2015年 10月 25日 ( 2 )

沖縄から-行政法研究者93人が、沖縄防衛局が行った行政不服審査法に基づく審査請求・執行停止申し立てに反対する声明を発表

 行政法研究者が連名で一般国民に向けて意見表明するのは極めて異例とされる声明の発表について、琉球新報は2015年10月24日、「国内の行政法研究者93人は23日、翁長雄志知事の名護市辺野古の埋め立て承認取り消しに対して、沖縄防衛局が行った行政不服審査法に基づく審査請求・執行停止申し立てに反対する声明を発表した。行政法研究者が連名で一般国民に向けて意見表明するのは極めて異例。声明は審査する国土交通相に対して、審査請求・執行停止申し立ての却下を求めた。」、と報じた。
 この声明の内容について、「声明は『固有の資格』(一般私人が立ち得ない法的状態)を持つ行政機関が審査請求することは行政不服審査法で想定されていないと指摘し、『この審査請求は不適法であり、執行停止の申し立てもまた不適法なもの』とした。
 国の行政機関でありながら審査請求などをした防衛局を『【私人】になりすまし』たと表現し、同様に国の機関である国交相が【恣意(しい)的に執行停止・(審査請求の最終判断である)裁決を行おうというもの】と指摘。一般国民の権利救済制度である行政不服審査制度を用いる政府の手法を『不公正であり、法治国家にもとるものといわざるを得ない』と批判した。」、と伝えた。

 この声明ではっきりと国の違法性はより明確になった。
 安倍晋三政権は、「法治国家にもとるもの」との指摘を真摯に受け止めなければならない。

 以下、琉球新報の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2015-10-25 10:44 | 沖縄から | Comments(0)

教科書のアイヌ記述、検定で“歴史歪曲”を考える。

 村野瀬玲奈オフィシャルブログの「北海道のアイヌにかかわる歴史教科書の記述が文部科学省の検定で歪曲されている例」(2015年10月23日)を見て、あらためて驚くとともに、このことに思いが至らなかったことを反省しています。
 このブログが引用した2015年8月21日付けの朝日新聞は、次のように報じています。

○2016年度から中学校で使われる教科書の検定結果が4月、文部科学省から公表されました。それによると、「東京裁判」や「慰安婦」などの社会科の記述について、政府見解に基づくよう意見が付けられ、修正が施されたことがわかりました。また、検定前に一部改定された「学習指導要領解説」に明記され、政府の立場を教えるように求められた「竹島」と「尖閣」については、全ての社会科教科書に記述が登場することになったことも、同時に大きく報じられました(4月7日付朝日新聞など各紙)。一方、明治政府がアイヌ民族の同化を進めた「北海道旧土人保護法」(1997年アイヌ文化振興法制定で廃止)に関する記述にも検定意見が付き、修正されたことはあまり大きく取り上げられませんでした。いま、この修正にアイヌの人たちが怒っています。

○問題の修正は、日本文教出版の歴史教科書でありました。現行本と、今回の検定で修正された記述を読み比べてください。


現行本=政府は、1899年に北海道旧土人保護法(「保護法」)を制定し、狩猟採集中心のアイヌの人々の土地を取り上げて、農業を営むようにすすめました。
修正後=政府は、1899年に北海道旧土人保護法(「保護法」)を制定し、狩猟や漁労中心のアイヌの人々に土地をあたえて、農業中心の生活に変えようとしました。


 前回の検定に合格した現行本の「土地を取り上げて」が、まったく正反対の「土地をあたえて」に修正されています。検定意見書には「(旧土人保護法の趣旨を)生徒が誤解するおそれのある表現である」と短く指摘事由が書かれていますが、5月18日付北海道新聞によると、「同法はアイヌ民族に土地を『下付(下げ渡し)』するとしており、文科省はこれに沿って検定意見を付けた」、4月7日付朝日新聞によると「法の目的は土地を取り上げるのでなく分与することにある」との意見が付いたといいます。これに対して出版社側は、「法の狙いは土地を取り上げる趣旨ではない。納得するとか反論するではなく指摘があったことは直していく」(4月7日付北海道新聞)、「斜めから見た部分を強調していた反省もある」(同朝日新聞)と、修正に応じました。



