2015年 09月 27日 ( 2 )

原発問題-東京電力福島第一原発事故で放射性物質を放出した2号機は、核燃料の7割以上が炉心から溶け落ちている可能性が高い。

 標題について、朝日新聞は2015年9が27日、「東京電力福島第一原発事故で放射性物質を放出した2号機について、核燃料の7割以上が炉心から溶け落ちている可能性が高いとする解析結果を、名古屋大などのチームが26日、大阪市であった日本物理学会で発表した。」、と報じた。
 また、「名大は昨年から東芝と共同で調査を開始。事故を免れた5号機との比較で、2号機の炉心に核燃料がほぼ存在しないとの結果を得た。東電は2号機の核燃料について、コンピューター解析などから一部は炉心に残っていると推定している。」、と伝えた。

 この燃料デブリの問題については、「各号機における原子炉の燃料デブリの取り出しは、『まず使用済み燃料プ-ルに集中する。原子炉の燃料デブリ取り出しはいったん計画から取り出す』(東電)ということで、時期の目途すら立っていない。」(おそどりマコ)のが実態である。
 高レベル放射性廃棄物の処理というとてつもなく危険な問題が残されたままなのである。

 以下、朝日新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2015-09-27 10:27 | 書くことから-原発 | Comments(0)

大学・研究機関における軍事研究(軍学共同研究)を考える。

 大学・研究機関における軍事研究(軍学共同研究)について、共同通信は「軍事応用可能研究」として2015年9月22日、「小型無人機やサイバー攻撃対策など軍事技術への応用が可能な基礎研究に研究費を支給する防衛省の初の公募に、東京工業大や岡山大など少なくとも16大学が応募したことが22日、理工学、医学部門を持つ全国93の大学を対象とした共同通信のアンケートで分かった。国内の大学は太平洋戦争に協力した反省から、長らく軍事研究から距離を置いてきたが、公募は民生用にも使える基礎研究に限定し、成果の公表を原則としたことから一定数の応募があったとみられる。一方で専門家からは『軍学共同研究』が歯止めなく広がり、学問の自由が脅かされる懸念を指摘する声も出ている。」、と報じた。

 このことについては、私自身が気づかなかっただけで、随分ことは進んでいた。
 朝日新聞は2015年7月22日付けで、「国の安全保障に役立つ技術を開発するとして、防衛省は大学などの研究者を対象に研究費の支給先の公募を始めた。研究者に直接お金を出すのは初めてで、最大で1件あたり年3千万円と一般の研究費に比べて高額だ。軍事応用が可能な研究分野の広がりが背景にあり、戦後、軍事研究と一線を画してきた日本の学界にも課題を突きつけている。」、と経過と疑問を呈していた。
 また、朝日新聞は2015年8月6日には、「大学の研究者と軍事技術が密接になりつつある。」とし、デュアルユース技術についても「科学技術の進歩や軍事装備の多様化から、『デュアルユース』となる技術は増えている。長崎大核兵器廃絶研究センターの鈴木達治郎センター長は、軍事と民生技術の違いはわかりづらく、『軍事はダメ』と簡単には言えないと指摘する。」「『最先端の研究では、軍事応用への可能性はその研究者にしかわからないため、研究者個人のモラルだけに頼るのではなく、第三者による審査の枠組みが欠かせない。成果の公開、基礎研究への限定などの基準作りが必要だ」、と指摘していた。

 この問題については、「軍学共同反対アピール署名の会」が、軍学共同(大学・研究機関における軍事研究)反対アピールを発表している。
 現在の軍学共同研究の問題点を整理するために、この反対アピールを次に、要約する。


