2015年 12月 30日 ( 2 )

沖縄から-辺野古新基地建設をめぐる今。軍準機関紙「米星条旗」は「現時点では滑走路建設は宙に浮いた状態だ」と報道。

 沖縄タイムスは、辺野古新基地建設をめぐる状況について、次の記事を掲載した。
 

 「米軍準機関紙『米星条旗』は29日、米海兵隊の2016年を占う主な出来事の一つに米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設問題を挙げた。国と県の法廷闘争により、『計画の将来は裁判所の手に委ねられている』と先行きを疑問視する見方を伝えている。同紙は、多くの県民にとって、米海兵隊のグアム移転計画の難点とは、完了後も『あまりにも多くの海兵隊が島に残るという事実だ』と指摘。翁長雄志知事が埋め立て取り消しをしたのに対し、日本政府は取り消しを却下する訴訟を起こしたと経過を説明し、『現時点では滑走路建設は宙に浮いた状態だ』と報じた。
 海兵隊紙『マリンコー・タイムズ』は、来年は辺野古移設をめぐり、日本政府と県の間で複数の法廷闘争が繰り広げられると指摘。辺野古移設をめぐる情勢は緊迫しているが、『問題はあるが太平洋地域の海兵隊部隊の再編は進むだろう』と予測。米連邦議会がこれまで凍結してきた日本政府の拠出金を含むグアム移転予算の承認で、グアムでの建設工事が進められていると報じた。」


 「名護市辺野古の新基地建設で沖縄防衛局が設置した環境監視等委員会の委員4人が建設工事関連の受注業者から寄付金を受け取っていた問題で、同委は28日、委員が受注業者からの寄付金を今後受領しないようルール化する方針を固めた。業者に対しては、委員や大学への寄付を自粛するよう防衛局が要請する。同日の第6回会合で防衛局が方針を提案し、出席した委員10人が了承した。欠席した委員3人には防衛局が説明し、中村由行委員長(横浜国立大大学院教授)が最終判断する。」


以下、沖縄タイムスに引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-12-30 13:26 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-沖縄タイムスが説く、辺野古抗告訴訟のポイント。

 沖縄県が2015年12月25日に起こした抗告訴訟について、沖縄タイムスは2015年12月28日「弁護団が『最大の争点』というように今回のケースで県が国を訴える資格があることや、国交相決定で県の利益が侵害されていることなどを強調。決定の違法性を指摘している。訴状と申立書のポイントをまとめた。」、との記事を掲載した。

 そのポイントとして、①国交相 執行停止の違法性、②新基地建設 中止の緊急性、③侵害される利益、④抗告訴訟の適格性 、について次のようにまとめている。


①国交相 執行停止の違法性
・県の埋め立て承認取り消しに対する石井国交相の執行停止について、県は私人の権利救済を目的とする行政不服審査制度は国(沖縄防衛局)に請求資格がなく、「不適法で却下されるべきもの」でありながら、「辺野古移設という内閣の一致した方針」に従い違法に執行停止を決定したと指摘する。
・地方自治の保障の観点からも国が不服を申し立てる問題点を指摘する。地方自治法改正で国と地方自治体の関係は「対等・協力」であり、両者の調整は司法の判断に委ねるとされた理念に適合しないと主張する。
・沖縄防衛局が私人と同様に位置付けられるかどうか「固有の資格」の有無の判断では、埋め立ての「承認」は国が対象で、「免許」を得る私人とは区別されると説明。外交・防衛上の条約に基づく基地の提供を目的とした基地建設は国家としての「固有の資格」の立場であり、防衛局は「私人」ではなく執行停止を申し立てる資格がないと強調する。
・沖縄防衛局の執行停止申し立てを国交相が判断するという国同士となる構図に「同一の行政主体が行政目的実現のために結論ありきの偏った判断がなされる恐れがある」と、客観性・公平性の問題も挙げた。代執行手続きの閣議決定と同日の国交相の執行停止決定は、裁決を避けて代執行を優先させる目的であるとし、「行政不服審査手続きを棚上げ・塩漬けするもの」で「執行停止決定権限の悪用」とも批判した。


