沖縄-辺野古- 高江-から-2017年7月17・18日

「抗議行動がない日曜日を狙った作業。県に提訴されてもK1に着手し、何が何でも工事を進めると意思表示するのではないか」「12日にも夜間訓練があった。もう限界だ。行政委員会で対応を協議する」(沖縄タイムス)。
 安倍晋三政権と米国の沖縄の負担権限への得意技。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年7月17・18日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-辺野古「K1」にフロート設置 沖縄防衛局、新たな護岸に着手か-2017年7月17日 12:00


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が16日、辺野古崎西側の『K1』護岸建設予定地でフロート(浮具)などを海上に設置しているのが確認された。抗議の市民を進入させない対策とみられ、市民側は『K9』に続く2本目の護岸着手を警戒している。」、と報じた。
 また、「午後4時前、写真家の山本英夫さん(65)が作業を目撃した。作業船3隻がキャンプ・シュワブの砂浜からフロートを引き出していった。目測で100メートル以下という。山本さんは『抗議行動がない日曜日を狙った作業。県に提訴されてもK1に着手し、何が何でも工事を進めると意思表示するのではないか』と語った。」、と報じた。


(2)沖縄タイムス-辺野古基金、6億2930万円に 寄付11万2113件-2017年7月17日 09:36


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古の新基地建設反対運動などの支援を目的に設立された『辺野古基金』」の寄付金が5日時点で、総額6億2930万5187円となった。6日、同事務局が発表した。寄付件数は11万2113件。活動する団体などへの支援額は、広報費含め4億4877万7908円となっている。」、と報じた。


(3)沖縄タイムス-改正地方自治法:辺野古新基地の闘いに影響か【深掘り】-2017年7月17日 12:08


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「自治体の公金支出を巡る住民訴訟で敗訴した首長らに対し、損害賠償額の一部を免責できるよう地方自治法が6月に改正された。首長らの行為が『善意でかつ重大な過失がない』場合に限定し、裁判所が判断する。国が参考基準を示し、各自治体が条例で設定した賠償額の上限が適用され負担軽減を図る。菅義偉官房長官は3月、辺野古新基地建設に関する前知事の埋め立て承認の撤回に踏み切れば、翁長雄志沖縄県知事に対し、損害賠償請求を行う可能性を示唆した。県と国との対立は長期化する可能性もある。改正地方自治法は2020年4月に施行される。」
②「法改正は、支払い能力を超える巨額の賠償負担を抑える狙い。05年には、ゴルフ場予定地の買い取り額を巡って元市長に26億円の賠償を、16年には高層マンションの建設阻止に動いた元市長に約3120万円の支払いを命じる判決が確定した。賠償請求訴訟は、不適切な政策決定を抑止する効果がある一方で、行政が萎縮することも指摘されていた。また、議会が損害賠償請求権を放棄する議決をするときは、監査委員から意見を聞くよう義務付けを厳しくした。」
③「議会がもたれ合いで首長らへの損害賠償請求権放棄を議決するケースも相次いだ。政治環境によって支払いが免除され、訴訟で違法性が判断されないケースを問題視。そのため、議決を行う場合には、監査委員の意見聴取を義務付けた。」
④「辺野古新基地建設を巡って翁長知事が埋め立て承認を撤回すれば、工事が中断した期間の損害賠償額を請求することを国は検討している。国家賠償法に基づき、まず県に損害賠償を求め、続いて住民訴訟を経て翁長知事個人に損害賠償を求める仕組み。県の条例制定や訴訟の時期によるが、裁判所で過失が軽いと認められれば一部免除が適用される一方で、公約実現のためであっても重大な過失とされれば県議会が放棄の議決をするのは難しくなる。」

