沖縄-「辺野古裁判、沖縄県が敗訴」(2)

 辺野古裁判は、沖縄県が敗訴となった。
 このことを伝える。 


(1)琉球新報-「不当判決だ」「諦めない」 市民集会に1500人、違法確認訴訟の沖縄県敗訴-2016年9月16日 16:55


 琉球新報は、このことについて次のように報じた。


①「翁長雄志知事による沖縄県名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡り、国が県を相手に提起した不作為の違法確認訴訟の判決言い渡しに合わせ、『辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議』が16日午後2時、福岡高裁那覇支部前の城岳公園で集会を開いた。約1500人(主催者発表)が集まり、『県側敗訴』の判決が伝えられると、参加者からは『不当判決だ』『司法に抗議する』などと怒りの声が上がった。」
②「集会には県弁護団長の竹下勇夫弁護士も参加し『国の主張をそのまま認めてしまったような内容で、最も悪い結果になった』と報告。『まったく納得いかない。上告に向けて作業を進めていく』と表明すると、会場からは大きな拍手が上がった。」
③「集会の最後には『絶対に基地は造らせない。翁長知事を支えていこう』という声に合わせ、ガンバロー三唱をした。参加者らは『この国に民主主義はない。県民の民意が無視された』『わずかな期待が裏切られた。しかし絶対に諦めない。最高裁で闘う』などと口々に話し、闘いの継続へ決意を新たにしていた。」


(2)琉球新報-県勝訴で新基地阻止も 敗訴なら事業否定困難 違法確認訴訟-2016年9月16日 12:05


 琉球新報は、このことについて次のように伝えた。


①「判決で県が勝訴する場合、いくつかのパターンが想定される。まずは裁判所が辺野古埋め立ての必要性を認めない判決を出す場合だ。この場合、辺野古での新基地建設自体が否定されることになる。埋め立て後の環境保全策が不十分だとして、埋め立て承認に違法な瑕疵(かし)があると認定する可能性もある。その場合、国はより厳格な環境保全策を新たに示す必要が出てくる。」
②「承認取り消しは違法としながら、県が『是正の指示』に従わなかったことは違法な『不作為』に当たらないとして、国の訴えを棄却することも想定される。その場合、国は県と協議するなどの必要が出てくるとみられ、移設工事の日程に影響が出るのは避けられない。」
①「国の訴えが認められた場合、裁判所の判断の“濃淡”こそあれ、承認取り消しは適法ではないと認定されることになる。その判決が確定すると、新基地建設阻止のための手法の一つである埋め立て工事の変更申請の判断などにおいて、埋め立て事業自体の必要性を理由に県が申請を認めないことは難しくなる。」


(3)琉球新報-「辺野古ありき」か 違法確認訴訟の沖縄県敗訴 揺らぐ司法の信頼性-2016年9月17日 05:03


 琉球新報は、このことに次のように伝えた。


①「沖縄県と政府との間の辺野古新基地建設を巡る初めての司法判断で、福岡高裁那覇支部の多見谷寿郎裁判長は16日、積極的に『辺野古が唯一』と唱える判決を下した。過重な基地負担軽減と辺野古基地建設反対という大きな二つの民意の両立を否定する判決で、県民らの批判は避けられない。」
②「軍事面では国の主張を取り入れ、米海兵隊の一体的運用の必要性を認めて県外移設の可能性を否定。米軍普天間飛行場の危険性除去のためには、辺野古に移設するほかないと踏み込んで判断した。一方で、埋め立てにより失われる環境価値などについては、まともに審理した形跡をほとんど残さず、県の主張を退けた。」
③「軍事面でも環境面でも、県側申請の専門家の証人尋問は却下しており、結論ありきの裁判だったという疑念は拭いきれない。代執行訴訟の和解勧告で自ら協議を求めながら、今回は協議の実現性を否定する矛盾を見せるなど、強引に国勝訴に持ち込んだ印象だ。県側が『国の訴状のコピーアンドペースト(丸写し)だ』(弁護団の一人)と批判するのも当然だろう。」
④「確定判決でこそないが、国が司法の“お墨付き”を得たとして、今後の新基地建設議論を有利に進めようとすることは間違いない。だが国の提出した主張書面と見まがうほどの今回の判決は、逆に、その判決の正当性・信頼性を揺るがしている。」


(4)沖縄タイムス-「県民はひるまない」辺野古訴訟判決を批判 高江で抗議行動-2016年9月17日 12:53


 沖縄タイムスは、「東村高江周辺の米軍北部訓練場内ヘリパッド建設に反対する市民らの抗議集会が17日、N1地区表側出入り口前で開かれた。午前の集会には約200人が参加。市民らは16日の辺野古違法確認訴訟で県が敗訴したことに「判決はむちゃくちゃ。高江でも大量の機動隊を導入して工事もむちゃくちゃだ」と批判。「政府が三権を使って襲いかかっても、県民はひるまない」と誓った。市民らは出入り口前に座り込み、工事車両の基地内への進入を警戒している。正午現在、工事車両の出入りはない。」、と報じた。


5)沖縄タイムス-<辺野古訴訟>裁判長「ほっとした ありがとう」異例の感謝 憤る傍聴席-2016年9月17日 07:48


 沖縄タイムスは、「『ほっとしたところであります。どうもありがとうございました』。16日午後2時、多見谷寿郎裁判長は、約4分間の国側勝訴の判決言い渡しを安堵(あんど)の表情で締めくくり、県側代理人に一礼した。翁長雄志知事が敗訴した場合に『確定判決には従う』考えを明言したことへの異例の“感謝”に、県側代理人は硬い表情を崩さなかった。傍聴席からは『出来レースとしか思えない』と憤りの声が上がった。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-がっかりなんかしない。するもんか 辺野古裁判傍聴記-2016年9月17日 05:00


