沖縄-辺野古・高江から-2016年10月2日

 2016年10月2日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが宜野湾市の普天間飛行場に配備されて2016年10月1日で4年が経過したが、離着陸の回数は「全体的に増加傾向をたどっている。」、という。
 心配されていた低周波の問題は、「4年でオスプレイの訓練域が広がり、状況は悪化した。学習環境にも影響を及ぼしていることが明らかになっている」、とされる。
 これが、実は、「沖縄の負担軽減」の実態なのだ。


(1)琉球新報-オスプレイ配備4年 離着陸は増加傾向 低周波被害の懸念も-2016年10月2日 13:00


 琉球新報は、オスプレイが配備されて4年経過したなかでの、騒音問題について次のように報じた。


①「米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが宜野湾市の普天間飛行場に配備されて1日で4年が経過した。沖縄防衛局の目視調査によると、2015年度は同飛行場で2363回の離着陸が確認された。14年度から372回減ったものの、配備当初の1年間(12年10月~13年9月、1245回)と比べると約1・9倍に増えている。」
②「配備された12年10月から13年3月までの半年間で確認された離着陸は676回。半年ごとに見ると、13年度前期は569回、同後期は1094回、14年度前期は1567回、同後期は1168回、15年度前期は1011回、同後期は1352回だった。増減を繰り返しながら、全体的に増加傾向をたどっている。」
③「低周波(100ヘルツ以下)による健康被害の恐れも指摘される。頭痛や吐き気を催す恐れがある圧迫感や建具のがたつきなどを引き起こすといわれる。琉球大の渡嘉敷健准教授は「4年でオスプレイの訓練域が広がり、状況は悪化した。学習環境にも影響を及ぼしていることが明らかになっている」と指摘した。」
④「日米政府が合意した航空機騒音規制措置も形骸化。飛行が制限されるはずの午後10時以降も騒音が連日発生し、市民からの苦情が市に寄せられている。」


(2)琉球新報-縛られた女性、体にあざ 沖縄・高江のヘリパッド建設 機動隊の「横暴」に怒り-2016年10月2日 06:30


 琉球新報は、警察が市民らをロープで縛って強制排除をした件について、次のように報じた。


①「沖縄県東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設を巡り、機動隊が9月28日に米軍提供施設内のH地区の工事現場周辺で座り込んでいた市民らをロープで縛って強制排除をした件で、排除された20代女性の腕や脚などには複数のあざが残っている。女性は「『こんな作業はむちゃだからやめてください』と訴えたが聞き入れてもらえなかった。ロープで引っ張られた際に切り株や地面に何度も体を打ち付けた」と話した。」
②「市民らによると9月28日午後1時ごろ、抗議行動をしていた斜面に機動隊が下りてきて、市民らの腰や脚の辺りを縛り上げた。使用されたのは通称『トラロープ』と呼ばれる細いロープで、標識などの用途で使用されているものだった。」
③「現場にいた男性は『木や切り株にしがみつきながらでないと上に上がれない斜面だった。無理やりロープで引っ張れば、けがをするのは当然だ。あんな細いロープで縛り上げられれば、痛いに決まっている』と憤った。」
③「腰や脚など複数箇所に痛みが残っているという女性は『現場の機動隊が【手足も縛るか】などと相談していた。明らかにやり過ぎで、こんな横暴が許されるはずがない】と語気を強めた。」


(3)沖縄タイムス-<米軍基地問題>説得力欠く首相の「沖縄の負担軽減」【深掘り】-2016年10月1日 16:46


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県北部の東村高江は那覇市から車で2時間余り。150人ほどの小さな集落だ。国内最大規模の米軍専用施設『北部訓練場』の部分返還を巡り国と住民の激しい対立が続いている。日米両政府が総面積約7800ヘクタールのうち約4千ヘクタールの返還で合意したのは20年前。ただ返還区域にあるヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)を米軍側に残す区域に移設する条件付きだった。その後、高江の集落を取り囲む新たなヘリパッドの建設計画や新型輸送機オスプレイの運用が明らかになり、一部住民らが反対の声を上げた。」
②「今年7月の参院選。基地負担軽減を訴える新人が勝利した直後に、日本政府が未完のヘリパッド工事に着手したため反対運動が広がった。これに対して政府は全国から機動隊を投入。搬入ゲート前で抗議する住民を避け、自衛隊ヘリで工事用重機を運搬したのは既に報道されている通りだ。」
③安倍晋三首相は9月26日の所信表明演説でこの北部訓練場に触れた。「(沖縄の)本土復帰後、最大の返還が、0・96ヘクタールのヘリパッド移設で実現が可能となる。しかし面積だけで語れるのだろうか。沖縄の基地問題は、過去と将来を視野に入れて考察すべきではないか。国の特別天然記念物ノグチゲラなどの希少生物が生息する『やんばる』と呼ばれる森林地帯を、米軍はジャングル戦の演習に使ってきた。ベトナム戦争当時には訓練用の『ベトナム村』が作られ、高江の人々は『標的』の住民役をさせられたという。その集落をオスプレイの騒音が覆う。」
④「将来はどうか。米海兵隊が2013年にまとめた『戦略展望2025』は、北部訓練場に関し『約51%の使用不可能な訓練場を日本政府に返還し、限られた土地を最大限に活用する訓練場を新たに開発する』と記す。また米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先として計画される名護市辺野古のキャンプ・シュワブは『ものすごい変化を遂げる』としている。新たな施設・基地は連動した活用が想定されているだろう。だとすれば沖縄本島の中北部で進むのは機能を強化した米軍施設の整備ではないか。『沖縄の基地負担軽減に全力を尽くす』という所信表明に説得力はない。」
⑤「この問題で同時に考えさせられるのは、参院選が終わったとたんに動きだした政府の姿勢だ。これは小さな集落だけに向けられた強権発動なのか。それとも全国どこでも起こり得る事態なのか―。」