公約実現は首長の役目 上原公子・元国立市長
⑤「マンション建設を巡り国家賠償法に基づく求償権の行使で約3120万円の賠償を命じられ確定した東京の元国立市長、上原公子氏に公約実現と個人賠償の影響について聞いた。(聞き手=東京報道部・上地一姫)」
⑦「-訴訟の経緯は。:景観保護を公約に掲げて当選した。住民に要望され高度制限地区計画と条例をつくると、業者が市を相手に「地区計画と建築条例の無効確認」と4億円の損害賠償請求を提訴。関連訴訟含め裁判官によって景観に対する認識は違っていたが、最終的に市が負けた。約3120万円を払ったが業者が市に同額を寄付した。すると住民が私個人に支払わせよと市を訴えた。公約は市民との約束で、個人ではなく公の行為。民主主義のコストなのに。2期8年で市長を退いた。当時の議会は与野党が拮(きっ)抗(こう)していて私への求償権を放棄する議決をした。市長は再議の手続きをせず一審は市の請求を棄却。控訴後、市議選で構成が変わって、求償権行使を求める議決をした。高裁は、放棄議決に従わずに求償権を行使することは権限の乱用に該当する余地があると認めつつ、新しい民意に従うべきだとした。」
⑧「-政治の力学によって可否が決まった。:市に事実上の損害は発生していないし、私腹を肥やしたわけでもない。判決には法的規制を及ぼす手続きだけをしていればよいとあった。(1)建設阻止に住民運動を利用(2)高裁決定を根拠に条例に反すると認識を示した市議会答弁は、違法建築物と印象を与えた(3)都へ給水の保留を認めるよう働きかけ、建築指導事務所長に検査済証の交付について抗議し報道された-三つが不法とされた。
私は翁長雄志知事の前哨戦だ。翁長知事は集会に参加し、国へ要請や抗議をし報道される。裁判所から不法行為、やりすぎと言われかねない。行政手続きだけでなく、公約を守るためにあらゆることをするのが首長なのに。」
⑨「-地方自治法が改正された。:条例で賠償額に上限が設けられる。軽微な過失で個人求償が必要かという点は審議が尽くされなかった。翁長知事への個人求償は全国から批判される。上限でごまかそうとしたのではないか。ここまで翁長つぶしをする理由を見極めないといけない。個人求償の前例ができると誰も政府と闘えなくなる。国に盾突く首長をつぶす象徴に使われる。」
⑩「-どうやって賠償額は払ったのか。:賠償金は支援者が約3カ月で集めて市に弁済した。景観を守ろうとしたのは私たちだ、一人に払わせない、と。どれくらいの覚悟を持って闘ったかを市民は見ている。『これは私の問題、辺野古を止める翁長知事は私だ』。この仕組みは沖縄にもつなげられる。」