(1)軍事研究の定義
 軍事研究とは、武器開発や、敵国に対して優位に立つことを目的とする装備開発や戦略研究であり、戦争・戦闘に直接・間接に繋がる研究である。
(2)これまでの経過と現在の様子
①戦後、この戦争遂行に加担したあやまちを二度とくりかえさないため、大学や研究機関は平和目的の研究のみに従事し、軍事研究は行わないことを固く誓った。その決意は日本学術会議の総会声明で「戦争を目的とする科学の研究には絶対従わない決意の表明」(1950年)、「軍事目的のための科学研究を行わない声明」(1967年)と、歴史の節目ごとに繰り返し確認されてきた。また、1980年代後半には大学非核平和宣言運動があり、大学や研究機関ごとの平和宣言・平和憲章なども制定された。
②いま軍学共同の動きが加速されようとしている。2014年4月に、防衛省は大学と軍事の共同研究を本格化させる専門部署「技術管理班」を新設し、大学側との手続きを円滑化しようとしている。すでに、いくつかの大学や研究機関では、防衛省との共同研究協定が締結された。このような軍学共同の動きの背景には、武器禁輸三原則の撤廃などの安倍政権の姿勢が強く関連している。「平成26年度防衛計画大綱」(2013年12月)でも「大学や研究機関との連携の充実により、防衛にも応用可能な民生技術(デュアルユース技術)の積極的な活用に努める」との方針が打ち出されている。
(3)問題点
①特定秘密保護法が成立(2013年12月)した今日、軍事にかかわる研究の透明性は著しく低下し、軍事機密を漏えいしたとみなされた大学教員や研究者が厳罰を科される可能性が強く懸念される。
②軍学共同が社会に深く根付いているアメリカの事例から、学問の自由が著しく蹂躙されかねないことが容易に想定できる。
③軍学共同研究の影響は、大学教員や研究者にとどまらず、大学においては学生・院生へも及ぶことは自明である。それは研究室を主宰する教員や研究者が、その軍学共同の資金に合意された研究を院生・学生にやらせるという立場にもなりうるからである。この結果、院生・学生が意味を十分に理解しないまま、軍事研究に従うことになっていくことも十分ありうる。このような荒廃を決して大学や研究機関にもたらしてはならない。
④とりわけ大学は、本来、人類の未来を切り開くための学問・研究の場である。大学は、学問・研究を通じて、民主主義の発展や人々の生活向上、核兵器の廃絶・貧困の根絶といった普遍的な問題や、平和の創造に関する問題に取り組む場である。このため大学は、政治的権力や世俗的権威から独立して、真理と平和を希求する人間の育成を教育の基本とすべきであり、軍学共同とは両立しえない。
(4)主張
 われわれは、科学本来の目的・役割に反し、さらに科学の発展をゆがめる、戦争を目的とする研究と教育には絶対に従うべきではない。軍学共同によって戦争に加担するというあやまちを二度とくりかえしてはならない。
 ここに学生・院生も含めた大学・研究機関の構成員すべてに対し、軍関係機関に所属する者との共同研究を一切おこなわず、これらの機関からの研究資金を受け入れないこと、また軍関係機関に所属する者の教育はおこなわないことを、あらためて心からアピールするものである。


 日本国憲法の構造と同じように、「軍学共同研究」について、これまでは一定の枠を課してきた。
しかし、実は「だが、距離は近づき始めている。日本物理学会の決議の変遷はその象徴だ。」との指摘もなされてきた。
 こうした中で、安倍晋三政権のもとでは、明確に違憲である「安保関連法」を可決させたように、新しい価値の基にそうした一定の枠も取り払おうとしている。
 そうなると、やはり、今必要なものは、「科学本来の目的・役割に反し、さらに科学の発展をゆがめる、戦争を目的とする研究と教育には絶対に従うべきではない。軍学共同によって戦争に加担するというあやまちを二度とくりかえしてはならない。」(「軍学共同反対アピール署名の会」)というスタンスに立ち返ることである。
 また、具体的には、京都新聞の「安保関連法の成立で『軍学共同研究』を求める圧力は一層強まろう。第三者による多角的なチェックの仕組みが必要ではないか。」ということも重要になる。
 私たちは、2015年9月19日というものを目のあたりにしてきた。
 このことの意味は、すでに待ったなしの状況に、追い込まれているということなのだ。
沖縄タイムスの「研究は『学問の自由』の下でなされ『国策』に取り込まれることではあるまい。研究者のモラルも問われている。」、という指摘を肝に銘じなければならない。

 以下、共同通信、朝日新聞、軍学共同反対アピール署名の会反対アピ-ル、京都新聞、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-09-27 05:35 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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