沖縄-辺野古・高江から-2016年12月23日

 2016年12月22日は、日本にとって大きな分岐点となったのではないか。
 同じ日に開かれた「北部訓練場返還式典」(政府主催)と「欠陥機オスプレイ撤去を求める緊急抗議集会」(オール沖縄会議主催)、このことの違いの意味を正確に受け取ることができるかどうかが、日本は問われている。
 それは、例えば、「沖縄の基地負担は大きく進む」と得意げに言い放つ輩と「政府は沖縄県民を日本国民とみていない」と苦渋の表情を浮かべながらも真摯な責任をにじませる人間との差である。
 この違いは、今の沖縄の姿が語る。
「ヘリパッド建設に反対する市民ら約30人は23日午前、東村高江の米軍北部訓練場メーンゲート前で抗議行動を続けた。この日は米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイがゲート付近で飛行訓練する様子が確認され、市民から『ひどい』『』沖縄を返せ』などと抗議の声が上がった。オスプレイは同訓練場のLZ地区のヘリパッドでホバリング訓練を行ったとみられ、ごう音を響かせながら低空飛行を繰り返した。訓練の様子を目撃した坂尾美知子さん=那覇市=は「抗議行動を威圧するかのような飛び方だ。県民への配慮が全くない」と憤っていた。」、と琉球新報。


 2016年12月22日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-米軍北部訓練場:翁長知事不在で返還式典 政府、負担減を強調-2016年12月23日 06:36


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「政府は22日、米軍北部訓練場の部分返還を記念した式典を沖縄県名護市の万国津梁館で開いた。返還の条件とされた、オスプレイが運用されるヘリパッドの建設に翁長雄志知事が反発し、知事が欠席する異例の式典となった。菅義偉官房長官は『本土復帰後、最大規模の返還だ。県内の米軍施設の約2割が減少し、沖縄の基地負担軽減に大きく資する』と意義を強調した。」
②「稲田朋美防衛相は、13日に名護市安部で起きたオスプレイの墜落事故に言及し『県民のみならず国民全体で安全性に大きな関心を持っている中、このような事故は大変、遺憾だ』と述べた。その上で『米側には、住宅地上空を避けるなど生活環境への配慮と、二度とこのような事故が起こらないよう再発防止の徹底を求めていく』と理解を求めた。」
③「ケネディ駐日米国大使は『返還式典は、日米同盟の節目を刻むものだ』と強調。『約4千ヘクタールの返還は、沖縄における米軍のプレゼンス(存在)による影響の軽減を目指し、私たちが持ち続けた決意を示すものだ』との見解を示した。」
④「在日米軍のマルティネス司令官(中将)は『返還により、軍事利用に限られていた美しい自然を次世代が享受することが可能になる。文化学的、生態学的に貴重な財産になると確信する』と位置づけた。」
⑤「沖縄からは北部訓練場を抱える東村の伊集盛久村長、国頭村の宮城久和村長らが出席した。」
⑥「式典会場の周辺には、ヘリパッド建設による基地負担増に抗議する市民が集結。動員された機動隊員が警備に当たり、緊迫した。」


(2)沖縄タイムス-辺野古入り口の看板、切り裂かれる 「アップルタウンの由来」-2016年12月23日 06:45


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の集落入り口にある『アプルタウンの由来』と題した看板が切り裂かれているのを21日、区民が発見した。看板は区が10年以上前に造ったもので、同区が『アップルタウン』と呼ばれる由来を記している。嘉陽宗克区長は『誰がやったか分からないが、こんなことはやめてほしい』と話した。」、と報じた。


