2015年 05月 04日 ( 2 )

ドイツ首相は、「歴史に終止符はない」と発言。

 ドイツのメルケル首相は2015年5月3日、ドイツ南部バイエルン州ダッハウにあったナチスの強制収容所解放70年を記念する式典で、「我々の社会には差別や迫害、反ユダヤ主義の居場所があってはならず、そのためにあらゆる法的手段で闘い続ける」と述べたと、毎日新聞は報じた。
 また、「独国内で戦争責任に対する意識が希薄になっていることについて『歴史に終止符はない』と強い口調で警告。『ドイツ人はナチ時代に引き起こした出来事に真摯(しんし)に向き合う特別な責任がある』と述べ、戦後70年を一つの『終止符』とする考えを戒めた。」とも。
 さらに、「国内で依然として少数派の人や宗教を狙った事件が起きていることを受け、『いまだにユダヤ教徒関連施設を警察官が警備しなくてはならないことは恥だ』と述べ、人種差別や迫害は『二度と起こしてはならない』と訴えた。」とも伝えた。

 日本でヘイトクライムが何故起きているのか。
 ドイツと日本のこの違いがどこから来るのか。


 一つには、政治家としての質の問題である。もう一つには、自分も含めた市民としてのの覚悟のあり方の違いなのかもしれない。

 以下、毎日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-05-04 14:11 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

2015年の憲法記念日を考える。

 2015年5月3日の憲法記念日を考える。
 今回は、地方紙ではなく、中央紙5社の社説を参考に考える。

 まずは、その主題を並べてみる。
(1)朝日新聞社-安倍政権と憲法―上からの改憲をはね返す
(2)東京新聞社説-戦後70年 憲法を考える 「変えない」という重み
東京新聞社説-戦後70年 憲法を考える 9条を超える「日米同盟」
東京新聞社説-戦後70年 憲法を考える 「不戦兵士」の声は今
(3)読売新聞社説-憲法記念日 まず改正テーマを絞り込もう
(4)産経新聞主張-憲法施行68年 独立と繁栄守る改正論を 世論喚起し具体案作りを急げ
(5)毎日新聞社説-:憲法をどう論じる 国民が主導権を握ろう

 読売新聞と産経新聞の主張は、他の3紙とまさに正反対である。ただ、このことは予想通りでもある。こうした違いは、地方紙も加えると、もっと明確になるはずである。
 いかに、この2紙が突出しているかが分かる。

