大阪地裁は2017年5月18日、損害賠償を理由に原因企業チッソが患者認定に伴う補償を拒むのは不当として、勝訴原告2人の遺族が補償を受ける地位の確認を求めた訴訟で、遺族の訴えを認める判決を言い渡した。

 熊本日日新聞は2017年5月19日、標題について次のように報じた。


(1)水俣病関西訴訟の判決による損害賠償を理由に原因企業チッソが患者認定に伴う補償を拒むのは不当として、勝訴原告2人の遺族が補償を受ける地位の確認を求めた訴訟で、大阪地裁は18日、遺族の訴えを認める判決を言い渡した。同社は控訴するかどうかについて「コメントを差し控える」としている。
(2)遺族が求めたのは1973年、当時の患者とチッソが締結した補償協定に基づく補償。1600万~1800万円の一時金などが柱で、締結後に認定された患者にも適用する規定がある。裁判では関西訴訟で賠償された勝訴原告の場合も対象となるかどうか、協定の解釈が争われた。
(3)北川清裁判長は判決理由で「補償協定は損害賠償に関する和解契約」とする一方、「チッソが、甚大な被害をもたらした反省から損害賠償として認められる程度を超えた救済を行うと定めたと解すべきだ」と指摘。「訴訟で確定判決を得たことを患者に不利に解釈するのは相当とはいえない。賠償後に対象外とするのは協定の趣旨に反する」とし、「関西訴訟で賠償を受けた以上、全損害は補われており、補償は解決済み」としてきたチッソの主張を退けた。
(4)患者認定を巡る問題にも言及。77年に旧環境庁が示した、複数症状の組み合わせを基本要件とする判断条件について「認定範囲が実質的に縮小され、勝訴原告らのように認定を数十年待ち続ける患者が現れた」と述べた。
(5)勝訴原告2人はいずれも不知火海沿岸出身で、70年代に患者認定を申請。認定されないため関西訴訟の原告に加わり、2004年に650万円の賠償を命じる判決が確定した。2人とも死去後、行政訴訟などを経て患者認定された。
(石貫謹也、内田裕之)





by asyagi-df-2014 | 2017-05-19 11:44 | 水俣から | Comments(0)

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