2015年 07月 25日 ( 3 )

沖縄から-沖縄県は、「辺野古埋め立て承認の取り消し」の場合、「ボーリング調査の続行できない」との認識を示す。

 沖縄タイムスは2015年7月25日、「基地の県内移設に反対する県民会議」の要請に答え、沖縄県の考え方について、「名護市辺野古の新基地建設で、沖縄県海岸防災課の赤崎勉課長は24日、翁長雄志知事が埋め立て承認を取り消した場合、沖縄防衛局は海上ボーリング調査を続行できなくなるとの認識を示した。県が同様の見解を示すのは初めて。続行するには公共用財産管理規則に基づく使用協議書を提出し、県知事の許可を得なければならないとみている。」と、報じた。
 また、このことによって、「公有水面埋立法に基づく埋め立て承認の取り消しで本体工事だけでなく、海底ボーリング調査の進捗(しんちょく)にも大きな影響を与えることになる。」と、伝えている。

 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2015-07-25 10:17 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-早期に本体工事に着手を狙い防衛局が沖縄県に護岸の設計図提出

 沖縄タイムスは2015年7月25日、防衛局の新たな動きについて、「沖縄防衛局は24日、名護市辺野古の新基地建設の本体工事に着手するため、キャンプ・シュワブの海域に設置する護岸の設計図を県に提出した。埋め立ての前提となるボーリング調査は完了していないが、調査を終えた部分から先行して協議に入ることで、早期に本体工事に着手したい狙いがある。防衛省は県と丁寧な協議を行うとするが、不調に終わった場合でも工事を強行する構えだ。」と、報じた。
 このことについて、「県は出張で不在の翁長雄志知事らとの相談が必要だとして受理していない。」と。また、「防衛省は県との協議を経て12カ所の護岸工事に先行して着手する可能性を示唆している。全体の調査が終わらない段階で本体工事に向けた設計図を提出する防衛省の姿勢に批判が集まりそうだ。」と、伝えている。
 さらに、この動きについて、沖縄タイムスは次のように説明している。

「2013年に仲井真弘多知事(当時)が埋め立てを承認した際、『留意事項』として本体工事着手前に政府と県で実施設計に関する事前協議を行うことを盛り込んでいた。防衛省はこの日の書類提出をもって『協議を開始した』との認識を示している。8月14日を期限に県からの質問を受け付けるとしている。
 12カ所の護岸設計図は埋め立て承認申請時に防衛省が提出した設計図と同一のもので、同省幹部は『一度承認してもらった設計図であり、不許可や不承認となる要素はない』と県を強くけん制。残りの10カ所の護岸の設計図はボーリング調査を終え次第提出するとしている。
 中谷元・防衛相は防衛省で記者団に『ボーリング調査の結果を反映した実施設計がまとまった。代替施設の本体工事に速やかに着手したい』と述べ、従来から主張している『夏ごろ』の工事着手を目指す考えを重ねて強調した。防衛省によると、ボーリング調査は24カ所のうち19カ所で終えているが、台風などの影響で未着手3カ所を含む5カ所で未了。本体工事着手に向け、作業を加速する考えだ。」

 沖縄県と強硬姿勢を貫こうとする安倍晋三政権との攻防が、緊急性を持ってきている。

 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-07-25 08:28 | 沖縄から | Comments(0)