 沖縄タイムスは、ボーダーインク編集者新城和博さんの裁判傍聴記を次のように伝えた。


①「法廷に現れた多見谷寿郎裁判長は、さてと、という感じで判決の主文を読み始めた。マイクのせいか、口調のせいなのか、聞き取りにくい。しかし『敗訴』という言葉だけはよく分かった。『詳しいことは後でじっくり精査するでしょうから』と、県側の弁護団に向かって、改めて付け加えた内容が実に興味深かった。例の『判決が出たらそれに従いますね』」と念押しした件である。」
②「ざっくりいうと、判決が出ても、それに従わないのなら裁判の意味がない、そうなったら裁判所のダメージが大きく、面目が立たないのだが、前回、翁長雄志知事が裁判の結果には従うと言ったので、リスクを回避することができた。多見谷裁判長は、その事に対して県側の弁護団にお礼を言ったのである。『ありがとうございました』。これはよく聞き取れた。要するに言い訳であり、嫌味(いやみ)にも取れる。薄笑いしているように見えたのは、僕が偏向しているせいかしら。その間約4分。あっという間に3人の裁判官は消え去り、双方の弁護団、傍聴していたマスコミも法廷を後にした。」
③「20年前傍聴した、大田昌秀県知事時代の沖縄県と国が争った裁判の判決も、結果は同じく『国のやりたい司法だい』なのだが、それでも、とりあえず裁判長は30分ほど判決理由について読み上げていたのだ。結果については予想されていたこともあって、がっかりなんかしない。するもんか。しかしあぜんとする余韻もないまま、僕は、一番最後に法廷を出た。」
④「裁判所通りは、さっきまでほとんど報道陣しかいなかったのに、裁判結果を待って始まる集会の人たちでいっぱいだった。暑いのは日差しのせいだけじゃない。しかし、こうした光景は、もうデジャブですらない。いつも通りの沖縄である。集会のスピーチで弁護団の方が、『まだ判決文を精査しているわけではないが、こうなってほしくないと思っていた最悪の判決内容』というような事を言っていた。そうか、予想以上に政府寄りの判決なのか。もはや憤りというよりも、恐怖を感じてしまう。司法が、国民より政府に従うというのは、大げさに言えば、ファシズムではないのか。シールズ琉球の玉城愛さんがリードするガンバロー三唱で集会が終わるのを見計らったように、雨が降り出してきた。太陽雨だ。熱くなった身体と心を少しだけ冷やしてくれる。この雨は台風の影響で、やがて激しくなるだろう。しかし僕たちは、それに耐えてきた歴史と生活を持っている。どんな結果がでようともぶれないでいること。何度目かのつぶやきであるが、あらためて口にしながら裁判所通りを後にした。


(7)沖縄タイムス-[記者の視点]沖縄は「三権一体」、一貫性欠く訴訟指揮 違法確認訴訟-2016年9月17日 10:10


 沖縄タイムスは、「記者の視点」として、次のように報じた。


①「違法確認訴訟の判決は端的に言えば、裁判所が政府に『国策は地方の民意に優先する』とお墨付きを与えた内容だ。こと沖縄に関して政府と国会、司法の三権は分立せず、逆に一体化して新基地建設に突き進む。福岡高裁那覇支部は、そんな国家像をまざまざと見せつけた。」
②「在沖海兵隊の役割は重要なので、県外移転はできない。新基地が建設できなければ、普天間飛行場は固定化する。普天間で発生する日米合意違反の騒音は、運用上の都合だから仕方ない。翁長雄志知事は地方自治法の解釈を誤っている…。
 判決文は、まるで国の訴状を読んでいるような内容だ。裁判所は国の代理人に成り下がったのかと嘆息する。」
③「多見谷寿郎裁判長は代執行訴訟の和解勧告で、国に『勝ち続ける保証はない』と警告した。国と県は和解案に合意し、違法確認訴訟で仕切り直した。いま思えば勧告は、裁判所が国に『勝ち続ける保証』を提案したのだろう。3月の和解は国と県に協議を促したが、判決は『解決策で合意する可能性を肯定することは困難』と断じた。」
③「返還合意から20年間も解決していない問題で、わずか半年に数回の協議だけを見て態度を豹変(ひょうへん)させており、訴訟指揮の一貫性にも疑問が残る。多見谷氏は判決言い渡し後、これまでの弁論で知事に『確定判決に従うかどうか』を尋ねた理由に『地方公共団体が判決に従わないと、裁判所の権威を失墜させる』と述べた。司法制度の混乱を懸念するなら公益性のある指摘だが、県民は裁判所という役所の権威のため、新基地建設の断念を訴えているのではない。」


(8)沖縄タイムス-辺野古違法確認訴訟 翁長知事会見一問一答-2016年9月17日 12:05


 翁長雄志沖縄県知事の会見は、「いろんな場面場面で。長い長い闘いになろうかと思う。その意味から言うと、私自身は新辺野古基地は絶対に造らせないという信念を持って、これからも頑張っていきたい。」、という言葉で締められた。
他の関連は、下記参照。


 以下、琉球新報、沖縄タイムスの引用。





by asyagi-df-2014 | 2016-09-17 15:16 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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