 以下、沖縄タイムス、琉球新報の引用。








(1)琉球新報-オスプレイ配備4年 離着陸は増加傾向 低周波被害の懸念も-2016年10月2日 13:00


 【宜野湾】米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが宜野湾市の普天間飛行場に配備されて1日で4年が経過した。沖縄防衛局の目視調査によると、2015年度は同飛行場で2363回の離着陸が確認された。14年度から372回減ったものの、配備当初の1年間(12年10月~13年9月、1245回)と比べると約1・9倍に増えている。

 配備された12年10月から13年3月までの半年間で確認された離着陸は676回。半年ごとに見ると、13年度前期は569回、同後期は1094回、14年度前期は1567回、同後期は1168回、15年度前期は1011回、同後期は1352回だった。増減を繰り返しながら、全体的に増加傾向をたどっている。

 低周波(100ヘルツ以下)による健康被害の恐れも指摘される。頭痛や吐き気を催す恐れがある圧迫感や建具のがたつきなどを引き起こすといわれる。琉球大の渡嘉敷健准教授は「4年でオスプレイの訓練域が広がり、状況は悪化した。学習環境にも影響を及ぼしていることが明らかになっている」と指摘した。

 日米政府が合意した航空機騒音規制措置も形骸化。飛行が制限されるはずの午後10時以降も騒音が連日発生し、市民からの苦情が市に寄せられている。


(2)琉球新報-縛られた女性、体にあざ 沖縄・高江のヘリパッド建設 機動隊の「横暴」に怒り-2016年10月2日 06:30


 沖縄県東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設を巡り、機動隊が9月28日に米軍提供施設内のH地区の工事現場周辺で座り込んでいた市民らをロープで縛って強制排除をした件で、排除された20代女性の腕や脚などには複数のあざが残っている。

 女性は「『こんな作業はむちゃだからやめてください』と訴えたが聞き入れてもらえなかった。ロープで引っ張られた際に切り株や地面に何度も体を打ち付けた」と話した。

 市民らによると9月28日午後1時ごろ、抗議行動をしていた斜面に機動隊が下りてきて、市民らの腰や脚の辺りを縛り上げた。使用されたのは通称「トラロープ」と呼ばれる細いロープで、標識などの用途で使用されているものだった。
女性の両足に残った多くのあざ
 現場にいた男性は「木や切り株にしがみつきながらでないと上に上がれない斜面だった。無理やりロープで引っ張れば、けがをするのは当然だ。あんな細いロープで縛り上げられれば、痛いに決まっている」と憤った。

 腰や脚など複数箇所に痛みが残っているという女性は「現場の機動隊が『手足も縛るか』などと相談していた。明らかにやり過ぎで、こんな横暴が許されるはずがない」と語気を強めた。


(3)沖縄タイムス-<米軍基地問題>説得力欠く首相の「沖縄の負担軽減」【深掘り】-2016年10月1日 16:46


 沖縄県北部の東村高江は那覇市から車で2時間余り。150人ほどの小さな集落だ。国内最大規模の米軍専用施設「北部訓練場」の部分返還を巡り国と住民の激しい対立が続いている。

 日米両政府が総面積約7800ヘクタールのうち約4千ヘクタールの返還で合意したのは20年前。ただ返還区域にあるヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)を米軍側に残す区域に移設する条件付きだった。

 その後、高江の集落を取り囲む新たなヘリパッドの建設計画や新型輸送機オスプレイの運用が明らかになり、一部住民らが反対の声を上げた。

 今年7月の参院選。基地負担軽減を訴える新人が勝利した直後に、日本政府が未完のヘリパッド工事に着手したため反対運動が広がった。これに対して政府は全国から機動隊を投入。搬入ゲート前で抗議する住民を避け、自衛隊ヘリで工事用重機を運搬したのは既に報道されている通りだ。

 安倍晋三首相は9月26日の所信表明演説でこの北部訓練場に触れた。「(沖縄の)本土復帰後、最大の返還が、0・96ヘクタールのヘリパッド移設で実現が可能となる」

 しかし面積だけで語れるのだろうか。沖縄の基地問題は、過去と将来を視野に入れて考察すべきではないか。

 国の特別天然記念物ノグチゲラなどの希少生物が生息する「やんばる」と呼ばれる森林地帯を、米軍はジャングル戦の演習に使ってきた。ベトナム戦争当時には訓練用の「ベトナム村」が作られ、高江の人々は「標的」の住民役をさせられたという。その集落をオスプレイの騒音が覆う。

 将来はどうか。米海兵隊が2013年にまとめた「戦略展望2025」は、北部訓練場に関し「約51%の使用不可能な訓練場を日本政府に返還し、限られた土地を最大限に活用する訓練場を新たに開発する」と記す。

 また米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先として計画される名護市辺野古のキャンプ・シュワブは「ものすごい変化を遂げる」としている。

 新たな施設・基地は連動した活用が想定されているだろう。だとすれば沖縄本島の中北部で進むのは機能を強化した米軍施設の整備ではないか。「沖縄の基地負担軽減に全力を尽くす」という所信表明に説得力はない。

 この問題で同時に考えさせられるのは、参院選が終わったとたんに動きだした政府の姿勢だ。これは小さな集落だけに向けられた強権発動なのか。それとも全国どこでも起こり得る事態なのか―。(共同通信編集委員 川上高志)


by asyagi-df-2014 | 2016-10-02 16:11 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