「共謀を罪」を考える。(12)-東京法律事務所bloより-

 政府は2017年3月21日、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案を閣議決定した。
2017年4月6日、組織犯罪を計画段階で処罰可能とする『共謀罪』の成立要件を絞った『テロ等準備罪』を新設する組織犯罪処罰法改正案が、衆院本会議で審議入りした。

 東京法律事務所bloは2017年3月18日、「それでもやっぱり『共謀罪は必要』と思うあなたへ 」と掲載しました。
 今泉義竜弁護士は、次のように始めます。
 「『犯罪の未然防止には必要じゃない?』や『犯罪の計画なんて思ったこともない一般人である私には関係ないでしょ?』 、という声は、まだまだたくさんあるようです。」、と今泉義竜弁護士は投げかけます。
 また、弁護士としての仕事柄、「共謀罪」について次のように指摘します。


 弁護士は、刑事弁護を経験する中で捜査機関という組織が恣意的な捜査をし、自白を強要し、場合によっては平気で法律を破る、ウソをつくということがあるということを現場で肌感覚で身に着けます。
 そのような経験から、「話し合い」の段階にまで処罰を広げ、捜査機関に権限をあたえることがどれだけ危険なことかが共通認識として持ちやすい面があります。
 例え身に覚えがなくても、一般人が「共謀をした」容疑で犯罪をでっち上げられるということは容易に想像がつきます。
 しかし、事件とは無縁の一般の人にとっては、そのような感覚はなかなか理解しづらいかもしれません。そうした方には、私が担当した築地国賠訴訟の事案を知っていただきたいと思います。


 この上で、具体的に、「しかし、事件とは無縁の一般の人にとっては、そのような感覚はなかなか理解しづらいかもしれません。そうした方には、私が担当した築地国賠訴訟の事案を知っていただきたいと思います。」、と「共謀罪」の危険性について、このように事例を基に説いてくれます。


(1)この事件は、すし店を経営し、少し頑固であるという点を除いては正真正銘の一般人であった二本松さんが、駐車違反の指摘に対して反論しただけで、公務執行妨害をでっち上げられて、逮捕・勾留されたという事件です。
(2)警察官二人のウソが発端となったものですが、組織ぐるみでウソが作り上げられました。裁判では、警察官のウソに従って整理された証拠がだされました。しかし、ウソには必ず矛盾があります。弁護団は、証拠に現れた矛盾を徹底的に追及し、警察官二人の供述のウソを暴きました。
(3)結果、裁判所は、警察官の供述の信用性を否定し、東京都に賠償を命じました。判決は確定し、賠償金は支払われましたが、その後東京都や警察官からは一言の謝罪もありません。賠償金は税金から払われますので、ウソをついた警察官やウソを塗り固めるのに加担した。
(4)関係者には何の痛みもありません。
(5)「気に入らない」と思えば、犯罪を作りだして逮捕することも平気でやる、警察というのはそういうことをする組織だということなのです。(もちろん、現場で頑張っている良心的な警察官もいますが、組織としてどうか、というと、そういう方は主流ではないと思います。)



 今泉義竜弁護士は、最後にこう強調します。


 共謀罪が導入されれば、「話し合いをしてただろう(明示の共謀)」「目くばせしただろう(黙示の共謀)」「既読スルーしただろう(黙示の共謀)」という容疑で いともたやすく「気に入らない者を逮捕する」ということができるようになるでしょう。
 それでもあなたは「自分には絶対に関係ない」と言っていられますか?




by asyagi-df-2014 | 2017-04-07 07:17 | 共謀罪 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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