2015年 09月 20日 ( 4 )

沖縄から-辺野古の座り込みテントが襲われる

 「19日深夜、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前で、新基地建設に抗議する座り込みのテントに、男女約20人が押し掛けるトラブルが起きた。座り込みをしている市民によると、カッターナイフを手にテントに入り、フェンスに張った横断幕を破くなどしたという。」「被害届を名護署に出したことを会見で明らかにした。安次富代表によると、けが人が2人出ており、名護署が器物損壊と傷害の疑いで対応するという。」と、沖縄タイムスは2015年9月20日報じた。
 この事件について、「安次富代表は『意見の違いはあるが、このような暴力は社会的常識から逸脱しており、民主主義の否定だ』と強く非難した。」と、伝えている。
 また、「複数の市民によると男女は、19日午後4時ごろからゲート前テントで写真を撮ったり、スクーターで走行するなど嫌がらせを始め、午後6時ごろから、辺野古交差点近くの空き地で酒盛り。19日夕方からは街宣車に乗って嫌がらせを始めた。同日午後6時ごろから、複数の市民が警察に複数回通報し対応を求めたが『思うような対応がなかった』という。もみ合いで顔面を殴られ頸椎(けいつい)捻挫のけがをした男性(49)は『目の前でバンバン壊されているのに警察は対応せず、逆に止めようとした私を抑えた』と強く批判した。」と、警察の対応への批判を報じている。

 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2015-09-20 21:04 | 沖縄から | Comments(0)

安全保障法制改定法案の採決に抗議する日弁連会長の声明をともに。

 日本弁護士連合会の会長声明の要約は次のものである。


(1)これまでの経過
①昨年7月1日の閣議決定及び本法案について、政府が憲法第9条の解釈を変更し、これを踏まえて法律によって集団的自衛権の行使を容認することは、憲法の立憲主義の基本理念、恒久平和主義及び国民主権の基本原理に違反することを、繰り返し指摘してきた。
②後方支援の拡大や武器使用の拡大等の立法も、自衛隊が海外において武力の行使に至る危険性を高めるものとして、同様に憲法に違反することを指摘し続けてきた。
③本法案の国会審議が始まってからは、衆議院憲法審査会における3名の参考人をはじめとする多くの憲法学者、歴代の内閣法制局長官、さらには元最高裁判所長官を含む最高裁判所判事経験者が、本法案の違憲性を指摘するに至った。
(2)国会での安倍晋三政権の対応
①国会における政府の説明は極めて不十分であり、本法案に対する国民の理解は深まることなく、今国会での本法案の成立に反対する意見が世論調査の多数を占めていた。
②こうした民意を無視して十分な審議を尽くさないまま、参議院特別委員会が採決を強行し、参議院本会議において本法案が採決されたことは、立憲民主主義国家としての我が国の歴史に大きな汚点を残したもの。
(2)主張
①これまで、学生や子を持つ母親などを含む様々な人々が、デモや集会に参加するなど、本法案に反対する動きが全国各地に広がったが、このことは、我が国の民主主義の健全性をあらためて示したものといえる。
②当連合会は、今後も国民・市民とともに、戦後70年間継続した我が国の平和国家としての有り様を堅持すべく、改正された各法律及び国際平和支援法の適用・運用に反対し、さらにはその廃止・改正に向けた取組を行う決意である。


 私たちは、この「声明」で示された「改正された各法律及び国際平和支援法の適用・運用に反対し、さらにはその廃止・改正に向けた取組を行う決意」の基に、この実現に向けた行動をともに取り組む。

 以下、日本弁護士連合会会長声明の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-09-20 11:02 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

「明日の自由を守る若手弁護士の会」は憲法12条を、「国民の不断の努力」を呼びかけます。「さあ、今からまた、民主主義、始めましょう。」と。

 この間、「明日の自由を守る若手弁護士の会」には、元気と理論をもらってきました、
 2015年9月19日、この日のことことを、「明日の自由を守る若手弁護士の会」とともに、ともに次のように呼びかけます。