(4)沖縄タイムス-沖縄のサンゴ脅かす「白化」なぜ起きる? 色は生きるための「秘策」 海の日に考えた-2017年7月17日 07:00


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「夏がやってきました。沖縄の海を彩るサンゴは、たくさんの生き物たちのすみかにも、えさにもなる、大事な存在です。そんな沖縄のサンゴの多くが今、死んでしまったり弱ったりして大変です。「白化」と呼ばれる現象です。白化はなぜ、どのようにして起こるのでしょう? サンゴの元気は取り戻せるのでしょうか? サンゴの生態に詳しい琉球大学理学部准教授の中村崇さんに教えてもらいました。」
②◆サンゴの色、実は透明:「元気なサンゴの枝の表面を顕微鏡で見ると、茶色い粒がたくさん見えます。サンゴの色ではなく、サンゴの体内に多くすむ『共生藻(褐虫藻)』という小さな生き物の色です。サンゴそのものの体の色は、実はほとんど透明です。共生藻は、サンゴがはき出す二酸化炭素やアンモニアを取り込み、太陽の光を使って酸素や脂質、アミノ酸に変えます。『光合成』です。サンゴは共生藻が作った酸素やエネルギーを利用して成長します。サンゴと共生藻は、自分に不要な物を相手に必要な物にリサイクルする『共生』の関係です。海水の栄養分が少なく、豊富な太陽光が注ぐ暖かい海で生きるために、サンゴが生んだ秘策です。中村さんは『サンゴが元気でいるためには、共生藻が元気でないといけません』と話します。
③◆海水温の上昇が引き金:「共生藻がサンゴの体内からほとんどいなくなり、透明なサンゴの体の奥の白い骨が透けて見える過程が『白化』です。海水温が30度を超える状態が数週間続くと、沖縄にすむサンゴの多くから共生藻が減り始めます。中村さんの実験では、サンゴに害のない水温26度でも強い光を浴び続けると、サンゴは次第に触手を引っ込め、口から共生藻をはき出します。30度を上回ると弱い光でもこうなり、5日後はすっかり白くなります。白化したサンゴは、共生藻の激減で酸素やエネルギーを十分得られず、栄養失調状態になります。その結果、死んだり、生き延びても成長が遅く、元気な卵や精子を作れなくなります。
④◆ストレスで被害拡大も:「陸の人間の活動がサンゴにストレスとなり、白化の被害を大きくします。赤土などが降り積もってサンゴが窒息するほか、農業用の除草剤が流れ込んで、共生藻が光合成をしにくくなります。こうして弱ったサンゴに、普段よりほんの数度だけ温度が高くなった海水や、何日も続く夏の強い日差しがとどめを刺します。サンゴが大規模に白化して多くが死ぬとサンゴ礁の景観が回復するのに10年以上かかることがあり、これには陸での活動が影響します。生活や畜産の排水、農業の肥料がそのままサンゴがすむ海に流れ込むと、海水中の栄養分が増え過ぎ、海藻類などが海底を覆うほどに広がり、サンゴがすんでいた場所が奪われます。中村さんは『海底に茂った海藻類は、何とかそこに流れ着いたサンゴの赤ちゃんたちにとって巨大な競争相手のようなもの。運良く海底にくっつけても太刀打ちできず、成長できず死ぬこともあります』と話します。」
⑤◆台風がないと大変:「海水温が異常に高まる主な理由は地球の温暖化です。世界のサンゴの白化は過去30年で急増中で、『このままだと2030年代以降は2年に1回のペースで大規模な白化が起きるかもしれません』と危ぶみます。沖縄の近くの海水の温度を上がりにくくするのが台風です。夏の間、太陽の熱で海の浅いところは暖かくなりがちですが、深いところは冷たいままです。適度な強さの台風は、海水をかき混ぜて水温を下げ、厚い雲がしばらく強い日射をさえぎるので、サンゴのストレスを和らげます。心配なのは最近、世界中で異常気象が多くなり、台風の発生場所や進路が変わって、沖縄の近くを通らない年があることです。サンゴ礁の保全を目指す国際科学技術協力プログラムのプロジェクトリーダーの中村さんは、海水の温度は今後も異常に高くなりうると予測し『その時に被害を抑えながら、多くのサンゴがすぐ回復できるような環境を整えることが大事。そのためには繊細なサンゴが生き残りやすいように、目に見えにくい水質の悪化などを防がないといけません』と強調します。」


(5)琉球新報-市民30人座り込み抗議 辺野古新基地-2017年7月18日 10:58


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で18日、米軍キャンプ・シュワブゲート前では反対する市民約30人が集まった。午前9時ごろから県警機動隊が座り込む市民を排除し、工事関係車両34台が基地内に入った。排除された市民は『私たちは犯罪者でなく、認められた権利の中で主張しているだけだ。新基地建設は負担軽減ではない。思考停止せず、立ち止まりよく考えろ』と訴えた。」、と報じた。
 また、「キャンプ・シュワブ沿岸では午前10時現在、『K9護岸』で砕石の周囲に消波ブロックを設置する作業が確認された。砕石投下の作業は行われていない。南側の『K1護岸』では午前10時半現在、新たな作業は確認されていない。新基地建設に反対する市民らは、抗議船3隻とカヌー13艇で抗議している。」、と報じた。


