2015年 10月 19日 ( 2 )

沖縄から-朝日新聞とともに米兵暴行事件1995を振りかえる。

 朝日新聞は、「沖縄が本気で怒った日」として、1995年を振りかえる記事を掲載した。
 1995年10月21日に宜野湾市で開催された沖縄県民総決起大会は、8万5千人とも言われた大きな怒りのうねりとなって、私たちを圧倒した。
 特に、この大会で壇上に上がった普天間高校の3年生の仲村清子(すがこ)さん=現在は改姓=の決意表明は、沖縄の生き苦しさの現状を、日本という国のいびつさのすべてを、凛と張った清冽な声で、私たちの魂を揺さぶった。


基地が沖縄に来てから、ずっと加害はくり変えされてきました。
基地がある故の苦悩から、私たちを解放してほしい。
今の沖縄はだれのものでもなく、沖縄の人々のものだから。
私たちに静かな沖縄を返してください。
軍隊のない、悲劇のない、平和な島を返してください 。


 この時の様子を、「当時18歳で、宜野湾市の普天間高校の3年生。所属していた演劇部の顧問から何人かの生徒に話があり、私があいさつを引き受けた。事件は衝撃だった。米兵の起こした事件に県民は怒り、日米地位協定をたてに(起訴前に容疑者の米兵の)身柄を引き渡さない米軍の対応で、また打ちのめされた。戦後50年を迎えて平和とか未来を考えようとしている時に、沖縄がまだ占領下にいるような理不尽さを、ゴンと突き付けられた感じだった。原稿には、沖縄の『普通の高校生』が日々感じている矛盾を書いた。友人とも話して思ったのは、『基地あるがゆえの苦悩』は、ほとんど地位協定から生まれているということ。だから、その弊害をあいさつでは強く訴えた。」、と伝えた。
 また、朝日新聞は、1児の母となり、今では米軍普天間飛行場から約1キロの場所に住みその上空をオスプレイが飛ぶという、その後の20年を経験した彼女の今の声を伝えた。

「沖縄の基地をめぐる状況は、少しずつ良くなっていると思う。でも、大きくは変わらなかった」、と。
 また、次のように伝える。
 「大会の次の年、地元の普天間飛行場の返還が決まった。『違う、本質はそこじゃないよ』と思った。返還は結構だけど、問題は基地の面積じゃなくて米軍のあり方。全廃されず、県内で移すだけなら、地位協定の理不尽さは繰り返される。その後、地位協定は運用の改善はあったが、根本的には見直されなかった。今も宜野湾市に住んでいるが、深夜にヘリが飛ぶのを止められない。事件を起こして基地に逃げ込む米兵もいて、残念でならない。18歳のときは、理不尽がなくなる世界が来ると信じていたけど、現実は厳しい。」、と。
 さらに、「翁長雄志知事が名護市辺野古の埋め立て承認を取り消した。20年前のように沖縄は国と対立するかもしれない。でも、それを分かって県民は今の知事を選んだ。二度と沖縄が戦場にならないように、新しく基地を造らせたくない人が多いんだと思う。大会でも言ったが、沖縄の人はあきらめてはいけないし、絶対にあきらめないですよ。」、と。

 この決起集会で、もう一つ記憶に残っているのは、次の太田知事の挨拶である。


「まず最初に、県民の皆さまにお詫び申し上げたいことは、行政の責任者として、一番大事な幼い子どもの人間としての尊厳を守ることができなかったことについて、心の底から、お詫び申し上げたいと思う。本当に申しわけありませんでした。」


 この「行政の責任者として、一番大事な幼い子どもの人間としての尊厳を守ることができなかったこと」への表明は、現在の翁長沖縄県知事の「普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立ての承認の取消し」に繋がる痛烈な思いである。
 この決起集会では、「米当局者と軟弱外交ぶりを露呈したわが国政府に、満腔(まんこう)の怒りを表明する」などとする決議文が採択された。
 沖縄の「満腔(まんこう)の怒り」は、新たに辺野古新基地建設や高江ヘリパット建設問題等を抱えたなかで、増幅されこそすれ全く解決されていない。

 以下、朝日新聞及び沖縄県民総決起大会での決意表明(挨拶)の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-19 16:31 | 沖縄から | Comments(0)

貧困問題-「貧乏なのに進学した罰」とは。

「大阪市の一等地にあるマンションの一室が、その風俗店の待機部屋だ。20歳前後の女性たちが試験勉強したり、お菓子を食べたり。予約が入ると従業員に客の特徴を聞いて、バッグを手に部屋を出る。短大2年の女性(20)もその一人。高卒より上の学歴があれば、大きな企業に就職して貧困から抜け出せるのではないかと期待して短大へ進んだが、資金的にも精神的にも行き詰まり、週2、3回、働いている。嫌だったが、お金が欲しかった。『貧乏なのに進学した罪』だと思った。」。
 朝日新聞の2015年10月15日の特集「子どもと貧困」はこう書き出していく。
また、「風俗店で働く女性らを支援する一般社団法人『Grow As People』代表の角間(かくま)惇一郎さんは『病気や育児、就活などで短時間しか働けない女性が生活費を稼ごうと思うと選択肢は限られる』と話す。一時的でも風俗を仕方なく選ぶ女性もいるという。角間さんは『行政の支援は個々のニーズに対応しきれていない面がある』と指摘。『住居や託児所などを用意する風俗店もあり、一部の困窮した女性にとってセーフティーネットになっている』とみる。特にここ数年は風俗店で働く学生が増えているといい、『風俗以外の現実的な解決策を社会が用意する必要があるのではないか』と話す。」、と日本の病巣を描く。
 「貧乏なのに進学した罪」などど言わせてしまう、例えば、「経済協力開発機構(OECD)の加盟34カ国中、半数の17カ国が大学の授業料を無償化。日本は有償の国の中でも授業料が高額な部類に入るうえに唯一、国による給付型の奨学金がない」といった日本の構造的問題を、中京大学の大内裕和教授(教育社会学)の声として、「学生に学ぶ時間を提供できない教育政策に問題がある」、「日本の高等教育予算は先進国最低。親の所得に関係なく学べるように、諸外国並みに学費を下げ、給付型奨学金を導入すべきだ」、と指摘する。

 どう考えても、「貧乏なのに進学した罪」など言わせてしまう国としてのあり方は、間違っている。

 以下、朝日新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2015-10-19 05:32 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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