大分県警別府署員が野党支援団体の入る建物の敷地に無断で隠しカメラを設置していた問題。(1)

 2016年8月3日、大分県警が、「別府署員が6月の参院選公示直前に、野党を支援する団体などが入る別府市内の建物の敷地に、特定の人物の行動確認を目的として隠しカメラを設置していたと発表した」事件を、東京新聞及び大分合同新聞の記事で追う。
 大分合同新聞のコラム「東西南北」は、2016年8月10日で付けで、「県警は闇を拭い去る説明をすべきだ。」、と指摘した。
 この「闇」の正体とは。
 「東西南北」は、いくつかの問題点を指摘している。
 例えば、「憲法が保障する肖像権の侵害に当たらないのか」、「政治活動の自由を妨げてはいないのか」、といったことである。
この事件は、沖縄の辺野古・高江で問題になっている警察法第2条にかかわって、この警察の活動が警察の責務に違反しているのではないか、ということを問うているのである。
 つまり、問題の本質は、「いやしくも日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあってはならない。」、ということなのだ。
 また、今回の「事件」は、安倍晋三政権のもたらした強権的、閉鎖的社会を背景にしていることは間違いない。
 したがって、これを追求することは非常に重要なことである。
 8月27日付けの大分合同新聞は、「不正捜査『処分軽い』」と、報道した。この表現が、この事件のこれまでの経過のすべてを表している。
大分合同新聞は、次のように批判した。


「参院選の選挙違反捜査に絡み、別府署員が野党候補を支援する団体の建物敷地に無断で侵入し、ビデオカメラを取り付けて隠し撮りをした事件で、大分県警は26日、同署幹部ら4人を書類送検した。無断撮影による捜査の是非を『不適正だった』と認め、4人を含む署長ら6人の処分に及んだ。一方で、前代未聞の不正捜査にもかかわらず、立件、処分対象は別府署内にとどまり、盗撮された側の関係者は不満の声を上げる。捜査機関によるカメラ撮影は権利侵害にも及ぶことから、識者は『調査不足』と指摘した。」


 2016年8月27日までの記事の「標題」は、次のように報道された。


(東京新聞)
(1)東京新聞-野党支援団体敷地にカメラ 大分・別府署、無断で設置-2016年8月3日 12時47分
(2)東京新聞-野党支援団体の敷地にカメラを無断設置 別府署、参院選公示直前-2016年8月3日 夕刊
(3)東京新聞-隠し撮り問題、被害届提出 大分県警「適正に捜査」-2016年8月12日 13時23分
(4)東京新聞-隠し撮り、署幹部ら書類送検へ 建造物侵入容疑で大分県警-2016年8月13日 12時24分
(5)東京新聞-大分県警、自治体職員を行動確認 別府署の隠しカメラ問題-2016年8月14日 02時04分
(6)東京新聞-隠しカメラ、署員4人書類送検 侵入容疑で大分県警-2016年8月26日 14時04分


(大分合同新聞)
(1)大分合同新聞-野党支援団体敷地にカメラ 大分・別府署、無断で設置-2016年8月3日
(2)大分合同新聞-別府署隠しカメラ、選挙違反の捜査目的-2016年8月4日
(3)大分合同新聞-別府署隠しカメラ、発覚しないよう細工か-2016年8月5日
(4)大分合同新聞-別府署員の無断侵入 隣接敷地にも 隠しカメラ問題-2016年8月6日
(5)大分合同新聞-県警、立ち入り謝罪 カメラ設置で隣接地に 隠し撮り-2016年8月9日
(6)大分合同新聞-別府署隠しカメラ問題、オンブズマン情報公開請求-2016年8月9日
(7)大分合同新聞-別府署隠し撮り、被害届を提出-2016年8月12日
(8)大分合同新聞-隠し撮り、署幹部ら書類送検へ  建造物侵入容疑で大分県警-2016年8月13日
(9)大分合同新聞-別府署隠しカメラ問題、署員ら書類送検へ-2016年8月13日
(10)大分合同新聞-大分県警、自治体職員を行動確認-2016年8月14日
(11)大分合同新聞-別府署隠しカメラ問題 民進チーム初会合-2016年8月17日
(12)大分合同新聞-県警が経過報告 県公安委の定例会議 別府署隠しカメラ問題-2016年8月20日
(13)大分合同新聞-別府署隠しカメラ 足立氏「国会で追及」-2016年8月22日
(14)大分合同新聞-別府署隠しカメラ、4人を書類送検 署長ら6人処分-2016年8月26日
(15)大分合同新聞-不正捜査「処分軽い」 NEW!-2016年8月27日