 立憲主義は破壊された?
 民主主義は破壊された?
 そうかもしれません。
 もし、12万人で国会を包囲した時の高揚を忘れてしまうなら、もう終わりかもしれない。
 もし、「ごめんね、がんばったんだけど」と子どもに言い訳をしてまた慌ただしい日常に戻り、この数ヶ月のことを忘れてしまうなら、もう終わりかもしれない。
 こんなことでは終われない!
 終わらせるわけにはいかない!でしょう?

 憲法12条はいいます。「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。」
 69年前から、まるで今日のこの光景を見越していたかのようなメッセージは、 悔し泣きしてる場合じゃないよ、と私たちの背中をパシっとたたきます。
 私と、大切な家族、そしてかけがえのない子どもの自由と、平和な明日を守る ために。誇りある人間として、この国で生き続けるために。
 さあ、今からまた、民主主義、始めましょう。


 以下、「明日の自由を守る若手弁護士の会」の「声明」というより「抗議」の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-09-20 08:44 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

「安保関連法」可決を各新聞社社説から見る。

 2015年9月19日のいくつかの新聞社の社説の特徴的なフレーズを抜き出してみる。


・「安保法制をめぐる混乱の中ではっきりと見えたのは、「安倍1強」に染まる政権の危うさと、芽生え始めた新たな民主主義だ。」「政府に反対の意思を示し続けることで、世論と乖離(かいり)した政策の再考を迫っていく必要がある。一人一人の声が政権に対抗する力となる。」(沖縄タイムス))
・「日本も『晴れて開発独裁国家の殿堂入り』」(琉球新報)
・「一括法案の中核にあるのは、違憲の疑いを指摘されてきた集団的自衛権の行使容認である。個々の改正点が政策的に妥当であるかを検討する前に、まずは憲法に適合しているのか判断すべきなのはあたりまえだ。」「『憲法だけでなく、日本社会の骨組みが危ない』。この危機感を共有する。」(朝日新聞)
・「新しい安全保障法制により、日本はこれまでの平和国家とは違う道に踏み出す。この流れを止めるには投票で民意を示すしかない。さあ、選挙に行こう。」(東京新聞)
・「数々の疑問や矛盾点を置き去りにしたまま、これで集団的自衛権の行使が認められ、自衛隊の海外での活動が拡大する。しかも、この法案は国の最高法規である憲法に違反している疑いが極めて濃いにもかかわらず、その指摘に立法府に属している与党議員が耳を傾けようともしなかった。今回の特異さはそこにある。」「だからこそ私たちは、数の力で政権の独走を後押しした議員たちを忘れてはならないのである。」(毎日新聞)
・「安保改定に反対した人々が本当に反対していたのは安保でなく、岸氏の政治姿勢にあったのだとすれば、安倍内閣も同じ道をたどらないとも限らない。」(日本経済新聞))
・「これで終わりではない。」(北海道新聞)
・「9条を空洞化させるわけにはいかない。それには一人一人が声を上げていくことが大事だ。平和主義と、憲法で権力を縛る立憲主義の正念場はこれからである。」(京都新聞)
・「安倍晋三政権が多くの国民の懸念や疑問を無視して、法秩序を揺るがし、日本の将来のリスクを高める法律を強引に成立させたことに対し、強い怒りを覚える。」(西日本新聞)


 これだけで、可決されたこの「安保関連法」の持つ危険性や問題が網羅されている。
 特に、西日本新聞社の社説は、秀逸な解説である。
まず、「安倍晋三政権が多くの国民の懸念や疑問を無視して、法秩序を揺るがし、日本の将来のリスクを高める法律を強引に成立させたことに対し、強い怒りを覚える。」と、西日本新聞社の立ち位置を明確にし、「この法律のどこが危険なのか。」について指摘し、今後のこの「法」への向き合い方を提起している。
 次の西日本新聞社の次の主張を肝に銘じたい。


