「学校空調補助廃止 米軍機の飛行禁止求める」、と琉球新報が社説で。

 琉球新報は2017年8月5日、「学校空調補助廃止 米軍機の飛行禁止求める」、と社説を掲げた。
 教育条件整備の運動を組織の一員として関わってきたつもりの者にとって、非常に心揺さぶられる一撃である。
というのも、どう考えても、教育条件整備の最たる課題は、米軍基地問題であったにもかかわらず、飛行禁止を要求することを挙げきらなかったからである。
琉球新報は、まず最初に、「米軍のためには湯水のごとく予算を使う一方で、米軍機の騒音で窓を開けられない学校への空調維持費の補助を打ち切る。こんな理不尽なことは断じて認められない。」。と断ずる。
何故なのか、琉球新報は、こう説明する。


(1)基地周辺の学校を対象にした防衛省の防音事業で、空調機更新に伴うその維持費補助が県内6校で廃止されることになった。防衛省によると、新たな空調機の稼働後に維持費補助が打ち切られる。防衛省は昨年4月、維持費補助の廃止を県教育庁などに通知した。教育関係者らから見直しを求める声が上がり、県市町村教育委員会連合会などが継続を要請し、各自治体の議会が継続を求める意見書などを採択した。防衛省が要請を聞き入れなかったことに強く抗議する。
(2)全国一律の制度変更だが、沖縄の割合は施設数で41・2%、金額では68・7%と突出している。県内への影響が大きいことも看過できない。
(3)防衛省は3、4級の補助廃止について、国の財政事情の厳しさを挙げて1、2級よりも「比較的、影響が少ない」ことなどを理由に交付要綱が変更されたと説明している。1、2級に比べれば、騒音の影響が「少ない」のは当然である。だが3、4級を設けたのは騒音で授業に支障があったからである。
(4)3級のうるささの基準は、50分の授業中に75デシベル以上の騒音が10回、または80デシベル以上が5回以上である。70デシベルは「騒々しい街頭」、80デシベルは「地下鉄の車内」の騒音である。


 琉球新報は、この事実を基に、問題の核心を突く。


(1)騒音が軽減され、3、4級の対象から外れたわけではないのである。騒音が解消していない以上、「比較的、影響が少ない」ことが補助廃止の理由にはなり得ない。
(2)「財政事情の厳しさ」を廃止理由に挙げていることも、到底認められない。2017年度防衛費は5兆1251億円である。5年連続の増加で、財政事情が厳しいはずがない。
(3)4級は県内にはない。防衛省によると、15年度の3級の補助実績は県内108校・施設で2億1800万円だった。5兆円を超す予算からすれば、他の無駄を省けば十分負担できる額である。
(4)米軍北部訓練場のヘリパッド建設では、政府が当初予定していた工事予算(3工区・4着地帯)は約6億1千万円だったのに対し、「警備費」の増額などで約15倍の計94億4千万円に膨れ上がった。財政事情が厳しいのが事実であれば、このような巨額な無駄遣いが原因である。そのしわ寄せが子どもたちに及ぶことがあってはならない。
(5)防音事業の完全実施は、米軍機の自由な飛行を認める国の責任である。沖縄の将来を担う子どもたちが米軍機の騒音にさらされる状況を改善せずに、騒音の被害を受ける側が空調維持費を負担することは到底受け入れられない。


 だからこそ、琉球新報は、「空調維持費の補助を打ち切るならば、米軍機の飛行を禁止すべきだ。」、と結論づける。


 確かに、次のことが言える。


Ⅰ.防音事業の完全実施は、米軍機の自由な飛行を認める国の責任である。
Ⅱ.沖縄の将来を担う子どもたちが米軍機の騒音にさらされる状況を改善せずに、騒音の被害を受ける側が空調維持費を負担することを、許してはいけない。
Ⅲ.3級のうるささの基準は、50分の授業中に75デシベル以上の騒音が10回、または80デシベル以上が5回以上である。70デシベルは「騒々しい街頭」、80デシベルは「地下鉄の車内」の騒音であり、こんな教育条件を許してはいけない。


 やはり、米軍機の飛行を禁止すべきなのだ。




by asyagi-df-2014 | 2017-08-11 06:04 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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