・東西南北-2016.8.10


・警察法第2条(警察の責務)



 以下、東京新聞の引用。(長文です。)








(1)東京新聞-野党支援団体敷地にカメラ 大分・別府署、無断で設置-2016年8月3日 12時47分


 大分県警は3日、別府署員が6月の参院選公示直前に、野党を支援する団体などが入る別府市内の建物の敷地に、特定の人物の行動確認を目的として隠しカメラを設置していたと発表した。建造物侵入罪に当たる可能性があり、捜査手法に問題がなかったかどうか調べている。

 県警によると、別府署刑事課の男性署員2人が6月18日夜、別府地区平和運動センターや連合大分東部地域協議会が入る別府地区労働福祉会館の敷地内の草むらにカメラ2台を無断で設置した。2人は「草が生い茂り、夜だったので、他人の管理地とは思わなかった」と説明しているという。
(共同)


(2)東京新聞-野党支援団体の敷地にカメラを無断設置 別府署、参院選公示直前-2016年8月3日 夕刊


 大分県警は三日、別府署員が六月の参院選公示直前に、野党を支援する団体などが入る別府市内の建物の敷地に、特定の人物の行動確認を目的として隠しカメラを設置していたと発表した。建造物侵入罪に当たる可能性があり、捜査手法に問題がなかったかどうか調べている。

 県警によると、別府署刑事課の男性署員二人が六月十八日夜、別府地区平和運動センターや連合大分東部地域協議会が入る別府地区労働福祉会館の敷地内の草むらにカメラ二台を無断で設置した。二人は「草が生い茂り、夜だったので、他人の管理地とは思わなかった」と説明しているという。

 連合関係者によると、カメラの一台は会館の玄関付近、もう一台は駐車場を写していた。六月二十二日の参院選公示後に連合関係者が発見し、同二十四日に別府署に通報した。その後、県警は関係者に経緯を説明し、謝罪した。

 県警の小代(おじろ)義之刑事部長は「他人の管理する敷地内に無断で立ち入ったことは不適切。関係者の皆さまにおわび申し上げる」とのコメントを出した。県警刑事企画課は「参院選に関連した捜査かどうかは言わない」としている。

 参院選大分選挙区では野党統一候補で民進党現職の足立信也氏と自民党新人の古庄玄知氏が激しい選挙戦を繰り広げ、足立氏が僅差で三選を果たした。


(3)東京新聞-隠し撮り問題、被害届提出 大分県警「適正に捜査」-2016年8月12日 13時23分


 大分県警別府署員が野党支援団体の入る建物の敷地に無断で隠しカメラを設置していた問題で、建物管理者の団体が12日、県警に建造物侵入の疑いで被害届を提出し、受理された。県警刑事企画課は「法と証拠に基づいて適正に捜査する」としている。

 建物には社民党支援団体の別府地区平和運動センターや、連合大分東部地域協議会が入っており、参院選公示後の6月24日まで1週間近くカメラが設置された。

 被害届の提出に関わった連合大分の石本健二事務局長は「何を目的とした捜査だったのか、県警には背景を説明してほしい」と話した。
(共同)

(4)東京新聞-隠し撮り、署幹部ら書類送検へ 建造物侵入容疑で大分県警-2016年8月13日 12時24分


 大分県警別府署員が野党の支援団体などが入る建物の敷地に無断で隠しカメラを設置していた問題で、県警は月内にも署幹部や設置した署員ら数人を建造物侵入容疑で書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で13日、分かった。

 カメラは、参院選公示後の6月24日まで1週間近く設置されていた。捜査関係者によると、参院選に関わる公選法違反容疑事件の捜査が目的だった。送検するのは、署の刑事部門の統括者や設置した署員ら。県警は署長らの処分も検討している。

 県警によると、刑事課の男性署員2人が6月18日、カメラ2台を設置。2人は「他人の管理地とは思わなかった」と説明している。
(共同)