「民意を無視された国民は、安保法制成立の現実にどう向き合えばいいのだろうか。
 しつこく声を上げよう。『私は納得していない』と。
 その声が政府に法律の恣意(しい)的な運用をためらわせ、自衛隊の際限なき活動拡大への一定の抑止になるはずだ。安倍政権が連休前の法案成立にこだわったのも、反対デモの拡大を懸念したからである。政権は民意を恐れている。
 日本が平和主義の道を踏み外さないように、政権を監視し続けよう。政権の示す道に納得がいかないなら、時には街頭で声を上げ、時には投票で意思表示しよう。
 日本を戦争に向かわせない最後の『歯止め』は、主権者たる国民なのだから。」



 各新聞社の社説の意見・主張の要約は以下の通りである。

・沖縄タイムス
①国民の半数以上が反対する中、衆参両院で強行採決を繰り返した安全保障関連法が成立した。民意無視、国会軽視、立憲主義を軽んじる愚行というほかない。
②安保法制をめぐる混乱の中ではっきりと見えたのは、「安倍1強」に染まる政権の危うさと、芽生え始めた新たな民主主義だ。
③諦めることも、落胆することもない。民意を示す方法はまだある。
④法が成立したから終わりではない。立憲主義をないがしろにし、国民への説明責任を果たそうとしない政府に反対の意思を示し続けることで、世論と乖離(かいり)した政策の再考を迫っていく必要がある。一人一人の声が政権に対抗する力となる。
・琉球新報
①抗議の人が議事堂を取り巻く光景を見ても、国会内の紛糾を見ても、今が採決にふさわしいときとはどうしても思えない。
②参院の公聴会で学生団体「SEALDs(シールズ)」の奥田愛基さんが述べたように、「国民投票もせず、解釈で改憲するような、違憲で法的安定性もない、国会答弁もきちんとできないような法案をつくるなど、私たちは聞かされていない」のである。
③だがその合意は法案の修正ではない。「自衛隊を派遣する際に国会の関与を強める」ため、付帯決議と閣議決定を行うとするものだ。付帯決議に拘束力はない。国会の関与を強めるなら、法案に書き込むのが筋だ。閣議決定と言うが、そもそも歴代政権が踏襲した見解を事もなげに覆し、解釈改憲をしたのが今の内閣である。閣議決定にどんな歯止めがあるのか。
④もはや思想家の内田樹氏が評するように、スハルト大統領当時のインドネシア、マルコス大統領時のフィリピンに並んで、日本も「晴れて開発独裁国家の殿堂入り」である。成立を許してみすみすそんな国にしてはならない。
・朝日新聞
①この責任は一体どこにあるのか。いろいろな見方はありうるだろう。それでも、抵抗する側には理があると考える。
② 審議の意味は確かにあった。広範な国民が法案に反対の意思を示すようになったのは、その成果だろう。一方で、国会での与野党の質疑が熟議の名に値したとはとても思えない。その責任の多くは、政権の側にある。
③一括法案の中核にあるのは、違憲の疑いを指摘されてきた集団的自衛権の行使容認である。個々の改正点が政策的に妥当であるかを検討する前に、まずは憲法に適合しているのか判断すべきなのはあたりまえだ。
④「決めるべき時には決めるのが民主主義のルール」というのも、常に正しいのだろうか。
国会議員には、憲法を守り、擁護する義務がある。憲法に違反する立法はできない。選挙で多数を得たからといって、何をしてもいいわけではない。それは民主主義のはき違えであり、憲法が権力をしばる立憲主義への挑戦にほかならない。「民主主義のルール」だと正当化できる話ではない。
⑤「違憲」の法を成立させようとする国会の前で、憲法学者の樋口陽一・東京大学名誉教授はこう訴えた。「憲法だけでなく、日本社会の骨組みが危ない」。この危機感を共有する。
⑥一連の経緯は国会への信頼も傷つけた。この法制を正すことでしか、国会は失った信用を取り戻すことはできまい。
