2014年 12月 02日 ( 1 )

衆院選公示、地方紙から考える

衆院戦が公示された。
 あえて、九州の地方紙からこのことを考える。
まとめてみると次のようになる。

(1)選挙の持つ意義

・琉球新報
「2009年の政権交代、12年の政権奪還をわれわれは経験した。その成果と不首尾を総括すべきときだ。だが前2回に比べ有権者の関心が薄いと懸念されている。政治家が公約をほごにし、公約にないことを実行したことで、政治との距離が増したのではないか。
 公約を基に投票先を選び、政権党はその公約を守り、有権者が選択した未来を実現する。それで初めて国民は主権を実感するのだ。本来の主権者たる国民の手に政治を取り戻すため、候補者には公約の明示と実行の確約を求めたい。」
「問われているのは、日本が一地域を差別して恥じない国であるのか、民主主義を重んじる国であるのか、という根本なのである。」

・沖縄タイムス
「安倍晋三首相がこの時期に突然、衆院を解散したことについては、全国の有権者から『』大義なき自己都合解散』との批判が強い。消費税の再増税先送りが選挙の争点になりにくいのは確かである。
 ただ、こうなった以上、安倍政治に対する審判の機会が与えられた、と積極的にとらえ直したほうがいい。
 候補者を擁立する与野党9党は、それぞれが重視する争点を掲げている。経済政策『アベノミクス』の是非、閣議決定に基づく集団的自衛権の行使容認、安全保障政策の急転換、社会保障、原発再稼働、東日本大震災の被災地復興、地方再生、政治とカネなど、論ずべきテーマは多様である。」

・南日本新聞
「問われるのは政権奪還後2年間の『安倍政治』である。」
「『1強多弱』の勢力図が塗り替わるかどうかが最大の焦点だ。」
「成熟社会の日本のどんな未来図を描くのか。与野党の本格的な論戦を期待したい。」

・西日本新聞
「『今回の衆院解散には大義がない』からと選挙に対する関心を喪失し、投票所へ向かうのをためらったら、誰がほくそ笑むのか。冷静に考えたい。賢明な主権者として『大義ある審判』で応じよう。」


(2)何を焦点とすべきなのか。

・琉球新報
「今回の選挙で真っ先に問われるべきは憲法改正の是非、なかんずく9条改正の是非である。」
「各党に何より問いたいのは、沖縄に米軍基地の過重負担を押し付け、犠牲を強要する『構造的差別』を、今後も続けるか否かだ。」

・沖縄タイムス
「沖縄選挙区(1~4区)は、知事選で浮上した新たな政治潮流を反映し、従来にない構図になる見通しだ。最大の争点は、やはり辺野古問題である。」
「『県外』から『県内容認』に転換した以上、そのことの是非がまず問われなければならない。」

・南日本新聞
「道半ばのアベノミクスで、最もしわ寄せを受けるのが子どもたちだ。『子どもの貧困率』は2012年、16.3%で過去最悪を更新した。実に6人に1人である。」
「アベノミクスの恩恵はまだ、円安で潤う一部の輸出企業や富裕層などにとどまっている。」
「選挙戦後半には、『知る権利』の侵害が懸念される特定秘密保護法が施行される。安全保障の情報を特定秘密にし、漏えいすると最高で懲役10年を科す。憲法9条の解釈変更による集団的自衛権の行使容認の閣議決定とともに、『安倍政治』を象徴する施策だ。
 こうした世論を二分する戦後安全保障政策の大転換を、まともな国会論議を避けたまま押し通す政治手法や、異論に耳を貸さない姿勢も問われるべきである。」

・西日本新聞
「安倍首相の経済政策『アベノミクス』が大きな争点であることは否定しない。しかし、果たしてそれが『最大』かどうかは、有権者の判断に委ねられる。」
「その一方で、昨夏の参院選で衆参ねじれを解消した後の『決めすぎる政治』を問題にする有権者も少なくないはずだ。
 国民の知る権利を侵害しかねない特定秘密保護法を採決強行の連続で成立させ、戦後の歴代内閣が『憲法解釈上できない』としてきた集団的自衛権の行使を一内閣の閣議決定で容認へ踏み切った判断の是非は、今回の総選挙で徹底的に論じてほしい。」
「そして、私たちが特に訴えたいのは、来年の戦後70年へ向けてこの国はどこに向かうのか-という歴史的な時間軸に根差した将来のいわば『方向感覚』である。」

 ここでは、西日本新聞の「そして、私たちが特に訴えたいのは、来年の戦後70年へ向けてこの国はどこに向かうのか-という歴史的な時間軸に根差した将来のいわば『方向感覚』」という主張を肝に銘じたい。

 以下、各紙社説の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2014-12-02 20:59 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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