(5)東京新聞-大分県警、自治体職員を行動確認 別府署の隠しカメラ問題-2016年8月14日 02時04分


 参院選公示前に大分県警別府署員が野党の支援団体などが入る建物敷地に無断で隠しカメラを設置したのは、特定公務員である自治体職員の出入りを確認するのが目的だったことが13日、捜査関係者への取材で分かった。特定公務員は選挙運動を禁じられており、対象の職員に関する情報が事前に寄せられていたという。

 県警は別府署幹部や設置した署員ら数人を建造物侵入容疑で月内にも書類送検する見通し。

 公選法は徴税を担当する職員や選挙管理委員会の職員、警察官といった特定公務員は在職中に選挙運動をすることを禁じている。
(共同)


(6)東京新聞-隠しカメラ、署員4人書類送検 侵入容疑で大分県警-2016年8月26日 14時04分


 大分県警別府署員が野党の支援団体が入る建物敷地に無断で隠しカメラを設置した問題で、県警は26日、建造物侵入の疑いでカメラを設置した署員2人と、2人の上司に当たる同署の刑事官、刑事2課長の計4人を書類送検した。

 県警は同日、敷地への侵入を指示、容認したとして刑事官、刑事2課長をそれぞれ減給6カ月や戒告の懲戒処分とした。署員2人のほか、横山弘光署長、衛藤靖彦副署長についても監督責任を問い、本部長・所属長訓戒とした。

 県警によると、今年の参院選に絡む選挙違反捜査の一環でカメラを設置した。
(共同)


 以下、大分合同新聞の引用。


(1)大分合同新聞-野党支援団体敷地にカメラ 大分・別府署、無断で設置-2016年8月3日

 大分県警は3日、別府署員が6月の参院選公示直前に、野党を支援する団体などが入る別府市内の建物の敷地に、特定の人物の行動確認を目的として隠しカメラを設置していたと発表した。建造物侵入罪に当たる可能性があり、捜査手法に問題がなかったかどうか調べている。

 県警によると、別府署刑事課の男性署員2人が6月18日夜、別府地区平和運動センターや連合大分東部地域協議会が入る別府地区労働福祉会館の敷地内の草むらにカメラ2台を無断で設置した。2人は「草が生い茂り、夜だったので、他人の管理地とは思わなかった」と説明しているという。

 連合関係者によると、カメラの1台は会館の玄関付近、もう1台は駐車場を写していた。6月22日の参院選公示後に連合関係者が発見し、同24日に別府署に通報した。その後、県警は関係者に経緯を説明し、謝罪した。

 県警の小代義之刑事部長は「他人の管理する敷地内に無断で立ち入ったことは不適切。関係者の皆さまにおわび申し上げる」とのコメントを出した。県警刑事企画課は「参院選に関連した捜査かどうかは言わない」としている。

 参院選大分選挙区では野党統一候補で民進党現職の足立信也氏と自民党新人の古庄玄知氏が激しい選挙戦を繰り広げ、足立氏が僅差で3選を果たした。



(2)大分合同新聞-別府署隠しカメラ、選挙違反の捜査目的-2016年8月4日

 参院選公示前の6月、選挙活動に使われていた別府市内の建物の敷地に、別府署員が無断でビデオカメラを取り付けた問題で、カメラの設置は選挙違反事件の捜査目的だったことが4日、捜査関係者への取材で分かった。関係者によると、カメラは人の動きなどを感知して撮影する「人感センサー」で作動する仕組みだったとみられる。

 県警は「特定の対象者の動向を把握するため」としているが、不特定多数の人が隠し撮りされており、識者からは肖像権の侵害など違法性を指摘する意見が相次いでいる。
 県警によると、公示日(6月22日)前の18日深夜、別府署員2人が敷地内に無断で入り、樹木などに2台のカメラを設置した。建物を使用する団体の関係者が同24日朝に見つけて撤去した。
 関係者によると、署員は複数回、無断で立ち入り、映像を記録するSDカードを2回、交換したという。建物がある敷地は夜間、入り口にチェーンをして立ち入りを制限していた。以前、防犯上の理由から、別府署に設置を勧められていたためという。
 SDカードには細切れの映像が残されていたといい、カメラは周囲の動きを感知して作動していたとみられる。建物は民進党、社民党の候補者を支援する団体が利用。当時は選挙の関係者だけでなく、労働相談に訪れた人などもおり、映像は顔を識別できるレベルで撮影されていたという。
 県警は管理地にカメラを設置したことは「不適切だった」と認め、捜査上、カメラの設置が必要だったかは「今後、調査する」としている。