(6)琉球新報-辺野古代案、米側に提示 ND、米要請の成果総括-2017年7月18日 13:43


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「シンクタンク「新外交イニシアティブ(ND)」の評議員でジャーナリストの屋良朝博氏、同メンバーで東京新聞論説兼編集委員の半田滋氏らは、11~14日に行った米ワシントンでの要請行動、シンポジウムについて振り返った。屋良氏は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画は県民に受け入れられないとして、海兵隊の運用を見直す代替案を米連邦議会関係者らに提示したことで『海兵隊の運用面で米側に当事者としてアプローチできたのが成果だ』と語った。」
②「一行は連邦議員事務所、シンクタンクなど約20カ所を訪れ、在沖米海兵隊の前方展開部隊「第31海兵遠征部隊(31MEU)」の県外・国外への移転と、運用の見直しを盛り込んだ代替案を説明した。」
③「屋良氏は施設提供の議論で責任の所在が曖昧にされてきた移設問題に対し、代替案を提示したことで『米側がすぐに肯定することはなかったが、【ゆっくり見ます】【勉強します】という反応が得られ、エポックメーキング(画期的)だったと思う』」と説明した。一方、安全保障の専門家らは中国、北朝鮮の脅威を指摘してきたといい、『沖縄の海兵隊がなければ戦闘できないという日米の固定概念がある。北朝鮮に対してはミサイル防衛や空母の問題。沖縄の基地問題と軍事、安全保障の問題がごちゃまぜになっている』と指摘し、今後、代替案のコスト面の有利性を分析していきたいと説明した。」
④「半田氏は『日本もワシントンも安全保障の専門家らは、政府の利益の代弁者であるからだと思うが、古色蒼然(そうぜん)とし、細部を分かっていない』と批判した。猿田佐世事務局長は『(ロビー活動を始めた)4年前に比べて沖縄のことを多少知っている議員が増えてきた』と述べた。」


(7)琉球新報-米軍機、クラスA相次ぐ 13日時点、事故率4・46-2017年7月18日 13:31


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米海軍安全センターは、10日に起きた米南部ミシシッピ州での米海兵隊空中給油機KC130の墜落事故を、航空機の10万飛行時間当たりの最も重大な事故『クラスA』と分類した。11日には米東部ノースカロライナ州のニューリバー海兵隊航空基地で、整備中だった垂直離着陸型輸送機MV22オスプレイに落雷し、整備兵3人が負傷した事故も発生し、クラスAに分類された。」
②「同センターの2017米会計年度(16年10月~17年9月)の13日時点の事故統計によると、クラスAの事故率は4・46件と、04年度の5・0件に次ぐ数字で、過去12年間で最も高い割合で推移している。」
③「13日時点で海軍、海兵隊などのクラスA事故の死者は17人で、2016年12月に高知市沖で起きた岩国基地(山口県岩国市)所属のFA18戦闘攻撃機墜落事故(死者1人)、10日のミシシッピ州での事故(同16人)は、いずれも海兵隊所属機で起きている。」


(8)沖縄タイムス-「もう限界だ」 米軍オスプレイまた夜間訓練 民間地を低空で旋回飛行 沖縄・宜野座村-2017年7月18日 08:06


 沖縄タイムスは、「米軍のオスプレイ1機が17日午後8時ごろから同11時40分にかけて、沖縄県宜野座村城原の集落に近いキャンプ・ハンセン内着陸帯『ファルコン』を使って訓練した。オスプレイはファルコンを数十回発着し、周辺の民間地上空を低空で旋回飛行。飛行のたびに周辺には粉じんが舞った。現場を確認した同区の崎濱秀正区長の簡易測定器では、86デシベルを記録した。崎濱区長は『12日にも夜間訓練があった。もう限界だ。行政委員会で対応を協議する』と憤った。」、と報じた。


(9)沖縄タイムス-辺野古新基地:「K1」護岸で工事は確認されず 工事車両36台が基地内に-2017年7月18日 12:50


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古への新基地建設に反対する市民ら約40人は18日、キャンプ・シュワブゲート前で抗議したが、午前中だけで2回、県警機動隊に強制排除された。生コン車、クレーン、トンブロックや鉄板などを乗せたトラック計36台が基地内に入った。シュワブ内の辺野古崎西側にある『K1』護岸建設予定地付近では抗議船3隻、カヌー13艇で監視を続けている。午前11時現在、工事の様子は確認されていない。」、と報じた。
 また、「付近の海上には砂浜から延びたフロート(浮具)などが一部設置され、海上保安庁はゴムボートのほか、数人の海上保安官が腰付近まで水に漬かりながら警戒している。
予定地付近では、海兵隊の水陸両用車が沖合からシュワブの砂浜に戻る様子も見られた。」、と報じた。


