2016年 02月 26日 ( 4 )

原発問題-改めて、丸川珠代環境相の「除染の目標、何の根拠もなく決めた」発言を、毎日新聞から考える。

 丸川珠代環境相の発言について、毎日新聞は2016年2月24日、「言葉は時に人を傷つける刃物になると表し、「丸川珠代環境相が、東京電力福島第1原発事故後に定めた除染などの長期目標を『【わーわーわーわー】騒いだ中で、何の科学的根拠もなく決めた』などと述べた時、その言葉が頭に浮かんだ。5年前の原発事故で約10万人が今もなお古里に帰れない現実が、この人の目には映らないのか。」、と伝えた。
 毎日新聞は、その発言要旨の問題点を次のようにとらえる。


①除染の目標数値を「何の科学的根拠もなく、時の環境大臣が決めた」との部分。この「1ミリシーベルト以下」という基準の根拠とは何か。国際放射線防護委員会(ICRP)は、放射性物質の影響が残る状況下での年間被ばく線量の目標について「1〜20ミリシーベルトを許容範囲」と勧告している。この範囲のうち最も低い値を民主党政権は除染の基準としたのだ。現在の自民党政権も変えていない。つまり荒唐無稽(むけい)な数値ではない。
②「被ばくはどんなに微量でも危険が伴うというのが現在の学問の定説で、できる限り低い方がいい。ICRPの勧告に従い、放射性物質汚染対処特措法に定めたわけです。日本が法治国家ならばその被ばくの限度を守ることは当たり前です」。環境相の発言だったことについては「環境省は被ばくを低減させることに全力を傾ける責任がある役所。それなのに困った人です」(小出裕章さん)
③「その『1ミリシーベルト』という基準のために我々はこの5年間、どれだけ振り回されてきたか分からないのに……」という言葉に徒労感がにじむ。「文部科学省が2011年5月、学校の敷地についても『年間1ミリシーベルト以下を目指す』という方針を突然打ち出したことで、我々現場は大混乱しました。それでも地元は国が決めた基準を信じて、除染を進め、それを達成してきたんです。それなのに不適切な発言で住民同士の不要な感情的対立をあおるようなことはしないでほしい」(南相馬市の桜井勝延市長)
④「同じことを福島で言えますか? 現場に来て、現場で見て、現場で発言してほしい。そうすれば軽率な発言はできなかったろう」(南相馬市の桜井勝延市長)
⑤「除染でも、食品の安全検査でも数字を基に『大丈夫だ』と確認しながら進めているのに、その数字に根拠がないとされたら信頼性がなくなってしまう。うかつな発言では済まされません。県民は怒っている」(小熊慎司衆院議員(改革結集の会))
⑥「撤回が遅かったことで福島のネガティブな情報が発信され続けた。福島県民を傷つけたのに発言のおわびだけで、時間がかかったことには謝っていない」(小熊慎司衆院議員(改革結集の会))
⑦とりわけ許せないのは「反放射能派」というレッテル貼り。「この呼称の中に、揶揄(やゆ)する響きはないでしょうか。うるさいやつらが『わーわー』やっている、というような。でも市民の一人一人が意見を表明する権利を持っています。自分と意見が違う人がいたとしても。いいえ、違う意見だからこそ、立ち止まり、真摯(しんし)に人々の声に耳を傾けることこそが、政治家の基本的な使命ではありませんか」(落合恵子さん)


 毎日新聞は、最後に、「丸川氏は『福島をはじめ、被災者に心からおわびしたい』などと述べ、発言は撤回した。だが、これによって自らの言葉で傷つけた被災者の心が癒え、怒りが収まるとは思えない。環境相として本当にふさわしい人物なのかは、これからも問われ続ける。」、とまとめた。


 以下、毎日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-02-26 17:39 | 書くことから-原発 | Comments(0)

沖縄-ハリス米太平洋軍司令官は、米上院軍事委員会の公聴会で、「辺野古移設が完了するまで普天間の使用も継続する」と明示。

 表題について、沖縄タイムスは2016年2月25日、「日本が米軍普天間飛行場の移設を望み、われわれはそれを承諾した。日本を防衛するのが米側の義務であるように、基地を提供するのは日本の義務だ-。米上院軍事委員会が23日に開いた公聴会で、ハリス米太平洋軍司令官は、普天間返還の遅れは辺野古移設を進められない日本に責任があり、辺野古移設が完了するまで普天間の使用も継続するとの見解を明示した。」、と報じた。
 また、この公聴会での様子について、「われわれの課題は、日本の責任である普天間代替施設の建設を成し遂げることだ」として、「サリバン上院議員(共和、アラスカ州選出)に、日本との課題を問われたハリス氏は、普天間の代替施設建設のさらなる遅れは『日本の責任』と繰り返し、辺野古移設が完了するまで『(普天間所属機は)普天間での運用を継続する』と明言した。予算の承認権を握る米議会の批判の矛先が米軍に向かぬようハリス氏が弁明に終始したのは、公聴会前のマケイン委員長との面談が影響していた。ハリス氏と面談したマケイン委員長は、埋め立て承認をめぐる訴訟で移設計画が再び停滞する可能性を懸念。日本政府が普天間の5年以内の運用停止要請を明確に否定しない点にも率直に不満を表明し、『2025年が限度だ』と率直に伝えた。」、と伝えた。