(3)大分合同新聞-別府署隠しカメラ、発覚しないよう細工か-2016年8月5日

敷地内の木(左端)には、草の葉などを張り付けてカムフラージュした隠しカメラが設置されていた=別府市南荘園町
敷地内の木(左端)には、草の葉などを張り付けてカムフラージュした隠しカメラが設置されていた=別府市南荘園町
 参院選公示前後の6月、野党候補の支援団体が使っていた別府市内の建物の敷地に、別府署員が無断でビデオカメラを取り付けて隠し撮りをしていた問題で、カメラには目立たないよう草の葉などが張り付けられていたことが5日、関係者への取材で分かった。隠し撮りが発覚しにくいよう、警察側が“細工”をしていたとみられる。

 県警によると、別府署刑事課の署員2人が、公示日(6月22日)前の18日深夜、樹木などにカメラ2台を設置。関係者によると、当時は周辺に草が生い茂っていたが、23日に草刈りをし、24日朝、建物を利用する団体の関係者が、草刈りの状況を確認していてカメラを見つけたという。
 カメラの表面には両面テープで草の葉などが張り付けられていた。本体は手のひらサイズの箱型で枯れ草色。樹木などに黒っぽい結束バンドでくくりつけられ、周囲のツル植物の葉などに紛れて目立たなくなっていたという。
 草刈り作業をしていてカメラを見た男性(73)は「ごみの不法投棄があると言っていたので、その監視用だと思った。警察が勝手に付けたとは、思いもしなかった」と話した。
 建物は民進党、社民党の候補者を支援する団体などが利用。カメラは、人の動きなどを感知して撮影する仕組みだったとみられ、記録媒体には不特定多数の人が顔を識別できるレベルで写っていた。これまでの司法判断では、令状や本人の了承がないカメラ撮影は、証拠保全の必要性や緊急性など厳しい要件が求められている。県警はカメラ設置の妥当性を「今後、調査する」としている。


(4)大分合同新聞-別府署員の無断侵入 隣接敷地にも 隠しカメラ問題-2016年8月6日

 参院選公示前後の6月、別府市内にある野党候補の支援団体の敷地に別府署員が無断でビデオカメラを取り付けて隠し撮りをした問題で、県警は5日、署員は西側の石垣を降りて敷地内に入りカメラを設置したと明らかにした。西側の隣接地は別府重度障害者センターの敷地。同センターは「警察からカメラの設置に関して打診はなかった」としており、同センターの敷地にも無断で入ったことになる。
 県警によると、カメラを設置したのは6月18日深夜。署員2人が高さ約2メートルの石垣を降り、民進党や社民党の候補者を支援する団体が入る別府地区労働福祉会館の敷地内に侵入し、樹木などにカメラ2台を取り付けた。
 一連の経緯を説明した5日の定例会見で、県警は「(石垣の上の舗装路は)当時、市道と認識していた」「カメラの設置場所は公用地と思っていた」と説明。報道陣から「市道ではなく、センターの所有地ではないのか」と指摘を受け「調査中だ」と答えた。
 別府市財産活用課によると、カメラが設置された場所に隣接する市道はない。県警が「市道と認識していた」とする舗装路は、入り口の2カ所にセンターが「関係者以外通行止め」の看板を掲げ管理地であることを明示している。
 県警によると、カメラの設置時は西側の石垣から侵入。その後、映像を記録するSDカードを交換するため、複数回侵入した際は敷地東側の入り口から入った。夜間の防犯用に掛けられた駐車場内のチェーンをまたいで侵入したといい、県警は「不適切だった」と認めている。


(5)大分合同新聞-県警、立ち入り謝罪 カメラ設置で隣接地に 隠し撮り-2016年8月9日

 参院選公示前後の6月、別府市内にある野党候補の支援団体の敷地に別府署員が無断でビデオカメラを取り付けて隠し撮りをした問題で、県警は8日、敷地に隣接する別府重度障害者センターに謝罪した。6月18日深夜にカメラを設置する際、同センターが管理する通路に同署員が無断で立ち入った。
 センターによると、県警から2人がセンターを訪れ、石渡博幸センター長らに「センター内に無断で入った。大変申し訳ない」と謝罪したという。石渡センター長は「あってはならないこと。再発防止に努めていただきたい」と要請した。
 県警によると、6月18日深夜にカメラを設置する際、センターの通路から石垣を下り、支援団体の敷地内に入った。当時、通路を市道と認識していたという。


