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2017年1月2日の「TOKYO-MXTV」の番組「ニュース女子」。(18)-沖縄タイムス20170315の2-

 放送倫理・番組向上機構(BPO)で審議されている「ニュース女子」を制作するDHCシアターは、2017年3月13日、沖縄の米軍基地問題について特集した特別番組を動画投稿サイト「ユーチューブ」などで生配信した。
 この中で、「『過激派は救急車も止めた?』など六つの指摘を独自の再取材や根拠を示して検証し、放送内容の正当性を強調した。」(沖縄タイムス)。
 また、今回の番組は、「ニュース女子」を放送する東京MXテレビ局など地上波での放映はなく、DHCシアターは、「BPO審議入りしたことを受け、地上波では放送いたしません」とホームページで説明している。
 このことについて、沖縄タイムスは2017年3月15日、「ニュース女子『検証』番組を検証する 沖縄報道 6つの論点」、との記事を掲載し、「1月2日の東京MXテレビでの放送で事実に反すると批判された点について、問題をすり替えて正当性を主張する内容に終始した」、と改めて批判した。
 また、この記事で、【ニュース女子「検証」番組 私はこう見た】として、具志堅勝也さん(琉球朝日放送 元報道制作局長)の「番組への指摘、反省なく」、香山リカさん(精神科医 BPO元委員)の「必死の抗議を笑う病理」、との談話による批判を紹介した。
 この談話は次のものである。


Ⅰ.「番組への指摘、反省なく」- 具志堅勝也さん(琉球朝日放送 元報道制作局長)


(1)検証報道を見たが、制作側の主張を展開するために裏付けのない誤解を与える表現を重ねただけで、1回目の番組よりもひどかった。前回と同様に伝聞情報やメディア批判を繰り返し、自分たちの放送内容を正当化しただけだ。
(2)映像を都合良く編集し、コメンテーターは制作側の思いに沿ったことだけを発言していた。番組に対するさまざまな指摘について、何の反省もなかった。
(3)今回の検証番組は地上波で放送せず、ネット配信だけだった。現在、放送倫理・番組向上機構(BPO)で番組が審議されているが、どんな結論が出たとしても「ネット配信だけなら問題ない」と虚偽や捏造(ねつぞう)を事実として繰り返し配信することも考えられる。こんなやり方がまかり通れば、放送界全体に対する信頼が失われかねない。テレビジャーナリズムの危機であり、業界の自浄能力が必要だ。(談)


Ⅱ.「必死の抗議を笑う病理」- 香山リカさん(精神科医 BPO元委員)


(1)昨年まで放送倫理・番組向上機構(BPO)放送倫理検証委員会の委員だった。番組は「審議入り」は軽いものだと紹介していたが、とんでもない。放送倫理違反となれば局によっては番組の打ち切り、関係者の処分に踏み切りかねない深刻な事態だ。
(2)内容も、日当という言葉が駄目なら資金援助と言おう、お金が動いているとばれるのが気にいらないんでしょう、という程度。沖縄への基地集中という構造的差別があり、それに抗議する人々を傷つけたという本質を理解できていない。初回と同じようなメンバーが集まり、抗議を受けた被害者というスタンスで主張を正当化し合うだけだった。
(3)尊厳を懸けた必死の抗議を笑いものにして、娯楽として消費する。安倍晋三首相が国会答弁で質問者をやゆする態度とも共通する。改めて病んだ風潮だと感じる。(談)


 確かに、香山リカさんの「尊厳を懸けた必死の抗議を笑いものにして、娯楽として消費する。安倍晋三首相が国会答弁で質問者をやゆする態度とも共通する。改めて病んだ風潮だと感じる。」、との分析は、今の日本を言い当てている。





by asyagi-df-2014 | 2017-03-20 10:03 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人