だ。これでは円満解決に向けて努力するポーズさえ取るつもりはないということだ。知事も弁護団も不快感をあらわにした。やはり『和解』などに応じたのではなく、不利な裁判を闘うより譲歩したように見せて次の裁判で沖縄を叩きのめす。本音はそこなのだろう。
 そうであっても、である。今現在は和解によって『国が知事の権限を奪った措置を取り下げた』ことで沖縄県知事が埋め立てを撤回した、その状態に戻ったのだ。知事がダメだと言っている間、何人たりとも大浦湾のサンゴを潰したりはできないのだ。そう思うだけで、朝から空気はおいしい。」


 「朝から空気はおいしい。」から、また闘える。
 三上さんは、そう言っています。
  最後に、三上さんは、このように語りかけます。


「それにしても『工事中止』には本来、いっさいの関連工事も当然含まれているのだから、工事は一切やめて欲しい。そしてもう埋め立ては中止になっているのだから、埋め立てに向けて海に投入した人工物はすべて引き上げてもらう。アンカーブロックもオイルフェンスもオレンジ色のウキも、すべて海に負荷がかかっている。一刻も早く撤去して欲しい。その声を上げ続けるためにも、海と陸の監視行動は休めない。
 前半、私が喜び過ぎたから、三上さんがあんなに喜んでたからもう応援に行かなくて良いのかしら? と勘違いしないで欲しい。今こそ、みなさんの力が必要です。知事が認めていない工事ですよ! と大手を振って監視し、春に向かって輝きを増す大浦湾を満喫し、結束を固めて次に備える絶好の時期だ。安心して遊びに来て欲しい。そして連帯行動に、激励に現場に来て大いに賑やかして帰って欲しい。これから沖縄は一番美しい時期を迎えるのだから。」


三上智恵監督新作製作のための製作協力金カンパのお願い

『戦場ぬ止み』のその後――沖縄の基地問題を伝え続ける三上智恵監督が、年内の公開を目標に新作製作取り組んでいます。製作費確保のため、皆様のお力を貸してください。

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・加入者名:沖縄記録映画製作を応援する会


 以下、三上智恵の沖縄(辺野古・高江)撮影日記第44回の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2016-03-10 18:09 | 沖縄から | Comments(0)

原発-首長の65%は「原発低減を」、と。

 今後の原発をめぐる状況について、共同通信はアンケートの結果を公表した。このことについて、東京新聞は2016年3月7日、「東京電力福島第一原発事故から五年を迎え、全国の知事と市区町村長の65・6%が原発のエネルギーに占める比率を引き下げるか将来的にゼロとするよう求めていることが共同通信のアンケートで分かった。内訳は比率低減が44・6%、全廃は21・0%で『原発の安全性や核廃棄物処理への不安を解消できない』として再生可能エネルギーへの転換を望む声が目立った。また原発事故に備え46・6%の自治体が避難路確保や住民への情報伝達などを改善し、防災計画を見直していることも判明した。」、と報じた。
東京新聞は、「国は昨年、将来の原発比率を20~22%とする二〇三〇年電源構成比率の目標を公表し、再稼働を順次進めているが、自治体側に慎重論が根強いことを裏付けた形だ。」、と指摘した。
詳細については、「全廃を求める首長には、原発を抱える新潟県柏崎市長も含まれる。一方、原発がある福井、青森両県などの二十五人が『エネルギー資源の不足や地球温暖化対策に必要』として原発比率を高めるべきだと回答し、立地自治体の間で見解が分かれた。
 19・3%は『その他』を選び、原発比率について明確な回答を避けたが、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの普及に期待する声が多くみられた。
 知事のうち、全廃を求めたのは八府県。沖縄を除くと原発立地県に隣接する府県で、『原発事故は広い地域に影響を及ぼし、多くが避難生活を強いられる』(山形)などと回答した。原発立地十三道県の知事は、『中長期的に原発依存を下げる』(佐賀)、『事故の検証が不可欠』(新潟)のほかは、軒並み『エネルギー対策は国の責任で行うべきだ』などと答えた。」、と伝えた。


 以下、東京新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-03-10 06:35 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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