2015年 02月 14日 ( 3 )

労働問題-「残業代ゼロ」法案提出へ

 厚生労働省は、今通常国会に労働基準法改正案を提出し、2016年4月の実施をめざすことになった。
 このことについて、朝日新聞は、2015年2月14日、「厚生労働省の労働政策審議会は13日、長時間働いても残業代などが払われない新しい働き方を創設する報告書をまとめた。労働組合などからは「『残業代ゼロ』になり、働き過ぎの歯止めがなくなる」と批判の声があがるが、厚労省は今通常国会に労働基準法改正案を提出し、2016年4月の実施をめざす。」と、報じている。
 また、すでに導入した米国の状況について、「米国の制度を調査した日本労働弁護団の菅俊治弁護士によると、WEの対象者の労働時間は対象外の人より長くなる傾向にある。『残業代を払わなくてよければ労働時間が抑制できずに、業務量は増えて長く働かされる』と指摘する。」との記事を紹介している。

 2015年1月16日の厚生労働省労働政策審議会における「今後の労働時間法制等の在り方について(報告書骨子案)」については、日本労働弁護団の「長時間労働野放し法に断固反対する声明」を参考に考え方の根拠を紹介した。
 再度次のことを確認する。

「報告書骨子案のいう新しい労働時間制度は、新たな労働時間規制の適用除外制度(エグゼンプション)を設けることにより、歯止めのない長時間労働・深夜労働を野放しにさせ、『残業代ゼロ』を合法化しようとするものに他ならず、絶対に導入を許してはならない。」

 以下、朝日新聞の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2015-02-14 21:05 | 書くことから-労働 | Comments(0)

沖縄から-名護市議、過剰警備への抗議と名護市辺野古沖の埋め立て作業の中止を求める意見書(1月29日に可決)を手渡す。

 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設をめぐり、名護市議会の屋比久稔議長ら名護市議は12日、第11管区海上保安本部(秋本茂雄本部長)、県警本部(加藤達也本部長)、沖縄防衛局(井上一徳局長)を訪れ、過剰警備への抗議と名護市辺野古沖の埋め立て作業の中止を求める意見書(1月29日に可決)を手渡した。」と、報じた。またこのことについて、「沖縄防衛局は要請の場を報道陣に公開したが、11管と県警は取材記者の同席を認めず非公開にした。」とも報じている。
 さらに、「議員らは「『法律にのっとって対応している』と通り一遍の話しかしなかった」「きちんと答え切れないのは無責任だ」とそれぞれの対応を批判した。市議らは13日も外務省沖縄事務所や米国総領事館を訪れ意見書を手渡す予定。」と、続けている。

 以下、琉球新報の引用。


琉球新報-名護市議会「過剰警備 自制を」 海保、県警、防衛局へ意見書-2015年2月13日

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設をめぐり、名護市議会の屋比久稔議長ら名護市議は12日、第11管区海上保安本部(秋本茂雄本部長)、県警本部(加藤達也本部長)、沖縄防衛局(井上一徳局長)を訪れ、過剰警備への抗議と名護市辺野古沖の埋め立て作業の中止を求める意見書(1月29日に可決)を手渡した。沖縄防衛局は要請の場を報道陣に公開したが、11管と県警は取材記者の同席を認めず非公開にした。
 沖縄防衛局で議員らは「現場では命の危険を感じるようなむちゃくちゃなことが行われている」と指摘し、埋め立て工事発注者の沖縄防衛局に過剰警備の責任があるとして抗議し、民意を無視した埋め立て作業の即時中止も求めた。井上局長は「市街地の真ん中にある普天間飛行場の危険除去のため、安全に最大限配慮し移設作業を実施していきたい」と答えた。
 11管区と県警で、市議らは過剰警備でけが人が出ていることなどを指摘した。11管で対応した宮平晃総務課長は「安全確保と法令励行の観点から適切に対応している。見過ごせない行為があった場合は、安全を最優先に必要最小限の強制的措置を取らせていただいていると(市議団に)説明申し上げた」と話した。県警で対応した警備一課の中村正喜課長補佐は「安全確保のため、法にのっとって適切に業務を行っているとお話した」と述べた。
 議員らは「『法律にのっとって対応している』と通り一遍の話しかしなかった」「きちんと答え切れないのは無責任だ」とそれぞれの対応を批判した。
 市議らは13日も外務省沖縄事務所や米国総領事館を訪れ意見書を手渡す予定。


by asyagi-df-2014 | 2015-02-14 18:12 | 沖縄から | Comments(0)

安部晋三首相の施政方針演説を考える

 安部晋三首相は、2015年2月12日、施政方針演説を行った。
 これまで首相の姿勢方針演説など本気で読んだことがなかったのだが、「積極的平和主義」を唱える首相のこれからをやはりきちっと捉える必要があると考えて読んでみた。
 読んでわかったことは、政治家の演説を改めて文章で読むことは非常につらいことということだった。

