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沖縄-辺野 高江-から-2017年11月14日

 「人口189人、沖縄本島北部の国頭村奥(おく)。車の往来もほとんどない静かな場所が13日、一変した。米軍普天間飛行場移設先の大浦湾に運ばれる砕石を積んだダンプカーのほかパトカーや機動隊などの警察車両が何十台も通り、物々しい雰囲気に包まれた。奥の住民らは、名護市辺野古の新基地建設に海上資材を搬入するため、集落を行き交うダンプカーに戸惑いを見せた。」、と琉球新報。
「もう泣きたい。この静かな奥は、とってもゆっくり過ごせる場所だよ。静かだから今まで安心して暮らして来られたんだよ。それをもう何百台もあんなトラックが通ったら。私たちに家を出るなということか。年寄りは死ねということか」(85歳女性)。
辺野古新基地建設は新たな局面を迎えた。しかし、この声に真摯に答えるのが行政の役割ではないのか。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年11月14日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-静かな小集落、突然の緊張 新基地建設の資材搬入拠点に一変 国頭村奥の住民、涙の抗議-2017年11月14日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「人口189人、沖縄本島北部の国頭村奥(おく)。車の往来もほとんどない静かな場所が13日、一変した。米軍普天間飛行場移設先の大浦湾に運ばれる砕石を積んだダンプカーのほかパトカーや機動隊などの警察車両が何十台も通り、物々しい雰囲気に包まれた。奥の住民らは、名護市辺野古の新基地建設に海上資材を搬入するため、集落を行き交うダンプカーに戸惑いを見せた。」
②「次々と奥港に入ってくるダンプカーを見た女性(85)の頬は緊張でこわばっていた。『もう泣きたい。この静かな奥は、とってもゆっくり過ごせる場所だよ。静かだから今まで安心して暮らして来られたんだよ。それをもう何百台もあんなトラックが通ったら。私たちに家を出るなということか。年寄りは死ねということか』と目に涙をためて言った。」
③「工事に反対する人たちはダンプカーの前に座り込んで搬入を阻止しようとしたが、機動隊に強制排除された。74歳の男性は顔をしかめて機動隊と工事に反対する人たちのもみ合いを見ていた。『賛成反対以前の問題だ。国は順序を踏んで集落に説明するのが当然だろう。いきなり機動隊を導入してトラックを運搬するなんて筋が通らない。集落みんなを怒らせて強行するのはおかしいよ』と憤った。」
④「ダンプカーは午前と午後の2回、それぞれ約25台が港に集結した。1台1台、大型台船に乗り込み、ガラガラと音を鳴らして荷台の石材を積み込んでいった。」
⑤「奥は65歳以上の高齢者が約4割を占める。この日も腰を曲げてつえをついた女性たちが、集落から歩いてきた。88歳の女性は自分のみかん畑に行く道を指さし『今まで安心して軽トラでゆっくりゆっくり走ってたのに。ダンプカーが通るから、もう危なくて畑も行けないさ』と不安げに言った。」
⑥「ダンプカーが通る道には奥小学校があり、この日は奥小の職員も不安そうな顔を浮かべて様子を見ていた。奥小で勤務経験のある女性(73)は『授業中もダンプカーが通ったら子どもたちに悪影響だ。静かな環境で自然と一緒に育ってきたのに…』と複雑な表情を浮かべた。」
⑦「防衛省沖縄防衛局によると、奥港の利用期間は2018年3月31日まで。国頭村の宮城久和村長は『奥港は県の管轄なのでコメントする立場にないが、住民生活に支障が出ないように最大限配慮してほしい。国道を多くの工事車両が通って渋滞が発生したら、奥集落の問題だけではない』と強調した。」


(2)琉球新報-辺野古、新たに絶滅危惧サンゴ 防衛省が沖縄県に報告、詳細公表せず-2017年11月14日 06:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に伴う新基地建設工事海域で、新たに絶滅危惧種のオキナワハマサンゴ8群体、準絶滅危惧のヒメサンゴ2群体の計10群体が見つかったことが13日明らかになった。防衛省沖縄防衛局が同日までに沖縄県に報告した。防衛局は詳細な発見場所や写真は現時点で公表できないとした。」
②「8日に大浦湾側でオキナワハマサンゴ8群体とヒメサンゴ1群体、10日に辺野古側でヒメサンゴ1群体を発見した。埋め立て予定地では7月にも絶滅の恐れのある希少なサンゴ14群体が見つかっていたが、防衛局が県に報告した時点で13群体は死滅していた。」
③「このため県は報告が遅いと批判しており、防衛局は今回、発見から数日以内に県に報告したことを強調した。防衛局の調査で埋め立て工事区域内で絶滅危惧種のサンゴが発見されたのは、今回で2度目。今回発見されたサンゴについて防衛局は『移植のための採捕許可申請を県に出すかどうかなど対応は環境監視等委員会で議論する』とした。」
④「沖縄防衛局は6日にN5、K1護岸の工事に着手した。近隣には7月に発見され、防衛局が移植したいとしているオキナワハマサンゴが生息している。防衛局は護岸工事着手後のサンゴへの影響について『モニタリングの結果、施工による影響は確認されていない』との回答を13日、県に文書で提出した。」