(6)大分合同新聞-別府署隠しカメラ問題、オンブズマン情報公開請求-2016年8月9日

 参院選の野党候補を支援する団体が入る別府市内の建物敷地に、別府署員が無断でビデオカメラを設置し隠し撮りをしていた問題を受け、おおいた市民オンブズマンは9日、県警などにカメラの設置目的などを明らかにするよう求める情報公開請求をした。共産党県委員会も同日、県警に「憲法と民主主義に反する断じて許されない行為」と抗議した。問題が表面化して1週間。実態解明を求める動きが広がっている。

 オンブズマンは県庁で情報公開請求書を提出。カメラの設置に至った計画の立案書や、設置を命じた人物、捜査に絡む令状の有無などを明らかにするよう県警に要求した。他にも同様の隠し撮りがないかを確認するための文書も請求した。併せて、県公安委員会に問題の発覚後に講じた措置を情報公開するよう求めた。
 永井敬三理事長は「捜査で肖像権やプライバシー権を侵害している恐れがある。違法性が疑われる捜査である以上、県警は説明責任を果たすべきだ。捜査上の秘密という理由だけで非公開とするようでは納得できない」としている。公開された文書に基づき、不当違法な支出があれば、住民監査請求を検討する。
 県警本部には共産党県委員会の林田澄孝委員長や堤栄三県議ら5人が訪問。抗議・申し入れは非公開で、県警側は中津留三次警務部参事官ら3人が応対した。
 抗議・申し入れ書では「建造物侵入や肖像権の侵害、政治活動の自由、思想信条の自由などを蹂躙(じゅうりん)する重大な違法捜査であることは明確。署長や刑事官の指示もあり、組織的犯行と言わざるを得ない」と指摘。事件の経過と真相について県民と県議会への明確な説明を求めた。
 同委員会によると、県警側は「県警本部は指示しておらず知らなかった」「無断で立ち入ったことは不適切だった。捜査の妥当性も調査している」「刑事罰や内部処分を含め、署長らも調べている」「調査が終わり次第、県議会に報告し、県民にも公表する」などと答えたという。
 林田委員長は「1986年には神奈川県警による電話盗聴事件が発覚するなど、警察の違法捜査の根は深い。二度と同様の事件を起こしてはならない」と話した。
 県警などによると、隠しカメラは参院選の公示前の6月18日に設置された。建物は、同党など野党3党が推す候補の支援団体が使用していた。
※この記事は、8月9日大分合同新聞夕刊15ページに掲載されています。



(7)大分合同新聞-別府署隠し撮り、被害届を提出-2016年8月12日

 参院選公示前後の6月、野党候補を支援する団体が入る別府市内の建物敷地に、別府署員が無断でビデオカメラを設置し隠し撮りをした問題で、建物を管理する「別速杵国東地区労働者福祉協議会」(会長・矢守丈俊連合大分東部地域協議会議長)は12日午前、県警に被害届を提出した。県警は受理し、「適正に捜査する」とコメントした。
 関係者によると、被害届は6月18~24日の間、別府地区労働福祉会館の敷地に無断で侵入した別府署員によってビデオカメラが仕掛けられ、会館に出入りする人を撮影された―との内容。
 県警の捜査員が別府地区労働福祉会館を訪れ、調書の内容確認をした後、被害届を受け取った。建造物侵入の疑いで捜査する。
 協議会の関係者は「被害届の提出は、しっかり捜査してほしいという意思表示。事実の解明に向けて関係団体でさらなる対応を協議していく」と話した。
 県警などによると、参院選公示直前の6月18日深夜、別府署員2人が無断で会館の敷地などに侵入し、ビデオカメラを設置した。


(8)大分合同新聞-隠し撮り、署幹部ら書類送検へ  建造物侵入容疑で大分県警-2016年8月13日

 大分県警別府署員が野党の支援団体などが入る建物の敷地に無断で隠しカメラを設置していた問題で、県警は月内にも署幹部や設置した署員ら数人を建造物侵入容疑で書類送検する方針を固めた。捜査関係者への取材で13日、分かった。

