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原発問題-福島第Ⅰ原発のメルトダウンまたはメルトスルーの実像。

 標題について、毎日新聞は2017年1月31日、柳楽未来記者が次のように報じた。


(1)東京電力は30日、福島第1原発2号機の原子炉圧力容器の真下をカメラで撮影し、足場に何らかの堆積(たいせき)物があるのを確認、画像を公開した。6年前の東日本大震災による事故で溶融した核燃料の可能性があるとみて、詳細な分析を進める。炉心溶融は同原発1~3号機で起きたが、これが溶融燃料だとすると初の撮影になる。
(2)東電は、パイプ(長さ10・5メートル)の先端にカメラを取り付け、圧力容器を囲む原子炉格納容器の貫通口から挿入して内部を撮った。この結果、圧力容器の真下にあるグレーチング(格子状の足場)の複数箇所に黒や褐色に映った堆積物があった。グレーチングが無くなっている部分もあり、溶融燃料落下による損傷の可能性も含めて調べる。圧力容器下部に設置されている制御棒の駆動装置やケーブルなどに大きな損傷は見つからず、炉内に大半の燃料がとどまっているとする従来の解析結果と一致した。
(3)堆積物が溶融燃料ならその近くは放射線が特に強いとみられるが、挿入したパイプには線量計が付いていないため確認できていない。堆積物は圧力容器の保温材やケーブルの被覆材である可能性もあるという。東電は2月から、カメラなどを“尾”の部分に搭載した遠隔操作のサソリ型ロボットを投入し、本格的調査を始める。記者会見した東電原子力・立地本部の岡村祐一本部長代理は「今回の調査結果を、溶融燃料の取り出しに向けた基礎データにつなげたい」と語った。
(4)国の廃炉計画では、2018年度に1~3号機のいずれかで溶融燃料取り出しの具体的な工法を決定し、21年中に取り出しを開始する。


 また、朝日新聞は2017年1月31日、富田洸平・杉本崇記者が次のように報じた。


(1)東京電力福島第一原発2号機の原子炉直下で30日、黒い塊が初めて撮影された。東電はこの成果を、核燃料取り出しに向けた「大きな一歩」とする。溶け落ちた核燃料か、違うのかを確認するために、東電は来月、調査ロボット「サソリ」を投入。放射線量などを測定する。
(2)「今回の調査で、サソリの進路に大きな障害物がないとわかった。圧力容器の直下まで行けそうだ」。東電幹部は胸をなで下ろした。サソリは2台のカメラや線量計などを搭載して圧力容器の直下まで自走し、作業用の足場などに付着した塊の線量を計測するほか、圧力容器下部がどう壊れているかなどを調べる。
(3)調査で写った黒っぽい塊が、強い放射線を出していることが分かれば、溶け落ちた核燃料だと確認できる。塊の大きさや量、広がりなどは、今後、溶け落ちた核燃料を取り出す方法を決める際の重要な判断材料になるとみられる。一方、1、3号機の内部調査は難航している。東電は2015年、1号機の格納容器に調査ロボット2台を投入したが、途中で動けなくなり、核燃料そのものは確認できなかった。3号機は格納容器内の水位が高く、核燃料や圧力容器下部の様子を調べるには水中用ロボットが必要。東電などはロボットの開発を進めている段階だ。
(4)東電などは、ロボット調査などの結果をもとに核燃料の取り出し方法を決める方針。取り出しは21年から始める計画だが、計画は遅れが続いている。




by asyagi-df-2014 | 2017-01-31 12:07 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人