(3)琉球新報-翁長知事「新基地は差別」 米大使に訴え「米は当事者」-2017年11月14日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄県の翁長雄志知事は13日、来県したハガティ駐日米大使と県庁で会談した。ハガティ氏の来県は2度目で知事との会談は初めて。翁長知事は、米軍基地が集中する沖縄に普天間飛行場移設に伴う新基地が造られることについて『差別だ』と述べ、それに対する大使の見解を問うた。これに対しハガティ氏は『知事の懸念は理解する』とした上で、名護市辺野古の新基地には直接言及しない形で日米合意の負担軽減策を前進させる考えを強調した。」
②「翁長知事は会談の大半部分を、沖縄戦やそれから続く米軍基地問題の指摘に当て、それに対する大使の見解を問うという形で進めた。翁長知事は、訪米で辺野古新基地建設問題を訴えても日本の国内問題とされてきたことを挙げ『県民からすると当事者はまさしく米政府、米軍だ。おじい、おばあを引っこ抜いて工事するのは世界中に発信される。日米の民主主義が問われているのが今の新辺野古基地だと理解いただきたい』と強く迫った。」
③「ハガティ大使は在沖米軍駐留の受け入れに感謝した上で『日本だけでなく、東南アジア全体の安心安全をサポートしてくれている。知事と日本政府と連携して県民の負担緩和のコミットメント(約束)がある』と答えた。さらに「(米軍駐留による)影響の緩和策に努力することで合意した』と述べ、引き続き負担軽減に日米沖で協力して取り組む姿勢を強調した。」
④「知事の説明には『有用な情報』として米政府内で共有する意向を示した。高江米軍ヘリ炎上事件の話題には安全性が『最優先課題』と強調した。ハガティ氏は14日は在沖米軍基地を訪ね、軍幹部らと意見交換する。」


(4)沖縄タイムス-沖縄防衛局、護岸用石材の海上輸送着手 辺野古新基地建設は新局面に-2017年11月14日 05:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は13日、国頭村の奥港で護岸建設用石材の海上搬送に着手した。運搬を請け負った業者が接岸した台船へダンプカー約50台で石材を積み込んだ。14日にも大浦湾北側の『K9』護岸に台船を係留し、護岸の延長に使われる石材を搬入する方針。従来の陸路に加え、海上からも搬入することで建設を加速させる方針とみられ、新基地建設は新たな局面を迎えた。」
②「奥港では13日、海上搬送に反対する市民約40人が抗議行動を展開した。地元に十分な説明がないまま港の使用を強行した防衛局に対し、奥区の区民を含め強い反発や不安の声が上がっており、県内からもその姿勢に批判が集まりそうだ。」
③「台船は1回でダンプ200台分を積載できるが、満載せずに13日午後3時半ごろ、奥港を出た。政府関係者によると、14日から波が高くなることが予想され、港から出られなくなるおそれがあるためだという。この日は周辺海域で停泊し、海象を見ながら14日にもK9護岸へ係留する方針。」
④「防衛局はこれまで、陸路で名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲートから資材を搬入してきたが、反対する市民らの抗議行動で作業が遅れていた。そのため今年9月、大浦湾北側の『K9』護岸の先端に台船を係留し、石材を海上から搬入する方針を県に伝達した。」
⑤「県から奥港の使用許可が出ている来年3月までに海上搬送される石材は辺野古崎西の『N5』『K1』両護岸の延長に使われる。」
⑥「防衛局は13日、海上からの資材搬入についての県土木建築部の照会に対し、『当初から環境保全図書にも記載されている』と回答。陸上からの搬入に比べ『さらなる環境負荷の軽減や、施工の効率化につながるものだ』とし、準備が整い次第、海上からの資材搬入を開始する意向を示した。」
⑦「一方、県は『K9』護岸に台船を接岸して資材の海上搬入を行うことは、環境保全図書で予測されていないと指摘。留意事項に基づく変更承認が必要となる可能性があり、県との協議が調うまでは海上搬入しないよう求めている。」


(5)琉球新報-辺野古初めて海上搬入を開始 陸上からも同時に資材搬入 奥港から台船で石材を搬送-2017年11月14日 11:24


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の名護市辺野古への新基地建設で、沖縄防衛局は14日午前、初めて海上から石材を搬入した。米軍キャンプ・シュワブのゲートからも工事車両32台が基地内に資材を運び込んだ。今回初めて陸上と海上で同時に資材搬入が行われた。大量輸送で工事を加速させたい狙いがある。」
②「雨が降る中、大浦湾に姿を現した台船が午前9時半ごろ、辺野古崎北側にあるK9護岸の先端部にロープで係留された。午前10時半ごろに接岸した。船上に積んだ砕石を重機でトラックに載せ替え、陸上部に搬入した。運び込んだ砕石は辺野古崎南西側のK1護岸とN5護岸を造成する工事に投入する。」
③「海上では基地に反対する市民が抗議の声を上げた。」