(10)沖縄タイムス-「ハクソー・リッジ」で描かれなかった住民の犠牲 “地獄”を見た少年、父は胸を撃たれ息絶えた-2017年7月18日 14:11


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄戦時の前田高地を舞台にした米映画『ハクソー・リッジ』。日米両軍の激しい戦闘シーンの裏で、スクリーンには映し出されない多くの民間人もまた、戦渦を逃げ惑い、命を落とした。浦添村(当時)前田で生まれ育ち、当時小学3年生だった富本祐二さん(82)も沖縄戦に巻き込まれた一人だ。(浦添西原担当・伊禮由紀子)」
②「辺り一面、真っ黒だった」。今では、木々が生い茂り、時折小鳥のさえずりが聞こえる前田高地の一帯。72年前の同じ場所で、富本さんは緑一つない焼け野原を目にし、鳴りやまない爆撃音におびえていた。1945年4月、米軍が沖縄本島に上陸し、富本さんら家族10人は首里へ逃げた。逃げる途中も砲弾が飛び交い、そのたびに身を隠し、死を覚悟した。「どうせ死ぬなら、生まれ島で死のう」という父の呼び掛けで、前田に引き返すことに。道中は首里へ逃げる人たちであふれていた。着物に火がついたまま逃げ惑う女性もいた。前田に戻った富本さん一家は、先祖の墓近くの壕に避難した。常に膝を抱えて座らなければならないほど狭かった。乾燥させた芋を食べ、飢えをしのいだ。」
③「5月下旬ごろ、水くみに外へ出た父が米兵に胸を撃たれた。まるでホースから水が出るように父の胸から血が噴き出し、バケツを持つ手はぷるぷると震えていた。『ほら、水だよ』。瀕死(ひんし)の状態で水を運んだ父は、そう言って亡くなった。一家は数時間後に米軍の捕虜になり、壕を出ると焼け野原に無数の死体があった。『私たちはいつ焼かれるのか』とつぶやいた母。誰も、生きて帰れるなんて思っていなかった。」
④「民間人を巻き込んだ日米両軍の死闘で前田地域に残ったのは、地面を掘っても掘っても出てくる銃弾や砲弾の残骸の山だった。戦後、皮肉にも朝鮮戦争の特需で高く売れたという。浦添市史によると、浦添村(当時)では人口9217人のうち44・6%が死亡。特に前田地域では549人が犠牲となり、戦死率は58・8%にも上った。」
⑤「富本さんは静かな声でつぶやいた。『多くの民間人が亡くなった。戦争は二度とあってはならない。私のような経験は何があっても子や孫の世代にさせたくない』」
⑥「沖縄戦時の前田高地の激戦を描いたメル・ギブソン監督の映画『ハクソー・リッジ』が公開されると、本紙にも映画を見た読者からさまざまな反響が寄せられ、関心の高さをうかがわせた。オピニオン欄では『住民が戦闘に巻き込まれ、犠牲になった沖縄戦の真実が全く描かれていない』『【米軍賛美】や【戦場での英雄】をつくりたがる軍隊論理の域を出ない』などの批判や、『去の戦争を多方向から見つめ直し、未来の平和につなげたい』といった意見もあった。」

【本紙オピニオン欄に届いた意見(一部抜粋)】
⑦「主人公は立派な人物には違いない。しかし、描かれ方があまりにもヒロイックなうえに9万人余りの住民が戦闘に巻きこまれ犠牲になった沖縄戦の真実が全く描かれていない。また、日本兵の描き方も偏見をあおりかねないものだ。見方によっては、現在に続く米軍の軍事支配を正当化するものと映る。(7月16日付、南風原町、49歳男性)」
⑧「負傷した日本兵を介護するシーンには沖縄の『命どぅ宝』や『平和の礎』に共通する崇高な理念を感じた。ただ、この映画は『米軍賛美』や『戦場での英雄』をつくりたがる軍隊論理の域を出ず、戦争そのものを否定・批判する視点が感じられない。映画を見て『戦場に行き、英雄になりたい』と考える若者の出現を危惧する。(7月12日付、南風原町、65歳男性)」
⑨「戦後72年の今も地球上は戦争の危険に満ちあふれている。過去の戦争を多方向から見つめ直し、未来の平和につなげたい。(6月19日付、浦添市、68歳女性)」
⑩「沖縄戦のシーンは凄惨(せいさん)で恐ろしかった。主人公は素晴らしい。確かに英雄なのだがそんなストレスフルな生き方は余人にはまねできない。(7月15日付、那覇市、72歳男性)」





by asyagi-df-2014 | 2017-07-18 20:07 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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