・東京新聞
①新しい安全保障法制により、日本はこれまでの平和国家とは違う道に踏み出す。この流れを止めるには投票で民意を示すしかない。さあ、選挙に行こう。
②自衛隊が他国同士の戦争に参戦する集団的自衛権を行使できるようになり、これまでの「専守防衛」政策とは異なる道を歩みだす。これが新しい安保法制の本質だ。
③戦争放棄の日本国憲法に違反すると、憲法学者らが相次いで指摘し、国会周辺や全国各地で多くの国民が反対を訴えたが、与党議員が耳を傾けることはなかった。戦後七十年の節目の年に印(しる)された、憲政史上に残る汚点である。
④しかし、二十一世紀を生きる私たちは、奴隷となることを拒否する。政権が、やむにやまれず発せられる街頭の叫びを受け止めようとしないのなら、選挙で民意を突き付けるしかあるまい。
⑤幸い、国会周辺で、全国各地で安倍政権の政策に異議を唱えた多くの人たちがいる。その新しい動きが来年夏の参院選、次の衆院選へとつながることを期待したい。まずは自分が声を上げ、共感の輪を広げる。そして多くの人に投票所に足を運んでもらえるようになれば、政治が誤った方向に進むことを防げるのではないか。
・毎日新聞
①数々の疑問や矛盾点を置き去りにしたまま、これで集団的自衛権の行使が認められ、自衛隊の海外での活動が拡大する。しかも、この法案は国の最高法規である憲法に違反している疑いが極めて濃いにもかかわらず、その指摘に立法府に属している与党議員が耳を傾けようともしなかった。今回の特異さはそこにある。
②「どうしても不備な(政府)答弁が目立った気がする」。議事録も「聴取不能」としか残せないような大混乱の中で17日、参院特別委員会での強行採決に踏み切った鴻池祥肇委員長(自民党)は採決後、こう語ったという。これで議論を尽くしたと胸を張れる与党議員はどれだけいるだろうか。
③結局、安倍政権はこうした異論や慎重論を封じ込める独善的な姿勢に終始したといっていい。国民の多くは今回の法律の中身とともに、安倍政権の強引な手法と、それを食い止めることができなかった国会に強い不満や不安を感じているはずだ。
④首相の側近で今回の法整備をリードしてきた礒崎陽輔首相補佐官は「法的安定性は関係ない」と語った。再三指摘してきたように、この発言こそが安倍政権の本音だったろう。政権は行政権の範囲を逸脱し、憲法をゆがめたといっていい。そして与党議員もそれに疑いをはさむことなく追認した。自民党のみならず、支持者の一部にも反対論が出ているのを知っていながら成立を急いだ公明党の責任も重い。
⑤今回の法律で自衛隊の海外派遣はどんな場合に認められるのか。審議を重ねても基準はあいまいなままだった。要するに政府の判断に委ねられる範囲が極めて大きいということだ。言うまでもなく今後は国会の承認手続きも重要となる。だが今のような国会できちんとチェックできるのか。疑問が深まるのは当然だ。
⑥だからこそ私たちは、数の力で政権の独走を後押しした議員たちを忘れてはならないのである。
・読売新聞
①日本の安全保障にとって画期的な意義を持つ包括的法制が制定される。高く評価したい。歴代内閣が否定してきた集団的自衛権の行使を限定的ながら、容認する。日米同盟と国際連携を強化し、抑止力を高めて、日本の安全をより確実なものにする。自衛隊の国際平和協力活動も拡充する。人道復興支援や他国軍への後方支援を通じて、世界の平和と安定を維持するため、日本が従来以上に貢献する道を開く。
② 安保法案は、外交と軍事を「車の両輪」として動かすうえで、重要な法的基盤となろう。