(3)琉球新報-「寄り添う姿勢見えず」 翁長知事、式典開催の政府を批判-2016年12月23日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄県の翁長雄志知事は22日、米軍北部訓練場の過半返還を記念する式典開催に合わせて同県名護市で開かれた緊急県民集会『欠陥機オスプレイ撤去を求める緊急抗議集会』に参加した。13日のオスプレイ墜落事故を受けて『重大事故を起こしたオスプレイが東村高江に近い着陸帯で運用されるのは極めて問題』と述べ、オスプレイ配備撤回に向けた決意を改めて強調した。」
②「中止を求めていた北部訓練場過半返還の政府式典については『政府が式典を強行したのは県民に寄り添う姿勢が全く見えず、沖縄県は出席を取りやめた』と政府の姿勢を批判した。」
③「墜落事故に抗議した安慶田光男副知事に対しニコルソン在沖米四軍調整官が『操縦士に感謝すべき』と応じたことに言及し『これは良き隣人というわけにはいかない』と在沖米軍の在り方も厳しく非難した。」
④「北部訓練場の返還式で菅義偉官房長官が沖縄の負担軽減に資するとしたことについて、集会後の取材で『4千ヘクタール返ってくることで沖縄の基地問題が前に進んだと誤解を生じているのではないか。面積だけで物事を考えている。これはやはり機能強化とも考えられ、予定でなかったオスプレイが飛ぶことも考えられる』と反論した。今後の政府への取り組みについて集会後に『(政府と)話し合いは必要だろう』と述べ、政府との協議の場を早期に開きたい意向を示した。あいさつでは最高裁判決にも言及し『前知事の埋め立て承認の判断を最大限尊重しているが、逆に言えば、私の今後のさまざまな知事権限の行使について幅広い裁量権限を認めたことを意味している。法令にのっとり厳正に審査し、承認変更等の要件を判断していく』と今後の知事権限の行使に改めて意欲を示した。」


(4)琉球新報-オスプレイ墜落、政府に“誤算” 北部訓練場の過半返還 「復帰後最大」アピールも不発-2016年12月23日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「菅義偉官房長官やケネディ駐日米大使らがそろい、22日に沖縄県名護市で華々しく開かれた米軍北部訓練場(沖縄県東村・国頭村)の過半返還を記念する政府の式典。会場周辺では市民の抗議デモがあり、出席を拒んだ翁長雄志知事は、13日のオスプレイ墜落を受けて開かれた抗議集会で拳を上げた。」
②「沖縄県がオスプレイの配備撤回を重ねて求めてきたのに対し、式典で菅氏や稲田朋美防衛相が沖縄に配慮するように言及したのは、返還の条件として新たに建設されたヘリパッドで住宅地上空の飛行を避けることや安全管理だった。だがこれまでも米軍は常周経路を無視した飛行を繰り返し、日本側がそれを制御できず、被害防止策は形骸化してきた。返還で沖縄の基地面積は減少した一方、新たなヘリパッドや訓練道の建設で北部訓練場の機能は強化された。」
③「翁長知事は式典当日朝の報道各社とのインタビューで『県内では確かに米軍専用施設が17%も減るが、全国に占める割合は約74%から70%へと減るだけで、ある意味では変わらない』と、負担軽減を強調する政府をけん制した。」
④「式典に“待った”をかけたのは知事だけではなく、地元国頭村の宮城久和村長も同じだ。宮城村長はオスプレイ墜落を受け、政府に式典の延期を求めてきた。だが墜落から2日後に宮城村長と会談した若宮健嗣防衛副大臣は、日米関係を緊密にした年の重要な式典だと理解を求めた。式典は近く退任するケネディ駐日米大使への“はなむけ”でもあると、政府関係者は認めている。」
⑤「式典であいさつしたマルティネス在日米軍司令官は13日のオスプレイの墜落などには一切触れず、返還部分が県民の『貴重な財産になる』と強調。『同盟の強固さを再確認した。日本と合衆国の素晴らしい日だ』と喜んだ。ただ式典がオスプレイ墜落で水を差されたのは事実だ。事故直後、火消しに走る防衛省関係者からは、米軍への恨み節も多く聞かれた。県外メディアの報道でも、オスプレイに対する県民の不安に焦点を当てて式典を報じるものが多く、政府にとっては“誤算”だった。」 
 式典への出席を見送った知事の判断について、県幹部は「墜落という短期的な事象を捉えて決めたものではない」と説明する。「県民大会を開いてもオスプレイが強行配備され、最近では宜野座村城原区の民間地上空でつり下げ訓練をし、沖縄防衛局が抗議をしても米軍は訓練を続けた。こういうことがずっと続いてきた。日米地位協定の改定を含め、同盟の在り方を根本から考えてもらわないと、沖縄の現状は何も変わらない」。
⑥「式典後、知事の式典欠席を問われ、菅氏は不快感を隠さなかった。『基地負担の軽減を掲げる知事が出席しなかったのは極めて残念だ。年内返還を知事に申し上げた際には皆さんの前で【歓迎する】と知事は発言し、2日後にはその言葉を取り消された。返還はそんなに軽い話ではない』。
⑦「近く再開する米軍普天間飛行場の辺野古移設工事を前に、式典開催で『沖縄の負担軽減』をアピールしたかった政府。だがオスプレイ墜落と県民不在の式典で沖縄の基地負担の“実相”はより輪郭を現した。」


