「米物品役務相互提供協定(ACSA)」の徹底した審議を。

 2016年9月26日、米軍への「後方支援」を大幅に拡充した「米物品役務相互提供協定(ACSA)」が改定された。
このことについて、朝日新聞は2016年9月27日、次のように報じた。


(1)日米両政府は26日、自衛隊と米軍の間で食料や燃料、弾薬などの物資を融通する「日米物品役務相互提供協定(ACSA)」を改定した。昨年成立した安全保障関連法を踏まえ、米軍への「後方支援」を大幅に拡充した。日本の安全保障に重要な影響があると判断すれば、世界各地に展開する米軍に対する補給や弾薬提供が可能になる。
(2)岸田文雄外相とケネディ駐日米大使がこの日、外務省で新ACSAに署名。稲田朋美防衛相も同席した。岸田氏は「平和安全法制で幅が広がった協力をより円滑にするため、重要な協定だ」と語り、ケネディ氏は「米軍と自衛隊の効果的な協力に不可欠だ」と応じた。政府は、臨時国会に改定の承認案を提出。国会承認を経て、早ければ年内にも運用が始まる見通しだ。
(3)日本側が主に想定しているのは「燃料を求められるケース」(外務省幹部)。政府が国際平和共同対処事態や重要影響事態と認定すれば、テロとの戦いで中東に展開する米艦船や発進準備中の爆撃機への給油が可能となる。これまでは特別措置法で対応してきたが、今回の改定により、国会での法整備を経ず、世界各地の米軍に給油を行えるようになる。弾薬提供の範囲も大幅に拡充される。旧ACSAでは自衛隊から米軍への弾薬提供は、日本が相手国から直接武力攻撃を受けた「武力攻撃事態」と、攻撃が予測される「武力攻撃予測事態」に限られていた。
(4)安保関連法の施行を受けた今回の改定で、他国への攻撃で日本の存立を脅かす明白な危険がある「存立危機事態」▽放置したら日本が攻撃される恐れがある場合、世界中で他国軍の後方支援ができる「重要影響事態」▽国際社会の平和を脅かす戦争や紛争が起こり、国連決議を経て、国際社会が対応する「国際平和共同対処事態」――にも範囲が広がった。
(5)また、平時でも北朝鮮の弾道ミサイル発射に備え、日本海の公海上で警戒する米艦船への弾薬提供が可能となる。ただ日本側は、実際に弾薬の提供を求められるケースはまれとみている。
(6)安保法に基づく日米ACSAの取り扱いをめぐっては、安倍政権は参院選への影響に配慮して改定を先送りしていた。安保法に反対した民進や共産などの野党は、米軍への後方支援の適用範囲など政府側の説明は不十分だと反発しており、改定承認案の審議は臨時国会の焦点のひとつになりそうだ。


 朝日新聞によると、このことによって、①他国への攻撃で日本の存立を脅かす明白な危険がある「存立危機事態」、②放置したら日本が攻撃される恐れがある場合、世界中で他国軍の後方支援ができる「重要影響事態」、③国際社会の平和を脅かす戦争や紛争が起こり、国連決議を経て、国際社会が対応する「国際平和共同対処事態」、に範囲が広がった、としている。
これまでも、「米軍への後方支援の適用範囲など政府側の説明は不十分」であり、徹底した国会での審議がなされなければならない。


 以下、朝日新聞の引用。








朝日新聞-米軍へ「後方支援」拡充 日米が物資融通協定改定 安保法施行受け-2016年9月27日05時00分


 日米両政府は26日、自衛隊と米軍の間で食料や燃料、弾薬などの物資を融通する「日米物品役務相互提供協定(ACSA)」を改定した。昨年成立した安全保障関連法を踏まえ、米軍への「後方支援」を大幅に拡充した。日本の安全保障に重要な影響があると判断すれば、世界各地に展開する米軍に対する補給や弾薬提供が可能になる。

 岸田文雄外相とケネディ駐日米大使がこの日、外務省で新ACSAに署名。稲田朋美防衛相も同席した。岸田氏は「平和安全法制で幅が広がった協力をより円滑にするため、重要な協定だ」と語り、ケネディ氏は「米軍と自衛隊の効果的な協力に不可欠だ」と応じた。

 政府は、臨時国会に改定の承認案を提出。国会承認を経て、早ければ年内にも運用が始まる見通しだ。

 日本側が主に想定しているのは「燃料を求められるケース」(外務省幹部)。政府が国際平和共同対処事態や重要影響事態と認定すれば、テロとの戦いで中東に展開する米艦船や発進準備中の爆撃機への給油が可能となる。これまでは特別措置法で対応してきたが、今回の改定により、国会での法整備を経ず、世界各地の米軍に給油を行えるようになる。

 弾薬提供の範囲も大幅に拡充される。旧ACSAでは自衛隊から米軍への弾薬提供は、日本が相手国から直接武力攻撃を受けた「武力攻撃事態」と、攻撃が予測される「武力攻撃予測事態」に限られていた。

 安保関連法の施行を受けた今回の改定で、他国への攻撃で日本の存立を脅かす明白な危険がある「存立危機事態」▽放置したら日本が攻撃される恐れがある場合、世界中で他国軍の後方支援ができる「重要影響事態」▽国際社会の平和を脅かす戦争や紛争が起こり、国連決議を経て、国際社会が対応する「国際平和共同対処事態」――にも範囲が広がった。

 また、平時でも北朝鮮の弾道ミサイル発射に備え、日本海の公海上で警戒する米艦船への弾薬提供が可能となる。ただ日本側は、実際に弾薬の提供を求められるケースはまれとみている。

 安保法に基づく日米ACSAの取り扱いをめぐっては、安倍政権は参院選への影響に配慮して改定を先送りしていた。安保法に反対した民進や共産などの野党は、米軍への後方支援の適用範囲など政府側の説明は不十分だと反発しており、改定承認案の審議は臨時国会の焦点のひとつになりそうだ。(相原亮、下司佳代子)


 ■ACSA改定でこう変わる
 ●米軍に「後方支援」する物品
    *
 ●食料、水、燃料、人や物の輸送など
 <現行> 日本が外部から武力攻撃を受けるなどの事態や、周辺地域で起きる日本の平和と安全に重要な影響を与える「周辺事態」、国連平和維持活動、大規模災害時の対応など

 <改定後> 他国への攻撃で日本の存立を脅かす明白な危険がある「存立危機事態」、放置したら日本が攻撃されてしまう恐れのある「重要影響事態」、国連決議を経て国際社会が対応する「国際平和共同対処事態」も対象に
 ●発進準備中の航空機への給油
 <現行> ―
 <改定後> 国際平和共同対処事態、重要影響事態で可能に
 ●弾薬
 <現行> 武力攻撃事態法が想定する日本が外部から武力攻撃を受けるなどの事態
 <改定後> 存立危機事態、国際平和共同対処事態、重要影響事態、平時の北朝鮮の弾道ミサイル警戒などでも可能に


by asyagi-df-2014 | 2016-10-06 16:06 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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