 カメラは、参院選公示後の6月24日まで1週間近く設置されていた。捜査関係者によると、参院選に関わる公選法違反容疑事件の捜査が目的だった。送検するのは、署の刑事部門の統括者や設置した署員ら。県警は署長らの処分も検討している。

 県警によると、刑事課の男性署員2人が6月18日夜、社民党支援団体の別府地区平和運動センターや、連合大分東部地域協議会が入る別府地区労働福祉会館の敷地内の草むらにカメラ2台を無断で設置した。2人は「他人の管理地とは思わなかった」と説明している。

 建物管理者の団体は12日、県警に建造物侵入容疑で被害届を提出、受理された。県警は「適正に捜査する」としている。


(9)大分合同新聞-別府署隠しカメラ問題、署員ら書類送検へ-2016年8月13日

 参院選公示前後の6月、野党候補を支援する団体が入る別府市内の建物敷地に、別府署員が無断でビデオカメラを設置し隠し撮りをした問題で、設置に関わった署員らを県警が書類送検する方針を固めたことを13日、捜査関係者が明らかにした。県警は12日、建物を管理する団体から被害届を受理し、建造物侵入の疑いで捜査している。
 県警などによると、参院選公示直前の6月18日深夜、別府署員2人が、連合大分東部地域協議会、別府地区平和運動センターなどの入る建物の敷地に無断で立ち入り、ビデオカメラ2台を設置した。
 関係者によると、県警は無断で管理地に入ったことを謝罪。月内にも関係した署員らを処分する意向を示していた。


(10)大分合同新聞-大分県警、自治体職員を行動確認-2016年8月14日


 参院選公示前に大分県警別府署員が野党の支援団体などが入る建物敷地に無断で隠しカメラを設置したのは、特定公務員である自治体職員の出入りを確認するのが目的だったことが13日、捜査関係者への取材で分かった。特定公務員は選挙運動を禁じられており、対象の職員に関する情報が事前に寄せられていたという。

 県警は別府署幹部や設置した署員ら数人を建造物侵入容疑で月内にも書類送検する見通し。

 公選法は徴税を担当する職員や選挙管理委員会の職員、警察官といった特定公務員は在職中に選挙運動をすることを禁じている。

 県警によると、署の刑事課署員2人が6月18日夜、社民党の支援団体や、連合大分東部地域協議会が入る別府地区労働福祉会館の敷地内にカメラ2台を無断で設置した。

 設置後もこれらの署員が複数回にわたり敷地に入り、録画データを回収するなどしていたことも判明している。2人は「(カメラの設置場所が)他人の管理地とは思わなかった」と説明している。


(11)大分合同新聞-別府署隠しカメラ問題 民進チーム初会合-2016年8月17日



 参院選公示前後の6月、野党候補を支援する団体が入る別府市内の建物敷地に別府署員が無断でビデオカメラを設置して隠し撮りした問題で、民進党県連は16日、問題の解明チームの初会合を大分市内の県連事務所で開いた。
 メンバー8人が出席。事案の概要を確認した後、意見を交わした。現時点でカメラ設置の目的など県警の説明が不十分という認識で一致。建物を管理する団体が出した被害届の捜査結果や、9月の第3回定例県議会での県警の説明を見て、今後の具体的な対応を判断する。
 小嶋秀行党県連幹事長は冒頭で「盗撮は選挙運動を監視するという観点だろう。党として精査して解明すべきだ」と話した。


(12)大分合同新聞-県警が経過報告 県公安委の定例会議 別府署隠しカメラ問題-2016年8月20日

 県公安委員会の定例会議が19日、県庁であった。野党候補を支援する団体が入る別府市内の建物敷地内に、別府署員が無断でビデオカメラを設置し隠し撮りをしていた問題について、県警が途中経過を報告した。
 高橋治人委員長ら3人の委員と、県警幹部らが出席。県警刑事部が報告した。会議後、高橋委員長は「しっかりと調査し、同様のことが起きないよう措置を講じたい」と話した。
 県公安委員会は県警を管理し、警察業務に県民の意見を反映させ、警察の政治的中立性などを確保する役割がある。