③多くの憲法学者が「違憲」と唱える中、一般国民にも不安や戸惑いがあるのは事実だ。だが、安保法案は、1959年の最高裁判決や72年の政府見解と論理的な整合性を維持し、法的安定性も確保されている。日本の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険がある――。そうした存立危機事態が発生した際さえも、憲法が武力行使を禁止している、と解釈するのには無理がある。政府が長年、集団的自衛権の行使を禁じる見解を維持してきたのは、今回の「限定的行使」という新たな概念を想定しなかったためだ。従来の解釈が、むしろ過度に抑制的だったとも言える。
④無論、今後も、安保法案の意義や内容を分かりやすく説明し、国民の理解を広げる努力は粘り強く継続しなければならない
・日本経済新聞
①最後は多数を占める与党が押し切るかたちで安保関連法案は成立する運びだ。日本の安保政策は極めて重要な転換点を迎える。
②安保法制は大まかに2つの要素で構成される。ひとつは世界平和への積極的な貢献だ。2つ目は日本の抑止力を高めるため、日米同盟をいままで以上に強める方策である。集団的自衛権の行使の限定容認がそこに含まれる。
③安保法制ができると、いつでも自衛隊を海外に送り出せるようになる。しかし、国民の理解を伴わない派遣は政治的な混乱を招く。必要に応じて特別措置法を制定してきたこれまでに劣らぬ説明責任を負うという認識が必要だ。
④安保法制をどう運用するのかと同時に、首相の今後の政権運営のあり方も重要だ。法案審議の過程で、近年にない規模のデモが国会を取り囲むなど世論の強い反発があった。「これは戦争法案だ」との声も出た。そう受け止めた人がなぜこれほどいたのか。安倍政権のどこかしらに危うさを感じさせる部分があるからだろう。
⑤安保改定に反対した人々が本当に反対していたのは安保でなく、岸氏の政治姿勢にあったのだとすれば、安倍内閣も同じ道をたどらないとも限らない。
⑥法整備だけで世の中が一変するわけではない。どんな仕組みも機能するかどうかは動かし方次第である。のちのち失敗だったと言われないためにはどうすればよいのか。重要なのはこれからの取り組みだ。安保法制を生かすも殺すも、使い手にかかっている。
・北海道新聞
①安全保障関連法は単に防衛政策の変更にとどまるものではない。憲法の平和主義に基づき、国際協調を基本とした戦後日本の「国のかたち」を大きく変えてしまう危険性をはらむ。
②「戦争しない国」から「戦争できる国」へ。安倍政権はこの大転換を、長年定着してきた憲法解釈をねじ曲げ、国民の合意を得ないまま数の力で推し進めてきた。首相が「国のかたち」を変えようというのなら、いまここで信を問うべきである。
③国家安全保障会議の創設、特定秘密保護法の制定、武器の禁輸を定めた武器輸出三原則の撤廃、日米防衛協力指針の再改定―。首相は第2次政権発足後、「積極的平和主義」の名の下に、国論を二分するような外交・安保政策の転換を矢継ぎ早に進めてきた。集団的自衛権の行使に道を開く安保関連法は、その仕上げと言っていい。
④最高裁は「一見極めて明白に違憲無効でない限り内閣や国会の判断に従うべきだ」という「統治行為論」により判断を避けてきた。最高裁がこれまでのように「憲法の番人」としての責任を放棄するなら、憲法が権力を縛る立憲主義はさらに骨抜きにされよう。
⑤「国のかたち」を決めていくのは、時の政治権力ではなく一人一人の国民である。これで終わりではない。
・京都新聞
①戦後70年にわたって日本の背骨となってきた平和主義をこんな乱暴な形で変質させていいのか。安全保障関連法案の国会審議を通じて、そんな思いを強くしている国民は多いはずだ。歴代内閣が禁じてきた集団的自衛権の行使を容認して海外での武力行使に道を開き、自衛隊による米軍支援を地球規模に拡大する。専守防衛を貫いてきた日本の安全保障政策の大転換であり、憲法9条を実質的に骨抜きにする法制と言ってよい。