 東京新聞と朝日新聞の社説が、この演説を概観しているので、これだけで十分説明していると思うので並べてみる。

 東京新聞は、「字数にして約一万二千三百字。一九八九年以降の平均約一万九百字を上回り、第一次を含めて安倍内閣では最多だという。内容は内政が七割、外交・安全保障などが三割という割り振りだ。首相は演説で『改革] という言葉を三十六回繰り返し、日本史上著名な人物の言葉を引用した。幕末の思想家吉田松陰、明治日本の礎を築いた岩倉具視、明治の美術指導者岡倉天心、戦後再建に尽くした吉田茂元首相。四人とも転換期の日本を主導した人物だ。演説冒頭で言及した農協改革をはじめ、電力、雇用などの分野で『岩盤規制』打破に挑む自らを、歴史上の偉人に重ね合わせ、奮い立たせているようでもある。」と。
 朝日新聞は、「高揚感に満ちていた。」、「長期政権への基盤を確保した首相は今回の演説で、『改革』を強調。経済再生、復興、社会保障改革、教育再生などを列挙し『戦後以来の大改革に踏みだそうではありませんか』と呼びかけた。敗戦後間もなくの改革に匹敵するものにしたいという意気込みなのだろう。」と。

 また、両社は、概観してみせるだけでなく一応の批判も載せてみる。
 東京新聞は、「ただ、改革と名付ければ、何でも通るわけではあるまい。国民の暮らしを豊かにするのか、という観点から、改革の妥当性は徹底的に議論されるべきだ。」、「改革は冗舌に語る半面、安全保障や憲法問題では口をつぐむ。」とし、「国論を二分する問題でも具体的なことを語らなければ言質を与えず、異論封じができると考えているわけではあるまい。首相演説では全く触れず、成立を強行した特定秘密保護法の前例もある。語るべきを語らぬは不誠実である。」と、まとめる。
 朝日新聞は、「かつて『戦後レジームからの脱却』と繰り返していた首相が唱え始めた『戦後以来の大改革』。きのうの演説を聴く限りでは、その最終的な狙いについては不透明なままだ。」、「だとしても、改革には熟慮や合意形成への努力もまた欠かせない。きのうの演説で気になったのは、『国会に求められているのは、単なる批判の応酬ではなく行動だ』などと野党への牽制(けんせい)を繰り返したことだ。」とし、「昨年の衆院選をへて最大野党の民主党は執行部を一新、政権を批判する共産党も勢力を伸ばした。数の力に押されるばかりでなく、緊張感ある議論を通じて立法府としての存在感を発揮しなければならない。」と、何故か最後を締めている。

 「日本を取り戻す」。そのためには、「この道しかない」。
 こんな扇情的な表現が並ぶ文章を、「へーこんなものなのか」と思いながら気になったいくつかについて書いてみる。

 農政改革について、次のように説明している。

 「市場を意識した競争力ある農業へと、構造改革を進めてまいります。」
 「目指すは世界のマーケット。林業、水産業にも、大きな可能性があります。」

 これを読んだ時、わかったことは、安部晋三政権が必要とする農政改革のための構造改革とは、TPPを受け入れるために、農業分野へ世界(米国)が市場侵入し易い環境を作ることであり、合わせて、企業による利潤の寡占化のための解放政策とであるということである。
 本来、農業政策の「戦後以来の大改革」を唱えるならば、日本の戦後の農業政策の失敗をもたらした米従属政策の大転換ということがなくてはならないのに、一層このことを進めるだけで、このままでは農業は破滅的状況を迎えることになる。
「農業は、日本の美しい故郷を守ってきた、『国の基(もとい)』であります。」という言葉を本等の意味で捉え直す必要がある。

 もう一つは、「子どもたちの未来が、家庭の経済事情によって左右されるようなことがあってはなりません。子どもの貧困は、頑張れば報われるというまっとうな社会の根幹に関わる深刻な問題です。」ということに関わってです。
 この言葉は、確かに、現政権においても、貧困の問題を見逃して通り過ぎるわけにはいかなくなっていことを示しています。
 しかし、安部晋三政権が、貧困からの解放や子どもの貧困の解決を明確に政策化して対応しているわけではない。
 働きのあり方が貧困に大きな影響を与えるのであるのだが、例えば、非正規の問題にしても、まず優先されるものは利潤追求ための企業論理でしかない。だから、貧困は拡大され、非正規職員は増え続けることになるのである。
 したがって、安部晋三流の「こどもたちの教育再生」を唱える前に、まず取り組むべき課題は山ほどある。しかし、この施政演説では、何ら具体的に示されてはいない。

 最後に、「積極的平和主義」については、わかる説明はなされてはいない。
 また、あまりにも、にやけた顔と、激高する様子のちがい。
 文章での論理的展開はなく、「ついてこい」とばかりの上から目線。
 やはり、このまま、流される訳にはいかない。

 以下、東京新聞及び朝日新聞、施政方針演説の引用。(ちょっと長いです)




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by asyagi-df-2014 | 2015-02-14 06:50 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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