戦争法案(安保法制)採決から、1年が経過した。(2)

 戦争法(安保法)成立1年で、沖縄はどのように変わらさせられるのか。
 沖縄タイムスは、「安保関連法成立1年 沖縄の負担は変わるのか」、とこのことを伝えた。
 この記事で、考える。
沖縄タイムスは、このことの問題点を次のように指摘する。


「米軍専用施設面積の74%が集中する沖縄では日米共同訓練や米軍基地の共同使用などがさらに進むのは確実。安保法制の成立後に沖縄周辺で実施している他国との訓練が中国を“刺激”している実態もあり、沖縄の住民への基地負担は増す一方だ。」


 また、その「沖縄周辺で実施している他国との訓練」の実態を紹介する。


(1)防衛省によると、2008年度~14年度にかけ陸海空自衛隊はキャンプ・ハンセンやシュワブなどで実習や講義の名目で合わせて計259回の「研修」を実施している。
(2)陸自は、シュワブなどで米海兵隊の水陸両用車に隊員を同乗させ操縦の方法などを学ばせている。非公開のため、実際にどのような任務に就いているかは不明だが、防衛省はあくまでも車内後方から技術などを学ぶ「研修」だと説明する。
(3)15年8月には陸自の特殊部隊に所属する隊員が米陸軍特殊作戦部隊のヘリに同乗していたことも判明した。このときも、防衛省は「研修」と説明したが、海上での特殊作戦能力を実演している最中の事故で、事実上の「訓練」だ。ヘリ着艦に失敗したことで明らかになったが、事故がなければ同乗していた事実さえも表に出なかった可能性が高い。
(4)今年8月には東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設現場で、機動隊が抗議の市民を排除する現場に陸自と米陸軍の特殊部隊員がいることが確認された。日米の特殊隊員による監視や情報収集ともとれる行動に、市民からは「不気味だ」との声も上がる。
(5)防衛省が12年に作成した資料で、キャンプ・ハンセン、シュワブなどに陸自を常駐させる計画を立てていたことが明らかになっている。伊江島補助飛行場など県内13施設と周辺の二つの水域を共同使用の候補地と明記している。


 
 このような状況を、沖縄タイムスは、「水面下での日米の軍事一体化が進んでいるのが実態だ。訓練増加により、周辺住民の軍事的負担が増すことは確実で、政府が進めると強調している沖縄の『負担軽減』とは程遠い。」、と結論づけるのである。
 さらに、沖縄タイムスは、安保法制下での新たな動き・訓練を記す。


(1)8月下旬から安全保障法制に基づく新たな任務の訓練が始まった。現在は自衛隊の部隊が各自で訓練を実施しているが、10月以降に行う日米軍事演習「キーン・ソード」や、日米指揮所演習「ヤマザクラ」では、新任務を訓練内容に含む可能性がある。
(2)今年6月、中国海軍の艦船が、尖閣諸島など沖縄や九州周辺で接続水域を航行し、領海侵入も発生した。軍艦は、長崎県佐世保から沖縄東方の海域で実施されていた日米印共同訓練「マラバール」の情報収集をしていた可能性がある。
(3)安倍晋三首相は昨年12月にインドを訪問した際、安保法制の成立を報告したモディ首相から支持を受けた。海洋進出を続ける中国をけん制する狙いで、米印の海洋合同演習だった「マラバール」に海自が恒常的に参加することも両首相が合意した。
(4)新任務の訓練が含まれないマラバールでも、中国軍艦は不審な動きを繰り返した。今後、沖縄の周辺海域でも合同訓練は増加するだろう。


 こうした状況は、沖縄の負担軽減に決してつながらない。
 また、沖縄タイムスは、「行動をエスカレートさせる中国に問題はあるが、軍艦や海警局の船、漁船が沖縄周辺海域に大量に押し寄せれば、地域の緊張は高まり、漁業者など周辺住民に支障が生じる。」、と警告する。


