2015年 09月 15日 ( 1 )

マイナンバー法を考える。

「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(以下「マイナンバー法」という。)により、2016年1月からマイナンバー(個人番号)の利用等が開始されることになった。
 この「マイナンバー制度」について、自分自身も含めてであるが、国民の側があまりにも知らされていない状況にある。
 日本弁護士連合会は2015年9月9日、「マイナンバー法の施行に関する会長声明」を発表した。「声明」は、「現行のマイナンバー制度自体の強く反対してきたところである。」が、施行される以上は「諸問題点について速やかに対策を取り、プライバシー等に対する懸念や実務上の問題点の早急な解消を求めるものである。」と、している。
 この「声明」を基に、「マイナンバー制度」について考える。
 この「声明」の要約は、次のとおりである。

(1)問題点
①他人と重複しない、原則生涯不変の個人識別番号であるため、これが漏えい等した場合は、個人情報の名寄せにおいて決定的な役割を果たしてしまうこととなり、プライバシーに対する危険性の高いものである。
②マイナンバー法に関する周知と施行準備は、極めて遅れていると言わざるを得ない。
・基幹系のネットワークとインターネットが切断されていない自治体が、本年8月18日時点で、未だ1割から2割あることが明らかとなった。
・民間企業の「マイナンバー対応状況に関する調査結果」(6月23日)においては、マイナンバーという「言葉を初めて聞いた」との回答が9.2%もあることが示すように、特に中小零細企業・個人事業主等において、遅々として準備が進んでいない状況にある。
・このマイナンバーがどのような目的で利用され、その管理にはどのような注意が必要であるのか、どのようなリスクがあるのかなどについての周知は決定的に不足していると言わなければならない。
③マイナンバーがどのような事務に利用され、その取扱いにはどのような注意が必要であり、それゆえ、どのような対策と準備が必要であるかなどに関する周知は、全く不十分である。一定の準備を進めている法人等においても、外部任せであったり、形式的に規定やシステムを整えているに止まったりしている等、担当者に対する教育・訓練等が十分かつ適切になされていないことが多いとも言われている。
(2)結論
 このような周知不足・準備不足の状況の中で、マイナンバーを通知し、各法人等でその番号の収集を開始することとなれば、番号の目的外収集や漏えい、当該制度に便乗した詐欺行為等、相当の社会的混乱を招来するおそれが極めて高いと言わざるを得ない。
(3)主張
①現行のマイナンバー制度自体が、プライバシー等に対する高い危険性を有しているものであるとして強く反対してきたところである。
②現状での施行には大きな危惧があるため、本来ならば施行を延期すべきであるが、施行する以上は、上記の諸問題点について速やかに対策を取り、プライバシー等に対する懸念や実務上の問題点の早急な解消を求めるものである。


 安倍晋三政権の政治運営を見た時に、「声明」の「このような周知不足・準備不足の状況の中で、マイナンバーを通知し、各法人等でその番号の収集を開始することとなれば、番号の目的外収集や漏えい、当該制度に便乗した詐欺行為等、相当の社会的混乱を招来するおそれが極めて高いと言わざるを得ない。」という結論は、国民誰もが抱く不安である。

 以下、日弁連の「マイナンバー法の施行に関する会長声明」の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2015-09-15 05:31 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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