2014年 06月 15日 ( 3 )

集団的自衛権を考える-07


集団的自衛権を考える-07

 
自民党は、本気である。
 集団的自衛権を使えるようにするため、自衛権発動の新しい前提条件(新3要件)を公明党に示した。
 この要件を、誰が、どのような基準で、どのような形で決定するというのか。そもそも限定容認そのものが許されるものではない。
 ここでも、公明党応援歌を歌うしかないのか。

 集団的自衛権をめぐる朝日新聞の記事、以下、引用。

集団的自衛権をめぐる考え方
 自民党は13日、集団的自衛権を使えるようにするため、自衛権発動の新しい前提条件(新3要件)を公明党に示した。安倍晋三首相がめざす集団的自衛権行使を認める閣議決定案の柱となる。公明の山口那津男代表も同日、「合意をめざしたい」と述べ、限定的に行使を容認する方向で党内調整を始めた。憲法9条の下で専守防衛に徹してきた日本だが、この枠組みが外れることになる。
 これまで自衛権は、憲法9条のもと日本が直接攻撃を受けた時にだけ反撃できる「個別的自衛権」に限られ、その発動の3要件の一つが「我が国に対する急迫不正の侵害がある」ことだった。

 だが、自民党の高村正彦副総裁が13日の与党協議で示した「新3要件」では、「他国に対する武力攻撃が発生し」た時も自衛権を発動できるとし、集団的自衛権の行使容認を明確にした。

 加えて自民は新3要件の一つに、1972年の政府見解で示された「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるおそれがあること」との文言も盛り込んだ。公明がこの72年見解を踏まえ、集団的自衛権を狭く限定する形での容認を検討していることから、公明の理解を得やすくする狙いがある。しかし、72年見解は「集団的自衛権の行使は憲法上認められない」と結論づけており、都合のよい部分だけを切り取ったに過ぎない。

 政府は13日、新3要件を内閣法制局に示し、細かな文言調整をするよう審査を指示した。公明党と合意に至れば、集団的自衛権の行使を認める閣議決定案に盛り込む考えだ。

 ただ、新3要件には、ときの政権の判断で自衛隊の活動範囲を拡大できるようなあいまいな表現がある。

 公明党は朝鮮半島有事での対応など極めて狭い範囲に限って認めることを想定しており、早速、「自衛隊の活動が際限なく広がりかねない」(党幹部)との批判が出ている。今後の協議で文言をめぐる攻防が予想される。(蔵前勝久)

 ■参戦の道、歯止めきかぬ

 《解説》自民党が提示した新3要件は、日本を守る場合に限って武力を使うことを認める「専守防衛」という、戦後日本が長年にわたって守ってきた基本方針を事実上放棄するものだ。新3要件が適用されれば、日本は自分の国への攻撃がなくても、ときの政権の政治判断によって、他国どうしの戦争に参戦できるようになる。

 日本は先の大戦の反省を踏まえ、これまでの3要件では、日本を防衛する目的であっても自衛隊の出動を厳格に抑制してきた。武力行使が可能となるのは、自国が直接攻撃される「急迫不正の侵害」という明確な基準を設けた。さらに、政府は武力行使が可能となる具体的な場面を国会答弁などで例示してきた。

 例えば、北朝鮮を念頭に置いた弾道ミサイル攻撃への対応については、相手国から「東京を火の海にしてやる」という表明があり、発射態勢になった場合などと、具体的に答えている。

 一方、今回の発動要件は「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるおそれ」としており、極めてあいまいだ。ときの政権が「我が国の存立が脅かされるおそれがある」と判断すれば、「地球の裏側」での戦争でも、参戦できるようになる。

 自民党の提案は集団的自衛権の行使を認めているうえ、その歯止めにもならない。行使に慎重姿勢を示してきた公明党は、これにどう向き合うつもりか。「平和の党」を自任する公明党の存在意義が問われている。(園田耕司)

 ◆自民党が集団的自衛権を行使するのに必要とする自衛権発動の「新3要件」

 憲法第9条の下において認められる「武力の行使」については、

 (1)我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるおそれがあること

 (2)これを排除し、国民の権利を守るために他に適当な手段がないこと

 (3)必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと

 という三要件に該当する場合に限られると解する。


by asyagi-df-2014 | 2014-06-15 13:08 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

沖縄から-「世界平和アピール7人委員会」



沖縄から-「世界平和アピール7人委員会」

 世界平和アピール7人委員会からの「私たち世界平和アピール七人委員会は、日米両政府に、沖縄県名護市辺野古に米海兵隊の軍事基地を造る計画を断念するよう要請し、沖縄県外に住むすべての人々に、この問題を真摯に受け止めることを訴えます。」との提言を、真摯に取り組みます。
 以下、世界平和アピール7人委員会のアピール引用。


辺野古に新しい軍事基地を造ってはならない


2014年1月17日
世界平和アピール七人委員会
武者小路公秀 土山秀夫 大石芳野 池田香代子 小沼通二 池内了


 私たち世界平和アピール七人委員会は、日米両政府に、沖縄県名護市辺野古に米海兵隊の軍事基地を造る計画を断念するよう要請し、沖縄県外に住むすべての人々に、この問題を真摯に受け止めることを訴えます。