 米軍幹部として初めて新たな移設完了時期について、「25年(まで)に終えるとみなしている」、と公式の場で表明した。
 「辺野古移設が完了するまで普天間の使用も継続する」という占領体質むき出しの米国の姿勢は、日本の主体性そのものが問われていることでしかない。
 「2025年が限度だ」とする脅迫は、人の命を軽んじる米国の驕りでしかない。


 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-02-26 12:03 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-日米の思惑の違いはどこから

 ハリス米太平洋軍司令官の辺野古に関する発言に関して、沖縄タイムスは2016年2月25日、「中谷元・防衛相は25日の衆院予算委員会分科会で、米軍普天間飛行場の返還時期に関し、現行計画通り2022年には返還可能との認識を示した。ハリス米太平洋軍司令官が上院軍事委員会で示した返還の前提条件となる辺野古新基地の完成が25年になるとの見通しを打ち消した形だ。中谷氏は、『順調に進めば辺野古の埋め立て工事が5年で完了し、22年に普天間は返還可能になる』と述べた。13年の日米合意で返還時期は『22年度またはその後』とされている。中谷氏は、ハリス氏の発言に関し『発言の全文を読まないと本当の意味が理解できないので米側に真意を確認する』とも表明した。」、と報じた。


 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-02-26 09:49 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-沖縄タイムス特集【誤解だらけの沖縄基地】を読む(16)。

 沖縄タイムスの特集、「誤解だらけの沖縄基地」(16)を考える。
 第16回目は、「海兵隊撤退で沖縄は『南沙状態』?」、ということについて。
 このことについて、沖縄タイムスは2016年2月21日、次のようにまとめる。

(1)この問いは、事実なのか。
①沖縄から米海兵隊が撤退すれば、南シナ海の南沙諸島のように中国が沖縄を奪いにくる-。海兵隊の沖縄駐留が必要な理由としてインターネット上で、まことしやかに語られる言説だ。
②「米軍が退いたから中国が進出した」。政府関係者でさえ中国の強硬姿勢はフィリピンからの米軍の撤退が大きな要因で、沖縄から海兵隊がいなくなれば尖閣諸島だけでなく与那国島や本島まで中国が奪いにかかるとの「仮説」を語る。全米軍が撤退したフィリピンと、駐留する陸・海・空・海兵隊の4軍のうち普天間所属の海兵隊だけの撤退を求める沖縄とでは比較できないにもかかわらず、だ。
(2)この問いへの反論。軍事ジャーナリストの田岡俊次氏は、政治と軍事の両面からの強い否定。
①田岡氏は尖閣は2014年の安倍・習会談で事実上の現状維持で合意しており侵攻することはあり得ないとする。米国が最大の輸出市場、投融資先である中国にとり、米との決定的対立は避けたいのも事実だ。
②一方、米国にとっても中国は米国債1兆2千億ドルを保持して財政を支えているだけでなく、3兆7千億ドルの外貨準備の大半をウォール街で運用し、米金融証券界の大黒柱になっている。毎年150機の旅客機を輸入し米軍需、航空機産業の最大の顧客でもある。武力衝突は双方にとり破綻を意味する。
③そもそも在沖海兵隊は「抑止力」になり得ないとも言う。在沖海兵隊の戦闘部隊は第31海兵遠征隊(2千人)だけ。他は補給・支援部隊だ。その歩兵部隊は1個大隊800人にすぎないと指摘。「戦車ゼロ、装甲車約20両とオスプレイ、ヘリは戦争できる兵力ではない。太平洋、インド洋地域の戦乱、暴動や災害時に在留米国民を救出するのが主たる役割だ」と説明する。
④「沖縄の陸自第15旅団の方がよほど頼りになる」と述べ、海兵隊がいなくても沖縄がフィリピン化することはないとする。
(3)結論。
 では、なぜ政府内から米軍撤退による中国脅威論が出るのか。田岡氏は「辺野古の新基地建設への正当性を持たせたいためだ」との見方を示しこう嘆いた。「マスコミも政府関係者も基本的な知識がなさすぎる」


 こうした問いは、「辺野古の新基地建設への正当性を持たせたいためだ」、ということがよくわかる。
 つまり、それほど辺野古新基地建設には正当性がないということだ。


 以下、沖縄タイムスの引用。



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by asyagi-df-2014 | 2016-02-26 06:20 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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