 5紙のそれぞれの主張をまとめてみる。
(1)朝日新聞
「その日は、夜来の雨に風が加わる寒い日だった。それでも1947年5月3日、皇居前広場には1万人が集い、新憲法の施行を祝った。朝日新聞はこう伝えた。『おのおのの人がきょうの感慨に包まれながら来る中に、わけて嬉(うれ)しげに見えるのはその権利を封建の圧制から解き放たれた女性の輝かしい顔である』」
「安倍政権はすでに集団的自衛権の行使を認める閣議決定をし、自衛隊の活動を地球規模に広げる安保関連法案を用意している。報道や学問の自由などお構いなしに放送局に介入し、国立大学に国旗・国歌に関す『「要請』をしようとしている。」
(2)東京新聞
「しかし、この憲法が今、重大な岐路に立っています。一つは、政府が昨年七月の閣議決定で憲法解釈を変更し、それまで違憲としていた『集団的自衛権の行使』を認めたことです。他国同士の戦争への参加を認めるこの新しい解釈に基づき、米国との間で『日米防衛協力のための指針(ガイドライン)』の再改定に合意、今月中旬には安全保障関連法案を国会に提出します。自衛隊の役割を大幅に拡大し、活動地域も地球規模に広げるものです。『戦争法案』とも呼ばれます。もう一つは、憲法改正に向けた動きが大型連休明けに本格化することです。首相にとって改憲は祖父・岸元首相以来の悲願です。国会も、衆院では与党が改憲の発議に必要な三分の二以上の多数を占めます。来年の参院選で勝利し、二〇一七年の通常国会での改憲発議を目指しています。」
「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)を改定し、米国の戦争に積極的に参加することを約束しました。地球規模で連携する日本と米国は、安全保障条約はもちろん、日本国憲法さえも超越した軍事同盟となります。まさに安倍首相が著書『この国を守る決意』の中で言っていた『血の同盟』の誕生です。一方で米軍は日本が武力攻撃を受けても自衛隊の作戦を『支援しおよび補完する』(新ガイドライン)にとどまります。村田氏のいう通り「片手間に日本の防衛も手伝う」のかもしれません。確かなのは、憲法が求め、戦後七十年かけて実現した『戦争をしない国』が変質していくということ。望んで従うのですから、米国が歓迎するのは当然です。憲法九条から逸脱すれば、平和国家としての国際的な信頼は失われていくのではないでしょうか。」
(3)読売新聞
「日本の社会や国際情勢の劇的な変化に伴う、憲法と現実の乖離かいりを解消する必要がある。与野党は、憲法改正論議に本腰を入れねばならない。」
「自民党は、『大規模災害などの緊急事態条項の新設』「『境権など新たな権利の追加』『財政規律条項の新設』の3項目を優先するよう提案している。」
「世界のほとんどの国が憲法に緊急事態条項を備えている。」
(4)産経新聞
「自国の安全保障を他者に依存する『基本法』を抱えたままで、世界の安全と繁栄にどう貢献していくというのか。」
「なぜ憲法改正が必要か。大きな理由の一つは、さきの前文規定とともに、9条が国の守りを損なってきたことだ。それは、憲法が擁護すべき大切な価値さえ国家として失いかねないということだ。大切な価値とは、日本の独立や国柄、領域、国民の生命財産である。同時に、米国はじめ民主主義諸国と共有する自由の価値観、基本的人権、法の支配などだ。
9条は戦後の平和主義を象徴するものだったが、『戦力の不保持』規定などは軍事を正面から議論することを忌避する風潮を助長してきた。『専守防衛』も、国会対策から生じた政治スローガンにすぎないものが、基本方針のように位置付けられた。防衛政策や防衛態勢を抑制し、自衛権を十分に行使できなくしてきた弊害は甚大だ。」
「9条改正で自衛隊を『軍』と正式に位置付けなければ、解決しない問題となっている。」
(5)毎日新聞
「『憲法とは、未完のプロジェクトである』−−。今年初めに亡くなった奥平康弘元東京大教授は、米国のある憲法学者の考え方として、こんな言葉を紹介していた。時代にそぐわない部分があれば、手直しすることもあっていい。だが憲法には、時代を超えて、変えてはならないものがある。自由や平等などの基本的な人権である。これらは『人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果』(97条)として、私たちが享受しているものだ。未完のプロジェクトとは、そうした理念に新しい生命を与えて、社会に根づかせていく、絶え間ない歩みのことにほかならない。」
「ただし、憲法を論ずる際、忘れてはならないことがある。国民を縛るものではなく、国や政治家など権力を縛るもの、という憲法の根本原理だ。11条が基本的人権を『侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる』とうたい、99条で閣僚や国会議員、公務員らに『憲法を尊重し擁護する義務』を課しているのは、まさにそのためである。ところが、自民党の改憲草案は、政治家の擁護義務の前に『全て国民は、この憲法を尊重しなければならない』という項目を盛り込んだ。まず国民に憲法尊重義務を課す、という逆立ちした原理が、自民党の改憲論を支える思想なのだ。さかさまの憲法原理が目指す、改憲の目的とは何か。それは、国や政治家が、自分たちの手に憲法を『取り戻す』ことであろう。そこには、二つの側面がある。一つは、連合国軍総司令部(GHQ)が作った憲法を、日本人自身の手で書き換えること。いわゆる『押しつけ憲法』論である。憲法を、国家のアイデンティティーの確立に利用する、上からの憲法論だ。二つ目は、憲法を、国民の手から政治家の手に『奪い取る』という発想だ。安倍政権が2年前、96条を改正し、国会の改憲発議に必要な数を衆参両院の3分の2以上から過半数に下げて改憲しやすくしようとしたのは、その典型である。改憲の矛先を、本丸の9条から96条に変え、国民に受け入れられないと知るや、今度は環境権や緊急事態条項、財政規律条項などを追加してはどうか、という。変えやすいところを変えて、国民の抵抗感を薄め、次の9条改正をやりやすくする、という『お試し改憲』論は、憲法をもてあそぶ態度に等しい。」


 さて、今必要なことは、「憲法は永遠に『不磨の大典』たり得ませんが、これまで変えなかったことにも意味があります。戦後七十年、私たちの憲法は重大な岐路に立っています。」(東京新聞)という認識に立ち、まずは「戦後70年。いま必要なのは、時代に逆行する動きに、明確に拒否の意思を示すことだ。」(朝日新聞)ということである。

 また、改めて、東京新聞の「不戦兵士の会」の主筆兼編集長であった小島清文氏の次の言葉を噛み締めたい。


「権力者が言う『愛国心』の『国』は往々にして、彼らの地位を保障し、利益を生み出す組織のことである。そんな『愛国心』は、一般庶民が抱く祖国への愛とは字面は同じでも、似て非なるものと言わざるを得ない」
「われわれは、国歌や国旗で『愛国心』を強要されなくても誇ることのできる『自分たちの国』をつくるために、日本国憲法を何度も読み返す努力が求められているように思う。主権を自覚しない傍観者ばかりでは、権力者の手中で国は亡(ほろ)びの道を歩むからだ。」


「戦争というのは知らないうちに、遠くの方からだんだん近づいてくる。気がついた時は、目の前で、自分のことになっている。」

 以下、各新聞社の社説等の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2015-05-04 06:08 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

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