②「戦後レジーム(体制)からの脱却」を掲げる安倍晋三首相にとって、集団的自衛権の行使容認は「対等な日米関係」への一里塚であり、視線の先には憲法改正がある。9条の空文化によって外堀を埋め、既成事実に合わせて改憲を実現する。そんな道筋も見えてくる。
③9条を空洞化させるわけにはいかない。それには一人一人が声を上げていくことが大事だ。平和主義と、憲法で権力を縛る立憲主義の正念場はこれからである。
・高知新聞
①ところが今回、与党は採決前の総括質疑さえ「省略」した。討論の場そのものを奪うのは、どう考えても行きすぎだ。私たちが「日本の民主主義における歴史的汚点」と批判するゆえんである。
②集団的自衛権の行使容認、他国軍の後方支援に自衛隊を随時派遣できるようにする恒久法など、安保法案は11本の法案を2本にまとめている。巨大法案だけに国連平和維持活動(PKO)における自衛隊の駆け付け警護など、議論が不十分な分野も少なくない。まだまだ論点は出尽くしていないし、論点に対する政府の回答も国民に理解されてはいない。
③「国民の理解が得られなくても成立させる」という与党の姿勢がもたらすものは何か。国民と政府との、国民の中の賛成派と反対派との深刻な亀裂であり分断であろう。そんな社会をつくりだすことは、国家の安全保障にとってもプラスになるとは思えない。民意に背を向け安保法制の成立に固執する安倍政権。その代償はあまりに大きい。
・西日本新聞
①安全保障関連法が成立した。多くの憲法学者が憲法9条に違反すると指摘する法律である。
②安倍晋三政権が多くの国民の懸念や疑問を無視して、法秩序を揺るがし、日本の将来のリスクを高める法律を強引に成立させたことに対し、強い怒りを覚える。
③この法律のどこが危険なのか。あらためて指摘したい。最も重大な点は、これまで憲法9条で「使えない」と解釈されてきた集団的自衛権の行使を認めることだ。
④時の政府が「総合的に判断した結果、存立危機事態にあたる」と言えば、自衛隊は世界のどこででも武力行使ができることになる。やはり、日本を「戦争に近づける」法律だと言わざるをえない。
⑤かつて日本の指導者は「自存(自力で存在する)」と「自衛」を理由に、日本から数千キロ離れたハワイや、マレー半島で米軍と英軍を攻撃し、無謀極まる戦争に突っ込んでいった。この時点で日本本来の領土は、どこからも本格的な攻撃を受けていなかった。
 「自衛」や「自存」の範囲は権力者の都合でここまで広がった。肝に銘じたい。「存立」も「自存」とほぼ同じ意味で使われている。
 安倍首相は集団的自衛権の適用例として、ホルムズ海峡の機雷掃海を挙げた。機雷を除去しないと日本に石油が入らず、国民の生命が脅かされるから、武力行使を認める-という論理だ。
⑥民意を無視された国民は、安保法制成立の現実にどう向き合えばいいのだろうか。
 しつこく声を上げよう。「私は納得していない」と。その声が政府に法律の恣意(しい)的な運用をためらわせ、自衛隊の際限なき活動拡大への一定の抑止になるはずだ。安倍政権が連休前の法案成立にこだわったのも、反対デモの拡大を懸念したからである。政権は民意を恐れている。 日本が平和主義の道を踏み外さないように、政権を監視し続けよう。政権の示す道に納得がいかないなら、時には街頭で声を上げ、時には投票で意思表示しよう。 日本を戦争に向かわせない最後の「歯止め」は、主権者たる国民なのだから。


 以下、各新聞社説の引用。(非常に長いです。)





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by asyagi-df-2014 | 2015-09-20 05:41 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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