安倍晋三政権による沖縄への「印象操作」。

 琉球新報は2017年6月12日、「名護市辺野古の新基地建設で翁長雄志知事が国を相手に工事の差し止め訴訟を起こす方針を表明したことに関連して政府側からは、2016年12月の県敗訴の最高裁判決などを引き合いに、翁長知事が判決に従っていないという印象を与える発言が出ている。」、と伝える。
 このことについて、琉球新報は、次のように図式してみせる。


((琉球新報2017年6月12日)
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 問題の起こりは、またもや管官房長官の会見である。琉球新報が次のように伝える。


 「菅義偉官房長官は8日の会見で、辺野古埋め立て承認取り消しを巡る最高裁判決が出た違法確認訴訟より前の代執行訴訟における和解を持ち出した。『知事も裁判の過程で行政の長として裁判所の判断には従うと明言してきた。和解条項でも、判決の主文およびその理由の趣旨に従って互いに協力して誠実に対応するという合意があるにもかかわらず、翁長知事はこういう行動に出て極めて残念』と強調してみせた。
 菅官房長官が和解条項を持ち出すのは今回が初めてではない。翁長知事が辺野古埋め立て工事を止める姿勢を示すたびに持ち出し、知事が和解で定めた内容に従わず約束違反しているとの印象を繰り返し発信してきた。」


 この会見について、琉球新報は、「菅官房長官の発言はあえて訴訟の違いには触れず、別の訴訟で交わした和解内容を順守していないという点を現在においても強調している。」、と批判するのである。
 つまり、意図的な「印象操作」をまたぞろ行っているのである。
上記の図を見れば、管官房長官の悪意のある意図は明白である。
 あくまで、「辺野古代執行和解条項」では、「是正の指示の取り消し訴訟判決確定後は、直ちに、同判決に従い」と規定されているだけである。
だから、琉球新報はこの「悪意」について、「一般的に和解内容はその中で合意した内容に拘束される」と指摘し、「和解条項の中で個別の判決を示す訴訟名には触れずに、判決に従う義務の部分を引用して、知事に履行を迫る形になっている」、と批判する。
 もっと辺野古の現場で起こっている実情に即して言えば、「官房長官のコメントはずいぶん拡大的な解釈をしているようだ。(辺野古の工事の)物事を一切従えという口ぶりだ」、と切ってみせる。
琉球新報は、この問題について、次のように結論づける。


 「県弁護団の松永和宏弁護士は、今回の提訴が漁業権の有無に伴う岩礁破砕許可の確認であると強調した。『那覇空港もそうだが、公有水面埋め立て承認を得て、岩礁破砕の許可申請をして許可している。日本は法治国家で当然法律は守らなければならないという話。もう和解とは何の関係もない。(菅官房長官の指摘は)全く非論理的な話だ』と批判した。」


 さて、安倍晋三政権の沖縄への「印象操作」という政治手腕を問う上で、2017年6月12日の沖縄タイムスの平安名純代・米国特約記者の次の記事を取りあげる必要がある。
 実は今、何が事実であるかという意味で。


 「米海軍安全センターがまとめた事故評価報告書で、米海兵隊航空機の2017米会計年度(16年10月~17年6月6日時点)の10万飛行時間当たりの重大(クラスA)事故率が過去10年間で最高の4・51件に達していることが分かった。発生件数は7件で、昨年12月に沖縄県名護市安部の沿岸で垂直離着陸型輸送機MV22オスプレイが大破した事故も含まれている。機種別にみると、オスプレイ1件のほか、最も多かったのが戦闘攻撃機FA18で3件、次いで大型輸送ヘリコプターCH53が2件、ステルス戦闘機FA35の1件となっている。」


 果たして、この記事の前で、日本国の為政者は底の見える「印象操作」を行うことが本当の意味でできるのかということである。
 こういった「印象操作」は、相次ぐ米軍機の緊急着陸が続く沖縄の危険な現実を前にして、決して沖縄の人々の命を守る施策には繋がらないことは、確かである。




by asyagi-df-2014 | 2017-06-23 06:06 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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