 同基地計画は、1995年の米兵による少女暴行事件に対する沖縄県民挙げての怒りを受け、日米両政府が宜野湾市の市街地の中心にある米海兵隊普天間飛行場を閉鎖し、辺野古に代替施設を新設することに合意したことに始まります。

 それから17年たっても辺野古移設が成らなかった第一の要因は、沖縄に新たな軍事基地を造らせまいとする沖縄県民の強い意思です。にもかかわらず、これまで沖縄県の自己決定権を奪ってきたことを、日本政府と沖縄県外の人々は直視すべきです。日本全体の面積の0,6%しかない沖縄県に在日米軍基地面積の73,8%が集中するという異常な事態をこれ以上は容認できないとする沖縄県民の思いを、県外の人々は重く受け止めるべきです。

 沖縄は、1609年の薩摩島津藩による琉球侵攻、そして1879年明治政府の「琉球処分」と、ヤマトの横暴に翻弄され続けました。さらに第二次世界大戦末期、沖縄を本土防衛作戦の捨て石とした沖縄戦では、12万人以上の県民が犠牲になりました。

 このような苦難の歴史を強いられた上、さらに戦後も沖縄県民は多大な基地負担を押しつけられ、こんにちに至ります。県外に住む私たちは忸怩たる思いで一杯です。今また安倍内閣が、カネの力で仲井眞沖縄県知事に辺野古沖の埋め立てを承認させたことは、まさに「21世紀の琉球処分」です。県外に住む私たちは、歴代日本政府による対沖縄「差別」政策にいたたまれない気持ちでおります。

 辺野古の海はジュゴンやウミガメが生息する、地球に残された貴重な海域です。その海を埋め立てて恒久的な軍事基地を造ることは、75億の人類が共存すべき地球への冒涜です。残された自然環境を守るためにも、辺野古に基地を造ってはなりません。


by asyagi-df-2014 | 2014-06-15 12:12 | 沖縄から | Comments(0)

集団的自衛権を考える-06-「世界平和アピール7人委員会」のアピール


集団的自衛権を考える-06-「世界平和アピール7人委員会」のアピ-ル

  「 黙っているわけにはいきません。今こそ主権者である日本の国民は、自らの考えを発言し、政府に誤りない日本の針路を選ばせるべきときです」
 この提言に沿って、このブログでの発信を続けます。
 以下、「世界平和アピール7人委員会」のアピールを引用。

民主主義を破壊する閣議決定を行わせないために、国民は発言を

2014年6月12日
世界平和アピール七人委員会
武者小路公秀 土山秀夫 大石芳野 小沼通二 池内了

 安倍晋三首相は、「国の交戦権は認めない」と明記している日本国憲法の根幹に反する集団的自衛権の武力行使容認をめざし、憲法を改正しないまま、あいまいな形で速やかに最終的閣議決定を行い、実施を強行しようとしています。私たちはこの動きに強く反対します。
 首相は、米国との絆を絶対視し、日本国内の米軍基地と無関係に日本周辺の米国海軍が攻撃されるとか、米国本土が攻撃されるなどの現実的でない事例を示して限定するかのように見せかけています。ところが、武力行使は対立する一方の考える通りに進むものではないので、空想的な限定は意味を持ちません。最前線だけで戦闘行為が行われる時代ではなく、攻撃と防御は一体化しています。したがって武力行使の範囲が限りなく拡大することを可能にする議論になっています。
 一連の動きに対して、自衛隊員も含めて人を殺すことはいけないという規範の下で生きてきた国民の支持は得られていません。専門家集団である憲法学者は一致して反対しています。それなのに、国会での審議も最短時間に留め、異なる意見には一切耳を傾けようとしていません。与党間協議でさえ十分な検討の時間を割くことなく駆け抜けようとしています。
 国連憲章には確かに集団的自衛権が認められています。しかしこれは安全保障理事会が必要な措置を取るまでの間の臨時的な権利です。権利は義務ではありません。行使しなくても、行使できなくても問題ありません。日本は、1956年の国連加盟以来この点での支障は一度も起きていないのです。国連憲章の本来の原則は、紛争の平和的解決であり、平和に対する脅威、平和の破壊に対する非軍事的措置が優先されています。紛争解決へは、非難の応酬でなく、外交手段と民間交流の推進による信頼醸成の強化、軍備増強でなく軍縮への努力こそ進めなければならないのです。これは日本国憲法の基本的精神に沿う途です。
 首相の言動は、国民主権の下での三権分立に基づく法治国家としての日本を破壊し、日本が攻めてくることはないと信じてきた周辺諸国をはじめとする世界における日本の評価をおとしめ、近隣諸国の軍備増強に口実を与え、日本の危険を増大させるという取り返しのつかない汚点を歴史に残すことになります。
 黙っているわけにはいきません。今こそ主権者である日本の国民は、自らの考えを発言し、政府に誤りない日本の針路を選ばせるべきときです。


by asyagi-df-2014 | 2014-06-15 05:53 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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