(13)大分合同新聞-別府署隠しカメラ 足立氏「国会で追及」-2016年8月22日


 大分市内で開かれた党県連の常任幹事会で「臆せず県議会や国会でしっかり追及していく。何の目的で、誰の指示でやったのか(の解明)が何よりも大事だ。別府署にとどまる話ではない」と述べた。
 会合終了後、「捜査の目的、手段、妥当性などを警察庁から聞き出すことになると思う」と話した。追及の場は予算委員会が想定されるという。党県連は問題の解明チームを設置し、16日に初会合を開いている。
 常任幹事会では次期衆院選に向けた候補者選考委員会の設置も決めた。


(14)大分合同新聞-別府署隠しカメラ、4人を書類送検 署長ら6人処分-2016年8月26日


 参院選で野党候補を支援する団体が入る別府市内の建物敷地に、別府署員が無断で侵入してビデオカメラを取り付け、人の出入りなどを隠し撮りしていた問題で、県警刑事企画課は26日、カメラの設置を指示した同署幹部の刑事官ら関与した4人を建造物侵入の疑いで、大分地検に書類送検した。併せて、県警監察課は、送検した刑事官ら2人を懲戒処分とし、残る署員2人と上司に当たる署長、副署長の計4人を本部長訓戒などとした。

 県警はビデオカメラを使った捜査手法についての検証結果も公表。「建造物侵入罪に該当する違法行為である上、カメラを設置し、他人の敷地内を撮影するだけの必要性および相当性は認められないことから、不適正な捜査と判断した」と結論づけた。
 送検されたのはいずれも別府署の▼阿南和幸刑事官(警視)▼守口真一刑事2課長(警部)▼同課員の男性警部補(30代)▼同課員の男性巡査部長(同)―の4人。
 送検容疑は4人は共謀。参院選公示前の6月18~21日の間、7回にわたり、連合大分東部地域協議会や別府地区平和運動センターなどが入る「別府地区労働福祉会館」の敷地に、ビデオカメラ2台の設置や記録媒体の交換のため許可なく侵入した疑い。
 県警によると、4人は容疑を認め、「軽率だった」と話している。侵入したのは課員の2人で、阿南刑事官と守口課長も侵入したことの認識があったとして共犯として送検した。
 県警監察課の江熊春彦首席監察官らが26日午前、県庁で関係者の処分を発表して謝罪。処分内容は▼阿南刑事官が減給10分の1(6カ月)▼守口刑事2課長が戒告▼横山弘光署長と課員2人が本部長訓戒▼衛藤靖彦副署長が所属長訓戒―。阿南刑事官と守口課長は無断侵入を指示・容認し「責任が重い」と判断し、懲戒処分とした。県警本部はカメラを設置したことなどの報告も受けておらず処分の対象とはしなかった。
 県警によると、ビデオカメラの設置は、公選法で選挙運動が禁止されている特定の人物が選挙運動をしているとの情報を受け、証拠を押さえるために実施したと説明。カメラには建物に出入りする人や車が録画されており、映像データは大分地検に証拠として送致した。県警は今後、カメラを使った捜査に関するガイドラインをつくる必要性を検討するという。
 松坂規生本部長は書面でコメントを発表。「犯罪の捜査に当たる警察官が、捜査目的とはいえ、建造物侵入罪を犯して撮影装置を設置するなどしたことは、不適正な捜査と言わざるを得ないものであり、誠に遺憾。ご迷惑を掛けました関係者の皆さまをはじめ、県民の皆さまに心よりおわび申し上げます。今後はより一層、適正捜査の推進に尽力するとともに、このようなことがないよう指導を徹底する」としている。

県公安委員長「厳正な処分と解釈」
 この日、処分について諮った県公安委員会の臨時会議が、県庁であった。
 高橋治人委員長ら委員3人と県警幹部が出席。県警が事件を報告し、別府署刑事官ら6人を減給などとする処分について意見を求めた。委員は「今回のような事案が発生したことは大変遺憾。今後は全組織を挙げて適正な捜査に努めていただきたい」と指示した。
 高橋委員長は今回の処分について、「詳細に調査され、厳正なものであったと解釈している」と話した。