(5)琉球新報-オスプレイ撤去を 名護抗議集会4200人、知事と決意-2016年12月23日 05:00


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「】名護市安部海岸への米軍垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ墜落事故を受けた「欠陥機オスプレイ撤去を求める緊急抗議集会」(オール沖縄会議主催)が22日、名護市の21世紀の森屋内運動場で開かれ、約4200人(主催者発表)の県民が駆け付けた。集会では『翁長雄志知事と共に、次代に禍根を残さないために島ぐるみ、県民総ぐるみでオスプレイの撤去、普天間基地の閉鎖・撤去、辺野古新基地建設断念を成し遂げるまで奮闘し闘い抜く』などとするアピールを採択した。」
②「集会で翁長知事は一部、しまくとぅばであいさつし『新辺野古基地を造らせなければオスプレイも配備撤回できる。必ず造らせないよう頑張ろう』と呼び掛けた。米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設についても触れ、『オスプレイが東村高江に近い着陸帯で運用されるのは極めて問題だ。政府の返還式典強行は県民に寄り添う姿勢が全く見えない』と強く批判した。」
③「稲嶺進名護市長もしまくとうばで『辺野古の新基地、高江のヘリパッド。駄目なものは駄目だ』と述べ、米軍北部訓練場のヘリパッド建設についても反対の声を上げた。さらに墜落事故に関して米軍の説明をそのまま繰り返す沖縄防衛局に対して『当事者能力ゼロだ。いない方がいい』と痛烈に批判した。」
④「主催したオール沖縄会議の高里鈴代共同代表は『日本政府は厳しい追及をせず、飛行再開を許した。この事故は日本政府によって起こされたと言ってもいい』指摘した。」
⑤「その他の登壇者からは『保守も革新も一体となって辺野古新基地建設、オスプレイの飛行を止めよう』『県民の怒りは飽和状態で、我慢の限界だ。総ぐるみの力を結集して日米両政府に対峙(たいじ)していこう』『基地がある限り、闘い続ける』など、オスプレイの配備撤回や名護市辺野古の新基地建設阻止に向けた今後の闘いへの決意が示された。
集会には国政野党の県選出国会議員6氏も参加した。」
⑥「集会は名護市の万国津梁館で開かれた『北部訓練場返還式典』の開催に合わせて企画された。」


(6)琉球新報-【速報】オスプレイ撤退を 県民の怒り頂点 名護市で緊急抗議集会-2016年12月22日 18:39



 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「名護市安部の海岸に米軍垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが墜落した事故を受けた「欠陥機オスプレイ撤去を求める緊急抗議集会」が22日午後6時30分から名護市の21世紀の森屋内運動場で始まった。主催は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する政党や市民団体でつくる「オール沖縄会議」。」
②「県民が多数参加し、オスプレイの墜落やわずか6日後の飛行再開など、沖縄に寄り添わない政府の姿勢に抗議した。集会には翁長雄志知事や稲嶺進名護市長、国政野党の県選出国会議員6氏が出席。オスプレイの撤去や新基地建設の断念などを求める。集会は、22日午後に名護市の万国津梁館で開かれた「北部訓練場返還式典」に合わせて企画された。
 返還式典の会場周辺にも式典開始前から、ヘリパッド建設に反対する市民らが多く集まり、開催を批判するシュプレヒコールを繰り返した。一方、東村高江の米軍北部訓練場のメインゲート前には午前8時ごろから市民らが集まり、『露骨なアメとムチの政策で返還をアピールし、辺野古の新基地建設を強行する政府は許せない』などと怒りの声を上げた。」


