2016年 01月 31日 ( 2 )

原発問題-高速増殖炉もんじゅを考える。

 もんじゅ君のブログを紹介されました。
 あらためて、高速増殖炉もんじゅについて考えてみました。
 「新しい地平へ-新交流地帯」では、「もんじゅ」については、次のように記載していました。


朝日新聞は2015年11月13日、「原子力規制委員会は13日の定例会で、高速増殖原型炉もんじゅ(福井県)の運営を見直すよう求める馳浩文部科学相への勧告を正式決定した。日本原子力研究開発機構に代わってもんじゅを安全に運転できる主体を具体的に特定するか、もんじゅのあり方を抜本的に見直す措置を半年をめどに報告するよう求めた。」、と報じた。
 あわせて、こうした勧告は「規制委設置法に基づく権限で、行使されるのは2012年の発足以来初めて。」、と伝えた。


もんじゅ君のブログ(2013年5月13日付)から、引いてみます。見出しをつけてみました。

(1)「もんじゅ」て。

Q. それって、どんな原子炉なの?
A. ふつうの原子炉よりも「高速」の中性子をつかって核分裂反応を起こして、燃料のプルトニウムを「増殖」させようっていうもの。だから「高速増殖炉」なんだよ。

Q. 成功しているの?
A. ぜんぜんうまくいっていないよ。アメリカ、イギリス、フランス、ドイツなど、これまでに研究していたほかの国も、もう計画を中止しているよ。ただし、フランスは高速増殖炉への未練を捨てきれないので、日本に研究をつづけさせたいなーと考えているよ。

(2)「もんじゅ」が必要とされているわけは。

Q. じゃあ、うまくいってないのに、なんで高速増殖炉が必要だっていうおはなしになるの?
A. 高速増殖炉が「核燃料サイクル計画」の一部をになっているからだよ。

Q. 核燃料サイクルってどんなもの?
A. ふつうの原発から出る使用済み核燃料、つまり「ゴミ」をリサイクルしてあたらしい核燃料につくりかえよう、そしてそれを高速増殖炉で使おう、そしたらいつまでも核燃料もぐるぐるまわして使えるから、ウランとか燃料を輸入してこなくっていいし……、という夢みたいな計画だよ。

Q. で、その核燃料サイクル計画ってうまくいってるの?
A. はっきりいって、破綻しているよ。燃料がいらなくなる「夢の計画」だったけれど、ずっと夢のままなんだ。核燃料サイクル計画の構想ができたのは1960年代、施設をつくりだしたのは1980年代、動きだしたのは1990年代なんだけど、そのための施設である高速増殖炉もんじゅも、青森県・六ヶ所村の再処理工場も、いまだに失敗つづきでうまくいくみこみがないの。
もし、万が一奇跡的にうまくいったとしても、80年代につくりだした設計の施設が、2010年代のいまにはたしてマッチしているのか、そもそも老朽化していないのかとか、ギモンがいっぱいなんだよ。

(3)「原発はトイレのないマンション」ということ。

Q. じゃあ、なんで核燃料サイクル計画をやめないの?
A. それは、核燃料サイクルをあきらめるっていうことは、つまり、原発から出る使用済み燃料……「ゴミ」のリサイクルをあきらめます、ってことになるからだよ。

Q. 使用済み燃料をリサイクルできないと、どうしてこまるんだろう? 
A. 使用済み燃料がリサイクルできないとなると、なんとかして捨てないといけないでしょ。でも、ちかづくと人が死んじゃうくらいのつよい放射能を発している使用済み燃料って、管理方法がないんだよね。

Q. じゃあ、これまでずっと原発を動かしてきたけど、そこから出るゴミのあとしまつ方法は考えられていなかった、っていうこと?
A. うん。ゴミのかたづけについては、棚上げにしてきたんだよ。「原発はトイレのないマンション」っていう言葉は、そういう意味なの。

Q. うーん。そしたら、これまでに出た使用済み核燃料はどうやって保管してるの?
A. 仮置き場、ということで、全国各地の原発にある「使用済み燃料プール」のなかでしずかに眠っているんだよ。

Q. あ、ふくいち君のニュースでよくきく「燃料プール」って、もしかしてそのこと?
A. そうそう。ものすごくあぶないものなのに、かんたんに水をはったプールに入れておいただけだったから、地震や津波でこわれちゃって、そうそう近づけなくなっちゃってるんだよね。

(4)「もんじゅ」をやめない理由は。

Q. あぶないんだね。じゃあ、高速増殖炉をあきらめたら、自動的に核燃料サイクル計画もあきらめることになって……、「ボクたちには使用済み燃料をどうにもできません」ってみとめちゃうことになるのかな。
A. うん、そうだよ。ゴミのあとしまつができなくなっちゃうわけだから、「じゃあゴミが増えてゆく原発をつかいつづけるのか?」っておはなしになっちゃうでしょ。

Q. そっか! これまでは「ゴミのリサイクル方法はそのうち開発されますから、安心して原発を使いましょう」っていってきたんだね。でも、核燃料サイクル計画が破綻してるのをみとめちゃったら、それがウソだということがばれちゃう。
A. そうそう。そしたらふつうの原発を動かしつづけるのもむずかしくなっちゃって、脱原発しないといけなくなるでしょ。