(15)大分合同新聞-不正捜査「処分軽い」 NEW!-2016年8月27日


 参院選の選挙違反捜査に絡み、別府署員が野党候補を支援する団体の建物敷地に無断で侵入し、ビデオカメラを取り付けて隠し撮りをした事件で、大分県警は26日、同署幹部ら4人を書類送検した。無断撮影による捜査の是非を「不適正だった」と認め、4人を含む署長ら6人の処分に及んだ。一方で、前代未聞の不正捜査にもかかわらず、立件、処分対象は別府署内にとどまり、盗撮された側の関係者は不満の声を上げる。捜査機関によるカメラ撮影は権利侵害にも及ぶことから、識者は「調査不足」と指摘した。

 「カメラ設置の必要性や妥当性は認められない。不適正な捜査だった」。江熊春彦県警首席監察官は26日の説明で、こう断言した。事件が表面化した直後の3日、県警は敷地内の立ち入りは「不適切」と認めたものの、カメラ撮影は「調査中」と判断を避けていた。
 県警などによると、撮影は選挙違反の証拠を確保する目的だった。公選法で選挙活動が禁じられている徴税吏員など特定公務員の出入りを調べていたという。
 江熊首席監察官らは「容疑の内容や設置の仕方、時間、対象、場所などを鑑みても、他の捜査手法が考えられるなどカメラ設置の必要性はなかった。そもそも撮影できたとしても(選挙運動をしていたという)証拠にはならない」と強調。その上で「いろんな人が映り込んでおり、プライバシーを侵害した。選挙の公正さの観点からも不適切だった」と謝罪した。
 県警の一連の対応について民進党県連の小嶋秀行幹事長は「プライバシー侵害にも当たる許されない行為なのに処分が軽い」と、切り捨てた。「県警本部にカメラ設置の報告がなかった」(県警監察課)として、処分を別府署内にとどめたことも「トカゲのしっぽ切りという印象。言い逃れにしか思えない」と指弾した。
 「そもそも選挙違反は県警本部が指揮する事件。ましてや地方選挙ではなく、国政選挙だった。本部が知らぬ存ぜぬで済む話ではない」と憤るのは元県警幹部の一人。「県警の指揮、命令系統はどうなっているのか。組織の在り方が問われる。このまま幕引きを図ろうとするなら、恥ずかしいばかりだ」と嘆いた。
 今後、書類送検された4人の処分は大分地検が判断することになり、起訴の可否が注目される。政党関係者は国会や県議会の場で、問題を追及する姿勢を強める。捜査の名を借りた警察の“暴走”を許さないためにも、徹底した事実解明とカメラ使用のルール作りが求められている。


東西南北-2016.8.10


 “事件”が表面化してから1週間が過ぎたが、一向にモヤモヤは晴れない。別府署隠しカメラ問題である。大分県警は「(カメラ設置のため)他人の管理する土地に無断で立ち入ったのは不適切な行為だった」と認めた。しかし、そこから先が闇なのだ▼撮影は参院選公示前後。場所は野党候補の支援団体が入る建物の敷地内。選挙違反事件の捜査というが、では、どんな容疑なのか、隠し撮りをしなければならないほどの事件なのか、憲法が保障する肖像権の侵害に当たらないのか、政治活動の自由を妨げてはいないのか。さまざまな疑問がわき起こるが、県警は調査中として口を閉ざす▼誰しも承諾なしに自分の姿などを撮影されるのは不快であろう。記者時代、豪雨取材で水しぶきをはね上げて走る車を撮影したことがある。車が止まり、降りてきた男性から「なぜ私の車を撮ったんだ」と詰め寄られた。うかつにも新聞社の腕章を着けていなかった。取材意図を説明し納得してもらったが、男性の気持ちは理解できた▼捜査のためには何をしてもいい―との思いが県警にあったとしたら、事は重大である。犯罪を摘発するためにさまざまな権限を持つ警察が故に、権力行使は合法でなくてはならず、人権を侵してはならないのは当然である。この基本を忘れていたとすれば、県民の信頼を失う▼9月定例県議会で“事件”への追及がなされよう。おおいた市民オンブズマンも情報公開請求をした。県警は闇を拭い去る説明をすべきだ。


警察法第2条(警察の責務)


1 警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の子防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもってその責務とする。
2 警察の活動は、厳格に前項の責務の範囲に限られるべきものであって、その責務の遂行に当つては、不偏不党且つ公平中正を旨とし、いやしくも日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあってはならない。


by asyagi-df-2014 | 2016-08-31 05:40 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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