(7)琉球新報-高江で抗議続く オスプレイが飛行-2016年12月23日 13:23


 琉球新報は、「ヘリパッド建設に反対する市民ら約30人は23日午前、東村高江の米軍北部訓練場メーンゲート前で抗議行動を続けた。この日は米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイがゲート付近で飛行訓練する様子が確認され、市民から『ひどい』『』沖縄を返せ』などと抗議の声が上がった。オスプレイは同訓練場のLZ地区のヘリパッドでホバリング訓練を行ったとみられ、ごう音を響かせながら低空飛行を繰り返した。訓練の様子を目撃した坂尾美知子さん=那覇市=は「抗議行動を威圧するかのような飛び方だ。県民への配慮が全くない」と憤っていた。」


(8)沖縄タイムス-北部訓練場:稲田防衛相、地元負担減で米側と調整へ 実効性は言及せず-2016年12月23日 09:49


 沖縄タイムスは、「稲田朋美防衛相は、米軍北部訓練場のヘリパッド運用に当たり、東、国頭村などの地元が求めている早朝、深夜の飛行回避などに関し『地元の負担、影響が最小限になるよう米側と調整していきたい』と述べた。一方、実効性や具体的な調整状況などに関しては言及しなかった。23日午前、那覇市内で記者団に語った。」、と報じた。
また、「名護市辺野古の新基地建設にあたり、工事再開前に県が事前協議などを求める考えを示していることに関しては、まだ知事が承認取り消し処分を取り消していないとして回答を避けた。その上で、代執行訴訟の和解にのっとり、知事が取り消し処分を取り消すことに期待するとした。知事は、最高裁判決に従い、26日にも取り消す方針を示している。」、と伝えた。


(9)沖縄タイムス-翁長知事、「新たな闘い」へ幕開け 対決姿勢強め新基地阻止の支持狙う-2016年12月23日 10:49


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「翁長雄志知事がオスプレイの配備撤回を求める抗議集会に参加し、政府との対決姿勢を鮮明にした。名護市辺野古の新基地建設で法廷闘争に敗れ、闘いの『新たなステージ』の幕開けに抗議集会を選んだ形だ。政府との対峙(たいじ)を明確にすることで辺野古阻止への県民の支持固めにも目を向ける。」
②「『沖縄の基地負担は大きく進む』。名護市内で開かれた米軍北部訓練場の返還式典で、菅義偉官房長官は誇らしげに語った。その約3時間後。同じ名護市内で、翁長知事はオスプレイの飛行再開を批判し、こう叫んだ。『政府は沖縄県民を日本国民とみていない』。政府を厳しく批判し対決姿勢を打ちだした。」

 知事周辺によると抗議集会への参加を決めたのは知事自身だという。背景にあるのは裁判の終結と、新たな闘いへの移行だ。

 知事は敗訴が決まった20日の記者会見で「新たな展開を思い、みんなで心を一つに頑張っていこう」と呼び掛けた。県幹部は「知事は新たな闘いのステージに踏み出した」と語る。

 知事はあらゆる手段で新基地建設を阻止すると強調する。念頭にあるのは複数ある知事権限の行使だが、その時に絶対的に欠かせないのは県民の「支持」だ。

 政府主催の式典を突っぱね、市民が主催する抗議集会に出るのは「シンプルで分かりやすいメッセージ」(県関係者)。知事は政府との対決姿勢をさらに強め、市民集会にも積極的に参加する意向だ。

 県幹部はその背景を「知事は行政長の立場から政治家、翁長雄志に軸足を移すということだ」と解説する。今回の抗議集会は、その「皮切り」との位置付けだ。

 一方、政府側は冷ややかにみる。政府関係者はオスプレイの事故直後で返還式典に参加できないことに理解を示しつつ、抗議集会に出たことを「もう少し行政の長としての顔も持った方がいいんじゃないか」と指摘。防衛省関係者は「知事は革新勢力の顔になった」と切り捨てた。


(10)沖縄タイムス-仲井真前知事、辺野古埋め立て承認の正当性を強調 「判決の通りだ」-2016年12月23日 16:40


 沖縄タイムスは、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、仲井真弘多前知事は22日、自身が行った辺野古の埋め立て承認を翁長雄志知事が取り消したのは違法とした最高裁判決について『あの通りだ。あれ以上でもあれ以下でもない』と述べた。『当然、自信を持ってしっかりやった仕事だ』とも話し、埋め立て承認の正当性を強調した。」、と報じた。



by asyagi-df-2014 | 2016-12-23 17:07 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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