②新基地建設 中止の緊急性
・執行停止の申立書で、県は石井国交相の執行停止を止めるべき緊急性について、環境面を中心に「工事が進行してから工事を違法とする判決が下されたとしても、沖縄県が被る損害の回復は不可能」として、作業の進行が既成事実化につながることを防ぐ点からも急ぐ必要性があると主張する。
・県は「事業対象区域周辺の生物環境は広範囲に破壊され、どれほどの資金を投入しようとも、どれだけの努力を行おうとも絶対に元に戻すことは出来ない『重大』な損害が生ずることは余りにも当然」と環境の不可逆性を強調している。
・新基地建設は「危険の除去」ではなく「危険の移転」であるとして「部分的にでも供用が開始すれば回復できない以上、速やかに食い止めるべき緊急の必要性がある」と主張する。
・裁判の判決が出るまでの間に工事が進むことで「沖縄県民の意思に反して、自らの管理の及ばない広大な土地が生ぜしめる既成事実が刻一刻と積み重ねられていく」と懸念を示した。
・国交相の執行停止によって作業が可能な状態となった沖縄防衛局の立場は「工事着工の遅れで生じる可能性がある違約金等を免れる利益くらい」であり、工事の着工にも至っていない現段階では「考慮に値すべき利益とは到底言い難い」として、「埋め立て承認取り消し処分の執行停止」の必要性はないとする指摘も盛り込んだ。


③侵害される利益
・埋め立てで、海草藻場、ジュゴン、ウミガメ、サンゴ類など自然環境への影響のほか、航空機騒音などによる生活環境への影響も避けられない。自然環境は一度消失すると再生不可能。恒久的な米軍基地の建設は恒久的な航空機騒音などの被害を周辺に与える。その結果、県の環境保全や利用にかかる計画の立案や実行も不可能になる。
・米軍基地の建設は自治権を直接的に制約し、自治権の空白地帯を設定するものにほかならない。米軍基地の存在は県の地域振興開発の重大な阻害要因で、環境被害や犯罪など被害は甚大。行政権の行使は著しく制限される。
・沖縄県の自己決定によらずに新基地を建設して、基地負担を固定化することは憲法92条が保障する自治権を侵害するものにほかならない。
・本件執行停止決定は、公有水面埋立法4条1項1号、同2号により保護された沖縄県の固有の利益を侵害するものであり、本件執行停止決定を取り消すことについて、沖縄県には法律上の利益が認められるから、抗告訴訟の出訴資格が認められる。


④抗告訴訟の適格性
・県に抗告訴訟の資格があるかどうかをめぐり、訴状は、知事の埋め立て承認取り消しの効力が国に停止されたことで「新基地建設工事が始まってしまっているという不利益」が生じていると指摘している。加えて、県が被る不利益は抗告訴訟の提起以外に司法的救済方法がないと主張し、県に提起の適格性があると主張している。
・地方自治体が抗告訴訟を起こす行為に否定的な見解があるが、独、仏、英米諸国のほか、日本国内の学説でも、地方自治体が国家の行為を訴える資格があるとする論考が多数あることを挙げ、反論している。
 例として塩野宏東大名誉教授や人見剛早稲田大法学学術院教授ら複数の法学者による論文を引用。
 「制定法上、地方公共団体の(利益の)侵害を、訴訟をもって(自治体が)攻撃し得ることは認められるであろう」(塩野氏)、「公益を理由に原告の適格が否定されるのは、原告が一般私人であるからである。地方自治体の原告適格を否定する理由にはならず、むしろ自治体のみが原告適格を有しうる」(人見氏)などの主張を列挙した。
 その上で、国交相による執行停止決定で「県の利益が侵害されている」とし、国と県が上命下服の関係にあるわけではなく、意思形成の独立性があると訴えている。


 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-12-30 06:01 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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