 驚くべきことに、「『土地を取り上げて』が、まったく正反対の『土地をあたえて』に修正」されたということです。



 このことに対しては、「地元の北海道新聞はこの修正について、『アイヌ民族への支配や同化の歴史をねじ曲げ、薄めようとしているようにしかみえない』と同日の社説ですぐに論評、東京新聞は『極めておかしな記述だ。アイヌには狩猟・採集で『イオル』(猟場)を中心とする伝統的な土地の利用方法があった。政府はそれを無視して土地を取り上げ、まずは和人に分配して、残った農耕に不適な土地をアイヌに分配した。これまで研究されてきた旧土人保護法の評価を間違えている』という北海道大アイヌ・先住民研究センターの丹菊逸治准教授のコメントを、4月16日付『こちら特報部』で掲載しました。」、と反論を載せています。

 朝日新聞の「アイヌの歴史と文化を正しく教えてほしい」との見出しが、この問題のあり方を突いています。
 このことを考えるために、朝日新聞の記事を引用します。


○2007年の国連の「先住民族の権利宣言」、08年の衆参両院の「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」を受けて、政府はアイヌ民族が先住民族であるとの認識の下、さらにアイヌ政策を推進する考えを示し、先日、文化庁からその目玉として北海道白老町に建設が予定されている国立アイヌ文化博物館(仮称)の基本計画が公表されました(7月31日付朝日新聞)。「アイヌ民族の暮らしや自然を大切にしてきた生き方などを紹介する『基本展示』と、道内各地のアイヌ語方言の違いなどを取り上げる『テーマ展示』に分ける方針」(同北海道新聞)と伝えられています。
○国連の権利宣言は、先住民族が金銭的な賠償、もしくはその他の適切な救済の形で補償を受ける権利をうたっていますが、吉田さんは「アイヌ政策が文化に封じ込められ、補償問題に触れられない」と、世界的潮流との大きな隔たりを感じています。「巨額を投じて、ただ民具を並べるような象徴空間をつくることがいいのか。人権蹂躙(じゅうりん)の歴史事実を知り、謝罪し、教育する役割も含めた、広い意味での補償の記念館にしないといけない」と言います。
○集会に参加したアイヌ協会副理事長の阿部ユポさん(68)は、18歳で札幌市内に住むようになってから、出身市町村や名前、容貌(ようぼう)などでつらい差別を体験したそうです。裸になると体毛が目立ち、自分をじろじろ見ているような周りの視線が気になり、銭湯は最終の時間に行き、海水浴は暗くなってから海に入ったそうです。会社の旅行でも温泉には入らず、夏の暑い時でもほとんど長袖で過ごしたといいます。「北海道開発とアイヌの同化政策を十分に説明して、子どもたちにアイヌの歴史と文化を正しく教えてほしい」と訴えます。
○3年前、財団法人「アイヌ文化振興・研究推進機構」(札幌市)が発行する小中学生向けの副読本「アイヌ民族:歴史と現在」でも「修整」問題がありました。財団が編集委員会に諮ることなく、アイヌ民族の先住性を否定するかのような書き換えをしたのです(12年6月8日人権情報局「アイヌ副読本『修整問題』は『日本人問題』」)。このときは編集委員らが抗議の声を上げて立ち上がり、2カ月ほどの間に全国から約3万筆の署名を集め、修整を撤回させました(同年8月3日付朝日新聞北海道版)。今回もそのときのメンバーらが母体となって7月、考える会を立ち上げました。
○副読本の編集委員で元小学校教員の若月代表は「誤った歴史を子どもに教えることは、アイヌ民族への差別と偏見を新しく植えつけることにつながる。それは絶対に食い止めなければならない。今後も会議を重ね、行動していく」と決意を新たにしています。

以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-25 05:32 | 人権・自由権 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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