(6)琉球新報-「県の指導は当たらない」 辺野古海上搬送で小野寺防衛相 手続きの正当を主張-2017年11月14日 11:57


 琉球新報は、「【東京】小野寺五典防衛相は14日の閣議後会見で、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄県の行政指導を無視する形で石材の海上搬入を始めたことについて『護岸自体の設計内容を変更するものではない。県からの指導は当たらない』と指摘し、手続きの正当性を主張した。」、と報じた。
 また、「県は10月、海上搬入に使用する護岸を運搬船の接岸に使用することが、護岸の設計内容変更に当たるとして、工事を中止して協議するよう行政指導していた。小野寺氏は資材の海上搬入は埋め立て承認願書に既に記載していると強調、今回石材を搬出した国頭村奥の区長からの要望で『お知らせ』を公民館に掲示するなど、地元に配慮しているとの姿勢も示した。」、と報じた。

 防衛省は資材の海上搬入と陸上搬入を同時並行で進める考え。海上搬入により、環境負荷の軽減や施工円滑化、効率化が図れるという。


(7)沖縄タイムス-加速する工事、不信の声…板挟みの沖縄県 辺野古新基地・石材海上輸送-2017年11月14日 12:34


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は護岸建設用の資材を船を使って海から運び入れることで、工事を加速させる構えだ。三つの護岸を建設中で、陸からの資材搬入だけでは交通渋滞など新たな問題を引き起こすと懸念した。一方、港の使用を認めた県には、建設に反対する市民の間から不信の声が渦巻く。県は説明を急ぐ考えだが、工事が止まらない現状に焦りも色濃い。」(政経部・大野亨恭、比嘉桃乃、北部報道部・山田優介)
②「『静かな集落が二分されるかもしれない。強引に工事を進めるのは本当に許せない』。反対する市民が機動隊に排除され、ダンプカーが次々と台船へ石材を積み込む奥港で、集落に住む女性は唇を震わせた。」
③「台船には1回でダンプ200台分の石材を搭載可能で、陸と海から同時に投げ入れることで護岸工事が加速度的に進む。港の使用許可は新基地建設をあらゆる手法で阻止するとしている知事の姿勢と『逆行している』との批判が出ている。県幹部は『行政としてやむを得ない判断だった』と苦しい胸の内を明かす。県は申請を受け、庁内で審査の引き延ばしや不許可の可能性を探ったが、断念した。知事周辺は『県が認めず、防衛局が不作為と訴えた場合、敗訴は濃厚。そのリスクを考えると許可せざるを得なかった』」
④「台船が『K9』護岸を使用した時点で許可を取り消すとの見方も一部であるが、幹部は『不可能に近い』と否定的だ。」
⑤「防衛局が海上搬入を強行するのは、4月に着手した『K9』のほか、今月に『N5』『K1』の二つの護岸工事を始めたことで、これまで以上に資材が必要になるためだ。現在でも多い日でシュワブゲートから200台を超えるダンプが石材を搬入しており、台数が増えれば渋滞が悪化し、周辺地域に影響を与えかねない。一方、防衛局は波の影響を受けやすい奥港に加え、本部港の使用も計画し、10月に許可申請を出した。管理を移譲している県は本部町に対し『港湾関連法にのっとり、市町村で判断するように』と伝達。町は業者に本部港塩川地区の荷さばき施設の使用許可を出した。」
⑥「市民からの批判に対し、県幹部は『忸怩(じくじ)たる思いだが、許可した県としての説明責任がある』と語り、国頭村や奥区へ申請内容や許可の理由などを説明する方針だ。
国と市民に挟まれ苦しい立場の県側からは『申請したのは業者だと言いながら、奥港に防衛局職員や機動隊が来ているのは矛盾している』(県幹部)と国への不信感が募っている。」


(8)沖縄タイムス-防衛局、ジュゴン鳴音を確認 沖縄本島周辺3海域-2017年11月14日 08:42


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は、8月25日から9月30日に実施したジュゴンの生息調査で、沖縄本島周辺の3海域で計197回のジュゴンの鳴音と考えられる音を確認したと県に文書で伝えた。」
②「船から水中録音装置をつり下げる方法で水中の音を測定。安田地先海域で4回、古宇利島沖で17回、辺戸岬地先海域で176回だった。防衛局のジュゴン生息調査に関する『公共用財産使用協議書』を巡り、県が9月29日付の文書で調査の時期や方法を照会し、防衛局が答えた。」
③「防衛局は調査期間を『工事期間中と基地の運用開始後3~5年間程度、継続し、生息状況が安定したことを確認後に終了する』と回答。水中録音装置と航空機による確認調査などで、ジュゴンの生息と行動範囲を把握するとしている。」
④「ジュゴンに影響を及ぼした原因が工事によるものと判断された場合、環境監視等委員会の指導と助言を踏まえ、施工方法を見直すなど環境保全措置を検討する考えを示した。」




by asyagi-df-2014 | 2017-11-14 17:43 | 沖縄から | Comments(0)

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