以下、沖縄タイムスの引用。








沖縄タイムス-安保関連法成立1年 沖縄の負担は変わるのか-2016年9月19日 12:16


 戦後日本の安全保障政策を大転換させた安全保障関連法が成立して19日で1年になった。自衛隊と米軍の「一体化」を進めることで「抑止力」を高め、戦争を回避する-。だが、集団的自衛権行使や米艦船の防護などにより日本が相手国にとっての「敵国」となる意味から、逆に日本の危険は高まったとの見方は強い。米軍専用施設面積の74%が集中する沖縄では日米共同訓練や米軍基地の共同使用などがさらに進むのは確実。安保法制の成立後に沖縄周辺で実施している他国との訓練が中国を“刺激”している実態もあり、沖縄の住民への基地負担は増す一方だ。(政経部・大野亨恭、東京報道部・上地一姫)

 防衛省によると、2008年度~14年度にかけ陸海空自衛隊はキャンプ・ハンセンやシュワブなどで実習や講義の名目で合わせて計259回の「研修」を実施している。

 陸自は、シュワブなどで米海兵隊の水陸両用車に隊員を同乗させ操縦の方法などを学ばせている。非公開のため、実際にどのような任務に就いているかは不明だが、防衛省はあくまでも車内後方から技術などを学ぶ「研修」だと説明する。

 さらに、15年8月には陸自の特殊部隊に所属する隊員が米陸軍特殊作戦部隊のヘリに同乗していたことも判明した。このときも、防衛省は「研修」と説明したが、海上での特殊作戦能力を実演している最中の事故で、事実上の「訓練」だ。ヘリ着艦に失敗したことで明らかになったが、事故がなければ同乗していた事実さえも表に出なかった可能性が高い。

 今年8月には東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設現場で、機動隊が抗議の市民を排除する現場に陸自と米陸軍の特殊部隊員がいることが確認された。日米の特殊隊員による監視や情報収集ともとれる行動に、市民からは「不気味だ」との声も上がる。

 防衛省が12年に作成した資料で、キャンプ・ハンセン、シュワブなどに陸自を常駐させる計画を立てていたことが明らかになっている。伊江島補助飛行場など県内13施設と周辺の二つの水域を共同使用の候補地と明記している。

 このように、水面下での日米の軍事一体化が進んでいるのが実態だ。訓練増加により、周辺住民の軍事的負担が増すことは確実で、政府が進めると強調している沖縄の「負担軽減」とは程遠い。

他国との演習 緊張高める

 8月下旬から安全保障法制に基づく新たな任務の訓練が始まった。現在は自衛隊の部隊が各自で訓練を実施しているが、10月以降に行う日米軍事演習「キーン・ソード」や、日米指揮所演習「ヤマザクラ」では、新任務を訓練内容に含む可能性がある。

 今年6月、中国海軍の艦船が、尖閣諸島など沖縄や九州周辺で接続水域を航行し、領海侵入も発生した。軍艦は、長崎県佐世保から沖縄東方の海域で実施されていた日米印共同訓練「マラバール」の情報収集をしていた可能性がある。

 安倍晋三首相は昨年12月にインドを訪問した際、安保法制の成立を報告したモディ首相から支持を受けた。海洋進出を続ける中国をけん制する狙いで、米印の海洋合同演習だった「マラバール」に海自が恒常的に参加することも両首相が合意した。

 新任務の訓練が含まれないマラバールでも、中国軍艦は不審な動きを繰り返した。今後、沖縄の周辺海域でも合同訓練は増加するだろう。

 行動をエスカレートさせる中国に問題はあるが、軍艦や海警局の船、漁船が沖縄周辺海域に大量に押し寄せれば、地域の緊張は高まり、漁業者など周辺住民に支障が生じる。


by asyagi-df-2014 | 2016-09-26 10:09 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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