Q. あー、だから核燃料サイクル計画をやめたくないんだね。
A. そういうことみたい。日本じゅうの原発の使用済み燃料プールは、もうかなりギリギリまでいっぱいになってきてるから、原発を動かしたくても、ゴミ置き場がなくて、動かせなくなっちゃうよね。

Q. へー。でも、核燃料サイクル計画ってお金がかかってるんでしょ。そんなにうまくいってない計画なのに、なんでやめようっていわないんだろう。
A. ボクもんじゅだけでこれまでに1兆円いじょう、六ヶ所村にいたってはそれの何倍もかかっているから、経産省さんも電力会社さんもかつては「正直、もうやめたい……」って考えてうちあわせを重ねていた時期もあったみたい。でもやっぱりやめるってことは「これまでまちがってました」って責任とることになるから、ふみきれなかったんだって。

Q. 動いていないっていったって、いまも予算は使っているんでしょ?
A. そうだよ。高速増殖炉もんじゅだけでも、1日に5500万円……。

Q. はげしいね。
A. そうだね。

(5)「もんじゅ」をやめられない理由は。

Q. ほかに、核燃料サイクル計画をやめると困る人とかっているのかな?
A. 電力会社さんはこまっちゃうみたいだよ。

Q. なんで?
A. これまでは使用済み核燃料を「これはいつかリサイクルできるから役に立つんです。だからそれまでとっておくんです」といっていたものが、ぜんぶゴミになっちゃうわけでしょ。つまり、資産として計上していたものが、一瞬にして無価値なものに……、それどころか、お金をかけて処分しないといけないお荷物になっちゃう。

Q. あー、つまり、核燃料サイクル計画の破綻をみとめると、電力会社さんのPLが悪化するんだ。
A. そうそう、そういうこと。現実の持ち物はなにもかわらなくても、経営状態が悪くなっちゃうの。

Q.  でも、実質はもう破綻してるわけだから、いつ認めるかっていう時間の問題なわけだよね。
A. そうだね。でも、それをずっと先のばししてるんだよね。

(6)「もんじゅ」をやめるということ。

Q. でも、ここでもし規制委員会から「高速増殖炉もんじゅの使用停止」がじっさいに命令されたら?
A. うん。使用停止はただ「使っちゃダメ」っていうことだけど、それがながびいて、「もんじゅなんてムダだ」とか「廃炉しろ」「そもそも核燃料サイクル計画はムダ遣いはやめてしまえ」って議論に発展したら、それはとてつもないインパクトがあるよ。

Q. 「核燃料サイクル計画をあきらめる=原発を使いつづける理屈がなくなってしまう」ってことなんだよね。
A. うん。だから、もしも規制委員会が停止命令を出して、そのあいだに国の政治がもんじゅを見直すって議論をはじめるとしたら、それはそのまま、脱原発におおきく舵を切ることになるかもしれないの。

Q. はー。壮大だね。それにしても、「やめることを決められない」って、たいへんなことなんだね。
A. うん。むなしくなるよね。太平洋戦争のおわりの時期に、海軍も陸軍も外務省も「日本はもうだめだ」ってわかってたのにだれも本音ではなせなくて、終戦がずるずるながびいたのを思いだしちゃうよ。

Q. 泣けてきちゃうよ。
A. やめてよ。もんじゅで使ってるナトリウムは、水にふれるだけではげしく燃えちゃうんだよ。涙は禁物だよ。


 原子力規制委員会の「日本原子力研究開発機構に代わってもんじゅを安全に運転できる主体を具体的に特定するか、もんじゅのあり方を抜本的に見直す措置を半年をめどに報告するよう求めた。」という勧告は、「やめることを決められない」ということの打破に繋げることができるか、ということになる。


 以下、もんじゅ君のブログの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-01-31 11:49 | 書くことから-原発 | Comments(0)

ハンセン病-ハンセン病の元患者や遺族に支払われる補償金の申請期限が、2016年3月末に迫る。厚生労働省は早めの申請を呼びかけている。

 ハンセン病補償金の申請期限が2016年3月末になっていることを知らなかった。
 このことについて、朝日新聞は2016年1月28日、「ハンセン病の元患者や遺族に支払われる補償金の申請期限が、3月末に迫っている。患者の強制隔離などを定めた『らい予防法』が廃止されて4月1日で20年。権利がありながら申請していない人が推計で400人いるとみられ、厚生労働省は早めの申請を呼びかけている。」。と報じた。
 この補償金は、「ハンセン病の元患者や遺族に対し、療養所に入所した時期や発症した時期などによって500万~1400万円が支払われる。らい予防法の廃止前にハンセン病療養所に入所した人や、その遺族、入所歴のない元患者が対象になる。」。
 また、この申請期限については、「民法には不法行為から20年が過ぎると賠償請求権が消える『除斥期間』があり、厚労省は予防法の廃止から20年となる4月以降は請求できなくなるとしている。」、と伝えている。


 日本という国のハンセン病患者への隔離政策等のむごさを思いながらも、「隔離政策を違憲とした2001年の熊本地裁判決を受け、元患者らと国の間で交わした合意に基づく。裁判所へ提訴し、国と和解する手続きをとれば補償金を受け取れる。」とされる制度の申請を、考える。


 以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-01-31 05:51 | ハンセン病 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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