本からのもの-「遠い辺野古-『埋め立て土砂搬出反対』備忘録」

著書名;けーし風 〈季刊〉2015.7
著作者;原井 一郎
出版社;新沖縄フォーラム刊行会議
 

 けーし風(2015.7)が届いた。
 この中で、原井一郎さんの「遠い辺野古」が、特別に心に響いた。

原井は、奄美大島・邑都名瀬の現状をこのように描写する。

携帯の着信音。電話の向こうから雨音に混じって重苦しい声が。
 「また崩れたんです。土砂が道路を埋めて、赤土がどんどん海に流れています。」
・・・。
電話を受けた私は、雨中を飛び出した。・・・市集落で採石場被害を告発する、電話で知らせてくれた○○さん。「言葉もない・・」。途方に暮れる姿が胸に刺さった。
事故から一月遅れ、ようやく開かれた業者と行政の説明会。業者は平身低頭、県大島支庁は緊急業務停止命令がいかに厳しい措置かを繰り返す。だがその弁解を信じる者はいない。「二度と事故を起こしませんと前回も言った、何度繰り返すのか」。怒りの矢が放たれる。「漁ができない。もう私たちの海ではない」「ヘドロの海で子どもたちの遠泳大会もできない」。傍聴していた私には住民の怒りが、生活破壊と同じレベルで『海の喪失』に向けられ、語られていることに気づいた。海山はこの村では単なる景観を越え、村人のアイデンティティ、精神的支柱であるのだ。そして留めを刺すように、「この採石場の土砂は辺野古に運ばれると言われているが、本当だったら私たちは許しませんよ。ここの土砂が沖縄の人々を苦しめ、沖縄の海を汚すのはもってのほか」。重い声が会場に響いた。

 原井は、指摘する。
 採石業者の言う「百年に一度のチャンス」の背景には、「辺野古特需」がある。
 そして、「沖縄県・名護市辺野古に新基地を造る埋め立て工事に、東京ドーム17杯分の2100万立法メ-トルの土砂を必要とし、その8割が西日本から運ばれる」という計画には、ここでは触れないが、「そのとんでもない、無茶苦茶な計画が、辺鄙なぶん自然に富み、田舎臭い人間味溢れる、普段は見捨てられた離島、寒村の住民を苦しめていることだけは触れないわけにはいかない」、と。
このことは、奄美大島だけの問題だけでなく、例えば、熊本県天草市の御所浦町からは「対岸の水俣から眺むっと、島ん形の変わっとです」と、ふるさとの破壊と変貌を嘆く声が届くとする。
「辺野古特需」は、実際問題として再び暗い影を落とそうとしている。

原井は、「問題は、辺野古を止め得るかである。そのためにも土砂問題は今後、採石地の個々の奮闘と運動拡大による、国内世論を喚起できるか、真価が問われる。」と、「埋め立て土砂搬出反対」運動を理論づける。
 しかし、自分たちの現状も含めた運動そのものについて、こう続ける。

 「だが本音を言えば、私たちは地元でさえ少数派で無力である。圧倒的な無関心市民と、『ふるさとの山や海を壊されるのは反対だけど、中国の海洋進出を思えば辺野古ノ-とまでは言えない』という人々にどう理解を求めるか。中央での革新勢力の退潮によって住民運動さえ活力を削がれた現状から新規一転、普通の人々が自主的に住民運動を出発させえるか。図らずも辺野古問題は、そうした今日の社会運動の現状をも浮かび上がらせる。」

 また、原井はこう続ける。

 「私たちは美しい辺野古の海に立つことができた。その帰路、『本土の皆さんが辺野古に反対する理由は何でしょうかねえ』という、中村さんの問わず語りが耳朶に残った。」

 だから、原井は、この問いに答えなけねばならない。
 原井は、自問の繰り返しの中で、見つけたものが、次の言葉である。

「何百年も守り育ててきた山林が二束三文で売り払われ、緑の山はたちまち丸裸にされ、削り取られた山肌が雨で血のような赤土を流し、美しいサンゴ礁の海を『死の海』に変容させられ、強固だった共同幻想さえもはや消滅寸前の村人たちの苦闘と詠嘆。あの深い哀しみの心奥にこそ、山と海によって生かされてきた民族の末裔としての痛覚の、無意識の表出があるように思えてならない。その嘘偽りのない痛み、煮えたぎる思いこそ、私たちが辺野古問題で拠って立つ岐立点でなければならない。」

 原井の真摯な吐露は、厳しくも美しく、同じく少数派である私を奮い立たせてくれる。「その嘘偽りのない痛み、煮えたぎる思い」に繋がる一人になるために。

 さらに、原井は続ける。

「『辺野古』を守る運動は今後、沖縄だけでなく、県外採石地を含め、より困難な情勢に直面するだろう。だが嘆く必要はない。『沖縄に平和を』の叫びはすでに普遍化し、対極にある人々にも届きつつある。『ミルク(弥勒)世』 とは全てが手を携え辿りつくゴールでなければならぬ。そうした先に、あの豊かな『辺野古』との隔たりが消え、私たちの中に汐が満ち溢れるであろう。」

原井一郎さんのこの文章に、悲嘆と切望感を感じ取る。
そして、「私たちの中に汐が満ち溢れるであろう」時を、ともに作り上げることを念う。


by asyagi-df-2014 | 2015-07-25 05:30 | 本等からのもの | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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